転職の選択肢を広げたいといった思いから、求人が増える時期がいつなのか気になる人は多いのではないでしょうか。

結論からお伝えすると、求人は次の3つの時期に増える傾向があります。

本記事では、求人が増える時期や求人が増える理由、それ以前に求人が多い時期を狙って転職活動をすることが戦略として合っているかどうかの解説をおこないます。

おそらく求人が多い時期を探している方は、ある程度しっかり考えて転職活動をされていると思いますが、さらに賢く転職活動を進めていくための参考にしてみてください。

求人が増える時期・理由をそれぞれ解説！

転職市場では年間を通じて求人の数に波があります。特定の時期には求人が増加し、転職活動のチャンスが拡大します。ここでは、求人が特に増える時期とその理由について解説します。

1月～3月にかけて

1月から3月は、多くの企業が新年度の計画を立て、新しいプロジェクトが始まる時期です。予算が新たに配分され、新しい採用計画が実行に移されます。

このため、この時期は求人が増加しやすい傾向にあるといえるでしょう。また、年度末に向けて社員の異動や退職が多いため、補充のための求人も増える傾向にあります。

新卒採用は基本的に4月におこなわれますが、新卒は即戦力としてあまり期待できないため、早めに中途採用を取っておく企業も多くあります。

5月中旬～6月にかけて

5月中旬から6月にかけては、年度初めの忙しさが一段落し、新たな採用ニーズが浮き彫りになる時期です。

企業が年度初めの業績を見て次の戦略を練る中で、特に中途採用の需要が高まります。

また、5月の連休明けは離職率も高く、退職した社員や新卒として適性がなかった従業員を中途採用で補填する対応もおこなわれます。

さらに、夏季のプロジェクトやキャンペーンに向けた人員確保のための求人も見られます。

8月下旬～10月にかけて

8月下旬から10月にかけては、夏季休暇後の業務再開に伴い、多くの企業が新たな採用を開始します。

特に、年末に向けての事業拡大やプロジェクト加速のため、多くの職種で求人が増加します。

5月のGW明けと同様に、お盆休み明けに離職者が出てしまう企業も多いため、補填のために求人を出す企業もあります。

また、年度末に向けての人員計画の見直しにより、新たなポジションの募集がかけられることもあるでしょう。

反対に求人が減る時期はある？

求人市場には増減の波があり、特定の時期には求人数が減少することもあります。

結論から言うと、連休期間中は採用活動も停止されており、新たな求人は出てきにくくなります。連休を使って本格的に転職活動をする人も多いでしょうが、連休前から求人の目星をつけておいたり、連休明けの求人が出てくるタイミングまで少し待ってみたりすることをおすすめします。

こちらでは、特に求人が減りやすい2つの時期について解説します。

年末年始

年末年始は、多くの企業が年度末の業務に集中し、新たな採用活動を控える傾向があります。ほかにも休暇を取る企業が多いため、この期間中の求人数は一般的に減少します。

1〜3月は求人が増える時期になりますので、年が明けてから新たな気持ちで転職活動を進めると良いでしょう。

大型連休中（GW・お盆など）

ゴールデンウィークやお盆などの大型連休中も、求人数が減少する傾向にあります。

多くの企業が休業に入るため、新たな採用活動の開始や面接プロセスの進行が遅くなることが一因です。

ただし、上で触れたように連休明けに求人を新たに出す企業は多く狙い目ともいえます。

求人が増える時期に転職するべき？避けた方がいいって本当？

求人が増える時期に転職を考えるのは自然なことですが、それが必ずしも最適なタイミングであるとは限りません。

この章では、求人が増える時期に起こりえるデメリットについて解説します。

逆に転職のハードルが上がることもありえる

求人が増える時期には転職希望者も増えるため、競争が激しくなることがあります。その結果、選考が厳しくなったり、希望通りの転職が難しくなったりする可能性も考えられます。

また、多くの選択肢があるため、決断を下すのに時間がかかってしまう場合もあるでしょう。そのため、求人が多い時期に慌てて転職活動を開始するのではなく、自己分析をおこなったり転職理由を明確にしておいたりするなど、事前にしっかり準備をした上で、求人が増える時期に合わせて具体的に求人を探す準備をしておく方法がおすすめです。

また、求人が多い時期にとりあえず気になる求人を探してみて、その上で次の求人が多い時期に向けて準備を進める方法もあります。

求人が増える時期は年に数回訪れますので、慌てる必要はありません。

転職における最適なタイミングとは

求人が増える時期を探している方は、転職の最適なタイミングを探っている方も多いことでしょう。

転職における最適なタイミングは、個人の状況や市場の動向に大きく左右されるため、一概に断定することはできないのが実情です。

ここでは、転職のタイミングを見極めるためのコツを紹介します。

求人が増える時期が必ずしもベストタイミングとは限らない

市場の求人数が多い時期が、必ずしも自分にとって最適なタイミングとは限りません。

たしかに求人が多いと比較しやすく選択肢も広がりますが、個人の状況によってはすぐに転職に踏み切らない方が良いケースもあるでしょう。

例えば、今働いている会社で何かのプロジェクトに関わっているのであれば、そのプロジェクトが終わって、一通りの結果が出た上で転職活動をした方が、より良い転職活動ができる可能性があります。これはプロジェクトでの実績や経験などをアピールポイントに組み込むことができるからです。

ご自身の今の状況もしっかり考えた上で、転職計画を立てていきましょう。

逆算してスケジュールを立てることがおすすめ

転職活動を始める最適な時期を見極めるためには、希望する入社時期から逆算して計画を立てることをおすすめします。

転職活動には一定の時間が必要なため、早めに行動を開始することが成功の鍵となります。

業界や職種にもよりますが、転職先の入社時期の半年前から徐々に準備していくことがおすすめです。キャリアアップや給料アップなどの転職を望むのであれば、年単位で準備期間を設けても良いでしょう。

また、気になる求人があったからといって、何の準備もしていないと、スキルの棚卸しや志望動機の作成などで時間がかかってしまいます。

これらは求人を見つける前から準備できる内容でもありますので、求人が増える時期に向けて準備しておくことをおすすめします。

転職市場の動向が知りたい方へ｜市場価値も診断できるサービスを紹介

ここまで求人が増える時期についてご説明してきましたが、求人が増えない時期でももちろん求人は出されています。

中には、これから急成長するような会社が拡大のための求人を出しているケースもあり、そのようなケースでは時期に関係なく優良な求人が出されているといえるでしょう。

そこで、受動的にでもオファーを受けられるように、「ビズリーチ」などのスカウト機能が付いた転職サービスを利用しておくこともおすすめです。

スカウト転職サービスでは、あなたの経歴や希望などを入力しておくことで、興味がある企業からのオファーが届きます。

自らが求人を探す時とはまた別の観点からの求人からオファーが届くことも多く、転職活動の幅を広げてくれることも期待できます。

登録しておくだけでご自身の転職市場での価値を知ることができますので、ぜひ有効活用してみてください。

まとめ

転職市場は年間を通じて変動がありますが、求人数が増減する時期は予測しやすいです。

主に次の時期に求人が増える傾向にあります。

一方でGWや年末年始など、大多数の企業が休暇を取る時期は求人が減る傾向にあるようです。

ただし、求人が多い時期が必ずしも転職に最適なタイミングとは限りません。個人の状況や市場の動向を慎重に分析し、準備を進めていくのが良いでしょう。

効果的なキャリアプランニングのためには、市場の動向を理解し、自分自身の市場価値を把握することが不可欠です。転職活動は計画的に進め、最適なタイミングでの行動を心がけましょう。