ニートを脱するため就職先を探しにハローワークを利用したいと検討している方の中には、初めて利用するハローワークがどんな場所なのか、ニートだったことを職員に責められるのではないかと不安を抱える方もいるのではないでしょうか。

そこで、この記事ではハローワークの利用方法や体験談、脱ニートに向け就活がスムーズに進むようサポートをしてくれる就職・転職エージェントについて解説します。

初めてハローワークへ行くニートの方へ｜ハローワークの基本情報

ハローワークは「公共職業安定所」という正式名称があり、雇用支援を実施する行政施設のことです。

厚生労働省が全国500ヵ所以上に設置しており、求職者も企業も無料で利用できます。

【参考記事】公共職業安定所（ハローワーク）の主な取組と実績_(令和４年４月)｜厚生労働省

人材を募集している企業に対し、仕事を探している人（求職者）を紹介することが主な業務内容です。

そのほか、ハローワークでは以下のように求職者に対する就職、転職のサポートを展開しています。

• 相談窓口での相談
• 自己分析のサポート
• 職業訓練に関する相談・受付
• 応募書類作りのサポート
• 面接の受け方アドバイス
• 紹介状の発行　など

上記のような就職支援のほか、「雇用保険」「雇用対策」などの国でおこなっている制度を組み合わせ、さまざまなニーズに応えます。

それぞれの内容についてご紹介します。

雇用保険を使用したサポート

「雇用保険」では、失業中でも安心して生活ができるように、数種類の手当が用意されています。

具体的に挙げられるのは以下の5つです。

• 基本手当
• 就職促進給付
• 教育訓練給付
• 雇用継続給付
• 育児休業給付

それぞれ、受給するためには条件が決まっています。手続きについては、ハローワークの窓口で相談してみましょう。

【参考記事】雇用保険手続きのご案内

雇用対策に関するサポート

「雇用対策」では、一人ひとりの立場に合わせた対策が用意されており、以下の5つが挙げられます。

• 若年者雇用対策
• 高年齢者雇用就業対策
• 障害者雇用対策
• 外国人雇用対策
• 地域雇用対策

働く意欲のあるすべての人たちへ、安定した雇用を実現するための制度です。

【参考記事】雇用対策

ハローワークを利用する人の年齢層

ハローワークを利用する年齢層は以下のとおりで、幅広い年齢層の人がハローワークを利用しています。

引用元：労働政策研究・研修機構｜第2章 求職者の属性

ニートが初めてのハローワークを怖いと思う6つの理由

ニートの人が就職活動のため、初めてハローワークを利用するときに怖いと感じる主な理由は以下の6つです。

1. ハローワークに行ったらまず何をすればいいかわからない
2. 無職で仕事が見つかるのか不安
3. 希望の求人があるかわからない
4. 職業相談でニートだった経歴を説教・怒られるのではないか
5. 面接でうまく話す自信がない
6. ブラック企業を紹介されても見分けられない

また、それぞれの怖さを解消するための解説をしますので、ぜひ参考にしてください。

ハローワークに行ったらまず何をすればいいかわからない

ハローワークを利用するには、受付で求職申込みをする必要があります。

その際に初めての利用である旨を伝え、利用方法や手続きの方法について職員の方に詳細を聞いておきましょう。

登録を済ませるとハローワークカードが発行されます。

窓口にハローワークカードを提出することで検索機の利用や窓口での相談ができるようになるため、ハローワーク利用時には毎回持参するようにしましょう。

無職で仕事が見つかるのか不安

ハローワークでは、社会人経験のない人でも応募できる求人が多く扱われています。

ハローワークの職員に相談することで条件に合った求人を提示してくれるケースもあるため、まずは未経験でも就職ができる求人案件が無いか相談してみましょう。

また、就職活動のなかでさまざまな求人に触れるうち、仕事を選ぶ基準として譲れない条件も見えてくる可能性があります。

休日数、勤務地など希望する条件が見えてきたら、自分でも求人の検索機を利用して求人を探してみることもおすすめです。

ハローワークでは、自己分析や適性検査・応募書類の作成指導もおこなっています。
また、スキル不足が不安な人は、職業訓練を検討してみてもいいでしょう。

希望の求人があるかわからない

「希望の求人があるかわからない」という理由で、ハローワークに行くのを躊躇する人もいます。

無料で求人を見れるので、まずはハローワークで求人を見てみましょう。

また、ハローワークはあくまで求人を探す経路の一つでしかありません。

職業相談でニートだった経歴を説教・怒られるのではないか

ハローワークで求職活動を始めるときに、相談員にこれまでの経歴について質問されることもあるでしょう。

なかにはニートであることに負い目を感じ、質問に答えにくいと感じる方もいるかもしれません。

しかし、相談員は決して責めているのではなく、ハローワークの利用者のサポートをするために質問をしているという点は忘れないようにしましょう。

万が一、経歴を話したら相談員から責められた、高圧的な態度を取られた、など窓口でのサポート対応に不安を抱えた場合は、各都道府県の労働局がクレームを受け付けています。
【参考記事】都道府県労働局(労働基準監督署、公共職業安定所)所在地一覧

ただ、原則ハローワークでは経歴について責めてくる、もしくは求人を紹介してくれない、ということはありませんので安心してください。

面接でうまく話す自信がない

という不安があり、ハローワークにいくのを躊躇する人もいます。

ハローワークでは面接のセミナーや模擬面接も開催しているので、チェックにしてみましょう。

また、後述する就職エージェントでも面接のサポートや練習をしてくれるので、併用すると成功率が上がります。

ブラック企業を紹介されても見分けられない

という理由でハローワークに不安を感じる人もいます。

ハローワークは公共機関であるため、求人票を出す企業を制限することはありません。
また、職員もすべての求人を細かく把握しているわけではないので、運悪くブラック企業の求人にあたることもあるでしょう。
【参考記事】平成28年度のハローワークにおける求人票の記載内容と実際の労働条件の相違に係る申出等の件数を公表します

ブラック企業を見分ける方法は、ブラック企業を見抜く方法｜ホームページ・面接・求人票から見分ける方法を徹底解説にまとめたので、参考にしてみてください。

ニートがハローワークに初めて行くときの持ち物・服装

ハローワークの利用が初めての場合、「何か持っていくものはあるのか」「どんな服装で行けば良いのか」と悩む方は少なくないでしょう。

この項目では、ハローワークを使う際の持ち物や服装について解説していきます。

初めてハローワークに行くときに持参するものは？

初めてハローワークに行くときに持っていくものは特にありませんが、次のものを持参すると便利でしょう。

• メモ帳・筆記用具
• 履歴書

相談員からのアドバイスなどを書き留めておくのに、メモ帳と筆記用具は持参することがおすすめです。

また、求人登録をする時に履歴書があると、学歴や職歴がわかるため手続きがスムーズになります。

例え職歴がなかったとしても、特技や学生時代に頑張ったことを記入して相談員に伝えることで、強みが見つかる可能性があるでしょう。

初めてハローワークに行くときの服装は？

ハローワークの利用時はスーツである必要はなく、いつもどおりの服装で利用して問題ありません。

ただし、ハローワークは公共の場なので清潔感のある服装が望ましいでしょう。

登録の段階では、そこまで神経質にならずに普段どおりの服装で行ってください。

具体的にはジーンズやスニーカーなど、カジュアルな格好は問題ありません。

しかし、破れていたり露出が多かったりするような服装は、避けた方が無難です。

なお、面接対策セミナーや面接の練習を受ける場合などは、スーツの着用をおすすめします。
相談員から、身だしなみに対するアドバイスをもらうことができるでしょう。

ハローワークを利用するときの流れや聞かれること

ハローワークを始めて利用するときには、どんな手続きが必要なのか、どうやって利用するのかなど分からない方は多いでしょう。そこで、ここではハローワーク利用時の流れについて以下の4つをご紹介します。

1．求職者登録をおこなう
2．求人情報の検索をおこなう
3．希望に合った求人を見つけたら職員へ申し出る
4．求人への応募をおこなう

一つずつ詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

1．求職者登録をおこなう

ハローワークで求職活動をするためには、「求職者登録」が必要です。求職申し込みの方法には、以下の2つが挙げられます。

• ハローワーク窓口で求職申込み
• インターネットサービスで求職申込み

それぞれの流れについて詳しく解説します。

ハローワーク窓口で求職申込み

ハローワークに直接出向き、受付で登録したい旨を伝えましょう。

受付担当者が申し込み方法を説明してくれますので、手順に従い手続きをします。

自分でパソコン端末を使い、求職者情報を仮登録したあとに窓口で求職申込み手続きをおこないます。

なお、もしもパソコン操作ができない場合は、手書きの申し込み用紙が用意されているため、そちらでの登録も可能です。

登録が済むとハローワークカードが発行され、相談や検索機などのサービスの利用が可能となります。
ハローワークカードは、来所時に必ず持参してください。

インターネットサービスで求職申込み

ハローワークの求職申込みは、「ハローワークインターネットサービス」を利用することで自宅のパソコンからでも登録がおこなえます。

アカウント登録完了後、すぐに求人検索などを利用することが可能です。

ただし、ハローワークの利用登録をするには、14日以内にハローワークへ出向き職業相談をおこなう必要があるため注意しましょう。

職員が登録情報の確認をして、「オンライン登録者」から「利用登録者」へ区分変更をおこないます。

アカウント登録だけでは、紹介状の発行や求職者マイページの一部を利用できないため、期日内に利用登録をしましょう。

【参考記事】ハローワークインターネットサービス-トップページ

2．求人情報の検索をおこなう

ハローワークで求人情報の検索をおこなう場合は、受付でハローワークカードを提示し検索機を使いたい旨を伝えましょう。

パソコンには番号がついており、指定されたパソコンを使って求人検索をおこないます。

検索機で「雇用形態」「職種」「賃金」など希望条件などを入力することで、求人の検索が可能です。

気になる求人を見つけたら、その場で求人票を印刷することができます。

3．希望に合った求人を見つけたら職員へ申し出る

検索機で希望する求人が見つかった場合、求人票を印刷して相談の申し込みをしましょう。

もし検索機でうまく仕事探しができなかった場合も、相談窓口で希望条件を伝えて探してもらうことが可能です。

「気になる企業を見つけたけど、企業側が提示する条件を満たしていない…」と思っても、職員に相談してみましょう。
その場で企業に交渉してくれ、場合によっては応募できることがあります。

4．求人への応募をおこなう

職員への相談を経て、応募したい企業が決定すると職員が企業へ連絡をします。

あなたの都合を聞きつつ、企業の採用担当者と面接日を決定します。

面接日が決まると紹介状を発行してもらえるので、面接当日に履歴書など必要書類と一緒に企業へ持参しましょう。

応募書類に不安があれば、書類の書き方についてもアドバイスしてもらうことが可能です。

ハローワークの担当者に聞かれること

主に以下のようなことを聞かれます。

• 職歴の有無
• スキルや資格
• 希望の条件
• 就職したい時期
• 通勤できる範囲、時間
• 健康状態
• 家庭の状況
• ハローワークに求めること

職歴がなくても対応してくれるので、素直に伝えてみましょう。

ニートが初めてハローワークを利用するメリット5選

ニートだった人が初めてハローワークを利用するときのメリットには、以下の5つが挙げられます。

1. 地元企業の求人が多い
2. 無料で就職支援を受けられる
3. 無料でスキルを身につけられる
4. トライアル雇用の求人紹介がある
5. 正社員登用制度があるアルバイトも探せる

それぞれ詳しく解説します。メリットを活かした就活をしていきましょう。

地元企業の求人が多い

ハローワークで扱っているのは、地元で事業をおこなう中小企業の求人が中心です。

企業の登録も無料となるため、数多くの地元企業の求人から就職先を探すことが可能となります。

なかには、資金面に不安があり引っ越しが難しく、なるべく現在の住居から通える範囲で就職を考える方もいらっしゃるかもしれません。

地元での就職を目指しているなら、ハローワークの利用を検討しても良いでしょう。

無料で就職支援を受けられる

ハローワークでは、 職業相談や就職対策の指導も受け付けています。

初めて仕事探しをするときや、自己分析・応募書類作成などについても相談し、アドバイスを受けることが可能です。

また「自分にどのような仕事が向いているか分からない」「就職活動について不安がある」など、些細なことでも相談できます。
初めて就職活動する場合でも、安心して取り組めるでしょう。

応募してみたい企業が見つかった場合、 ハローワークが面接のアポイントまで取ってくれます。

面接に不安がある場合は、無料で対策セミナーなどもおこなっているので、チェックしてみましょう。

無料でスキルを身につけられる

ハローワークでは職業訓練をおこなっているので、必要なスキルを身に付けてから就活ができます。

数多くの講座を用意してあるので、希望の講座を申し込むことは可能です。

ただし、 誰でも必ず受けられるわけではありません。
あくまでも仕事に就くための講座なので、働く意思のある人が対象です。

職業訓練を受けるためには、選考を通過する必要があります。

「受講開始日からさかのぼって、1年以内にほかの職業訓練を受講していないこと」という必須条件をクリアした後も、受講するコースによって「面接」「書類選考」「筆記試験」「適性検査」などがおこなわれます。

受講期間は、コースによって3カ月～6ヵ月と違いがあります。
興味があればハローワークの窓口で問い合わせてみましょう。

トライアル雇用の求人紹介がある

ハローワークには「トライアル雇用」の求人があります。

ただし、全体の求人のうちトライアル雇用を利用している人はわずか0.4%ほどです。

【参考記事】トライアル雇用助成金事業

正社員登用制度があるアルバイトも探せる

正社員登用とは、まずはアルバイトで就職して、社内の基準をクリアすれば正社員になれる制度のことです。

ハローワークでは正社員登用制度があるアルバイトの紹介もあります。

まずはアルバイトから始めたい人は、こうした求人も検討しましょう。

ニートが初めてハローワークを利用するデメリット4選

ハローワークを利用するには、当然のことながらデメリットもあるため注意が必要です。

デメリットとして次の4つが挙げられるでしょう。

• 自分で積極的に就職活動をする必要がある
• 相談員の質にバラつきがある
• ブラック企業を紹介される可能性がある
• 希望の求人があるとは限らない

それぞれ詳しく解説しますので、ハローワーク利用時には注意しましょう。

自分で積極的に就職活動する必要がある

ハローワークでは、登録したからといって希望にあった求人を教えてくれるわけではありません。

そのため、自分が行動しなければ就職活動もストップしてしまいます。

そうなれば当然、就職することは難しくなるでしょう。

ハローワークインターネットサービスを利用して応募したい企業を見つけたとしても、ハローワークの窓口に出向く必要があります。

ただしインターネットサービスの中には自分で応募できる求人もあり、対象は「オンライン自主応募」が設定されている求人です。

しかしオンライン自主応募の場合は、ハローワークから紹介状の発行はなく職業紹介に該当しません。
そのため、万が一企業とのトラブルが発生しても、ハローワークは一切ノータッチとなるため注意が必要です。

相談員の質にバラつきがある

ハローワークでは、相談員の質にバラつきがあるのもデメリットの一つといえます。

親身になって相談に乗ってくれる相談員もいれば、あまりやる気を感じられない相談員もいるのが現状です。

ハローワークに電話した。初めて最悪な担当者にあたった。何聞いても「わかりません」の一点張り。対応するのが面倒なのが、電話越しにビンビン伝わってきた。
こちらは本当に困ってて、知りたいことがあって電話してるのにな……惨めすぎて涙出てきた。

— なぬこ (@_nanuko) March 14, 2022

ハローワーク最悪。誰に何聞いても「はぁ…そうですね…ちょっとわからないです」みたいなやつ。ふわふわ。難病の相談員さんとこに案内されたけどなんてことあらへん。これまたふわふわ。なんも知らん。やる気もなさそう。悲しい。私が言うた言葉「結局全部自分でせぇってことですね」「はい」やって。

— ぷーこ。 (@f9_ugs) August 9, 2022

ハローワークは時間帯によっては混み合っており、相談を受けるまでに30分から1時間ほどの待ち時間がかかる場合があります。

そのため、やる気のない相談員にあたってしまうと、通うのが嫌になってしまう可能性があるでしょう。

ハローワークによっては相談員を指名できますが、他の方の相談を受けており、すぐに対応できない場合があります。

そのため、さらに待ち時間が長くなる可能性があることも覚えておいてください。

ブラック企業を紹介される可能性がある

ハローワークでは、企業も無料で求人情報を登録できるのが特徴です。

しかも、企業がハローワーク経由で求職者を採用すると、国から補助金が出ます。

ハローワークでは、就職・転職エージェントのように求人登録する企業の厳しい審査はありません。

そのため、ブラック企業が紛れ込むケースがあるようです。

相談員も、企業の内情まで詳しく知らないため、ブラック企業と知らずに紹介してしまうのです。
求人票だけを見て、ブラック企業を見抜くのは至難の業といえるでしょう。

希望の求人があるとは限らない

ハローワークに限った話ではありませんが、必ず希望する求人があるとは限りません。

くりかえしですが、求人サイトや就職エージェントと併用しましょう。

ハローワークを活用した方がいいニートの特徴

以下に該当する人は、ハローワークを利用しましょう。

• 地方都市の中小企業に就職したい人
• 職業訓練を受けたい人
• 35歳以上のニート

ひとつずつ解説していきます。

地方都市の中小企業に就職したい人

地方都市の中小企業に就職したい人は、ハローワークを利用しましょう。

先ほどお伝えしたとおり、ハローワークは地方の中小企業の求人が多いからです。

求人サイトに掲載されていない求人が見つかることもあります。

職業訓練を受けたい人

ハローワークの担当者に相談した結果、職業訓練を受ける場合はハローワークから紹介してもらうことになります。

職業訓練には以下のように様々なコースがあります。

• プログラミング
• Webデザイン
• 医療事務
• 簿記
• ファイナンシャルプランナー

職業訓練を受ける可能性がある人も、ハローワークを検討しましょう。

35歳以上のニート

35歳以上のニートの人もハローワークを利用しましょう。

民間の就職支援だとサポートが厳しいことがあるからです。

ただし、職歴があったり、スキルや資格がある人は民間の就職支援も利用してみてください。
職歴・スキル・資格を評価されて、良い企業に出会える可能性があります。

ハローワーク以外も活用した方がいいニートの特徴

求人サイトや就職エージェントなど、ハローワーク以外も活用した方がいい人は以下のとおりです。

• 20代のニート
• 幅広い求人から就職先を選びたい人
• 大手企業に就職したい人

該当する人は、求人サイトや就職エージェントも利用しましょう。

こちらもひとつずつ解説していきます。

20代のニート

20代のニートであれば、民間の求人サイトや就職エージェントの求人に採用される可能性があるからです。

20代だと空白期間も短く、まだ若いため、就職できる求人が多いです。
そのため、ハローワークに限定しない方が良いでしょう。

ハローワーク以外にも、就職サイト・就職エージェントを利用して応募できる求人を増やしましょう。

幅広い求人から就職先を選びたい人

できるだけ多くの求人から就職先を選びたい人は、民間の求人サイトや就職エージェントも利用しましょう。

民間の求人サイトや就職エージェントには、ハローワークに出ていない求人も多いです。

どんな業界や職種で働きたいのかまだ明確になっていない方も就職エージェントを利用するのがおすすめです。

大手企業に就職したい人

大手企業に就職したい人も、民間の求人サイトや就職エージェントを利用しましょう。

ハローワークには大手企業の求人が少ないからです。

大手企業は資金力があるため、民間の求人サイトや就職エージェントにお金を払って人材を募集しています。

資金力がある会社は待遇が良いこともあります。
できるだけ良い環境で働きたい人も、民間の求人サイトや就職エージェントをチェックしてみてください。

ニート向け｜初めてのハローワークの使い方やポイント

ポイントは以下のとおりです。

• 希望条件を決める
• 求人を絞りすぎない
• 継続的に応募する
• 規則正しい生活にしておく
• アルバイトを始めておいてもOK

こちらもひとつずつ解説していきます。

希望条件を決める

自己分析を行い、希望の条件をある程度決めておきましょう。

条件を決めておかないと、求人を絞りにくいからです。

求人を絞りすぎない

求人を絞りすぎないように注意しましょう。

絞りすぎると応募する求人が減ってしまうからです。

先ほど決めた希望条件に優先度をつけて、求人を探すのがおすすめです。

ニート期間が長い人ほど就活に苦戦する可能性があるため、絞りすぎないのが大切です。

継続的に応募する

不採用通知をもらっても、継続的に応募していきましょう。

一社に不採用通知をもらうたびに動きを止めてしまうと、年齢が上がってさらにニートから抜け出しにくくなるからです。

不採用＝あなたの人格否定ではありません。
たまたま応募した企業にフィットしなかっただけです。

規則正しい生活にしておく

規則正しい生活に直しておきましょう。

ハローワークは昼間しか開いていないからです。

また、急な面接が入ってもすぐ対応できるようにするためにも、規則正しい生活スタイルにしておくことが必要です。

いずれ正社員として働くためにも今のうちに生活習慣を整えておきましょう。

アルバイトを始めておいてもOK

いきなり正社員で働くのが不安なら、アルバイトから始めてみましょう。

単発のアルバイトにしておけば、就活にも対応しやすいです。

ハローワークを使わないで効率的に就活をする方法

就活をするなら、ハローワークだけに頼り、就職先を探すことはおすすめでできません。

この項目では、なぜハローワークを利用するだけの就活はおすすめできないのか、合わせてハローワーク以外の就活方法について解説します。

ハローワークだけでは効率が悪い

ハローワークを通しての就職活動では、自主的に動かなければ就職活動が進みません。

また、求人を探し、相談員へ企業への取次をお願いしたとしても、資格やスキルなどが必須の求人であれば応募条件を満たしていないなどの理由から紹介状を出してもらえない可能性があります。

そのため、思ったよりも就職に時間がかかってしまうケースも想定されるのです。

紹介状が出されないと企業への応募ができず就職活動が止まってしまうケースも考えられるため、これまでの職歴に自信がない場合は、ハローワークのほかにも併用できるサービスを利用すると効率よく就活ができるでしょう。

以下で詳しくご紹介します。

ハローワーク以外の就活方法

ハローワーク以外の就活方法には、以下の4つが挙げられます。

• 地域若者サポートステーション
• ジョブカフェ
• 求人サイト
• 就職・転職エージェント

それぞれのサービス内容について、一つずつ詳しく紹介します。

地域若者サポートステーション

「地域若者サポートステーション」は通称「サポステ」とも呼ばれ、15歳～49歳までが対象となります。

以下のような状況の方を支援する、厚生労働省委託の機関です。

• 働きたいけど、どうしたら良いのかわからない
• 自信がなく、一歩踏み出すことができない
• 人とのコミュニケーションが苦手で不安
• 以前の職場を辞めてから長いブランクができてしまった

上記のような就業についての悩みを抱えている方が、就職するための支援をおこないます。

各種講座やトレーニング・セミナーなどで、働くための一歩を踏み出す手伝いをする機関です。

あくまでも就職するための支援をする機関であり、求人紹介はしていないので注意しましょう。

【参考記事】サポステ公式サイト

ジョブカフェ

「ジョブカフェ」は、正式名称を「若年者のためのワンストップサービスセンター」といい、若者向けの就職支援サービスをすべて無料で提供している施設です。

各都道府県が運営しており、現在は46都道府県に設置されています。

「サテライト」と呼ばれる出張所を作っている場合もあるので、近くのジョブカフェを探してみましょう。

ジョブカフェで受けられるサービスは、以下のとおりです。

• 就職セミナー
• 職場体験
• カウンセリング
• 職業相談
• 職業紹介
• 保護者向けセミナー

長くニートやフリーターを続けてしまった方でも、気軽に相談できる施設です。

ハローワークで積極的に就活する自信がない方は、まずはジョブカフェで気軽な相談から始めてみるのも良いでしょう。

【参考記事】ジョブカフェにおける支援 厚生労働省

求人サイト

「求人サイト」とは、求人情報をインターネット上に掲載しているウェブサイトのことです。

さまざまな業界・業種の求人情報をネット上で探すことが可能となります。

求人サイトでは、自分で希望する企業を選び、自分のペースで就活が出来るのが特徴です。

サイト上で履歴書や職務経歴書の作成ができるので、応募のたびに準備する必要がないというメリットがあります。

自分の希望に合わせた絞り込み検索で、効率よく企業を検索できるのも魅力のひとつでしょう。

「医療関係」や「飲食業」など、ある業界に特化したサイトもあるので、自分の希望に合った求人サイトを利用することがおすすめです。

就職・転職エージェント

「就職・転職エージェント」とは、インターネット上に求人情報を掲載するだけではなく、就職支援に関わる提出書類のサポートや面接対策、企業とのやりとりも無料でおこなってくれるサービスです。

相談から内定後のフォローまでおこなってくれるので、一人で就活をするより負担は軽くなるでしょう。

利用者の希望を聞いたうえで就職先を紹介してくれるので、自分一人で企業を探すより効率よく就活を進められます。

丁寧なヒアリングで強みを見つけてくれるので、自己分析をおこなうときなどに利用がおすすめです。

また就職・転職エージェントは、厳しい審査のうえで紹介企業を選んでいるため、優良企業の求人が多いのも特徴となっています。

未経験者を対象とする求人も多いので、就活で利用してみると良いでしょう。

ニートの就活に転職エージェントを使うべき3つの理由

ニートがハローワークのみで就活をする場合、せっかく求人を探しても応募できないケースがあり、非効率な就職活動になってしまう可能性があるとご説明しました。

効率的に就活を進めたいのであれば、就職・転職エージェントも合わせて活用することをおすすめします。

ニートの就活に就職・転職エージェントを使うべき理由は以下の3つです。

• 希望に合った求人を紹介してくれる
• プロがしっかりサポートしてくれる
• 内定を勝ち取る豊富なノウハウがある

一つずつ解説していきます。

希望に合った求人を紹介してくれる

就職・転職エージェントでは、最初の面談でヒアリングをして、あなたの強みやスキルなどの棚卸を実施します。

キャリアアドバイザーはプロの視点から強みを発見してくれるので、自分では気づけなかったアピールポイントが分かる可能性があるでしょう。

そのうえで非公開求人をはじめとした保有する求人の中から、あなたと相性の良い求人を紹介してくれます。

キャリアアドバイザーは各企業の内情も知っているので、あなたにマッチする企業を見つけることが可能なのです。

プロがしっかりサポートしてくれる

就職・転職エージェントのキャリアアドバイザーは、プロとしてさまざまなサポートをしてくれます。

キャリアアドバイザーがサポートしてくれる内容は、おもに以下のとおりです。

• 求人の紹介
• 応募書類作成のアドバイス・添削
• 面接対策
• 面接日時の調整
• 内定決定後の条件交渉　など

就職・転職エージェントによっては、就職してからのアフターフォローまでしてくれるエージェントもあります。

万が一、面接に失敗しても企業に理由をヒアリングしてくれるので、次に向けての対策も万全です。

就職に向けて状況に合わせた対策ができるのは、プロのサポートがあるからこそといえるでしょう。

内定を勝ち取る豊富な実績がある

多くの就職・転職エージェントには、数年かけて蓄積された豊富なノウハウがあります。

各企業の採用担当者が求めていることを知っているので、詳しいアドバイスを受けることができるでしょう。

あなたの強みを活かせる企業を見つけてくれ、保有する非公開求人を含めた中から本当にマッチした求人を紹介してくれます。

やみくもに求人を紹介するわけではないので、時間を有効に使いながら就活を進めることができるでしょう。

ニートにおすすめの転職エージェント5選

就活・転職エージェントは、それぞれ得意とする分野や対象とする利用者が違います。ニートなど社会経験が少ない方向けの就活・転職エージェントは以下の5つです。

• えーかおキャリア
• 就職カレッジ
• キャリアパーク！For20's
• ハタラクティブ
• キャリアスタート

それぞれの特徴を詳しく解説します。無料で利用ができるので、気になる方は登録してみても良いでしょう。

ニートが初めてハローワークを使うときによくあるQ&A

最後に、ニートの人が初めてハローワークを使うときによくある質問に答えていきます。

初めてハローワークに行ったらなんて言う？

総合受付に行って、以下のように伝えればOKです。

初めてハローワークに来ました。就職したくて求人を見たり職業相談したいのですが、どうすればいいですか？

総合受付の人が案内してくれます。

就職するか決めてないけどハローワークに相談にいっていい？

大丈夫です。ハローワークでは、職業相談やキャリア相談も対応しているからです。

先ほど紹介した地域若者サポートステーションやジョブカフェも利用すると良いでしょう。

高卒ニートはハロワを使った方がいい？

使っても良いですが、先ほどお伝えしたとおり34歳未満の人は求人サイトや就職エージェントも併用しましょう。

求人の幅が広がります。

ハローワークを利用する際の曜日や時間帯は？

原則、平日の8:30〜17:15です。

詳しくは、最寄りのハローワークのホームページでチェックしてみましょう。

ハローワークは事前に予約が必要？

予約しなくても利用できます。

まずはハローワークに行って、求人を見てみましょう。

ハローワークの担当者が合わないときは変えてもらえる？

担当者は変更できます。

どうしても相性が合わない場合は変えてもらいましょう。

紹介された求人を断ってもいいの？

もちろん断って大丈夫です。

ハローワークに断る理由を伝えて、丁重にお断りしましょう。

失業保険の給付金はいつまでに申請すればもらえる？

退職の翌日から1年以内です。

期間内であれば失業保険の給付申請をおこないましょう。

無職がハローワークでもらえる給付金の一覧は？

以下の2つです。

1. 失業手当
2. 職業訓練受講給付金

「職業訓練受講給付金」とは、雇用保険を受給できない方が、ハローワークの支援指示により職業訓練を受講して、一定の要件を満たすと月額10万円が支給される制度です。

ただし、審査があるため誰でも受給できるものではありません。

職歴なしのニートも挑戦しやすい仕事は？

以下の18個の仕事は、職歴なしのニートでも挑戦しやすいです。

1. 警備員
2. 清掃員
3. 営業職
4. IT関係(プログラマー)
5. 介護職
6. ドライバー
7. 工場勤務
8. 倉庫作業員
9. 事務員
10. 接客業
11. 販売職
12. 受付
13. 配達員
14. 引っ越し屋
15. コールセンター
16. ビルメンテナンス
17. 公務員
18. 在宅ワーク

詳しくは、ニートでもできる仕事18選｜無職からいきなり正社員も夢じゃない！にまとめています。

職歴なしのニートでも稼げる仕事は？

営業職が代表的な仕事です。

ただし「売れれば」です。売れないとあまり稼げません。

また、IT系のエンジニアも稼ぎやすいです。平均年収は602万円。
最初はそこまで給料が高くありませんが、スキルアップしていくと収入が上がります。
【参考】厚生労働省｜賃金構造基本統計調査

30代以上で職歴なしのニートは就職できないのでは？

きちんと就活すれば就職できます。

1年前にニートだった30〜39歳の現状は以下のとおりです。

現状	割合
正社員	10.4%
パートアルバイト	6.9%
派遣社員	3.7%
契約社員	3.9%
会社役員など	1.6%
合計	26.5%(就職率)

ニートが履歴書を書くときのコツは？

ニートの人が履歴書を書くときのコツは、以下のとおりです。

• 空白期間を嘘でごまかさないほうがいい
• 職歴の水増しはやめたほうがいい
• 履歴書の使い回しはやめましょう
• 履歴書を書いたらプロに添削してもらう
• ニート期間中に勉強したことを書く
• ニート期間中に取得した資格を書く
• 応募する職種に活かせる経験を書く

詳しくは、【例文付き】ニート向け履歴書の書き方と書類選考を高確率で通過させるポイントにまとめたので参考にしてみてください。

ニートが就活の面接でよく聞かれる質問内容は？

特によく聞かれる質問は以下のとおりです。

• 休職期間中は何をしていましたか？
• なぜ休職することになったんですか？
• 休職期間中に学んだことはなんですか？

これらにポジティブに答えられるようにしておきましょう。

質問の答え方は、ハローワークの担当者や就職エージェントの担当者がアドバイスしてくれます。

面接でニートのブランク期間に何をしてたか聞かれたらどう答える？

「仕事に必要な知識を勉強していた」と答えるのがおすすめです。

ただし、本当に勉強していることが前提です。

正直に「何もしていませんでした」と伝えてもいいですが、その場合は反省と今がんばっていることを伝えましょう。
反省から学んで行動できる人を評価する企業もあるからです。

ニートが就活で受かるコツは？

コツは以下のとおりです。

• ビジネスマナーを復習しておく
• 求人票をよく読む
• 自分に合った仕事を探す
• ビジネススキルや仕事に必要な知識を勉強しておく
• 仕事を選びすぎない
• 職歴があるニートは社会人経験をアピールする
• 職歴がないニートは勉強していることをアピールする
• 一生の仕事を決める覚悟は不要、ノリも大切

詳しくは、就職したいニート必見！ニートの就活方法とニート就職に強い就職サイト４選に詳しくまとめています。

ニート・引きこもりが長かったので就職して働くのが怖いけど大丈夫？

人間は慣れる生き物なので、最初は大変ですが慣れていく可能性があります。

どうしても不安な場合は相談できる人を見つけておきましょう。

民間の就職エージェントの中には、就職後も仕事の相談ができるところがあります。
どうしても辛くなったら相談しましょう。

まとめ｜ハローワークが初めてのニート・引きこもりでも就職できる！

長い期間ニート生活をしてしまった場合、ハローワークだけではなく就職・転職エージェントを利用することで効率良く就活ができます。

ハローワークは通う必要がありますが、エージェントはオンラインで求人を紹介してくれるためです。

早くニート生活から脱出するためには、いかに効率よく就活をするかにかかってきます。

一日も早く、理想の職場に出会うために就職・転職エージェントの利用を考えてみてはいかがでしょうか。