転職活動を始める際、さまざまな不安や疑問を誰かに相談したいと悩む方は少なくないでしょう。転職経験のある先輩や同僚、友人などに相談するという方法もあります。
しかし、転職は人それぞれ条件や希望が異なるため、相談相手のアドバイスがそのまま自分の転職活動に役立つとは限りません。転職活動について相談する場合は、やはりプロの専門家に相談するのが一番です。
もしオンライン上でアドバイスを受けることができれば、忙しくて面談の時間が取れない方でも気軽に相談することができるでしょう。この記事では、オンライン上で転職相談をおこなえるサービスや、利用する際のポイントについてご紹介します。
目次
オンラインで転職相談ができるサービスとは?メリット・デメリットも
オンライン上で転職相談ができるサービスは、大きく分けて2つあります。
- 転職エージェント
- キャリアコーチング
それぞれにメリット・デメリットがあるため、自分に合った相談先を見つけましょう。
転職エージェント
転職市場に詳しく、転職希望者の要望に合わせて具体的にアドバイスをおこなってくれます。
それぞれの業界に特化した知識やノウハウを持っている転職エージェントもあるため、転職先の職種が決まっている方は業界特化型の転職エージェントへの相談がおすすめです。
広く転職先を選びたい方は、総合型の転職エージェントに相談するのが良いでしょう。そのほかにも、ハイキャリア向けの転職エージェントや、正社員としての経験が少ない方向けの転職エージェントもあります。
1|無料で相談できる
メリット転職エージェントはその仕組み上、求職者は基本的に無料でサービスを受けることができます。
またサービスの流れとして、キャリアカウンセリングを最初におこない、その後、要望に合わせた転職先の紹介や面接対策などの支援をおこなってくれます。
そのためキャリアカウンセリングの結果、求職者が「今は転職しない」という選択をしたとしても問題はありません。
2|転職先を紹介してもらえる
メリット転職相談でこの先のキャリア形成や就きたい職業がはっきりすれば、いよいよ転職活動がスタートします。
また転職が決定した後も、入社後の条件が異なっていた場合、再交渉などのアフターフォローをおこなってくれます。
1|転職することが前提の利用
デメリット結果的に転職しないという選択をするケースはありますが、あくまで転職を前提としたサービスであることは覚えておきましょう。
サービスの仕組み上、転職につなげることで企業から担当者に報酬が入るため、担当者によっては転職の見込みがない相談者よりも、転職につながる相談者を優先されてしまうことが考えられます。
2|転職に必要な範囲でのサポートのみ
デメリット転職エージェントは自己分析やキャリア相談もおこなってくれますが、それはあくまで転職活動をおこなううえで必要な範囲でのサポートと考えた方が良いでしょう。
キャリアコーチング
転職エージェントが転職を前提とした相談先である一方、キャリアコーチングは転職に限定せず、キャリアに関するさまざまな悩みについて相談できるサービスです。
たとえばキャリア設計についての相談はもちろん、「自分に向いている仕事がわからない」「やりたいことがわからない」といった悩みも相談することができます。
コーチングであるため、コンサルタントのように答えを提示するのではなく、あくまで相談者自身が答えを引き出せるようサポートすることがメインのサービスとなります。
キャリアコーチングのメリットとデメリットについて、主なものを紹介します。
1|転職以外の選択肢を含めて相談できる
メリットその特徴からフリーターや第二新卒など、キャリアに自信がない方にもおすすめの相談先といえるでしょう。
2|適職を見つけることができる
メリットキャリアコーチングでは徹底した高い自己分析によって、自身の向いていることや向いていないこと、得意なことや苦手なことなどを明確にしていきます。
そのため適職を見つけることができるほか、長期的なキャリアプランを立てることができます。
1|価格が高い
デメリットキャリアコーチングを受ける場合、多くのプランが数十万円~という価格設定であるため、無料で相談できる転職エージェントに比べて「高い」という印象があります。
また入会金が別途必要となるケースも多いため、金銭的な負担は大きいと考えた方が良いでしょう。
2|転職先の紹介などはない
デメリットキャリアコーチングでは、相談者のキャリア形成や面接対策などはおこなってくれますが、転職先の紹介などはおこなっていないケースがほとんどです。
転職サービスの運営会社がおこなっているキャリアコーチングもありますが、基本的には別のサービスとなるため、それぞれに登録する必要があるでしょう。
オンライン相談ができるおすすめの転職エージェント
オンライン相談ができる転職エージェントの中でも、おすすめの4社を紹介します。
- リクルートエージェント
- マイナビエージェント
- doda
- LHH転職エージェント
転職エージェントは基本無料で利用することができるため、転職相談にもとくに費用はかかりません。
リクルートエージェント
- 転職支援実績NO.1の転職エージェント(※)
- キャリアアドバイザーの提案力に定評がある
- 公開・非公開を合わせて約70万件以上の求人を保有
『リクルートエージェント』は、転職支援実績NO.1の転職エージェント(※)です。
※2022年6月時点、厚生労働省「人材サービス総合サイト」における有料職業紹介事業者のうち無期雇用および 4ヵ月以上の有期雇用の合計人数(リクルート集計)
リクルートエージェントの注目すべき特徴は「キャリアアドバイザーの提案力に定評がある」点でしょう。
あなたの気づいていない価値を見つけ出し、活かせる転職先を紹介してくれ、採用担当者にあなたのことを売り込んだり、入社後の条件を交渉したりすることを得意としています。
サポート力には定評があるため、「自分自身を売り込むのが苦手」「年収などの条件交渉を代行してもらいたい」といった人におすすめです。
サービス名 | リクルートエージェント |
運営会社 | 株式会社リクルート |
公開求人数 | 394,711件 |
非公開求人数 | 346,198件 |
対応地域 |
東京、名古屋、大阪、福岡など全国/海外
|
公式サイト |
【リクルートエージェントの口コミ・評判】
模擬面接を通して「何をメインに伝えたらよいか」「企業側はどういう考えか」など、本番の面接で役に立ったことを学べました。
職務経歴書の添削を丁寧にしていただき、各企業に精通した担当者からのアドバイスが、とても参考になりました。
マイナビエージェント
- 20~30代の転職に強み
- きめ細やかなサポートに定評あり
- 夜間・土曜日にも相談可能
マイナビエージェントは、はじめて転職する方におすすめの転職エージェントです。
キャリアアドバイザーの徹底したサポートに定評があり、ヒアリングに力を入れた面談を経て、希望条件に合う求人を紹介してもらえます。
応募書類の添削や模擬面接などにも対応してもらえるため、安心して転職活動に取り組めるでしょう。
保有求人数は7万件超(※1)あり、特に20~30代向けの求人を多く取り扱っています。
また、平日夜間は20:30まで、土曜日は9:30~17:30まで営業(※2)しているため、都合のいい時間に相談できることもメリットです。
(※1)2024年5月1日時点の求人数
(※2)店舗によって異なります。詳しい営業時間は各店舗に確認してください。
サービス名 | マイナビエージェント |
運営会社 | 株式会社マイナビ |
公開求人数 | 58,212件(※1) |
非公開求人数 | 14,328件(※1) |
対応地域 |
東京、名古屋、大阪、福岡など全国/海外
|
公式サイト |
【マイナビエージェントの口コミ・評判】
大変お世話になり感謝しております。もし知り合いで転職を考えている方がいればぜひ紹介させて頂きたいです。大変お世話になりありがとうございました。初回の面談からしっかりと聞き取りいただき、合致する求人を紹介頂きました。こまめにフォローを頂き、質問に対すても素早く返答頂きました。また常に的確にハッキリと根拠に基づくアドバイスを頂き、とても頼りにさせて頂きました。ありがとうございました。
マイナビエージェントを利用させて頂いたことで、転職という自分の人生の転機に力になって頂き、非常に感謝しております。間違いなく自分ひとりでは何をしたら良いかもわからず、現職でただただ働き続けていて、動き出すことが出来ていなかったと思います。転職に際してどう動いたら良いかを丁寧に教えて下さり、より自分に合った求人をたくさん提供頂いたこと結果が、自身の満足のいく転職先の決定に繋がったと思っております。ひとりひとりにしっかり寄り添って提案頂けるとても良いサービスだと感じました。キャリアアドバイザーには初めてお会いしてから長い時間になりましたが、定期的に気にかけて下さり、私の希望条件もしっかり加味してフォローをして頂き、本当に感謝しております。
(後略)
doda
- 圧倒的な求人数
- 顧客満足度No.1を獲得
- 直接応募も可能
dodaは、圧倒的な求人数と顧客満足度の高さが特徴の転職エージェントです。
保有求人は公開・非公開合わせて20万件超(※1)と多数で、キャリアカウンセリングを受けられる拠点は全国に12ヵ所あり、大手エージェントの中でも有数の規模を誇ります。
また、顧客満足度ランキングで1位(※2)を獲得した実績もあり、手厚いサポートと質の高い求人紹介に期待できるでしょう。
dodaでは、転職エージェントを介した応募のほか、気になる求人に自分で直接応募できる機能も備えられています。さらに、企業から直接スカウトが届くサービスもあり、自分に合った方法で転職活動を進められるのも魅力です。
(※1)2023年3月時点の求人数
(※2)2024年オリコン顧客満足度調査 「転職エージェント 20代」で1位
サービス名 | doda |
運営会社 | パーソルキャリア株式会社 |
公開求人数 | 238,913件 |
非公開求人数 | 41,074件 |
対応地域 |
東京、名古屋、大阪、福岡など全国
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公式サイト |
【dodaの口コミ・評判】
初めての転職におすすめ
初めての転職で使用しました。最初はdodaさんではないところを使っていたのですが求人が最初来たきり紹介がなく他も利用しようと思いdodaさんを登録。エージェントも登録し担当についてくれた方がとても熱心でした。コロナ禍で書類通過率はかなり悪かったですが絶えず求人紹介を頂けましたし、転職活動を進めるにつれ書類通過率も上がってきました。他サイトの口コミなどであるように専門性には欠けるかもしれませんが初めてで右も左も分からない方にはおすすめです。在職中で忙しい人もlineでやりとりできますし、職務経歴書や志望動機などもざっくりした文章でも添削と調整をしてくれてサポートはかなり手厚いです。引用元:doda/デューダの口コミ・評判
こちらの不安や要望に適した丁寧な対応に満足でした
印象的なテレビCMのキャッチコピーに背中を押されて、登録をしました。
担当の方は、とても穏やかで丁寧な対応をしてくださいました。
求人情報に関しても、こちらの要望に沿うように、繰り返し複数求人をご紹介くださいました。
また、私が職選びや面接や転職後のことで抱える不安や疑問にも一つ一つ答えて下さり、大変心強かったのが印象的でした。レスポンスに関しては、まれに時間がかかることもありましたが、全体的に満足しています。
おかげさまで無事に転職もでき、最後まで面倒を見てくださった担当者様には大変感謝しております。引用元:doda/デューダの口コミ・評判
LHH転職エージェント
- 特徴① 各職種のプロフェッショナルがサポート
- 特徴② 360度式コンサルティング
- 特徴③ 大手・外資・優良中堅など幅広い求人
LHH転職エージェントはスイスに本社を構えるAdeco Groupが運営する転職エージェントです。
キャリアアドバイザーは職種別に担当しており、そこから業界別ごとのチームに細分化しています。
あなたの専門領域に精通しているので、あなたの市場価値を正しく判断し、適切な求人を紹介できるのがメリットです。
また、一人のキャリアアドバイザーが企業と求職者の両方を担当する360度コンサルティングを実施しているので、受かるポイントを正確に把握しているのも嬉しいポイントでしょう。
豊富なネットワークがあり、国内の大手企業や外資企業はもちろん、優良中堅など幅広い求人を保有しています。
サービス名 | LHH転職エージェント |
運営会社 | 株式会社アデコ |
公開求人数 | 16,222件 |
非公開求人数 | 非公開 |
対応地域 |
東京、名古屋、大阪、福岡など全国/海外
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公式サイト |
無料でオンライン相談ができる転職相談サービス
転職するかどうか迷っている方におすすめの相談サービスもあります。
まずは無料でオンライン相談ができるサービスを紹介しましょう。
ジョブカフェ
- 各都道府県に設置されている
- 無料で相談やカウンセリングが受けられる
- インターンシップもある
ジョブカフェは、都道府県が主体的に設置する就職支援施設で、若者の就職支援をワンストップでおこなっています。就職支援のセミナーやイベントを開催しているほか、個別カウンセリングなども全て無料で受けることができます。
対象年齢は原則15歳~34歳とされていますが、地域によって異なり、50代以上の就職支援をおこなっているところもあります。
サービス名 | 若年者のためのワンストップサービスセンター |
運営会社 | 各都道府県 |
対象エリア | 46都道府県 |
対象年齢 | 原則15〜34歳(※) |
公式サイト (厚生労働省) | 公式サイト 各地域の公式サイトが記載されています。 |
就職誰でも相談(東京)
東京のジョブカフェ「東京しごとセンター」が主体となっておこなっているのが、「就職誰でも相談」です。
LINE、電話、ビデオ会議システムを利用しているだけでなく、匿名での相談が可能な転職相談サービスとなっています。
もちろんサービスは無料で利用することができますし、予約や新規利用登録なども不要です。
有料のオンライン転職相談サービス
転職までは考えていない方や、しっかりとしたキャリア設計をおこないたいという方は、有料のキャリアコーチングを利用するという方法もあります。
ここではキャリアコーチングのおすすめ3社を紹介しましょう。
- coachee(コーチー)
- きづく。転職相談
- マジキャリ
coachee(コーチー)
- 気軽に相談できる価格設定
- 単発での相談もOK
- キャリアコーチを比較検討できる
coacheeはキャリア相談に特化したプラットフォーム型のスキルシェアサービスです。
一般的なキャリアコーチングサービスと異なり、各アドバイザーやコンサルタントがそれぞれに料金やプラン内容を設定しています。
そのため、プラン提供者によっては1回の相談料が1,000円からと安価に設定されており、キャリアコーチングを受けたことがない方でも気軽に利用することができます。
運営会社 | coachee株式会社 |
費用 | 1,000円~/1回~(※) |
無料相談 | コーチやプランによっては初回相談が無料 |
登録料/入会料 | 無料 |
公式サイト | https://coachee-hr.com/coachee/ |
きづく。転職相談
- 相談者に合わせたカリキュラムを組んでくれる
- 転職目的でなくても相談可能
- アフターサポートも受けられる
きづく。転職相談では、相談者それぞれに合わせたカリキュラムを組んでくれるキャリアコーチングサービスです。
3つの料金プランがあり、自分の目的に合わせてプランを選ぶことができます。登録料や入会料はなく、まずは無料相談を受けてみて受講するかどうかを検討することができます。
LINEでのサポート期間や、プランによっては転職活動のサポートもおこなってくれます。
運営会社 | 株式会社one-recollection |
費用 | 187,000円/1ヵ月プラン 396,000円/転職相談プラン 209,000円/強み相談プラン |
無料相談 | あり |
登録料/入会料 | なし |
公式サイト | https://kidzukutensyoku.com/ |
マジキャリ
- 顧客満足度92%
- チャット相談が無制限
- 全額返金保証あり(※1)
マジキャリは、転職エージェントを運営するアクシス株式会社によるキャリアコーチングサービスです。
年間3,000名の転職支援実績に基づいた独自のカリキュラムと、20代~40代のキャリアコーチによる豊富な経験をもとに、相談者に合わせたコーチングをおこなっています。
短期的なキャリア設計だけでなく、5年後10年後といった長期的な人生設計や、セルフコーチングによる自己実現を目指すことができます。
運営会社 | アクシス株式会社(axxis inc.) |
費用(※2) | 385,000円/キャリアデザインコース 594,000円/自己実現コース 880,000円/安心転職コース |
無料相談 | あり |
登録料/入会料(※2) | 55,000円 |
公式サイト | https://majicari.com/ |
(※1)初回セッション後3日以内
(※2)税込
オンラインでの転職相談先を選ぶポイント
オンラインでの転職相談先を選ぶ際は、次の2点をふまえておくとよいでしょう。
- 目的に合わせて相談先を選ぶ
- 複数の相談先に登録する
相談先だけでなく、転職支援サービスを選ぶ際にも役立ちますので、ぜひ覚えておいてください。
目的に合わせて相談先を選ぶ
お伝えしたように、オンラインでの転職相談は転職エージェントやキャリアコーチングのほか、各自治体でもおこなっています。
相談者自身の要望や悩みに沿ってサポートしてくれることはもちろんですが、各相談サービスが持つ強みやメリットはそれぞれ異なるため、自身の相談したい内容や、相談の目的などに合わせて選ぶことが大きなポイントです。
たとえば、転職エージェントは無料で転職相談や転職支援をおこなってくれるだけでなく、転職先の紹介や応募先との打ち合わせなども任せることができます。転職を希望している方におすすめです。
キャリアコーチングでは転職先の紹介はしませんが、キャリア形成を含めた長期的な視点で相談に乗ってもらえます。やりたいことが見つからない方や、何から相談していいかわからない方向けといえます。
自治体による就職支援サービスは、転職相談や就職支援を無料で受けられるほか、地域企業と求職者をつなぐことも目的のひとつとしています。地元の企業で働きたい方や気軽に相談してみたいという方に向いています。
複数の相談先に登録する
相談先はひとつに絞るのではなく、複数の相談先に登録することがおすすめです。
先ほどお伝えしたように、サービス会社それぞれに強みや特徴が異なることもひとつの理由ですが、相談を受けてくれる担当者との相性も大きく関係してくるためです。
知識量や得意分野が担当者によって異なるだけでなく、担当者自身の経験やこれまでの実績なども、サポートの質や相性に反映されます。
オンライン相談に使用するツール
オンライン相談で利用できるツールは、主に次の4つです。
- オンライン会議ツール
- 電話
- メール
- チャットツール
ここでは、それぞれのおすすめポイントやマイナス面について紹介していきます。
オンライン会議ツール
転職相談をオンラインでおこなうサービスで多く利用されているのが、オンライン会議ツールを使った方法です。
ツールの導入や、場合によってはWebカメラやマイクといった設備が必要になるものの、対面と同じように相手の顔を見ながら相談することができます。
- 移動をしなくても対面での相談が可能
- 細かいニュアンスを伝えることができる
オンライン会議ツールを使うことで、面談の際にかかる交通費や移動時間を削減することができます。
そのため、前後の時間で十分な準備をおこなうことができますし、面談日を決める際も、移動が伴う場合よりも都合を合わせやすいでしょう。
会議ツールを通した面談は表情が読み取りにくいと言われますが、やはり電話や文字だけのやりとりよりは、表情や動作などから細かいニュアンスを伝えることができます。
- セッティングや接続方法など知識が必要
- 通信環境の影響を受けやすい
オンライン会議ツールを利用する場合は、送られてきたURLにアクセスしてログインし、Webカメラやマイクがきちんと接続されている状態で面談をはじめます。
会議ツールのセッティングや接続方法を知っていないと、顔が映っていなかったり、音声が入らなかったりとなどのアクシデントに対応することができません。
また通信環境の影響を受けやすいため、安定したネットワーク環境下でない場合、音声が途切れたり映像が止まってしまったりといったトラブルも起こりやすくなります。
電話
対面以外の相談方法として、電話での相談を受け付けているサービスも多くあります。
電話を使ってのオンライン相談の場合、対面や会議ツールを使った相談と同じように面談日を設定しなくてはなりませんが、電話ならではのメリットもあります。
- 対面よりも気軽に相談できる
- 通信環境の影響が少ない
電話は日頃から多くの方が使い慣れているツールのため、さまざまな年代の方におすすめのオンライン相談といえるでしょう。
特別な準備は必要なく、手元のスマートフォンがあればいつでも電話相談を申し込むことができます。
また電話での相談は、ほかのオンライン相談よりも通信環境の影響が少なく安定しているため、安心して利用できます。
初対面で顔を見て話すことが苦手な方や、文字では細かいニュアンスが伝えきれるか不安な方は、ぜひ電話を使ったオンライン相談を活用してみましょう。
- 話しながらメモを取る必要がある
- 相談内容をあとから見返すことができない
- 相談できる時間帯が限られている
電話での相談は対応時間が決まっていることが多いため、メールやチャットなどに比べると時間の融通は利きにくいといえるでしょう。
また、やりとりの内容をあとで見返したいときには、会話をしながらメモを取っておく必要があります。
スマートフォンの録音機能などを使う方法もありますが、どんなアドバイスをもらったのかをピンポイントで探すことは、音声データの記録からではやや難しいでしょう。
相談やアドバイスの内容を残しておきたい場合は、メールやチャットツールなど、文章でのやりとりがおすすめです。
メール
オンラインでの転職相談は会議ツールを使った対面式が基本ですが、メールでのサポートをおこなっているサービスもあります。
面談日の打ち合わせなどはメールでおこなうため、簡単な質問や相談はメールでやりとりしたり、面談後はメールサポートに移行したりといったケースもあるようです。
- 時間を気にせず相談することができる
- やりとりの内容を文章で残しておける
メールで転職相談をおこなう大きなメリットは、時間を気にせず相談できるという点でしょう。
仕事で遅くなった深夜や、通勤時のわずかな時間でも送ることができますし、電話のように相手の時間や都合への影響もありません。
またメールは、日付や送った相談内容、受け取ったアドバイスも全て文章で残るため、あとから見返すことが可能です。
メールソフトはほとんどの場合、日付や内容で検索する機能がついているため、やりとりが多くなってしまっても、見たい内容を簡単に探すこともできます。
- レスポンスに時間がかかる
- 伝えたい内容を文章にまとめる必要がある
疑問をすぐに解消したい場合などは、メールでの相談よりも会議ツールや電話での相談がおすすめです。
また自分の考えを相手に伝わりやすい文章にすることが苦手な場合、担当者に自分の意図がうまく伝わらない可能性があります。
その結果、何度も聞き直されたり聞きたいことと異なる回答をされたりといったことが続けば、悩みや疑問が解決しないうえ、モヤモヤした気持ちを抱えてしまうことになります。
文章にまとめるのが難しい方は、相談内容を箇条書きで伝えたり、会議ツールや電話での相談に切り替えたりしてみましょう。
チャットツール
スマートフォンの普及やAIの発達により、さまざまなシーンでチャットツールが使われています。
転職相談でもチャットツールを導入しているサービスが増えているため、会議ツールや電話での相談はハードルが高いと感じる方は、ぜひチャットツールでの相談を利用してみましょう。
- メールよりもレスポンスが早い
- 実際の会話のようなスピード感と気軽さ
チャットツールの最大のおすすめポイントは、メールのように時間や相手の都合を気にせず送ることができる点に加えて、直接会話しているのと変わらないスピード感でやりとりができる点です。
チャットツールの場合、AIを使った自動返信と有人対応を選べるため、深夜などは自動返信、有人対応の時間帯は専任スタッフに相談するといった使い分けができます。
メールよりもレスポンスが早く、ちょっとした疑問や質問もしやすいため、電話や対面が苦手な方にとっても相談しやすいツールといえるでしょう。
メールと同じように文字でやりとりが残るため、あとで見返すこともできます。
またメールでのやりとりは、返信が来るまで相手がメールを開いたかどうかを確認することはできませんが、チャットツールの場合、ツールの種類によっては、送ったメッセージを相手が確認したかどうかを既読マークなどで知ることができます。
既読確認ができる機能があることで、すぐに返信がこない場合でも「メールに気づいていないかもしれない」といった心配がありません。
- ツールの使用に不慣れだと難しく感じる
- 長文のやりとりには向かない
チャットツールを使い慣れていない方は、まずツールの使い方に慣れるところからはじめる必要があります。
実際に相談する前の段階で手間取ってしまうと、気軽に相談できるはずのツールで逆に不便を感じてしまうことになりかねません。
またチャットツールは、メールに比べて長文が読みづらいという側面もあるため、人によってはチャットツールでのやりとりそのものにストレスを感じてしまいます。
チャットツールを普段使わないという方や長文が多いという方は、電話やメールで相談をおこなう方がストレスなく転職相談を進めることができるでしょう。
オンラインで転職相談する際の注意点
最後に、オンラインで相談する際の注意点を紹介します。
オンライン相談でスムーズに転職相談をおこなうためには、次の3つがポイントです。
- 必要なツールは揃っているか
- 通信環境は安定しているか
- 気兼ねなく相談できる環境か
この3点をよく確認し、オンライン相談に進みましょう。
必要なツールはそろっているか確認する
メールや電話であれば、手持ちのスマートフォンだけですぐにでも相談が可能です。
チャットツールやオンライン会議ツールを使ったオンライン相談の場合は、パソコンやスマートフォンにアプリをインストールする必要があります。
LINEやzoomが利用できるオンライン相談であれば、スマートフォンでの利用が可能なため、周辺機器などをそろえなくても、インストールして設定が完了すればすぐに使うことができるでしょう。
パソコンを使ってオンライン相談をおこないたい場合は、Webカメラやマイクが必要になるケースもあります。
相談先のホームページや申し込み後の案内メールなどで、必要なツールや推奨環境を満たしているかをよく確認しておきましょう。
通信環境は安定しているか確認する
メールの場合はあまり通信環境を気にすることはないかもしれませんが、オンライン会議ツールで顔を見ながら相談する場合はとくに、通信環境がもっとも重要なポイントといえるでしょう。
たとえば不安定な通信環境では、大事な内容を聞き取れなかったり途中で通信が切れてしまったりなど、スムーズに話をすることが難しくなってしまいます。
また、接続に時間がかかってしまったために相談時間が過ぎてしまい、せっかくの機会を有効に使うことができなかったということにもなりかねません。
このような失敗を防ぐためにも、オンラインでの転職相談は、必ず通信環境の安定した場所でおこなうようにしましょう。
気兼ねなく相談できる環境か確認する
場所を問わずに利用できることがオンライン相談の大きなメリットですが、ざわざわと騒がしかったり、誰かに会話の内容を聞かれたりするような環境はあまりおすすめとはいえません。
転職相談では個人的な内容を話すことも少なくありませんし、自分に合った転職先を見つけるためには、本音や悩みをなるべく詳しくエージェントに伝えることが重要です。
できれば周囲に聞かれる心配がなく、込み入った相談も気兼ねなくできるような、静かで落ち着いた環境がよいでしょう。
自宅でおこなうのが一番おすすめですが、難しい場合はカラオケボックスや、完全個室のあるネットカフェなどでおこなう方法もあります。
まとめ
オンラインで転職相談ができる相談先として、転職エージェントとキャリアコーチングについて紹介してきました。
それぞれに特化する点が異なるため、自身の悩みや目的に合わせた相談先を選ぶことが、今後のキャリア形成にもつながります。
また各自治体が運営するジョブカフェでは、幅広い年齢層の相談に乗ってくれるうえ、オンラインでの相談形態もメールやチャットツールを取り入れているなど、気軽に相談しやすい仕組みが作られています。
さまざまなタイプの相談先がありますが、複数のサービスを活用して転職相談をおこなうことで、自分に合ったキャリアプランが見つかることでしょう。