看護師になったものの、さまざまな理由から「1年目だけど転職したい」と心苦しい状況になっている方は少なくありません。

しかし、今の職場から転職したいと思っていても、どの転職サイトを使えばいいのかわからないと悩む新人看護師は多いようです。

強みになるような実績もないため、1年目でも転職できるのかと不安を抱く方もいます。

そこで今回は、新人看護師におすすめの転職サイトを紹介します。また、新人看護師が転職するタイミングや転職成功のコツもあわせて解説します。

転職したいけれどどうしていいかわからない新人看護師の方は、ぜひご一読ください。

関連記事：看護師向け転職エージェントおすすめ19選！各社を徹底比較【2024年最新】

新人看護師におすすめの転職エージェント

まずは、新人看護師におすすめの転職エージェントをご紹介します。

転職をする際にはさまざまな転職サービスがありますが、看護師として転職する場合は、看護師に特化した転職サイトや転職エージェントを活用しましょう。

看護師向けの転職サイトは、アドバイザーも医療業界の転職事情や病院の内部情報に精通しています。

看護職以外への転職を検討している方向けの総合型求人サイトもご紹介しているので、転職を考えている看護師の方は、ぜひ参考にしてみてください。

レバウェル看護

『レバウェル看護（旧：看護のお仕事）』は、医療・介護業界の人材紹介を中心に事業展開しているレバレジーズメディカルケア株式会社が運営する転職サイトです。

看護師求人だけでも１５万件以上あり、豊富な求人の中から気に入った転職先を選ぶことができます。

求人検索の機能も充実しており、「研修充実」で検索した結果、約１万５千件の求人が見つかりました。まだまだ看護師業務に不安がある新人看護師でも、安心して転職しやすそうですね。

施設と強い結びつきがあるアドバイザーが在籍していることも特徴で、入職前に職場のリアルな人間関係を知ることができます。転職に人間関係や職場の雰囲気を重視する方にもおすすめです。

ナース専科 転職（旧：ナース人材バンク）

ナース専科 転職（旧：ナース人材バンク）は、累計100万人以上（※1）の看護師が利用したことがある転職支援サービスです。

特徴として、地方求人にも強いことが挙げられ、各都道府県ごとに担当が分かれた看護師専門のキャリアパートナーが、数ある求人の中から最適な求人を紹介してくれます。

特に地方での転職を考えている新人看護師におすすめの転職サイトです。

病院勤務の看護師以外にも、トラベルナースや美容クリニック、企業看護師、保育園看護師、看護教員など、幅広い求人があるため、一度病院から離れて仕事をしてみたい新人看護師にもおすすめできます。

（※1）ナース専科 転職（旧：ナース人材バンク）の公式ホームページより

看護roo!転職

看護roo!転職は、看護師向けメディア「看護roo!」が運営する、充実した求人数が魅力の転職サービスです。

看護roo!転職の大きな特徴は、詳細な職場の情報を得られる点でしょう。

有給取得率や院内保育室の利用料金など、一般的な求人情報や病院の求人ページには載っていない情報も確認することができます。

また初めて転職活動をする看護師向けの、サポートサービスも展開しています。

転職するか決めていない場合でも、キャリアパートナーに気軽に相談できるほか、希望すれば初めての転職に役立つサポートブックを送ってもらえます。

初めて転職する方や、次の転職先では失敗したくない方など、新人看護師の転職でもおすすめできる要素が多くあります。

看護師ワーカー

看護師ワーカー（旧 医療ワーカー）は、年間1万人以上（※1）の看護師の転職支援実績がある看護師専門の転職サイトです。

看護師専任のアドバイザーが転職の目的や現職での悩みをヒアリングし、さまざまな施設形態・勤務形態の求人の中から希望に合った求人を紹介してくれます。 

面談によるアドバイスだけでなく、面接同行や入職後のアフターフォローも充実しており、サポートの手厚さは、初めて転職をする新人看護師にも頼もしく感じられるでしょう。 

特に転職活動そのものに不安や疑問がある方におすすめできる転職サイトです。

（※1）看護師ワーカー（旧 医療ワーカー）の公式ホームページより

リクルートエージェント│看護師以外の転職におすすめ

リクルートエージェントは、業界最多クラスの求人数が魅力の総合型転職サイトで、公開・非公開求人合わせて60万件以上の求人数の多さが特徴です。

ただし、看護師求人は少ないため、看護師から別の職種への転職を検討している際におすすめする転職サイトです。

ベンチャー企業から大手企業まで、さまざまな業種の求人を取り扱っており、「第二新卒」で求人を検索してみても５万件以上が見つかりました。

看護師からの他のキャリアへの相談も可能ですので、看護師から他の職種に転職することも選択肢にある方は登録してみましょう。

マイナビエージェント│看護師以外の転職におすすめ

マイナビエージェントは、総合型の大手転職サイトで、９万件以上の求人数を保有しています。特に20代〜30代の若手や初めての転職に力を入れており、新人看護師からの転職にも役立てることができる転職サイトです。

リクルートエージェントと同じく看護師求人の数は少なくなっていますので、看護師から他の職種に転職する方におすすめします。

ビズリーチ│看護師以外の転職におすすめ

ビズリーチは、レジュメ登録するだけで企業からスカウトが届く転職サービスで、自分の市場価値を客観的に判断することができます。どのような業界、企業が自分を必要としているかを知るために利用してみる方法もあります。

まだまだキャリアがあまりない新人看護師の転職では、好条件の企業からオファーが届くことは少ないでしょうが、ご自身のキャリアの今後を考えてみる参考にしてみると良いでしょう。

看護師以外のキャリアや資格をお持ちの方は、届くオファーも増えると思われますので、1度利用してみることをおすすめします。

1年目の新人看護師が転職するタイミングは？

1年目の新人看護師が転職する場合、転職のタイミングに注意しましょう。

看護師は専門性が高い仕事ですが、常に人手不足であるため比較的転職しやすい傾向にあります。

しかし、自分の希望に沿った転職先を見つけるためには、なるべく求人数の多い時期がベストでしょう。

新人看護師の転職におすすめのタイミングは、次の2つです。

関連記事：看護師が転職する時期は何月がよい？経験年数・施設別に最適なタイミングを解説

年度末

年度末は、1年を通してもっとも求人数が多いと言われています。

4月の入職に合わせて求人を出すケースが多いため、第二新卒としての求人枠も多くなります。

また退職時期が3月末であれば、看護師としての経験年数を1年としてカウントすることができます。

キャリアの面から考えても、年度末での転職はおすすめといえるでしょう。

賞与・ボーナス支給後

ボーナス支給後に合わせて転職するのもおすすめです。

ボーナスの支給時期は施設によっても異なりますが、一般企業と同じく夏と冬の年2回支給される場合、冬のボーナス支給後は年度末に向けて求人数も増えてくるタイミングです。

ただし職場によっては、退職予定者へのボーナス支給がないケースもあります。

ボーナス支給後の転職を検討する場合は、就業規則の内容や支給条件をよく確認しておきましょう。

半年未満の転職は慎重に

看護師になって半年未満で転職する場合は、慎重に転職活動をおこなう必要があります。

経験不足で転職先が限られてしまうだけでなく、早期退職は採用者にネガティブなイメージを持たれてしまう可能性が考えられます。

ハラスメントを受けていたり心身に不調が出ていたりなど、すぐに退職したほうがよい場合を除けば、転職のタイミングはよく検討して決めることが大切です。

関連記事：看護師が転職するのは何年目がベストな時期？【経験年数で徹底比較】

新人看護師向け転職サイトの選び方

看護師向けの転職サイトは数多くありますが、新人看護師の場合は、次に挙げる2つのポイントをおさえて転職サイトを選ぶとよいでしょう。

関連記事：実績が豊富な看護師転職サイト5選｜求人数や賢い選び方も解説

第二新卒の求人が多い

新人看護師が転職する場合、第二新卒の求人が多い転職サイトや未経験者の転職に強い転職サイトを選ぶのがおすすめです。

経験を活かした転職を得意とする転職サイトの場合、1年目の看護師では「経験が足りない」という理由でなかなか希望の求人が見つからないことが考えられます。

第二新卒の転職に強い転職サイトであれば、未経験OKの求人も多く扱うため、希望の求人が見つかる可能性が高くなります。

また、未経験の受け入れを前提とした求人の場合、教育体制の整った職場であることも多いため、安心して働くことができるでしょう。

サポートが充実している

新人看護師の場合、初めて転職するという方も多いでしょう。

転職サイトはサポートが充実しているところを選ぶと、安心して転職活動を進めることができます。

初めて転職する場合は、内定後・入職後のサポートや退職に関するアドバイスを受けられるような転職サイトが安心でしょう。

ただし、アドバイザーやサポートの質は人によって評価がわかれるものです。

口コミなどを参考にして選ぶことも大切ですが、複数の転職サイトに登録して自分に合ったサイトを見つけることも重要です。

関連記事：【賢く転職】看護師の転職サイトを複数登録するメリット・デメリットとは

1年目の新人看護師が転職サイトを利用するメリット

新人看護師が転職活動をおこなう際、転職サイトを利用することで次のようなメリットがあります。

効率よく転職活動を進められる

転職サイトを利用することで、希望に沿った応募先の情報を提供してもらえるほか、面接日のすり合わせなど、応募先との煩雑なやりとりも担当者に任せることができます。

日々の業務のあとで情報収集や応募先の選定をおこなうには、体力的にも時間的にも大きな負担がかかります。

転職サイトを利用することで、多忙で時間がない方や情報収集が苦手な方でも、仕事を続けながら効率よく転職活動を進めることができるでしょう。

非公開求人を見ることができる

転職サイトに登録することで、一般には出回らない好条件や高収入の求人情報を得ることができます。

また求人の母数が増えることで、条件に合った転職先を見つけやすくなるため、新人看護師であっても希望の職場に出会える可能性が高くなるでしょう。

転職先の内情を知ることができる

個人で転職活動をおこなう場合、応募先の内部事情は知人などを通してしか知ることができません。

またその情報には主観による偏りもあるため、必ずしも聞いた通りの内情とは限らないことが難点です。

転職サイトの担当者であれば、応募先の人間関係や雇用条件に関する細かな情報まで、直接出向いて情報収集をおこなったり、勤務経験者からの口コミを集めたりしてくれます。

アドバイスやサポートが受けられる

転職サイトでは、担当者や専任アドバイザーが転職の際の応募書類や履歴書の添削、面接時の対策をおこなってくれます。

また、キャリア形成についての相談やアドバイスを受けられるほか、転職内定後も給与や勤務条件の交渉といったサポートを受けることもできます。

新人看護師が転職サイトを利用するデメリット

新人看護師が転職サイトを利用する場合には、デメリットもあります。

転職サイトのメリットを最大限活かすためにも、デメリットを知ってうまく付き合いましょう。

担当者と相性が合わないことがある

担当者によっては、すすめてくる求人が希望とずれていたり、サポートが物足りなかったりなど「合わないな」と感じるケースもあります。

そのような担当者にあたった場合は、担当者を変えてもらいましょう。

電話やメールのほか、転職サイトによっては問い合わせフォームなどからも申請することができます。

担当者を変更するのは気が引けるという場合は、他の対処法もあります。

求人内容が希望条件と合わない

求人内容が合わない場合、担当者は希望条件だけでなく潜在的なニーズも加味している可能性があります。

こうしたケースでは、なぜこの求人をすすめるのか担当者の意見をよく聞いてみましょう。

自分の要望が正しく伝わっていないのであれば、より具体的な希望や条件を伝える必要があります。

サポートのスタイルが合わない

担当者とのコミュニケーションやサポートの仕方が合わないと感じた場合は、どのようなサポートを求めているのかを伝えるとよいでしょう。

「厳しくても忌憚のない意見がほしい」「わかりやすくアドバイスしてほしい」など具体的に伝えることが大切です。

場合によっては希望のスタイルに合った担当者に変更してもらうこともできるでしょう。

ただし、次のような担当者には注意が必要です。

このような場合、転職活動そのものがうまくいかなくなる可能性があります。すぐに担当者を変えてもらうようにしましょう。

連絡が面倒になる可能性がある

担当者から頻繁に電話やメールがくることで、転職サイトを利用することが面倒に感じてしまう可能性があります。

転職サイトの仕組み上、看護師の転職が決まることでサイト側は報酬を得られるため、必要以上に連絡をしてくる担当者がいることも確かです。

急いで転職したい場合やなるべく多くの求人情報がほしい場合でなければ、担当者に転職の希望時期を伝えたり、連絡の回数を減らすよう伝えたりして改善してもらいましょう。

それでも変わらない場合は、担当者を変えてもらうことも検討する必要があります。

関連記事：看護師転職サイトの上手な断り方｜シーン別の断り方とポイントも解説！

新人看護師は転職サイトを使わない方が良い？他の転職方法も紹介！

新人看護師におすすめの転職サイトや利用するメリットをご紹介しましたが、そもそも「転職サイトは必要か？」という考えをお持ちの方もいることでしょう。

こちらの項目では、新人看護師が転職サイトを使う以外の方法を転職サイトのメリット・デメリットと比較しながらご紹介します。

転職サイト以外の方法でも転職は可能ですので、新人看護師の転職に転職サイトが必要かどうかを判断する材料にされてください。

新人看護師の転職サイト以外の転職方法には次のものがあります。気になる転職方法も検討しても良いでしょう。

関連記事：看護師転職サイトは使わない方がいい？使うべき人の特徴や口コミも紹介！

ハローワーク

メリット	デメリット
地方求人に強い 転職サポートを受けられる 失業保険等の手続きも一緒にできる	求人の質が低いことが多い 看護師転職に理解があるわけではない

ハローワークは全国都道府県に設置されている、厚生労働省が運営する公共職業安定所です。全国に500ヶ所以上あり、各都道府県に10件前後は配置されています。

管轄する地域の求人を中心に取り扱っていますので、転職サイトでは少ない地域の求人でも見つけやすいメリットがあります。

ただし、ハローワークへの求人掲載は無料でできますので、人材確保にお金がかけられない施設や企業が多く掲載されている点には注意です。人材にあまりお金がかけられないので、給与や労働条件があまり良くない求人も多くあります。

利用は無料で、転職サイトと同じような面接対応や応募書類添削、キャリア相談なども対応可能な点もメリットです。

ただし、担当者が看護師事情に詳しくない点には注意です。また、転職時の失業保険等の手続きもハローワークでおこないます。手続きのついでに求人を覗いてみても良いでしょう。

ハローワークは、転職サイトでなかなか求人が見つからない方や転職に不安がある方におすすめできます。

eナースセンター

メリット	デメリット
地方求人に強い 看護師業務に理解がある キャリア相談が可能	掲載求人の詳細情報が少ない 求人数はそこまで多くない

eナースセンターとは、都道府県看護協会による無料職業紹介事業です。看護師に転職する方は、ハローワークよりも先にeナースセンターを利用することをおすすめします。

ハローワークと同様に地方求人も十分に取り扱っており、求人も看護師関連のものになっています。担当者も看護師の働き方に理解がありますので、ストレスなく求人紹介を受けやすくなっています。また、キャリアの相談も可能です。

一方で、転職サイトに比べると求人の詳細が分かりにくい点がデメリットです。転職において人間関係や職場の雰囲気を重視している方は、転職サイトを利用して応募先のリサーチやヒアリングをしてもらった方が安心です。

直接応募

メリット	デメリット
スピーディーに転職できる 転職後の後悔が少ない	自分で情報収集する必要がある 募集・採用はタイミングによる 手間がかかる

病院や企業では、公式サイトで人材募集や採用情報のページを作っていることが多くあります。気になる病院や企業があれば、ホームページを覗いてみて採用情報を調べてみると良いでしょう。

転職活動の全てを自分でおこなう必要がありますが、間に人を介さないためスムーズに転職ができる方法でもあります。自分で選んで決めた転職先ですから、人から勧められた転職先よりも転職後の後悔も少なくなるでしょう。

また、公式サイトの採用情報と転職サイトの求人とでは、給与や条件、ポジションなどが違う場合もあります。転職サイトでも該当求人を探してみて、比較してみても良いでしょう。

転職サイトを利用して、その病院や企業に類似の求人紹介や選考対策のアドバイスを受ける方法もおすすめです。

1つの方法に絞らず、いろいろな方法を取り入れながら転職を進めていきましょう。

知人や友人からの紹介

メリット	デメリット
スピーディーに転職できる 転職先の内情を知れる 入職後に知人が職場にいる	募集・採用はタイミングによる 転職後は辞めにくくなる

看護師の転職では、職場の同僚や学校の同級生など、横の繋がりで転職先を見つける方法もやりやすいです。知人からの紹介も、転職サイトなどの間に仲介業者が入りませんので、比較的スムーズに転職しやすいです。

また、紹介してくれた方がすでに働いているのであれば、その方から職場の内情を聞くことができるため、転職後のミスマッチも起きにくいです。

デメリットとしては、新人看護師はまだ横のネットワークがあまりなく、紹介までできる人があまりいない点が挙げられます。また、紹介してくれた人の手前、転職後は簡単に辞めにくくなるデメリットもあります。

新人看護師が1年目で転職したいと思う4つの理由

看護師をやめたいと感じた理由について、よく声が挙がる内容を紹介していきます。

関連記事：看護師を辞めたいときの対処法5選｜辞めたい理由や退職の判断基準も解説

想定していたよりも仕事が大変

新人看護師がやめたいと感じる理由に、『仕事が大変』『やることが多すぎる』といった声が口コミサイトやSNSでもよく挙げられます。

毎日がむしゃらに勉強して患者さんのケアをして、先輩や医師に怒られて、気を遣いまくり、家には寝るためだけに帰る。

全部がつらく、あっという間に1年過ぎるという感覚。

「1年目の記憶がない」と言っていた知り合いもいる。

つらくても、さまざまな経験ができて、絶対将来に生きてくると思って頑張るしかない。

同期や友人、家族との時間をできるだけ設けて、うまく息抜きをしつつ、乗り切ってほしい。

引用元：新人看護師、一番ツラいのは「知識が足りないこと」｜看護師の本音アンケート｜看護roo!

看護師という仕事の大変さは、学生時代にも実習や研修で実感しています。

しかし実際に働き始めてみると、職場の人間関係によるストレスや人材不足からくる業務過多に加え、多くのことを勉強しなければならない毎日に疲れ切ってしまう新人看護師は非常に多いのです。

こうした新人時代を経験した方のアドバイスを見ると、信頼できる相手との時間や息抜きが、仕事の大変さを乗り越える大切なポイントのようです。

職場の人間関係が悪い

近年ではチーム医療が主流となっているため、自分の診療科の看護師同士や医師だけでなく、他の診療科の医師や看護師、コメディカルとの連携が欠かせなくなっています。

関わる人数が多くなるほど人間関係を良好に保つことは難しくなってくるため、人間関係の悪さが原因で看護師をやめたいと考える方も多いようです。

労働環境や制度が整っていない

慢性的な人手不足によって、看護師ひとりが担う業務量や残業時間が多くなってしまうことにストレスを抱えてしまう看護師も多くいます。

プライベートを犠牲にしなければならない職場環境では、心身への影響も計り知れません。

また看護師としての経験を積むことができない病院の体制に不満を抱くケースもあります。

看護師に向いていないと感じる

また家族に謝罪案件。看護師向いてなさすぎる。本気でやめたいけど言う勇気がない

— のんぽちゃん🔰 (@_no_npocha) July 24, 2023

「教えられたことを一度で覚えられない」「勉強が追いつかない」など、自身の能力不足がきっかけで看護師に向いていないと感じるケースは、とくに1年目の新人時代に多いようです。

命を扱う現場では指導側も重責を背負って働いているため、新人看護師の小さなミスも強く叱責してしまうことがあります。

しかし強い言葉で叱責されることで看護師としての自信を失ってしまい、さらにミスを誘発してしまうという悪循環が生まれてしまうことも事実です。

そのような職場で、本当に看護師に向いていないのかを正確に判断することは難しいでしょう。

1年目の新人看護師が転職を成功させるコツ

転職を成功させる最も重要なポイントは、自身に合った勤務先を見つけることです。

ここでは、新人看護師が転職先を選ぶ際のコツを紹介します。

関連記事：看護師が転職を成功させるコツとは？事前にチェックすべきポイントも解説！

転職理由を明確にする

まずは何が原因で転職したいのか、転職することで現状をどう変えたいのかを明確にしておきましょう。

転職の理由が不明瞭なまま転職活動をおこなうと、給料や待遇といったわかりやすい条件に惹かれて転職先を決めてしまう可能性があります。

その結果、また同じような問題で悩み、転職を繰り返してしまうといった事態になりかねません。

転職活動をおこなう前に、まずは現状の問題点を見直して転職理由を明確にすることが大切です。

転職サイトを利用する際には、最初にヒアリングがおこなわれますので、その前にご自身で考えを整理しておくと良いでしょう。

キャリアプランを考える

キャリアプランをしっかり立てておくことは、新人看護師であってもベテラン看護師であっても大切なポイントと言えます。

とくに新人看護師の場合は、スキルやキャリアがなく、転職の面接時にアピールできる材料をまだ持っていない状態です。

将来どんな看護師になりたいのか、そのためにどんな資格や経験を得たいのかをはっきりさせておけば、転職先を探す際の指針にもなりますし、面接時にも採用側にやる気と好印象を与えることができるでしょう。

転職サイトではキャリア相談も可能ですので、ご自身の本音を遠慮せずに伝えられるように準備しておきましょう。

転職先が決まってから退職する

1年目の新人看護師の場合、転職先が決まる前に退職してしまうと、転職活動が長引いた際の金銭的・精神的なプレッシャーが強くなります。

余裕がない状態で転職活動をおこなうと、本来の転職目的がぶれてしまい、焦って転職先を決めてしまう可能性が高くなります。

転職を成功させるためにも、気持ちや生活にゆとりのある状態でしっかりと転職先を選びましょう。

転職サイトによっては、内定から退職までのアドバイスをしてくれるキャリアアドバイザーがいます。不安がある際は、遠慮なく相談してみましょう。

新人教育に強い転職先を選ぶ

新人看護師が転職する場合、技術面でも知識面でもまだまだ発展途上の状態であるため、転職先は教育体制が整っている施設を選ぶことがおすすめです。

たとえばクリニカルラダー・キャリアラダーを導入している病院や、プリセプター制度を設けている病院です。

新人教育や人材育成に力を入れている転職先であれば、看護師1年目での転職であっても、しっかりと基礎スキルを身に着けることができるでしょう。

転職サイトによっては、「研修が充実」などと絞って求人を検索できるところがあります。また、キャリアアドバイザーに相談すれば、その病院が研修に力を入れているかどうかまで調べてくれることもあります。

1年目で辞めたい新人看護師におすすめの看護師以外の転職先

病院勤務を続けることが難しい場合は、病院以外の転職先を探してみるのもよいでしょう。

ここでは病院勤務を辞めたい方におすすめの転職先を紹介します。

関連記事：看護師の病院以外の転職先15選！珍しい職場や転職を成功させるコツも解説

介護施設

介護施設で働く看護師は、入居者の健康管理や場合によっては医療行為をおこなうこともあります。

たとえば入居者の容体が急変した際、医師が常駐していない施設では看護師が応急処置をすることもあり、医療的な判断をおこなわなければならない場面もあるでしょう。

治療が中心となる病院勤務とは異なり、入居者の生活に沿ったケアが必要な介護施設では、コミュニケーションや他者との交流が得意という方に向いています。

とくに介護スタッフとの連携は、介護施設で働くうえで非常に重要なポイントと言えるでしょう。

美容クリニック

看護師の経験を活かせる転職先のひとつが、美容クリニックの看護師です。

職種としては看護師のままですが、夜勤やオンコールがないため、病院勤務よりも働きやすいと言えます。

美容クリニックでは診療補助など、業務内容は病院の看護業務と変わりありません。ただし、レーザー照射などの施術を看護師がおこなうなど、美容クリニックならではの業務もあります。

また来院された方にヒアリングをおこなうなど、クリニックの規模によってはカウンセリング業務も担うことがあります。

関連記事：美容クリニック転職は難しい？受からない理由や採用されるコツを紹介

医療事務

病院勤務でも、看護師ではなく医療事務として働くという方法もあります。

受付対応やカルテの管理が主な仕事になります。医療事務の資格は取得してなくても働けますが、可能であれば取得しておいた方が転職の際に有利になるでしょう。

新人看護師の転職に活用できる面接時のマナー

実績やスキルといった大きな強みを持たない新人看護師が転職を成功させるためには、面接時のマナーを身につけておくことも重要です。

面接官への印象は採用を左右する可能性があるため、ぜひ次に紹介する3つのポイントを押さえて、採用率をアップさせましょう。

身だしなみ

新人看護師であるかどうかに関わらず、身だしなみは社会人であれば必ず身につけておきたいビジネスマナーのひとつです。

さまざまな年齢の方と関わることの多い看護師は、清潔感のある身だしなみを求められることがほとんどです。

衣服の汚れや乱れがなく、髪型や髪色も、なるべく自然ですっきりとした印象を与えるように心掛けましょう。

入室・退出時の注意点

面接では、入室から退出まで面接官に見られていることを忘れないようにしましょう。

正しい入室・退出の仕方は、身だしなみと同じくビジネスマナーのひとつと捉えて、しっかり身につけておきたいものです。

入室・退出時に気をつけたいポイントはいくつかありますが、特に挨拶やお礼はきちんと述べましょう。

この3つがきちんと自然に言えることが大切です。

転職理由の伝え方

転職理由を伝える際は、たとえネガティブな理由であっても、ポジティブな内容に変換して伝えるようにしましょう。

嘘をつく必要はありませんが、「人間関係が悪い」「待遇に不満があった」などと正直に伝えてしまうと、仕事に対する姿勢や意識が低いという印象を与えかねません。

たとえば人間関係が理由の場合は「チームワークを活かした働き方をしたい」と伝えたり、待遇に不満があった場合は「しっかりとした評価体制のもとで、やりがいを感じながら働きたい」というような言い方に変えてみましょう。

原因は同じでも前向きな転職であることが伝わるため、面接官へポジティブな印象を与えることができます。

関連記事：看護師の転職面接でよく聞かれる質問と回答例とは？答え方のポイントを解説

新人看護師の転職でよくある質問

ここでは新人看護師が転職活動を始める際に、抱きやすい3つの疑問をQ&A形式で紹介します。

新人看護師でもクリニックへ転職できる？

未経験や第二新卒の受け入れをおこなっているクリニックであれば、新人看護師でも転職することができます。

ただし病院とクリニックでは業務内容が異なるため、身につけられるスキルや経験も異なります。

どこで働くかに関わらず、将来を見据えてしっかりとキャリアプランを立てておくことで後悔しない働き方が実現できるでしょう。

転職サイトを利用すると不利になるって本当？

転職サイトを利用したからといって不利になることはありません。

しかし、転職したい施設がすでに決まっている場合や、国公立病院・大学病院への転職を希望している場合は、転職サイトを利用するメリットがないため、直接応募するのがおすすめです。

看護師1年目の離職率はどれくらい？

2017年から新人看護師の離職率は年々増加しており、2021年度のデータでは10.3％と、新人看護師の約一割が離職しています。

引用元：「2022年病院看護実態調査」結果｜公益社団法人 日本看護協会 広報部

1年目で辞めたい新人看護師｜まとめ

この記事では、新人看護師におすすめの転職サイトや、転職のコツなどを紹介してきました。

冒頭のデータを見てもわかるように、1年目で辞めたいと考えている新人看護師は決して少なくありません。

長く看護師として働き続けるためにも、自分に合った職場に転職することは必要なステップであるといえます。

転職するか迷っている方は、ぜひこの記事を通して転職サイトの選び方やメリット・デメリットを知り、信頼できる担当者に相談してみてください。

適切なサポートやアドバイスを受けることで、新人看護師でも働きやすい職場への転職を実現することができるでしょう。