新卒2年目の転職は難しい?主な転職理由や転職成功のコツを解説

編集者
CUS編集部
株式会社アシロ
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新卒2年目で転職を検討するビジネスパーソンの中には、「新卒2年目で転職することは甘えだろうか」「新卒2年目の転職は印象が悪く不利なのではないか」といった不安を抱えている人もいることでしょう。

そこで今回は「新卒2年目の転職は早いのかどうか」といった疑問点を解消し、新卒2年目のビジネスパーソンが転職を成功させるポイントをまとめました。新卒1年目との違い・強みも解説しているため、合わせてご確認ください。

目次

社会人2年目で転職・退職は早い?

新卒2年目は転職市場で「第二新卒」として認識され、若干の社会人経験があり、かつ勤め先企業の社風・カルチャーに染まり切っていないビジネスパーソンとして認識されています。

第二新卒には就職後3年以内に離職・転職している人材が該当し、厚生労働省が公表した新規学卒就職者の就職後3年以内の離職状況についてまとめたデータ「新規学卒就職者の離職状況を公表します」によると、令和2年度における新規学卒就職者の離職率は、新規大卒就職者で約3割(31.2%)、新規高卒就職者で約4割(36.9%)となっています。

こちらのデータに基づくと、就職後3年以内に離職・転職している人材は「3人に1人」という結果になりました。単純計算で、新卒入社した人数が180人だった場合、60人は3年以内に離職・転職していることになります。

ただし、下記表のように、実際は事業所規模によって離職・転職する人材の比率は大きく異なり、5人未満の事業所規模の会社では、新規大卒就職者で56.3%、新規高卒就職者で61.9%と、およそ「2人に1人」が職を離れている実態があります。

【新規学卒就職者の事業所規模別就職後3年以内離職率】

事業所規模高校卒大学卒

5人未満 

61.9% (▲1.1P)

56.3% (+0.2P)

5~29人

52.8% (▲2.8P)

49.4% (▲1.7P)

30~99人

44.1% (▲2.4P)

39.1% (▲1.0P)

100~499人

35.9% (▲2.2P)

31.8% (▲1.2P)

500~999人

30.0% (▲2.5P)

28.9% (▲1.0P)

1,000人以上 

25.6% (▲1.8P)

24.7% (▲1.8P)

【新規学卒就職者の産業別就職後3年以内離職率のうち、離職率の高い上位5産業】

高校卒大学卒

宿泊業・飲食サービス業

61.1% (▲3.1P)

宿泊業・飲食サービス業

51.5% (▲1.1P)

生活関連サービス業・娯楽業

56.9% (▲2.8P)

生活関連サービス業・娯楽業

46.5% (+0.3P)

教育・学習支援業

50.1% (▲5.7P)

教育・学習支援業

45.6% (▲0.0P)

小売業

47.8% (▲1.7P)

医療、福祉

38.6% (+0.2P)

医療、福祉 

46.2% (▲0.8P)

小売業

37.4% (▲1.9P)

【参考記事】総務省「新規学卒就職者の離職状況を公表します」(令和3年10月22日公表)

※▲,+は前年度比

これらの状況から、新卒2年目の転職は決して珍しくなく、全体平均でも3人に1人、小規模事業所では2人に1人が離職・転職している実態があるため、新卒2年目の転職は一般的に行われていることが分かります。

「新卒2年目の転職は早い」と感じていた方は、一般的な離職率を参考に、自身の転職活動を振り返ってみるとよいでしょう。

社会人2年目の転職で有利となる理由

新卒2年目の転職が有利になる理由として、以下の3つが挙げられます。

  • 第二新卒を積極採用する企業が多い
  • 柔軟かつ基本的なビジネスマナーを有している
  • 企業が優秀な人材を確保するチャンスとして想定している

それぞれ詳しく解説します。

第二新卒を積極採用する企業が多い

新卒2年目のビジネスパーソンは、新卒1年目のビジネスパーソンに比べて社会人経験が長く、業界・業種特有のスキルを習得している場合が多いため、転職市場でも高く評価される傾向にあります。

また、第二新卒は新卒入社の社員が早期退職したり、退職・異動・転職によって空いたポストを埋めたりする役割で常に高いニーズがあるため、積極採用する企業が多いのが特徴です。

柔軟かつ基本的なビジネスマナーを有している

新卒2年目のビジネスパーソンは社会人経験を有しているため、基本的なビジネスマナーはもちろんのこと、状況別に応用を利かせた対応力がアピールポイントとなります。

加えて、新卒2年目のビジネスパーソンは就職企業の社風・カルチャーに染まっていないため、転職先企業の採用担当者・人事が「教育しやすい」「自社に馴染む人材に育てやすい」という観点から、積極的に採用するケースがあるのです。

企業が優秀な人材を確保するチャンスとして想定している

新卒2年目になると、新卒入社時より保有しているスキルに加え、社会に出て新たに習得したスキルを駆使する人材へと成長するため、柔軟な思考を持ち、かつ高いビジネススキルを持つ人材を歓迎する「ベンチャー企業」からオファーがかかることもあります。

ベンチャー企業は企業そのものが成長を遂げる過程にあり、様々なリスクをとって事業戦略を進めるアグレッシブな仕事で知られています。

新卒2年目のビジネスパーソンは社会人経験の短さから育成枠として迎えられる場合もありますが、ベンチャー企業のように即戦力人材が求められる場合には様々な成長機会を与えられるため、大きく飛躍するきっかけになるでしょう。

新卒2年目で転職するメリット

新卒2年目で転職するメリットには以下のようなものがあります。

  • ポテンシャル採用で希望企業に就職できる可能性がある
  • 同業界・業種における成長可能性を模索できる
  • 理想のキャリアを形成できる
  • 転職市場における自身の価値を把握できる

それぞれ詳しく解説します。

ポテンシャル採用で希望企業に就職できる可能性がある

新卒2年目は第二新卒に該当するため、多くの採用企業でポテンシャル採用として迎えられます。基本的なビジネスマナーに加えてある程度の社会人経験もある人材は、育成枠・即戦力どちらの方法でも雇用できるため、企業にとって有利な人事戦略となりえます。

応募先企業の状況によっては第二新卒を歓迎している場合もあるため、希望する企業に転職できる可能性が高まるでしょう。

同業界・業種における成長可能性を模索できる

転職によって同業界・業種における成長を模索することが可能です。現職よりも事業規模や流通金額が大きい会社に転職し、業界・業種としての成長可能性を模索するのも1つの転職戦略といえます。

理想のキャリアを形成できる

転職を効果的に活用することで理想のキャリアを歩める可能性が高まります。新卒2年目のビジネスパーソンにはネガティブな転職理由を掲げる人が少なくありませんが、転職を自身のキャリアビジョン・キャリアプランを見直す機会として認識すれば、理想にキャリアに一歩踏み出すことができるでしょう。

転職市場における自身の価値を把握できる

新卒2年目のビジネスパーソンが転職活動を行うことで、転職市場における自身の価値を把握することが可能です。

自身の転職市場価値は「想定年収」でも測ることができますが、第二新卒が持つ「柔軟な思考」や「業界・業種の文化に染まっていないからこそ思いつく妙案」なども1つのアピールポイントとなります。

どのようにして客観的な判断指標を提示できるか」については転職エージェントのキャリアアドバイザーと一緒に検討してみることをおすすめします。

新卒2年目で転職するデメリット

新卒2年目で転職するデメリットには以下のようなものが挙げられます。

  • 早期退職の印象を払拭しにくい
  • 一時的に年収が下がる可能性が高い
  • 仕事に対する熱意と成果が求められる

それぞれ詳しく解説します。

早期退職の印象を払拭しにくい

新卒1~3年目の転職は「早期退職」とよばれ、一般的に転職市場でネガティブに扱われる言葉になります。やはり一度就職した企業を早期で辞める人材に対し、企業の採用担当者は「また早期退職することはないか」「しっかりと成果を出してくれるのだろうか」といった不安を拭い切ることができないでしょう。

とはいえ多くの第二新卒の人材が就職できている実態を鑑みると、自身のキャリアビジョン・キャリアプランを明確にし、アピールポイントを押さえたビジネスパーソンは上手く転職できるといえます。

一時的に年収が下がる可能性が高い

新卒2年目の転職ではポテンシャル採用が主であるため、異業界・異業種に転職するケースが少なくありません。今まで経験がない業界・業種であれば、一から基礎を学ぶ必要があるため、一時的に年収が下がってしまう可能性があります。

年収をどうしても落としたくない人材は、転職の希望条件における年収の優先順位を上げ、転職エージェントのサポートに頼りながら転職活動を進めることをおすすめします。

仕事に対する熱意と成果が求められる

新卒2年目の転職に限らず、転職時には仕事に対する熱意と成果が求められます。たとえネガティブな転職理由であったとしても、転職先企業に価値を提供できなければ、採用企業側は人材を確保する意味がありません。

どのような転職でも、自身が提供できる価値をもとに想定される成果が測られるため、転職は新卒時よりもシビアに見られることを自覚しておきましょう。

社会人2年目で転職する人材に多いネガティブな転職理由

新卒2年目で転職する人材に多いネガティブな転職理由として、以下のようなものがあります。

  • パワハラ・モラハラ・セクハラがある
  • 社風・カルチャーに合わない
  • やりたい仕事ができない
  • 希望しない部署に配属させられた
  • 残業・休日出勤が多い

ネガティブな転職理由の中には「経過とともに改善されていくもの」もありますが、企業や職場に長く染みついている問題は時間が解決するとは限りません。そうした場合は、個人が転職をし、状態を改善するという方法もおすすめです。それでは、ひとつずつ見ていきましょう。

パワハラ・モラハラ・セクハラがある

職場におけるパワハラ・モラハラ・セクハラによって、転職を決める新卒2年目のビジネスパーソンがいます。昨今の働き方改革や社内コンプライアンス強化などにより、パワハラ・モラハラ・セクハラを是正する動きがありますが、耳にする機会の多い問題のひとつと言えるでしょう。

とりわけ立場の弱い人間が誰にも相談できず、会社を長期で休んでしまうケースが少なくないため、状況を変えられないと判断した場合は早急に転職することをおすすめします。

社風・企業理念に合わない

企業の社風や企業理念に合わないことが原因で、転職を決意する新卒2年目のビジネスパーソンも見られます。

企業に根付いた働き方や評価制度に納得が行かない場合、正当な評価を受けられず、納得できないと感じるケースもあるようです。自身が成果を出しやすい・働きやすい職場に転職し、心身健康に仕事を進めることは大切な仕事観といえるため、前向きな転職理由にも転換できるでしょう。

やりたい仕事ができない

新卒2年目のビジネスパーソンの中で、やりたい仕事ができずに転職活動を始める人材は多いことでしょう。新卒1年目よりも任せられる業務は増えても、その業務が本来やりたい業務かどうかは個人次第です。

上司とのコミュニケーションが上手くいっていなかったり、定期面談で正直に希望を伝えられなかったりすると、やりたい仕事とのミスマッチが起こってしまうことで転職を検討するケースも見られます。

希望しない部署に配属させられた

新卒2年目になると、人事異動によって他部署に配属されることがあります。

日本企業は会社内で部署異動を行うことが多く、個人に対して仕事を付ける「メンバーシップ型雇用」が主流です。

外資系企業やベンチャー企業を中心に、業務範囲を決定してそこに当てはまる人材を採用する「ジョブ型雇用」が取り入れられていますが、日本企業の古くからの人事制度に染みついた「会社内の人材を部署異動させる」という動きは今も根強く残っています。

新卒1年目で慣れてきた頃に部署異動が生じると、また一から学び直す必要があり、部署異動を機に転職を検討するビジネスパーソンも少なくありません。

残業・休日出勤が多い

「待遇と仕事量が合わない」と関連しますが、従業員ひとりに割り当てられた業務量によっては、一時的に業務が増えた際、一個人に許容範囲を超える仕事量が押しつけられてしまうケースがあります。

上手に外部委託業者と連携することも可能ですが、体制作りに時間がかかったり、その管理に手間を要したりするため、仕組み化がされないまま放置されるケースが少なくありません。

新卒2年目で仕事に慣れてきたビジネスパーソンに業務が集中することで、転職理由に繋がってしまうケースがあります。

新卒2年目で転職する人材に多いポジティブな転職理由

この項目では、新卒2年目で転職する人材に多いポジティブな転職理由について3つご紹介しましょう。

  • キャリアアップを図りたい
  • やりたいことが変わった
  • 自身の可能性を試したい

ポジティブな転職理由を掲げる新卒2年目のビジネスパーソンは、現職での仕事や取り組みにある程度満足していながらも「より成長したい」「可能性を試したい」と感じて転職活動を行っているようです。

それでは、ひとつずつ見ていきましょう。

キャリアアップを図りたい

ポジティブな転職理由として最も多いのが「キャリアアップを図りたい」というものです。転職ではしばしば「現職よりも待遇が良い会社に就職したい」という想いが先行しますが、同時に同業界・同業種でキャリアを重ね、自己実現に向けて邁進したいと感じるビジネスパーソンが存在します。

キャリアアップを図るための転職理由は、応募先企業に好印象を与えるポジティブな転職理由といえます。

やりたいことが変わった

日々の業務を遂行する中で、やりたいことが変わる場合がありますが、それを機に転職を検討するビジネスパーソンも少なくありません。「現在の仕事にやりがいを感じつつも、他の仕事にもチャレンジしてみたい」という積極性の表れともいえます。

自身の可能性を試したい

成長意欲の高い新卒2年目のビジネスパーソンには、自身の持つスキルや経験を社会にどのように貢献できるか、仕事に反映できるか、を試したい人材がいます。そのような人材は、どのような業界でも一定数存在し、自身の業界に留まらず横断的な思考を持って取り組みを進めるアグレッシブなパーソナリティを持っています。

変化の激しいベンチャー企業に転職したり、新規事業開発の部署で日々思考錯誤を楽しんだりできる人材に多くみられる転職理由です。

社会人2年目と1年目の違い

新卒2年目と新卒1年目では以下のような部分で違いがあります。

  • 社会人経験
  • 業界・業種特有のスキル
  • 社風・カルチャーへの染まり具合

新卒2年目のビジネスパーソンは、新卒1年目のビジネスパーソンに比べて社会人経験が長く、ビジネスシーンにおける様々な困難を多く経験し、乗り越えてきたものと判断できます。社会人1年目のビジネスパーソンと比較して、明らかに社会に出て積んだ経験も多く、転職先企業にも「現職での取り組み実績を提示できる点」で差が出るでしょう。

また、新卒2年目のビジネスパーソンには特定の業界・業種でスムーズに仕事をこなすためのスキルが身に付いており、転職先企業でも即戦力として迎えられるレベルに到達するビジネスパーソンも出てきます。新卒2年目からは特定の業界・業種でのキャリアアップを図るキャリアプランも現実的になり、転職時の転職理由が明確になりやすい傾向にあります。

一方の新卒1年目のビジネスパーソンにもメリットがあり、良くも悪くも就職した企業の社風・カルチャーに染まっておらず、それでいて基本的なビジネスマナーは身に付いているため、採用企業は「新卒入社の人材より教育コストがかからず、スムーズに業務を実行してくれる人材」として高く評価する場合があります。

第二新卒は転職市場において、比較的ポテンシャル採用として歓迎されることが多いため、第二新卒のビジネスパーソンにはそうした転職市場における需要も意識しつつ、自身の転職ニーズをすり合わせていく工夫が求められます。

社会人2年目で転職を成功させるコツ

新卒2年目の転職を成功させる方法として、以下の10個を取り上げましたので参考にしてください。

  • 自責思考で転職までの経緯を整理する
  • 早期退職のリスクをしっかりと把握する
  • 第二新卒の転職市場をリサーチする
  • 転職理由を明確にする
  • 自身のスキル・経験の棚卸しを行う
  • 転職先企業における自身の価値・貢献できる部分を具体化する
  • 応募書類の質を高める
  • 面接対策を徹底する
  • 転職サイトで多くの求人に触れる
  • 転職エージェントを活用する

1つひとつの方法を実践するのは大変苦労しますが、最後の「転職エージェントを活用する」を検討することで、自身の転職理由を明確にすることや、スキル・経験の棚卸し、応募書類の質向上などを一気に実施できるようになります。

転職エージェントは無料で求人紹介や求職者サポートを行っているため、転職活動中の新卒2年目のビジネスパーソンは一度登録してみることをおすすめします。

自責思考で転職までの経緯を整理する

新卒2年目の転職を成功させるためには、自責思考で転職までの経緯を考える必要があります。例えばネガティブな転職理由があった場合でも、転職に踏み切るまでの過程の間で、自身の中で感じる「譲れないもの」「許せないもの」があるでしょう。

それらの想い・考えは自身のこれまでの生活スタイル・生き方に影響を受けているため、転職を決断する際は悔いの残る決断とならないよう自責思考で整理することが大切です。

早期退職のリスクをしっかりと把握する

新卒1年目~新卒3年目の早期退職には相応のリスクがともなうため、転職活動を行う際にはしっかりと自覚しておくことが重要です。例えば、第二新卒の転職では新卒時よりも求人母数が少なくなっているため、応募できる求人が限られてしまいますが、自身のスキルや経験が求人とマッチングしない場合や、第二新卒としてのアピールポイントを間違えた場合は、理想のキャリアビジョン・キャリアプランを歩めない可能性があります。

転職にはこうしたリスクがともなうことも同時に覚えておくことが重要です。

第二新卒の転職市場をリサーチする

新卒2年目のビジネスパーソンは、第二新卒の転職市場において、自身のアピールポイントを探す必要があります。スキル・経験がそのまま即戦力として通用するキャリア採用とは違い、第二新卒の転職は多くの場合ポテンシャル採用になるため、自身が転職したい業界・業種において求められている第二新卒像」を把握し、そこに当てはまるよう努力していくことが大切です。

もし転職市場と比較して自身のアピールポイントが弱いと感じる場合は、今すぐに転職せず、特定のスキルや資格を取得してから転職するのも1つの戦略になります。

転職理由を明確にする

新卒2年目の転職では、キャリアビジョン・キャリアプランに裏付けされた転職理由を明確にすることが大切です。異業界・異業種に転職する場合でも、自身のキャリアビジョン・キャリアプランに一貫性を見つけ、言語化する必要があります。

はじめは「何となくやってみたい」という些細な動機でも構いませんが、その想いの背景には自身のキャリアにおける一貫性を見つけることができるため、ゆっくりと向き合いながら転職理由を明確にしていきましょう。

自身のスキル・経験の棚卸しを行う

新卒2年目のビジネスパーソンには、新卒1年目の頃と違っていくらかのスキル・経験が身に付いています。それらのスキル・経験の棚卸しを行い、自身の能力がどういった業務に行かせられるかを把握していくことが重要です。

スキル・経験の棚卸しは、自身のアピールポイントを把握することに役立つほか、得意なことを活かせる転職先を見つける際にも役立ちます。

転職先企業における自身の価値・貢献できる部分を具体化する

自身のスキル・経験の棚卸しと関連して、転職先企業における自身の価値・貢献できる部分を具体化することも重要です。転職活動中には応募書類の準備や面接対策などを行いますが、スキル・経験の棚卸し、転職先企業で貢献できる部分が具体化されていなければ、書類や応答の質を高めていくことができません。

キャリアにおける一貫性を意識しつつ、転職先企業で貢献できるスキル・経験を洗い出し、スムーズに受け答えできるような状態に持って行くことが転職準備のベストな状態といえます。

応募書類の質を高める

新卒2年目のビジネスパーソンにとって、応募書類の質を高めることは重要です。新卒1年目の人材よりも「どんな仕事に注力してきたのか」「与えられた環境の中でどのように工夫して成果を出したのか」といった仕事への取り組み方も見られているため、応募書類は具体的かつ簡潔にまとめておく必要があります。

応募書類の質を高めるためには、客観的にアドバイスをくれる存在が好ましいため、転職エージェントのキャリアアドバイザーに依頼するのがベストプラクティスといえます。

面接対策を徹底する

新卒2年目のビジネスパーソンが応募書類の質を高めることと同じく注力したいのが「面接対策」です。応募書類の質を高める際に「どうすれば短い文章で自身の魅力をアピールできるのか」について深く掘り下げていきますが、そこで学んだ内容を次は面接時の回答に応用していきます。

転職エージェントのキャリアアドバイザーは経験から、面接官が行う質問の意図が分かるため応募先企業の採用担当者が聞きたい内容を想定して回答を準備することができます。

転職サイトで多くの求人に触れる

新卒2年目の転職では、転職サイトを使って多くの求人に触れることが大切です。第二新卒の転職は新卒時の就職活動と事情が異なり、企業における人材の転職・異動・退職などによって空いたポストを埋めるためや、事業規模拡大に応じて必要になった人材確保として求人がかかります。

そのため新卒時の求人数よりも少なくなるケースが多く、どれだけ多くの求人に触れ、自身に合った求人に応募できるか、が成功の鍵を握ります。転職サイトで見つけた求人は、利用する転職エージェントから推薦応募できる可能性もあるため、余裕のある人は転職サイトを使った情報収集も実施しましょう。

転職エージェントを活用する

新卒2年目の転職を成功させるために、転職エージェントの活用は最も重要です。新卒1年目よりも業界や企業について知識・経験を増やせていますが、1人で転職活動を行うには収集できる情報に限りがあります。

したがって、転職エージェントのキャリアアドバイザーに業界事情や求人を紹介してもらい、自身の転職活動を効率的に進めることが大切です。1人では不安を感じやすい応募書類の準備や面接対策も、転職のプロに気軽に相談できる点が魅力といえます。

社会人2年目の転職でおすすめの転職パターン

新卒2年目の転職でおすすめの転職パターンは下記の通りです。

  • 同業界×職種経験有
  • 異業界×職種経験有
  • 同業界×職種経験無
  • 異業界×職種経験無

それぞれ詳しく解説します。

同業界×職種経験有

新卒2年目のビジネスパーソンには、キャリアアップを想定して「同業界×職種経験有」の転職パターンを最もおすすめします。新卒2年目の転職理由には様々なものが想定されますが、せっかく培ったスキル・業界経験を次の職場でも活かせるように同業種×職種経験有の転職先を探すのが賢い選択になるでしょう。

異業界×職種経験有

新卒2年目のビジネスパーソンに次におすすな転職パターンが「異業界×職種経験有」になります。たとえ異業界であっても、同じ職種であれば前職の経験が活かせることがあります。特に「営業職」や「エンジニア職」など、特殊なスキルを要する職種に就いている場合は異業界×職種経験有の転職パターンを選ぶと良いでしょう。

同業界×職種経験無

新卒2年目のビジネスパーソンの転職パターンとして「同業界×職種経験無」もおすすめです。転職先企業が同業界であれば、業界特有の商習慣・ビジネスモデルを経験的に理解しており、たとえ異業種に就職したとしても、すぐに現場の業務に慣れることができるでしょう。

異業界×職種経験無

順位こそ4位ですが、新卒2年目のビジネスパーソンに「異業界×職種経験無」の転職パターンもおすすめできます。なぜなら、第二新卒の人材をポテンシャル採用したいと考える企業が積極採用を行っているケースがあるからです。

新卒2年目のビジネスパーソンには、第二新卒の人材しか保有していない魅力・アピールポイントがあるため、そうした転職市場における価値を活かし、異業種×職種経験無の転職を検討しても良いでしょう。

新卒2年目の転職におすすめの転職エージェント5選

新卒2年目の転職におすすめの転職エージェントを5つまとめましたので、自身に合うと感じる転職エージェントを2社~登録すると良いでしょう。転職エージェントを2社以上登録する理由は、担当者のサポートが手厚い方で効率的に転職活動を進めることが大切になるためです。

リクルートエージェント

リクルートエージェント

リクルートエージェントは、人材業界最大手の「リクルート」が運営する転職エージェントで、「豊富な転職成功実績」と「圧倒的な取り扱い求人数」を特徴としています。

転職エージェントには大きく分けて「総合型」と「特化型」の2種類がありますが、リクルートエージェントは総合型の転職エージェントとして知られています。

評判を見ても「丁寧なサポート」や「圧倒的な求人数」などが挙げられており、新卒2年目の転職でもまず登録しておきたい転職エージェントといえます。

マイナビエージェント

マイナビエージェント

マイナビエージェントは、日本最大級の就職・転職情報を取り扱う「マイナビ」が運営会社の転職エージェントです。

リクルートエージェントやdodaと比較して、20代や若手の転職に定評がある転職エージェントで、若手向けの求人を豊富に取り扱っているのが特徴といえます。

また、業界・職種に特化した転職エージェントサービスも展開しており、IT・Webエンジニアであれば「マイナビ ITエージェント」、ものづくり・メーカーであれば「マイナビ メーカーエージェント」など、それぞれの業界・職種に精通したキャリアアドバイザーからサポートを受けることが可能です。

doda

doda

dodaは、総合人材サービスを手がける「パーソルキャリア」が運営する転職エージェントで、「豊富な求人数」と「高い利用者満足度」が特徴として挙げられます。

多くのアンケート調査で「サポートの手厚さ」が言及され、業界最大手のリクルートエージェントよりも利用者の評価が高い調査結果もあります。

dodaの良い点は、転職エージェントと転職サイトが1つのプラットフォームに集約されている点です。新卒2年目のビジネスパーソンにとって、転職エージェントにおけるサポートは重要ですが、同じくらい自身による情報収集も必要になります。積極的に転職情報を収集したい人材におすすめできる転職エージェントです。

type転職エージェント

type転職エージェント

type転職エージェント「株式会社キャリアデザインセンター」が運営する営業職・企画職・ITエンジニア職に特化した転職エージェントです。

取り扱い求人を一都三県に絞っているため、地方で転職活動を行う新卒2年目の人材は利用できませんが、対象地域であれば経験豊富なコンサルタントがサポートに当たってくれます。

また、希望する業界・職種が決まっている場合は、その業界・業種に特化したキャリアアドバイザーを指名でき、求人の選び方からスキル・経験の棚卸し、希望する転職先企業の分析などもサポートしてくれます。リクルートエージェントやdodaなどの総合型転職エージェントに登録した後は、type転職エージェントなどの特化型転職エージェントにも登録しておくと良いでしょう。

doda X

dodaX

doda Xは、管理職などのハイクラス人材を対象に絞った転職サービスです。

年収800~2,000万円の非公開求人を多数保有しており、管理職以上の仕事にチャレンジしたい人材におすすめできます。

ハイクラス転職のため、対象年齢はおよそ40~50代になりますが、30代・20代の人材でもヘッドハンターによるヘッドハンティングがあるかもしれません。新卒2年目のビジネスパーソンでも、よりハイクラスのポジションで活躍したい場合は、経験豊富なヘッドハンターに転職相談を行うことも可能なため、成長意欲の高い人材にもおすすめしたい転職サービスです。

まとめ

新卒2年目の転職は新卒1年目に比べて難易度が下がり、アピールの仕方によっては高待遇の企業に転職できる見込みがあります。転職活動を進める際には転職エージェントを活用して効率的に求人を探しキャリアアドバイザーによる転職サポートを受けましょう。

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