器用貧乏とは、どのような仕事でも器用にこなせてしまうけど、かえって1つの仕事が長続きせずに、結果的に収入があまり上がらないような人のことを言います。

著者も全く違うような業界・職種で３回以上転職したのでわかりますが、1つの仕事がある程度こなせるようになってくると、飽きたり別の仕事への憧れが出てきたりすることが多いです。

ただ、器用貧乏の方でも仕事に対していろいろな方向性から関わってみたり、他の職業での経験を応用したりすることで充実した働き方をしていくこともできます。

本記事では、器用貧乏の人に向いている7つの仕事を紹介します。また、器用貧乏の深掘りをして、どのように仕事に関わっていくと良い働き方ができるかも解説します。

器用貧乏で終わるのではなく、器用に仕事をこなしつつも、しっかり収入も上げられる人材になるにはどうすれば良いのか、ぜひ参考にしてみてください。

器用貧乏な人に向いている仕事7つ

器用貧乏な人は多才であり、多岐にわたるスキルを持っています。これらの能力は、特定の業界や職種で非常に有効となることが多いです。

特に、柔軟性や対応力が求められる職種では、器用貧乏な人の多面的な能力が光ります。まずは、器用貧乏な人に向いている仕事を7つ紹介します。

営業職

営業職は、コミュニケーション能力や顧客ニーズの理解、商品知識の広さが求められます。器用貧乏な人はこれらの要素を柔軟に組み合わせることが得意で、さまざまな顧客と効果的にコミュニケーションをとることができます。

また、営業するだけが仕事ではなく、スケジュール管理や数字管理などのマルチタスクをこなす場面も多くあります。器用貧乏な方は、マルチタスクをこなすことも得意な人が多いでしょうから向いています。

さらに、新しい情報や知識を迅速に取り入れ、臨機応変に対応する能力も営業職には不可欠です。

営業職はどのような業界・企業からも必要とされる職種であるため、飽き性の人でも業界を変えて活躍しやすいです。

事務や総務

事務や総務職は、幅広い業務をこなす柔軟性が求められます。器用貧乏な人は、総務の業務や一般的な事務作業をスムーズにこなし、企業内でのコミュニケーションや業務の整理においても重宝されます。

特に、細かな業務の遂行や複数のタスクを同時に管理する能力は、事務職において大きな強みとなります。

事務や総務の仕事自体は大きく収入を上げにくい職種でもありますが、管理職に昇格したり、関連資格を取得したりすることで収入アップを狙うことも可能です。

マーケター

マーケティングでは、市場の動向や顧客のニーズを理解し、適切な戦略を立案する能力が求められます。器用貧乏な人は、多角的な視点から市場を分析し、臨機応変にマーケティング戦略を調整する能力を持っています。

また、新しいトレンドや技術への好奇心旺盛な態度も、マーケターとしての成功する要因にあると考えられます。

接客

接客業では顧客とのコミュニケーションやサービスの質が重要です。器用貧乏な人は、さまざまな顧客のニーズに合わせて行動を変えることが得意で、柔軟な対応力を発揮します。

器用貧乏な人の柔軟性と迅速な問題解決能力は、顧客満足度を高め、販売成績の向上にも大きく貢献できるでしょう。

さらに、臨機応変な対応は、特に予期せぬトラブルが発生した際に、重宝されます。

ディレクター

ディレクター職は、プロジェクトの管理と実行において多面的な視点が必要です。器用貧乏な人は、異なる分野の知識とスキルを組み合わせ、プロジェクトを総合的に把握し、適切に進行させる能力を発揮します。

また、チーム内のコミュニケーションや問題解決においても、その多才な能力を活かすことができます。

カウンセラー

カウンセラーとしての仕事は、人の心に寄り添い、さまざまな問題に対する理解と解決策を提供することが求められます。器用貧乏な人は、人の感情や悩みに敏感であり、柔軟な思考で個々の問題に対処することができます。

器用貧乏な人の深い共感能力と多角的な視点は、カウンセリングのプロセスにおいて非常に有効であり、クライアントの自己理解と成長をサポートします。

また、器用にたくさんの分野で活躍してきた過去は、カウンセラーとしての引き出しも広げてくれます。

コンサルタント

コンサルタントは、クライアントの問題に対して柔軟かつ総合的な視点でアドバイスを提供する必要があります。器用貧乏な人は、さまざまな業界や分野の知識を持ち、それらを統合して具体的な解決策を提案できます。

また、異なる状況や要求に迅速に対応する能力も、コンサルタントとして非常に有効です。

器用貧乏な人の特徴

器用貧乏な人は、多才で柔軟な思考を持ち、どのような状況にも迅速に対応する能力があります。転職して仕事を変えたとしても順応しやすく、人からも頼られやすい特徴を持ちます。

一方で、同じ仕事が長続きしにくい傾向にありますので、結果として収入が上がらず器用貧乏という呼ばれ方をしてしまいます。

こちらの項目では、器用貧乏の特徴についてまとめました。

どのような仕事もこなすことができる

器用貧乏な人は、さまざまな職種や業務に柔軟に対応する能力があります。新しい業務や職場に変わったとしても、新しい知識やスキルを迅速に習得し、実際の業務に応用することが得意です。

この多才さは、特に転職や業界の変化が頻繁な現代の就労環境において大きな強みとなります。

臨機応変にトラブルに対応できる

器用貧乏な人は、予期せぬ問題やトラブルに対して臨機応変に対応する能力を持っています。柔軟な思考で様々な問題を解決し、事態を好転させる方法を見つけることができます。

臨機応変な対応力は、特に危機管理が求められる職種や状況において重要な価値を持ちます。

周囲の人から頼られやすい傾向にある

器用貧乏な人は、その柔軟性と幅広いスキルセットにより、周囲の人からの信頼を得やすく、頼られる傾向にあります。

器用貧乏な人はさまざまな業務をこなすことができ、チーム内でのマルチタスクや異なる問題への迅速な対応で、他のメンバーをサポートすることができます。

マルチタスクをこなしながら頼られる特性は、特にプロジェクトチームや協力が必要な作業環境で大きな強みとなります。

競争心を持ちにくい傾向にある

器用貧乏な人は、特定の分野における深い専門性よりも幅広い興味とスキルを持ち、競争よりも協力を重視する傾向があります。

これにより、彼らは職場内の競争心が強い環境ではなく、チームワークと協調性を重視する職場でその能力を最大限に発揮することができます。

物事に執着心がない傾向がある

器用貧乏な人は、一つのことに固執するよりも、新しいことへの好奇心や変化に柔軟に対応することに長けています。

変化への対応力は、変化が激しい業界や職種において特に有効で、新しい知識やスキルを習得し、多様な状況に適応することができます。

器用貧乏の仕事上でのメリット

まず、器用貧乏な人は、どのような仕事でも無難にこなせるようになるため、転職時のフットワークが軽くなります。今の職場で働く意義を見出せなくなったり、スキルアップをしたいと考えたりした際には、すぐに転職に移りやすいです。

また、器用貧乏な人は、幅広い知識とスキル、柔軟な思考を活かして、多様な職種や業務に対応することができます。

この多才さは、特に迅速な対応や創造的な問題解決が求められる環境で大きなメリットを発揮し、さまざまな視点から物事を捉えることができます。困難な状況に置かれたとしても、革新的なアイデアや斬新な解決策を提案することが可能です。

器用貧乏の仕事上でのデメリット

一方で、器用貧乏な人は、特定の分野や技能に深く集中することが難しいことがあります。これにより、専門性が求められる職種や業務においては、その能力を完全には発揮できない場合があります。

また、多くの仕事を同時に抱えることで、焦点がぼやけたり、仕事の質が低下したりするリスクもあります。

1つの仕事や職場で実績をコツコツ積み上げることが苦手なため、実務経験や勤続年数が評価されるような環境では収入を上げにくいデメリットがあります。

一昔前の日本の会社であれば年功序列で長く働いた人ほど収入が上がっていきましたが、近年の働き方では、長く働くだけが高評価には繋がりません。

上記のメリットでご紹介したような働き方を実践していければ、器用貧乏ではなく器用に仕事をこなしながら収入を上げていくことも可能です。

器用貧乏の強みを活かすためには自己分析が有効

器用貧乏な方は、いろいろな仕事ができて、実際に多方面の経歴を持っている人も少なくないでしょう。一度、自己分析を通じて自身の強みや適職を理解し、これらを最大限に活かす方法を見つけることが重要です。

自己分析は、自身のスキルセット、興味のある分野、適性や仕事への志向を明確にするのに役立ちます。

「ビズリーチ」などのスカウトサービスを使えば、経歴を入力するだけであなたに興味がある企業からオファーが届くので、どのような仕事で求められているかを知ることができます。

また、自己分析は、自分の弱点や改善点を認識し、弱みを克服するための戦略を立てるのにも役立ちますので、一度自分のこれまでの働き方を振り返ってみることをおすすめします。

まとめ

器用貧乏な人は、その多才さと柔軟性を活かして、さまざまな仕事に対応することができます。

特におすすめの仕事には次のものがあります。

しかし、これらの強みを最大限に活かすには、自己分析を通じて自身の適性や志向を理解し、適したキャリアパスを選択することが重要です。

器用貧乏な人は、自身の多才さを活かし、さまざまな業務や職種で活躍することができるため、キャリア形成において柔軟なアプローチを取ることが理想的でしょう。