一度転職をしたけれど、キャリアアップを求めて、20代で2度目の転職に挑む方は少なくありません。

「20代で2回転職するのは多すぎる？」
「2回目だと転職の成功率は悪くなる？」
「2回目の転職を成功させるためのコツを知りたい」

このような悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。

近年、転職事業が活発化しており、転職を重ねることでステップアップしていく人も見受けられます。その反面、転職によりキャリアダウンするのは避けたいところといえるでしょう。

そこで本記事では、20代で2回目の転職を成功させるコツについて詳しく解説します。

現時点で2度目の転職を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

関連記事：20代におすすめ転職エージェント比較ランキング｜女性や未経験・ハイクラス向けの選び方も解説

20代で転職2回は厳しいといわれる理由

結論から申し上げますと、20代で転職2回でも厳しくはありません。その根拠となるデータを以下の2点から解説します。

• 20代の転職率
• 20代の求人倍率

実際の数値を見ることで、2回目の転職をすべきかを判断しましょう。

20代の転職率

画像引用：マイナビキャリアリサーチ

マイナビキャリアリサーチによると、2023年時点での20代の転職率は13.2％です。一方、厚生労働省による「令和4年雇用動向調査結果の概況」によると、正社員においては男14.1～14.7％・女11.6％～15.5％となっています。

画像引用：厚生労働省｜令和4年雇用動向調査結果の概況

このデータを参考にすると、20代で転職を1度は経験しているのは約14％です。10人中1～2名といった人数が多いかどうかは、人によって判断が分かれるところかもしれません。

ただ、20代前半で15％、20代後半で15％が転職しているとしたら、20代で約30％つまり3人に1人が転職しているといえます。

20代の求人倍率

画像引用：doda

dodaによると、20代の求人倍率は、2024年5月時点で2.57倍です。前年よりも+0.37ptあがっており、2020年以来右肩上がりとなっています。

増加率が最も大きかったのは「コンサルティング」ついで「メディカル」です。前年比の増加率が最も大きかったのは「エネルギー」次いで「建設・不動産」でした。

転職希望者は横ばいなのに対し、求人数は増加の一途をたどっています。1人の転職希望者に対して、約3件の求人がある状況です。つまり、転職の難易度は、この4年間でどんどん下がっています。

20代が転職2回目も成功させられる転職理由とは

求人倍率が高く、転職難易度が下がっているといっても、2回目の転職を成功させたいものです。

そこで、20代のうちに転職2回目も成功させられる転職の理由についてまとめました。

事例も紹介するので、参考にしてみてください。

志望動機と将来の目標を連動させる

転職理由を説明する際には、単に「〇〇の仕事に興味がある」と伝えるだけでは不十分です。

将来の目標と志望動機がどのように連動しているのかを具体的に説明しましょう。

例えば「将来的に〇〇の分野でリーダーとして活躍したい」という目標がある場合、その目標を達成するために必要なスキルや経験をどのように前職で培ってきたのかについて述べます。

自身のスキルや経験を応募先でどのように活かしていくのかも説明すると、かなり説得力が増すはずです。

ネガティブな理由をポジティブに変換させる

前職を退職する理由のなかには、ネガティブな要素も含まれるでしょう。その際は、ネガティブな理由をそのまま伝えるのではなく、ポジティブな言葉に変換します。

それによって、前向きな印象を与えられるでしょう。例えば「人間関係が合わなかった」という理由であれば「より良い人間関係の中で働きたい」と表現するなどです。

ネガティブな理由を述べる人は、転職しても同じように文句を言うのはないかと懸念を持たれてしまうので、注意しましょう。

「長く勤めたい」意思をアピールする

2回目の転職活動では「短期間で転職を繰り返している」といった印象を与えないよう注意しましょう。

そのため「長く勤めたい」といった意思を積極的にアピールするようおすすめします。

具体的には、応募先企業のビジョンや理念に共感していること、企業の成長に貢献したいと考えていることなどを伝えます。

採用側は、できるだけ長く勤めてほしいと考えています。期待に応えるアピールをして、安心感を与えましょう

20代2回目の転職であれば、20代後半の方も多いです。20代後半の転職事情については、こちらの記事を参考にしてみてください。
関連記事：20代後半は転職厳しい？20代前半との違いや転職ポイントも合わせて解説

20代で2回目の転職を失敗する人の特徴

20代で2回目の転職が失敗してしまう人には、いくつかの共通点があります。その特徴は以下の3つです。

失敗する人の特徴を知ることで、2回目の転職の成功率を上げましょう。

短期間に転職を繰り返す

前職の在職期間が短く、転職を繰り返しているイメージを与えるのはマイナス効果です。とくに大学卒業後に就職した1社目から1年程度で転職し、2社目でも1年くらいしか勤めていない場合などは注意が必要です。

採用担当者に「安定志向がない」「すぐに辞めてしまうのではないか」という印象を与えてしまいます。

培ったスキルや経験がほとんどなく、企業側も投資に見合う人材と判断しにくいでしょう。

関連記事：転職して半年以内で退職するのはまずい？退職理由や転職を成功させるコツを解説

キャリアプランが定まっていない

面接時に、転職理由や志望動機が曖昧で、具体的なキャリアプランが語れない場合は、転職失敗の可能性が高まります。

目標や方向性が定まっていないため、成長性が見込めないと思われてしまう危険性があります。

志望動機が「〇〇の業界に興味がある」「スキルアップしたい」など、ふわっとしている動機は刺さりません。

また、応募企業を選んだ具体的な理由が曖昧なのもよくありません。すぐに転職してしまう可能性があると思われてしまいます。

転職活動の準備が不足している

履歴書や職務経歴書の準備が不十分だったり、面接対策を十分していなかったりすると、転職の成功率は大きく下がってしまいます。

準備不足だと、面接でうまく答えられず、熱意や誠意が伝わらないといった失敗につながります。

また、履歴書や職務経歴書が誤字脱字だらけなのもマイナスです。何度も確認する、誰かに添削してもらうなどの対策が必要でしょう。

関連記事：転職できない人に共通する「不採用」の理由｜よくある原因や面接NG行為

20代が2回目の転職を成功させるための注意点

20代で2回目の転職活動をおこなう場合、1回目の転職活動とは異なる注意点があります。

そのポイントを3つ紹介しましょう。

失敗の原因にもなるため「すべきではない行動」としても参考にしてください。

前職の悪口は避ける

面接では、前職を退職した理由について聞かれるはずです。

その際、前職の悪口をいってしまうのは絶対にやめましょう。前職の悪口をいうと、以下のようなネガティブな印象を与えてしまいます。

たとえ前職に不満があったとしても、良いところも悪いところも含めて客観的に説明するようにしましょう。

福利厚生や給与を退職理由にしない

福利厚生や給与が転職理由のメインになるのは避けましょう。仕事への情熱がなく、条件面だけで転職を繰り返す人だといった印象を与えてしまいます。

面接では、長期的なキャリアプランに基づいた転職理由をアピールしたいところです。

もし、福利厚生や給与が退職理由の一部だったとしても、面接の場でいうべきではありません。

3回目はないと思って慎重に選ぶ

2回目の転職は、1回目の転職よりも慎重におこなう必要があります。

なぜなら、3回目の転職となると、転職癖がついているという印象を与えてしまい、採用担当者に不安を抱かせる可能性があります。

2回目の転職は、自分のキャリアにとって重要なターニングポイントともいえます。しっかりと準備をして、慎重に企業を選びましょう。

こちらの記事でも、失敗パターンを紹介しています。転職成功のために避けるべき対策が分かるので参考にしてください。
関連記事：20代男性で転職に失敗する3つのケース【実体験付き】後悔しない転職法を解説

2回目の転職で企業が見るポイント

企業は選考において、職務経歴やスキルだけでなく、より人間的な要素も重視しています。

なかでも、以下のようなポイントを重視して選考をしています。

ハードスキルも重要ですが、実際はソフトスキルが重視される傾向です。

人柄がよいか

2回目の転職では、職務経歴だけでなく、人柄も重視されます。協調性やコミュニケーション能力など、チームワークを大切にする人材を求めている企業が多いためです。

面接では、明るくポジティブな印象を与えるよう心がけましょう。

具体的には、以下のような点に注意すると良いでしょう。

面接官も「一緒に働きたい人物か」といった観点から見ています。

コミュニケーションが円滑にできる人物であるとアピールしましょう。

意欲が高いか

企業は、高い意欲と向上心を持って仕事に取り組む人材を求めています。前職で培った経験やスキルをアピールするのはもちろんのこと、新しいことに積極的に挑戦する姿勢もアピールしましょう。

具体的には、以下のような点に注意が必要です。

困難な場面に直面しても、努力や学びでカバーしてもらえそうだと感じてもらえるようにしましょう。

長く勤めてくれるか

企業は、採用した人材に長く働いてほしいと考えています。

そのため、長く勤める意思があるとアピールするのが大切です。

具体的には、以下のような点に注意すると良いでしょう。

志望動機に「長く勤めたい」というワードを入れるのもおすすめです。

スキルがなくても転職を成功させるためのコツは、こちらの記事を参考にしてください。
関連記事：20代で転職したいけどスキルがない！対策を前半後半・男女別に解説！

20代で転職2回目を成功させるためのコツ

1回目の転職では、転職理由を整理できていないまま活動してしまう方も少なくありません。

しかし、2回目の転職では、明確なキャリアプランに基づいて、自分に合った企業を選びたいものです。

2回目の転職を成功させるためのコツを以下で4つ紹介します。

情報収集を徹底する

転職活動成功の第一歩は、情報収集です。企業研究や求人情報、転職を狙う業界の動向や必要な経験など、丁寧に調べたうえで応募する業界や企業を決定しましょう。

おすすめの情報収集先としては以下のようなものがあります。

さまざまな媒体に掲載されている情報を参考に、転職を検討する業界や企業について詳しく調べましょう。

そのうえで、自分の強みや弱み、経験、スキルを客観的に分析します。集めた情報が十分にあると、自分に合った企業や職種を見つけやすくなるでしょう。

転職にベストな時期を選ぶ

転職活動には、ベストな時期があります。企業の求人が活発になる時期を狙って求職活動をしましょう。

例えば、業界の繁忙期であれば、企業の採用活動も活発になります。多くの求人情報が公開され、選択肢も広がるでしょう。

ただし、競争率が高くなるため、準備や対策が欠かせません。

反対に、オフシーズンであれば企業の採用活動も落ち着き、全体の求人数も減少する傾向にあります。

その反面、競争率が低くなり、じっくりと転職活動をすすめられるでしょう。

ただし、全体の求人が減るため、早めの情報収集や行動が重要となります。

このように、自分の状況や希望に合った時期を選んで、転職活動を進めましょう。

関連記事：求人が増える時期はいつ？転職における最適なタイミングや避けるべき時期についても解説！

今の仕事を退職せずに活動する

2回目の転職活動は、今の仕事を退職せずに活動することをおすすめします。

その理由として、経済的な不安がないため、焦らずに自分に合った企業を選べるためです。自分の選択にも余裕ができ、退職後に転職活動するよりも有利な条件で転職できるでしょう。

ただし、現職の仕事をこなしながら転職活動をするのは、かなりの負担となります。

また、今の職場にバレないよう転職活動をするため、慎重におこなう必要があるでしょう。

関連記事：20代で次を決めずに退職しても大丈夫？転職先を決めずに退職するメリットやリスク、転職を失敗しない方法を解説

転職エージェントを使う

転職エージェントを利用すると、転職活動がスムーズに進みます。

非公開求人情報を含む、多くの求人情報を紹介してくれるからです。

また、面接の練習や職務履歴書の添削もしてくれます。さらには、給与や条件面での改善の交渉も引き受けてくれます。

転職エージェントは、無料で利用できるので、積極的に活用しましょう。

関連記事：転職エージェントの賢い使い方｜利用の流れや使い倒すコツを徹底解説

2回目の転職に転職エージェントを利用するのがおすすめな理由

2回目以降の転職では、とくに転職エージェントの利用がおすすめです。転職エージェントには以下のようなメリットがあります。

ミスマッチを防げる

2回目の転職では、キャリアプランに基づいた転職がおすすめです。

転職エージェントを利用すれば、キャリアコンサルタントと面談ができ、キャリアプランを描くサポートをしてもらえます。

あなたの強みや弱み、経験、スキルなどを客観的に分析してもらえるため、より適性に合った企業に応募できるでしょう。

また、転職希望者と企業の両方を知っているエージェントだからこそ、転職後のミスマッチを防げます。職務経歴書の添削や面接練習のサポートもあり、転職の成功率を高めるのにも役立つでしょう。

非公開求人にも応募できる

非公開求人とは、企業のWebサイトや転職サイトに公開されていない求人情報を指します。急な欠員が発生し、一般的な転職サイトに掲載していたら間に合わない場合は、エージェントに依頼するケースが多いようです。

エージェントが扱う求人情報には、大企業や有名企業が多いのも特徴です。

非公開求人では、極秘プロジェクトや事業戦略に関わる人材の採用も多く、マネジメントクラスや役職の求人も少なくありません。魅力的な募集も多く、エージェントを通してでしか応募できない案件もあります。

退職しなくても転職活動ができる

在職中に転職活動を進めると、企業との面談日の調整が難しいことがあります。

しかしエージェントを利用すれば、企業との間に入って面談日の調整もしてくれます。退職すると自由に動ける時間は増えますが、経済的な不安から焦りが出てしまうのも事実です。

そのため不本意な条件に妥協して転職先を決めてしまう方も少なくありません。

一方、転職エージェントを利用すれば、退職しなくても転職活動を進められるため、経済的な不安を感じず、納得できる企業に応募できます。

サポートが手厚い

転職エージェントは、履歴書や職務経歴書の添削や面接対策など、転職活動に関するさまざまなサポートを届けてくれます。

転職活動に慣れていない人でも、安心して活動を進められるでしょう。

さらに、求職側は無料で利用できるケースが多いため、リスクもほぼありません。転職を検討している段階に登録して、自己分析などに活用するのもおすすめです。

関連記事：転職エージェントのデメリット・メリットは？最大限活用するためのポイントを解説

20代で転職2回目の方におすすめの転職エージェント

20代で転職2回目の方におすすめの転職エージェントを3つ紹介します。

それぞれの強みを比較検討して、選びましょう。

リクルートエージェント

マイナビエージェント

ビズリーチ

20代で転職2回目に関するよくある質問

20代で2回目の転職活動をするには、さまざまな疑問や不安があるでしょう。

そこで20代で2回目の転職活動に関連する、よくある質問についてまとめました。

20代での転職は何回までならOK？

20代で何回までなら転職がOKかについての明確な答えはありませんが、キャリアアップのための転職かどうかは重要です。転職を繰り返すうちに、経験やスキルが積みあがっていくケースであれば問題ありません。

しかし、短期間で転職を繰り返したり、明確なキャリアプランがなかったりする場合は、企業からマイナス評価を受ける可能性があります。

転職の明確な理由や将来を見据えたキャリアプランがあるうえで、しっかりと準備をおこない、納得できる転職をするようにしましょう。

転職回数が多い人が即採用される理由は？

転職回数が多い人が必ずしも即採用されるわけではありません。企業は、職務経歴やスキル、人柄などを総合的に判断して採用を決めます。

しかし、転職回数が多い人は、以下のような強みを持っていることが多いようです。

転職回数が多い場合は、これらの強みを上手にアピールすると採用につながりやすいでしょう。

20代の転職率は？

厚生労働省の「令和4年雇用動向調査結果の概況」によると、20代の転職率は以下のとおりです。

年齢	男性	女性
20-24歳	14.7％	14.7％
25-29歳	15.3％	14.1％

20代の転職入職率は14～15％となっており、10人中1～2人が転職している計算です。

まとめ｜20代で転職2回目の場合はエージェントを利用して成功率を上げよう

20代の転職は珍しいものではなくなりました。20代前半と後半を合わせると、転職率は約30％となり、3人に1人は転職経験があるといわれています。

ただし、2回目の転職となれば、腰を据えてキャリアを積み上げていきたいところです。

そのため転職先の見極めが重要です。

また、働きながら転職活動すれば、キャリアに穴があくことがありません。情報をしっかり吟味し、キャリアプランにあった転職先を見つけたいものです。

そこでおすすめなのが転職エージェントです。エージェントが抱える求人の多くが非公開求人であり、大手企業の案件も少なくありません。

20代2回目の転職を成功させたい方は、無料で利用できる転職エージェントにまずは相談してみてはいかがでしょうか。