など、不安に思っている方も多いのではないでしょうか。

結論、入社して2週間経てば正社員であっても法律上退職はできます。

また、入社してすぐ辞めた後でも転職活動を間違えずにおこなえば、1〜3ヶ月以内での転職も成功させられるでしょう。

本記事では入社してすぐ辞める予定のある方向けに、すぐ辞めた場合キャリアへの影響がどうなるのか、円満退職する方法など紹介します。

入社してすぐ辞める予定がある方は、最後までチェックしてみてください。

もし、退社後の転職活動に不安がある方は、以下の転職エージェントの情報も参考にしてみましょう。

関連記事：20代におすすめ転職エージェント比較ランキング｜女性や未経験・ハイクラス向けの選び方も解説

入社してすぐでも2週間経てば辞められる

入社してすぐの場合でも、2週間経てば民法第627条に基づいて辞められます。

期間の定めのない雇用の場合（民法第627条第1項）労働者には「退職の自由」がある。そのため、退職を希望する労働者は自由に退職することができ、退職の意思表示から２週間が経過すると雇用関係が終了（＝退職）する。

引用：労働相談Q&A｜日本労働組合総連合会

しかし、入社してすぐ辞めてしまうと、次の転職活動で不利になる点がでる可能性もあるため注意が必要です。

たとえば、面接中に採用担当者から「なぜそんなに早く辞めたのですか？」と聞かれ、焦る場面もあるかもしれません。

この際に変に誤魔化してしまうと、採用担当者からの信頼が下がり不採用につながるケースもあるでしょう。また、経歴にウソをついた場合もマイナンバーを通して、後々バレる可能性もあります。

これらのトラブルを避けるためにも、入社してすぐ辞める場合は計画的に退職準備を進めるようにしましょう。

ちなみに出勤した分の給料は、基本的に全額支給されるのでその点は心配いりません。

次章では入社してすぐに辞める理由について、それぞれ解説します。

転職活動する場合に必要な経歴書の書き方については以下の関連記事で解説しているため、合わせて読んでみてください。

関連記事：試用期間中の退職はバレる？履歴書の書き方や転職するポイントを解説

入社してすぐに辞める3つの理由

入社してすぐに辞める3つの理由は、次のとおりです。

詳しく解説します。

人間関係が合わない

入社してすぐに人間関係の不満を感じ、退職を考える人も少なくありません。

とくに新卒で社会人デビューした方や新しい業種に飛び込んだ方だと、戸惑いや不安を感じる状況も多いでしょう。

たとえば、次のような理由で人間関係に悩むとすぐ辞めたくなる傾向があります。

実際「厚生労働省」の調査でも、離職理由の上位に「人間関係」が挙げられています。

このように人間関係が原因で入社してすぐ辞める方は、一定数いるようです。

参考： 仕事をやめた者の退職理由｜厚生労働省

求人内容と実際の仕事内容が違う

求人内容と実際の仕事内容が違う場合、やる気を無くし入社後すぐ辞める人が多いのも事実です。

筆者も過去転職先で、求人内容と実際の仕事内容が違いやる気を一時的に無くした経験があります。

筆者の場合は品質管理の仕事なのに現場の製造職の部署に一時的に回され、求人内容と違う仕事を半年程しました。案の定、筆者以外の新入社員も違う業務を強要されていたため、入社してすぐに辞める社員も何名かいた記憶があります。

その後は社員からの意見も取り入れ会社側も業務改善し、求人どおりの仕事内容になりましたが、会社への信頼度はどうしても下がる状態がありました。

もし、あなたが転職先で求人内容と実際の仕事内容のギャップが理由で辞めるのを検討している場合、まずは上司や人事担当者に相談してみてください。

ブラックな体質がある会社でなければ、しっかり意見を聞いてくれたうえで対応してくれるでしょう。

労働条件に不満がある

入社してすぐに辞める理由の一つとして、労働条件に対する不満が挙げられます。

とくに給料や労働時間、福利厚生などが求人内容と大きく異なる場合や期待にそぐわない場合、早期退職を考える人が多くなります。

たとえば、以下の条件だと労働に対して不満が蓄積していき、最終的に辞める選択肢に至るケースもあるでしょう。

実は上記のケースは、筆者が実際に遭遇した内容となります。入社した当社は「これが当たり前なのだから頑張ろう…」と思っていた記憶があります。

とはいえ、残業や休日出勤分の割増賃金は支給されていたり、有休消化できない40日を超えた分の有給買取があったりと金額面としてよい部分もありました。

しかし、休日を多く取りたい方は、自分の想像とのギャップもあり入社日して1〜3ヶ月程度で辞める方も多かった記憶があります。

このように労働条件に不満がある場合も、入社してすぐ辞める大きな理由となるでしょう。

入社してすぐ辞める場合の保険料について

入社してすぐ辞める場合の保険料について、気になる方も多いのではないでしょうか。

ここからは、入社してすぐ辞めたときの保険料がどのようになるのか解説します。

それぞれ見てみましょう。

厚生年金保険料は返金される場合がある

入社してすぐに辞めた場合、厚生年金保険料が一部返金される可能性があります。

ただし、すべてのケースで返金されるわけではなく、条件があるため注意しましょう。また、自分自身から積極的に動かないと厚生年金保険料の払い損になる場合も多くあります。

そのため、厚生年金保険料が返金されるかどうかは、会社や年金事務所に直接問い合わせするようにしてみてください。

損をしないためにも、手続きの放置はくれぐれもしないようにしましょう。詳しい内容は「年金Q&A（厚生年金保険料）｜日本年金機構」に記載されているので参考にしてみてください。

参考：年金Q&A（厚生年金保険料）｜日本年金機構

社会保険料は1ヶ月分支払う必要がある

入社してすぐに辞めた場合でも、社会保険料は少なくとも1ヶ月分支払う必要があります。

社会保険の資格を取得した同月、資格喪失する同月得喪（※）に該当する場合、1ヶ月分の保険料を納付しなければいけません。

また、退職してから再就職する間の期間にも任意継続や国民健康保険の加入が必要です。

そのため、何も計画していないと予想外の出費に頭を悩ませる事態にもつながりかねません。

もし、入社してすぐ辞めることを検討している方は、以下2つは確認しておきましょう。

（※）入社と退職（末日退職を除く）が同月内にされること。資格喪失日は退職日の翌日になるので、末日退職の場合は同月得喪には該当しません。

退職後の手続きに関して詳しく知りたい方は、以下の記事で解説しているので合わせて読んでみてください。

関連記事：仕事辞めたらすることは？退職後の重要な4つの手続きや流れを解説

雇用保険料は日割り計算で支払う必要がある

入社してすぐに辞める場合でも、加入期間に応じた雇用保険料は日割りで支払う必要があります。

すぐ辞める場合だと、給料自体が日割り計算されるケースがほとんどです。

また、賃金規定に基づいて計算されることが多いので、あらかじめ総務担当者に聞いておくとよいでしょう。

雇用保険料率については「令和6年度の雇用保険料率について｜厚生労働省」で確認できます。

参考：令和6年度の雇用保険料率について｜厚生労働省

入社してすぐ辞める際に注意しておきたい3つのポイント

入社してすぐ辞める際に注意しておきたい3つのポイントは、次のとおりです。

それぞれ解説します。

直属の上司に嘘をつかず正直に伝える

入社してすぐに辞めると決めたなら直属の上司には嘘をつかず、正直に理由を伝えましょう。

もし嘘をついて退職理由を誤魔化すと、上司や会社との信頼関係が壊れるだけではなく別の会社まで悪いウワサが伝わり今後のキャリアに影響がでる場合もあります。

とくに同業種の業界であれば業界ごとの交流機会も多いため、思わぬところで知り合い同士がつながる場合もあります。

そのため、会社を辞めるときは上司に嘘をつかず素直に伝えてみてください。

会社側を批判しない

入社してすぐ辞める状況になる場合、会社側を批判したくなる気持ちはわかりますが安易に会社側を批判しないようにしましょう。

会社側を一方的に批判すると、次のようなデメリットが考えられます。

一方的に会社側の批判ばかりしていると、上記のようなデメリットが生じる恐れがあります。

そのため、前述の嘘をつかないようにするのと合わせて、一方的な会社批判はしないようにしましょう。

批判的に捉えるのではなく「短い間でしたが貴重な経験ができ、ありがとうございました」の気持ちを持つと、転職活動もよい方向に進むでしょう。

メールではなく直接伝える

入社してすぐに辞めるときは、メールではなく直接上司に伝えましょう。上司も人間なので、直接自分の口から伝えるのが一番誠意を伝えられます。

メールだと上司が誤解したり、気持ちが伝わらなかったりとかえって退職までの流れが悪くする可能性もあります。

また、筆者自身も退職時に上司に伝える際は、いつも緊張していました。しかし、どんなに相性が悪い上司でも、素直に直接自分の意思を伝えられると、ほとんどのケースで円満退職ができるでしょう。

一言伝えるまでは「嫌だな…」と思うかもしれませんが、一歩踏み出して直接伝えてみてください。

ただし、本当に精神的にきついときは無理に伝える必要はないので、メールで伝えるのもよいでしょう。

最近では退職代行のサービスもいくつもあるので、自分で伝えるのがどうしてもできない方は、退職代行を利用するのも一つの方法です。

退職代行サービスについては、以下の記事でまとめているので気になる方は合わせてチェックしてみてください。

関連記事：退職代行おすすめランキング13選｜サービス内容や料金・評判を比較

入社してすぐ辞める場合でも問題なく転職できる理由｜3選

このように悩む方も一定数いるでしょう。

しかし、以下の理由から入社してすぐ辞めてしまっても問題なく転職できます。

一つずつ見てみましょう。

新卒・第二新卒の場合は影響が少ない

新卒や第二新卒の場合、入社してすぐに辞めても特別転職に大きな影響はあまりないでしょう。

なぜ影響があまりないのかというと、新卒や第二新卒の場合、転職活動において重視されるのはポテンシャルだからです。

つまり、将来的な成長の可能性や新しい環境に適応する力などが評価されます。

そのため、短期間で会社を辞めたとしても、退職理由さえしっかり説明できれば、マイナス評価になることは少ないでしょう。

また、新卒や第二新卒は社会経験が少ないため、最初の会社で必ずしも自分のやりたい仕事が見つかるわけではありません。会社側も年齢が20代中盤あたりまでだと、寛容な姿勢で受け入れてくれる会社も多くあります。

そのため、新卒や第二新卒で入社してすぐ辞めた場合でも、あまり心配しすぎる必要はありません。ある意味若さや将来性が評価される時期なので、次のチャンスを掴みにいきましょう。

業界によっては転職回数をあまり気にしない

と不安に思っている方もいるでしょう。

しかし、業界によっては転職回数をあまり気にしていない業界も多くあります。

たとえば、以下のような業界だと転職回数はあまり気にしない傾向にあります。

これらの業界は人材不足の影響もあり、転職回数より今後のポテンシャルを重視したうえでの採用活動を実施しています。

そのため、自分のスキルや将来性を活かせる業界を選び、前向きに転職活動しましょう。

転職サイトや転職エージェントのサービスが充実している

新卒や第二新卒で入社してすぐ辞めても、転職サイトや転職エージェントのサービスが充実しているので本気で転職活動すれば、2週間程度で内定まで獲得できるケースもあります。

また、仮に時間をかけても、3〜6ヶ月以内には必ず転職先は見つかるでしょう。

転職回数を気にしすぎる必要はないので、転職サイトやエージェントを活用し、自分に合った職場を見つけて前向きに進んでみてください。

入社してすぐ辞めてしまった人におすすめの転職エージェント｜3選

ここでは、入社してすぐにやめてしまった人におすすめの転職エージェントを紹介します。

リクルートエージェント

マイナビジョブ20's

ビズリーチ

入社してすぐに辞める際に関するよくある質問

入社してすぐに辞める際に関するよくある質問について、以下7つそれぞれ解説します。

入社してすぐ辞める理由は体調不良でも問題ないですか？

体調不良であっても、入社してすぐ退職できます。退職する権利は雇用主ではなく本人にあるため、退職理由はどのような内容でも認められるのが通常です。

体調不良は本人の努力ではどうしようもないため、退職に関しては比較的受け入れられやすいでしょう。

関連記事：体調不良は退職理由として認められる！円満退職する方法やコツを解説

入社してすぐ辞めると損害賠償を請求されますか？

入社してすぐに辞める場合の会社側のコストは、新入社員を募集するための労力や広告料程度です。

そのため、会社側から損害賠償の請求を受けるケースはほとんどありません。

ただし、会社側の高額な備品を破損させた状態で放置したり、重要書類を所持して情報漏洩したりした場合は損害賠償請求につながる恐れもあるので注意しておきましょう。

入社してすぐ辞めるとパートの場合どうなりますか？

パート入社ですぐ辞めた場合でも法律上は2週間後、正社員と同様に退職できます。

パートで働いている場合でも退職の意思を伝えれば、2週間後には辞められます。

ただし、やむを得ない理由がない場合や会社と合意が取れていな場合の即日退社はトラブルの原因となりやすいです。そのため、パートであっても早めに申出をおこない会社側に迷惑をかけないようにしましょう。

入社してすぐ辞める理由は家庭の事情でも問題ないですか？

家庭の事情を退職理由として伝えるのは、まったく問題ありません。

結婚や出産、両親の介護など、やむを得ない事情の場合は上司も引き止めにくく、比較的スムーズに話を進められます。

ただし、伝え方がよくないと「会社のことを考えていないな…」とマイナスの印象を与えてしまう場合もあります。円満退職できるように「会社や同僚などに負担をかけて申し訳ない」という気持ちを伝えるようにしましょう。

関連記事：転職して半年以内で退職するのはまずい？退職理由や転職を成功させるコツを解説

正社員では最短何日で辞められますか？

結論として正社員の場合、最短2週間で退職できます。

繰り返しになりますが、民法627条では「労働契約の当事者は雇用の期間を定めなかった場合には、各当事者はいつでも解約の申出をおこなうことができ、申込から2週間を経過することで労働契約が終了する」とあります。

そのため、退職届を出してから実際に辞めるまでの日数は最短2週間です。

入社して1週間で退職できますか？

前述でも解説している通り、最短でも退職の申し入れから退職まで2週間はかかるため、基本的に入社して1週間で即日退職はできません。

とはいえ、転職後1週間で退職届の提出自体は可能です。

また、会社と合意が取れれば、入社後1週間で即日退職できる場合もあるでしょう。

入社して3日で退職できますか？

入社して3日でも退職することは可能ですが、基本的には退職の申し出から2週間後に辞めるケースが一般的です。

ただし、前述と同じように会社と即日退職の合意ができている場合や、やむを得ない理由がある場合はすぐに辞められます。

やむを得ない理由に明確な規定はありませんが、体調不良や親の介護など働くのが難しい状況や会社から労働契約にない仕事を求められた場合は入社して3日であっても退職できるケースが多いようです。

まとめ：入社してすぐ辞める場合は事前準備が重要

入社してすぐ辞める場合は、事前準備ができているかどうかで自分のキャリアがうまく進むのか決まります。

しかし、社会保険料の知識や転職市場の理解など、事前に情報を調べて事前準備ができていないと「社会保険料が予想以上にかかっている…」「なかなか応募しても採用されない…」など、後悔しかねません。

そのため「入社してすぐ辞める予定だけど今後どうしよう…」と悩んでいる方は、転職エージェントやキャリアカウンセラーなど転職のプロに相談するのも一つの方法です。

新卒・第二新卒向の無料で利用できる転職エージェントもまとめているので、悩んでいる方は専任のキャリアアドバイザーに悩みを相談しながら今後の方針を決めてみてはいかがでしょうか。