第二新卒が就活を成功させるためには、焦りや不安と上手く付き合いながら冷静に自分と企業を分析し、今取るべき行動を明確にする必要があります。

第二新卒は就職できないのはなぜ?そこまで就活は厳しいのか?

第二新卒の価値
第二新卒とは、新卒で入社したものの数年のうちに離職し、転職を希望している25歳くらいまでの人のことを指します。
なぜなら、企業側は以下のような理由から第二新卒の採用を積極的におこなうことが多いからです。
- 社会人経験があるためビジネスマナーなどの基本的な研修がいらない
- 前職の期間が短く、企業の色に染まり切っていないので新しい企業にも馴染みやすい
30歳を超えた中途採用者の場合、前職での経験や記憶が強すぎて、新しい企業のやり方や考え方に柔軟に対応してくれるのか不安が残りますし、逆に新卒採用者の場合には社会人の基礎から教え込まなければならないために育成コストが中途採用者よりも多くかかってしまいます。
その点、第二新卒は中途採用者と新卒採用者の良いとこ取りをしたような存在と言えるので、企業から注目されているのです。
しかし、逆に言えばこれら第二新卒の利点を理解せず、それらをアピールできなければ就職は難しくなってしまいます。
また、第二新卒は企業側から「またすぐに辞めてしまうのでは?」というマイナスイメージを持たれやすいということも押さえておかなければなりません。
そういったマイナスイメージを上手く払拭し、プラスの印象だけを企業側に上手く伝えることが第二新卒の就活では非常に重要になってきます。
第二新卒の一般的な採用基準
一般的に企業が第二新卒の人材を採用する場合、先に述べたように中途採用と新卒採用の良いとこ取りができているかどうかということに加え、『どれくらいポテンシャルがあるか』という部分を見て判断されます。
なぜなら、第二新卒の人材は社会人経験が浅く、まだ特筆できるスキルや実績が備わっていないことがほとんどだからです。
ですから、企業側もスキルや実績にはこだわらず、ポテンシャル、つまり『仕事ができそう』『優秀な成績で会社に貢献してくれそう』『人柄が良いから社内の雰囲気を良くしてくれそう』というような部分で判断するのです。
「若いから何とか就職できるだろう」と考えるのは間違いで、企業はいつの時代もどの年代にも優秀な人材を求めているということを忘れてはいけません。
第二新卒が就活をする場合、決して難易度は高くないとも言えますが、だからといって誰でも就職できるというわけではありません。
次に就職で失敗してしまう第二新卒の特徴について見ていきましょう。
第二新卒枠で就職できない人の特徴5つ
ここからは、第二新卒での転職がうまくいかない方に向けて、その原因となる理由を解説します。
第二新卒の価値を理解していない
価値のある第二新卒とは
- 少なからず社会人経験があるため、ビジネスマナーなどの基礎的な研修が不要
- 新しい環境にも順応することができ、仕事の覚えも早い
- 実績はないものの、将来性がある
こういった人材のことを指します。
第二新卒の価値とは
第二新卒が就活をする際にはまず第二新卒の価値を知っておかなければならないのです。
「若いから実績もないしアピールできるポイントがない」
と悲観的になったり、逆に
「若いからやる気と若さをアピールしていれば上手くいくだろう」
と楽観的になったりすると、企業に好印象を与えることはできません。
若い今の自分に無いものばかりを探すのではなく、また逆に若さだけに頼ってしまわずに就活を進めていくことが重要です。
高望みし過ぎている
第二新卒に価値があるからといって、どんな企業にでも採用されるわけではありません。
「大企業に就職したい」「役職を持ちたい」「転職で年収を上げたい」
というような希望は誰でも持っているものですが、それが今の自分に可能なことなのかを冷静に考える必要があります。
今の自分に可能なのか、アピールが足りない
ただし、近年、第二新卒の採用に積極的な大企業も増えてきているため、そのような企業に応募して上手く自分のポテンシャルをアピールすることができれば、大企業への就職も可能だと言えるでしょう。
キャリアプランが明確でない
最終的に自分がどのような人間になりどのような生活をしていたいのか、そしてそのために1年後、5年後、10年後にはどのような仕事に就いていなければならないのか。
このようなキャリアプランを明確にしておかなければ、自分の転職理由や企業を選んだ理由が曖昧になってしまいます。
なぜキャリアプランが明確にならないのか?
また、キャリアプランが明確でないと、先ほどお話しした高望みのし過ぎにも陥りやすくなります。
なぜなら、キャリアプランが明確でない人は
「とにかく○○万円以上の給料にしたい」「とりあえず大企業に入りたい」
という自分の目標を、今すぐに達成しなければならないものだと勘違いしてしまうからです。
どうすればキャリアプランが明確になるのか?
大きな目標を立てることは重要なことですし、必要なことです。
でも、そこにたどり着くためにどのような企業へ転職し、どのような経験・スキルを積む必要があるのか、ということを考えなければならないのです。
キャリアプランが明確でない時には、「給料が低い」、「休みが少ない」などの理由で見向きもしなかった企業が、キャリアプランを明確にすることで「○○の経験ができる企業」と魅力的に見えることもあります。
すぐに辞めそうというマイナスを面接で払拭できない
第二新卒の採用を積極的におこなっている企業が増えているとはいえ、どの企業も「短期間で離職したということは、またすぐに辞めてしまうのでは?」という不安を第二新卒の人材に対して抱えています。
- キャリアプランが曖昧
- 覇気がない
- 何故前職を退職したのかよく分からない
- 転職して何をしたいのかが見えない
「すぐに辞めそう」という雰囲気は、話し方や考え方、所作の全てに感じられるもの。
特に数えきれないほどの人材を見てきた企業の人事担当者はそういった様子をすぐに見抜いてしまいます。
覇気がない・自信がない
少し抽象的ですが、覇気がないというのも就職が上手くいかない人の特徴です。
人によって明るい性格だったり暗い性格だったり、その人が持っている雰囲気に個人差はありますが、覇気がないというのは性格が暗いということではなく、『意欲がない・やる気が無い』ということ。つまり性格とは関係のないことなのです。
意欲ややる気が出ず、主体性を持って就職活動ができない状態だとなかなか上手くはいかないのです。
次は、少し具体的に実際に就職活動で失敗してしまう人の例を見ていきましょう。
就職できない第二新卒がやりがちな就活失敗例6つ

とりあえず退職してから就職活動をする
特に仕事に対して強い不満を抱いている人は、とりあえず今の仕事を辞めてから次の仕事を探そうとしがちです。
仕事を辞め、転職活動を始めたものの中々良い企業が見つからなかったり、内定がもらえなかったりすると次第に焦りが生まれてきます。
無職の状態が続けば続くほど、焦りから自分の希望通りでない企業にとりあえず就職してしまったり、また度重なる失敗から自信を失ってしまったりすることもあります。
今の仕事をすぐに辞めたいという気持ちは分かりますが、現職に就いたまま転職活動をする方が堅実だと言えるでしょう。
業界研究が甘い
第二新卒は需要もあるし、ポテンシャルと意欲をアピールすれば内定をもらえるだろうと考え、ろくに企業や業界について勉強もせずに面接へ向かってしまうというのもよくある失敗例です。
既に述べた通り、企業はいつの時代も優秀な人材を求めています。
もちろん若さにも価値はありますが、若いからといって優秀でない人材まで採用するはずがないのです。
企業・業界研究というのはなかなか面倒くさい作業ですが、そこを疎かにしてしまっては就活の成功率はぐっと下がってしまいます。
人に相談せずに頑張ってしまう
特にプライドが高い人や転職について相談できるような人が周りにいない人の場合、転職についての悩みがあっても自分一人で頑張ろうとしてしまいがちです。
もちろん、一人でじっくり考えた方が肌に合っているという人もいるかと思いますが、第三者の客観的な意見を聞くことで自分のキャリプランが見えてきたリ、自分でも気づいていなかった長所に気づけたりすることもあります。
身の周りに転職経験者がいればその人に相談するのも良いですし、今の時代には転職エージェントという便利なサービスもあります。
「自分で考え抜いたのだから、これ以上良い選択肢は生まれない」
そう思っていても、意外なところで第三者の意見が役立つことだってあるのです。
面接で緊張してしまう
どんなに優秀で、ポテンシャルが高くても面接で緊張してしまってそれをアピールできなければ内定はもらえません。
特に内定がもらえない期間が続くと焦りが生まれ、その焦りが面接での緊張にも繋がってしまいます。
転職エージェントを利用して面接対策をするなど、自分がどのような準備をしたら緊張せずに面接に臨めるか試してみましょう。
一つの企業に絞り込んで応募する
「絶対にこの企業に入りたい」と考えることは転職において非常に重要なことですが、場合によっては他にも自分に合った企業があるのにそれを見逃しているという可能性もあります。
また、企業を絞り込んで応募してしまうと、面接慣れする場を得られないという大きなデメリットもあります。
経営者目線で企業を選びがち
あまり考えたことはないと思いますが、第二新卒の方は、経営者との相性や、企業の成長性を主軸にしてして転職活動をしてしまいがちです。
もちろん経営視点を持つこと自体は非常に大事なことではあります。
しかし、企業選びや転職活動において、こと第二新卒が面談でそこを重視していると失敗します。
『第二新卒』という言葉に甘んじて、企業から求められる人材、有効求人倍率が高い、などという甘い言葉を鵜呑みにしている方は、面談で必ず落とされます。
何かしらの理由があるにしても、3年も経たずに辞めた人であることには変わりありませんから、
- 『経営者の人柄がどう・・』
- 『企業の成長性に魅力が・・・』
などを言う前に、まずは一つのことをやりきってから話をすべきです。
『権利を主張するならまずは義務を果たせ』と言う言葉がありますが、努力して、結果を出したこともない方が何を言っても響かないでしょう。
口だけの人間になってしまうと、転職も、仕事での成長もありません。
第二新卒が就職で失敗しないためにできること3つ|成功する人の特徴
第二新卒の就職活動について、成功する方の特徴をご紹介します。
特徴を押さえて就活の成功を目指しましょう。
キャリアプランを明確に
就職、転職において最も重要だと言ってもよいのが、キャリアプランを明確にするということです。
まず、キャリアプランを明確にすることで、自分が本当に求めている企業がどのようなものなのかが分かり、企業と自分とのミスマッチがなくなります。
また、キャリアプランを明確にするという作業は、自分の人生と向き合う作業です。
- この先どのように働いていきたいのか
- どのような形で定年を迎えたいのか
- 家族をどうやったら養っていけるのか
そういったことを考えることは非常に面倒かもしれませんが、それを明確にすることによって自分の行動に迷いが無くなります。
そして迷いなく自分の考えを話すことができると、企業側へ伝わる印象は自ずと良くなってくるものなのです。
意味のない転職をして自分の短い人生を無駄にしないためにも、そして何より企業へ好印象を与えて内定をもらうためにも、まずはキャリアプランを明確にするところから始めましょう。
不安や焦りを上手く消化する
特に、前職を退職してから就職活動している人にとって焦りは天敵です。
焦りや不安は自分の視野を狭め、また思考を浅くしてしまいます。
そうなってしまうと、本来持っていた自信もなくなり、自然と魅力が失われていってしまいます。
焦りや不安を上手く解消することはとても難しいですが、それさえできれば転職成功に大きく近づくと言えます。
焦りや不安を上手く消化する方法はこの後詳しく解説していますので、そちらも参考にしてみてくださいね。
面倒なことほど入念に準備する
キャリアプランを明確にする、自分に合った企業を膨大な求人から探す、企業や業界について研究をする、面接の対策をする等々、転職を成功させるために必要な行動というのはどれもとても面倒なことです。
でも、逆に言えば自分が「面倒だな」と感じた作業は全て結果に繋がるといえるのです。
面倒なこと=結果に繋がる
転職に成功している人というのは、この法則を意識的に、もしくは無意識に実行しています。
そしてもう一つ、結果が出るのには時間がかかるということも知っています。
面倒な事はなるべくやりたくないですよね。でも、逆に言えば面倒だと感じたことを消化していけば必ず結果に繋がるのです。
就職できない焦りから解放されるための考え方

採用されないことを深刻に受け止め過ぎない
就職できないことで焦り、不安を感じてしまう人は「自分は優秀でなく価値がないからこの先も就職できないのではないか」と考えているのではないでしょうか。
でも実は、どんなに優秀な人でも、ポテンシャルを秘めた人でも、そもそも企業側が求めている人材と今ひとつマッチしていない、というような要因から採用されないこともよくある話なのです。
重要なのは、ベストを尽くして準備したら結果は気にしないということ。
そしてベストを尽くせていないと感じた場合には、それがなぜなのか考えてみましょう。
面倒な作業をするのを嫌がってしまったのか、それとも単純に疲れていて作業に集中できなかったのか。
前者の場合にはこれから面倒な作業を一つひとつつぶしていく必要がありますし、後者の場合にはまず休息をとる必要があります。
選ばなければ就職することはカンタン
また、「時間がない」という気持ちからも焦りや不安は生まれやすくなります。
どうしても内定が取れない場合には、アルバイトをするなどしてとりあえず生活を続け、その中で就職の準備を着実に進めていく、という選択肢も用意しておくべきです。
一度入ってしまえばその後の転職は容易
生活レベルを下げ、仕事を選ばなければとりあえず生きていくことができる、そう考えなければ「時間がない」という焦りから解放されることはできません。
不安や焦りと上手く向き合い、前向きに活動していればそれは必ず良い雰囲気としてあなたに現れます。
そしてそれは企業側に好印象として伝わります。
何故自分が焦っているのか、不安を感じているのか、掘り下げて是非考えてみてください。
「ひとりでは転職できない」と悩んだ場合におすすめの転職エージェント
それでは最後に、一人で就職活動を続ける自信が無い人におすすめの転職エージェントを3つご紹介します。
それぞれに共通するのは、まず『20代第二新卒向け』であるということ。
数ある転職エージェントの中でも、第二新卒向けのサービスを選べば効率的に転職活動が進められるでしょう。
就職カレッジ|第二新卒の入社後定着率92.21%
【公式サイト】https://www.jaic-college.jp/
就職カレッジの大きな魅力は、就職後の定着率と満足度が非常に高いということ。
- ブラック企業を徹底的に排除し正社員の求人のみを紹介していること、
- 就職カレッジが実際に足を運んだ企業のみを紹介していること
- 外食、投資用不動産、アミューズメントなど、そもそも離職率の高い業界を紹介していないこと
これらの理由から成り立っています。
また、就職カレッジでは就職支援サービスを展開しています。このサービスは既卒や第二新卒を支援するもので、未経験業種への転職を叶えるための研修や講座を受けることができます。
研修や講座の内容としては、ビジネスマナー・履歴書及び面接対策があります。
ハタラクティブ|20代の正社員就職に強い味方
【公式サイト】https://hataractive.jp/
ジェイック同様にハタラクティブでも実際に取材した企業の求人のみを紹介してくれます。
ハタラクティブの売りは、未経験可の求人を常時2,300件以上保有しているということ。
また、40種以上の職種の中からそれぞれの転職者に合ったものを紹介してくれるというのも魅力のひとつです。
ただし、ハタラクティブの求人は都内近郊のものに限られるため、それ以外の地域での就職を考えている方への紹介は難しいでしょう。

ウズキャリ|平均20時間を超えるサポート
【公式サイト】https://daini2.co.jp/
ウズキャリとは、ベンチャー企業であるウズウズという会社が展開している就職支援サービスです。
ウズキャリ最大の特徴は、平均20時間を超える就活サポートが受けられる、つまり非常に近い距離感でカウンセラーに相談できる環境が整っているということです。
ベンチャー企業ということもあり、企業の規模自体はそこまで大きくないものの、だからこそ、このような細やかなサービスを求職者に届けることができます。
また、ウズキャリでは『ウズウズカレッジ』という集団研修型就活サポートのサービスがあり、インフラエンジニア・プログラマー・CADエンジニアの3つのコースが用意されています。
えーかおキャリア|内定獲得率81%と入社後定着率97%

【公式サイト】https://e-kao.co.jp
えーかおキャリアは、20代の就職・転職支援に特化しているエージェントです。
内定獲得率は81%、入社後定着率97%と高い水準を維持しています。
就職・転職希望者の要望を踏まえて求人を提案してくれるので、納得のいく就職・転職活動ができるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
第二新卒で就職ができないと悩んでいる人の多くは、
- キャリアプランが明確でなかったり
- 就職のノウハウが分からずに就職活動を続けてしまっていたり
成功に繋がりにくい状態のまま時間を使ってしまっています。