ニートを卒業して働きたいのに、働けない理由を挙げては諦めていませんか?
確かに病気や障害、育児など、明確な事情がある場合には働けないのも致し方ありません。
ですが、「自分に自信がない」「やりたい仕事が見つからない」といった言い訳を理由に、ズルズルとニート期間を延ばすことは、より社会復帰を困難にしてしまいます。
実際、総務省が2012年に行った調査よれば、病気や勉強などのやむを得ない理由以外では、「自信がない」「探したが見つからない」などの回答が多かったようです。
自信がない、やりたいことが見つからないのはおかしなことではありません。いま現在が自身の理想とかけ離れていたとしても、これから近づくための努力をしていけばOKです。
この記事では、ニートが働けないと感じる理由、社会復帰のためにすべきことを詳しく解説します。
目次
ニートが働けないと感じる4つの理由
ニートが働けないと感じてしまう理由は、いくつかあり、しょうがないと思われるものから、考えすぎが原因のものまで様々です。
不安な気持ちはわかりますが、一歩踏み出す勇気も必要となります。ここで紹介をするのは一部の例ですが、当てはまる方は一度自身と向き合ってみてはいかがでしょうか。
ニートが雇ってもらえないと思い込んでいるから
自分のような社会経験がない・乏しい人間を雇う企業はいないという不安は、ニートであれば誰もが疑いたくなりますよね。
当然、ニートが引く手あまたなんてことはありません。ですが、会社の社風・特色に合う人材であれば、ニートであったかどうかは、さほど重要ではないといえます。
いままでに何を「やった」かより、これから何を「する・できる」かのほうが重要だからです。
自身のいまの状況を踏まえ、どう会社に貢献していけるかアピールしていきましょう。
はい。若い頃に1年半程ガチのニート経験ありますし、グレーゾーン当事者としてその気位の高さ、シャイってのはすごくわかります。もちろん心や認知からのアプローチもあるんですけど、「もうだいたいその問題から卒業したな」という最後のピースを埋めたのは身体アプローチでした。身体からやったほう
— 赤い電車 (@suzakunoken) 2019年5月6日
自分に自信が持てないから
失敗・挫折経験を理由に自信を持てなくなるのは、誰にでも起こりうることです。
このままじゃいけないとわかっていても、何をしていいかわからない、やる気が起きない自分に嫌気がさしてきますよね。
そうして自分を責め続けてしまうと、どんどん自信がなくなってしまい、より社会復帰が困難になってしまいます。
急に自信が身に着くことはありません。どんなことでも良いので、まず小さな積み重ねを続けるのが大切です。
とはいえ、具体的に何をすればよいのかわからない場合も多いですよね。詳しくは「ニートから社会復帰を目指すための5つのSTEP」で後述しますが、おすすめは上手くいっている方の真似をしてみることです。
22〜25歳くらいの頃、アルバイトすら続かずニート状態だった時、
いつも心は曇っていた。親に迷惑をかけ、 毎日自分を責めていた。
先が見えず、自信を失い、絶望を感じていた。
そんな僕でも、「好きなことで生きる」と決めて、バカにされながらも進んできて、今は人に認められるところまできた。
— ふみやん🦸🏻♂️落ちこぼれのヒーロー (@SIZE_S2014) 2019年5月4日
体調に問題があるから
「過酷な労働環境で働いていた」「学生時代にいじめられていた」など、過去の経験が理由で体調に問題があり、働けない方もいると思います。
働かなきゃと焦る気持ちはわかりますが、体調の改善を優先することおすすめします。
もちろん、働きながら症状が改善していくのが理想でしょう。ですが、それがあなたにとってベストの選択とは限らず、場合によっては状態が悪化するかもしれません。
いきなりフルタイムで働くのは難しいかもしれないので、パートやアルバイトなども選択肢に入れておくとよいです。
状況が状況なだけに、他人と比較して焦ってしまいがちですが、自分のペースで少しずつ社会復帰を目指しましょう。
シンプル体調ヤンキーでちねドラマ配信される前に寝そう。ちねんくんごめんね。
体が丈夫なことしか取り得なかったのに脱ニート後のわたし体調崩しすぎでは??これが歳をとるということなの?それとも急に出勤増やしたから体が追いついてない?それとも飲みすぎで免疫力低下?ワカラナイヨ— めろキンは戦わない! (@meronenmero) 2019年4月29日
人付き合いが怖いから
ニート期間中、家族以外との関わりがほとんどなかった場合、就職しても周囲と上手くコミュニケーションが取れる気がせず、不安になりますよね。
確かに働く上でコミュニケーション能力は必須です。世渡り上手の言葉があるように、円滑なコミュニケーションができるだけで、仕事がうまくいくことも少なくありません。
実際、会社を退職した人の理由の多くが人間関係です。きちんと、人間関係を構築できる術を身につけて損はありません。
もしコミュニケーション能力に不安があって就職をためらっているのであれば、リハビリがてら、就職支援サービスの利用をおすすめします。
就職支援を受ける際には、担当者と話す必要がありますし、ハローワークやジョブカフェ、一部の転職エージェントでは、グループワークを行っています。
仲間と協力して課題に取り組んだ経験は、就活時に大いに役立つでしょう。
ニート脱出するための大量募集にのっかったらバイトで受かり、一年たってタイミングよく制度変更で長期に移行することができ、今日やめるおばさんに頑張ってねって言われ、やめないおばさんにこの仕事向いてると思うよと言われ、人生ってわからないなと思った最近コミュ障が多少改善されつつある自分。
— 椿姫 (@tsubaki4256) 2016年10月11日
ニートから社会復帰を目指すための5つのSTEP
やる気があるうちに一息で進める方法も悪くありませんが、今後のことも考えれば計画的に進めていきたいところです。
社会復帰は、あくまで最初の一歩。本当に大事なのは、一社会人として継続的に活動していくことです。
勢いももちろん大切ですが、狙ったゴールに到達できるよう、少しずつやっていきましょう。
STEP1|生活習慣を直す
現在、生活習慣が乱れ切っている方は、規則正しい生活を心掛けてみましょう。
朝寝て夜起きる、運動をしないといった生活習慣の乱れは、あなたの心身に大きな影響を与えています。
特に疲れやすい、眠れない、やる気が出ないといった症状に悩んでいる方は、自律神経が乱れている可能性が高いと言えます
太陽の光は自律神経を整えるのに大きく役立つため、規則正しい生活をするだけで改善できるかもしれません。
また、仕事は体力勝負な面もありますので、適度な運動で働くための土台を作っておきましょう。
STEP2|ニートから社会復帰できた人の体験談を読んでみる
自身と似たような境遇であった人が、社会復帰できたという事実はあなたに大きな希望をもたらすはずです。
ニートを卒業するために、どんなことをやったのか、参考にできるものはどんどん取り入れてみましょう。TwitterなどのSNSであれば、コンタクトが取りやすいので、気になることは質問してもよいかもしれません。
見ず知らずの人にメッセージ送るなんて無理…という人も、そこは一歩勇気を出してみてください。
STEP3|簡単な自己分析・企業研究
仕事に対するイメージがあいまいだと、なかなか働こうとは思えないものです。
今までの社会経験の不足を補うためにも、簡単な自己分析・企業研究をやっておくとよいでしょう。
一言に仕事といっても、世の中にはさまざまな職業・会社があります。自分がどんな仕事をやりたい・やりたくないのか考えてみてください。
そして、なぜやりたい・やりたくないと思ったのか、そのイメージが実態とかけ離れていないか調べてみましょう。
例えば、営業はノルマが大変できついイメージが強いですが、身につけたスキルを他の会社で活かしやすいというメリットもあります。
何となく嫌だなという理由だけで、選択肢を狭めてしまうと、就活で苦労することになるので、正しい知識を身につけておきましょう。
STEP4|アルバイトをやってみる
ニートから正社員への就職はハードルが高いですが、アルバイトであれば、比較的楽に仕事を見つけられます。
待遇面では正社員に劣りますが、自分で働く時間をコントロールできるのがアルバイトの良いところ。急にフルタイムで働く自信がない方は、アルバイトから始めるのもアリです。
ただし、いくらアルバイト経験があっても、就活時に評価されるわけではないので、辞める時期の目途は立てておいたほうがよいでしょう。
また、アルバイトとはいえ、きちんと対策を立てて面接に望まないと、落とされてしまうので注意してください。
STEP5|就職支援サービスを活用してみる
働くための準備が整ったら、就活を始めたいところですが、進め方がわからないと不安ですよね。
「履歴書の書き方がわからない」「志望動機がわからない」「ブラック企業に行きたくない」などの不安がある方は、就職支援サービスを利用するとよいでしょう。
就職支援サービスでは、求人紹介だけでなく、就活に関する相談や履歴書の書き方指導、面接対策などのさまざまなサポートが受けられます。
ハローワークやジョブカフェなど公的機関が運営するサービスと、民間企業が運営する転職エージェントがあり、どちらも無料で利用可能。
何もわからないまま就活を進めても、落とされてしまう可能性が高いので、就職支援サービスを上手く活用していきましょう。
【関連記事】20代向け転職サイト・エージェントおすすめ29社を徹底比較|選び方と転職成功のコツ
働かない選択肢があってもいい
働かなきゃダメだと追い込むほど、何もできない自分に嫌気が差してしまい、頑張る気力がなくなることもあります。
それならば、いっそのこと今は働かないと開き直ってもよいでしょう。そもそも、病気の人は治すことが先決ですし、前向きになるための準備・充電期間も必要です。
ただし、休むなら明確に期間を定める、働かない間は家事や勉強をやるなど、ルールを決めておきましょう。
何もしないでだらだらする生活に慣れてしまったら最後、動きたくても動けなくなってしまいます。自分では甘えじゃないと思っていても、世間の目は想像以上に厳しいです。
今は甘えさせてくれる家族もいつかはいなくなります。若いうちはやり直せるといっても20代まで。30歳を過ぎてしまうと、途端に就職の難易度は上がります。
生活保護もニートは受けられないため、あなたが思うよりも高齢ニートの末路は悲惨であることを忘れないでください。
まとめ
「働きたくても働けない」と「ニートだから働けない」では、大きく解決策が異なります。
前者の場合はそもそもニートではないですし、後者の場合の多くは、不安のあまりに悪い解釈をしてしまっているといえます。
不安な気持ちはわかりますが、ずっと立ち止まっているわけにはいきません。社会復帰をするために、自分にできることから始めていきましょう。
- STEP1|生活習慣を直す
- STEP2|ニートから社会復帰できた人の体験談を読んでみる
- STEP3|簡単な自己分析・企業研究
- STEP4|アルバイトをやってみる
- STEP5|就職支援サービスを活用してみる
上記のように、自分で細かく段階を分けて計画をたてると、継続して取り組みやすくなります。
ニートからの社会復帰は困難であったとしても、不可能ではありません。前向きに取り組んでいきましょう。