30代での転職は、決して珍しくありません。

保育士の求人だけでなく、これから未経験でも新しい職種にチャレンジしたいと考える方も多いでしょう。

保育士時代に培ってきた経験やスキルは他の職でも十分に通用する可能性はあります。

ただし、未経験の職種にチャレンジするにはそれなりの準備や戦略が必要です。

この記事では、30代で保育士から転職したい方に向けておすすめの職種などを解説します。

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30代の保育士が転職を考える理由

30代の保育士が、転職を考える理由は主に次のようなことが考えられます。

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給料への不満

保育士の給与は一般的に高いとはいえません。

30代になると、家庭を持つなど経済的な責任が増してくる場合が多いため、給与への不満が高まりやすいでしょう。

勤続年数が伸びても、あまり収入が増えないことも一因といえそうです。

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労働条件がきつい

保育士の仕事は、子どもの世話や教育に加え、事務作業などもおこなう必要があります。

また施設によっては時間外労働や休日出勤なども多いと、労働条件がきついと感じる方が少なくありません。

保育士としてのやりがいはあっても、疲労が蓄積してくるにしたがって転職を考えるケースもあります。

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結婚や育児によるライフスタイルの変化

30代は結婚や出産を経験する方が多い年代です。

家庭との両立を考えると、保育士の不規則な勤務体系がマッチしないと感じるケースも多いようです。

適切なライフワークバランスの働き方を模索するため、転職を検討するケースがあります。

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人間関係のストレス

職場の人間関係に悩み、ストレスを感じている保育士も少なくありません。

どのような職場にも人間関係のトラブルはつきものとはいえ、保育の現場では同僚や上司などの他、保護者との関係に悩まされる方もいます。

ストレスの積み重ねによって「仕事そのものを変えたい」と保育士以外への転職を考えるケースもあるでしょう。

ずっと同じ仕事をし続ける不安

新卒からずっと保育士を続けている方の中には「保育士以外の仕事をしたことがないから」と、将来への不安を感じる方もいます。

年齢を重ねれば重ねるほど、未経験の職種へのチャレンジする難しさは少しずつ上がっていくのも事実です。

キャリアアップ、スキルアップしたいという思いから、転職を考えるケースもあるでしょう。

30代で保育士から転職する際に考えておくべきこと

保育士として経験を積んだ方は、転職後に「マルチタスクをこなせる」と評価される方が多くいます。

こうしたスキルは、異業種でも通用しやすいといえます。

保育士の仕事では、直接的な保育の仕事だけでなく、事務作業や保護者への対応などさまざまな役割を求められます。こうした経験から自然に培われたマルチタスク能力は、自分では気づきにくいものです。

他にも保育士として獲得したスキルを探してみましょう。そうした能力が活かせる職種は多くあるはずです。

ただし転職を考える際は、自分がなぜ転職したいのか、その理由や背景を明確にすることが大切です。漠然とした不満ではなく、具体的な理由を整理しておくことで、自分に合った転職先を見つけやすくなります。

30代の保育士が転職する際の強み

30代で転職を決意するのは「遅い」と思うかもしれませんが、30代の保育士だからこその強みもあります。

以下で各項目を紹介します。

十分な社会人経験がある

30代の保育士には、短くても数年程度の社会人経験を積んでいることになります。

仕事に対する責任感や、職場でのコミュニケーション能力など、基本的なスキルを身につけていることは採用する側にとっては安心感につながります。

年齢面で不利になると思われるかもしれませんが、30代以上のほうが評価される仕事も決して少なくありません。

たとえば接客や販売、カスタマーサポート職など、若年層よりも一定の経験を積んだ方のほうが「お客様からも信頼されやすい」と評価される場合もあります。

細やかな気配りができる

保育士は子どもの世話や教育に携わる仕事です。

子どもの様子を細やかに観察し、一人ひとりに合った対応ができる能力が求められます。

他の職種でも、職場や顧客対応など常に観察力が求められるケースは多いため、目配り、気配りのスキルをアピールするとよいでしょう。

事務処理能力がある

保育士は書類作成や連絡帳の記入など、事務作業もおこないます。

しかも、通常の保育業務に加えてマルチタスクをこなしているため、一定以上の事務処理能力を身につけている方が多いはずです。

具体的にどのような事務仕事をおこなってきたか、職務経歴書に記載すると、事務職への転職で有利に働くでしょう。

体力面での心配が少ない

保育士は体を動かす仕事です。30代になると1日中子どもの世話をするのが体力的にきついと感じる場面もあるかもしれません。

しかし一般的な事務仕事をするうえで、肉体労働を求められることは大幅に減少します。

したがって、保育士の経験で培われた体力はむしろ強みになるでしょう。

30代保育士が転職するときのおすすめ職種

30代保育士の方が、保育士ではない他の職種への就業を希望する場合のおすすめは、次の通りです。

いずれも保育士のキャリアが活かせる可能性の高い職種です。

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営業職

営業職は対人コミュニケーションが求められる仕事です。

保育士として、多くの子どもや保護者に最適なコミュニケーションを模索してきた能力や人当たりの良さは、営業の現場でも活かせる可能性があります。

接客業

接客業でも営業職と同じく対人スキルが重要な職種です。

物腰がやわらかく、明るい笑顔で接してきたという保育士の経験は、「お客様に寄り添った対応ができる」と期待されるでしょう。

売上というわかりやすい成果が表れるため、本人もやりがいを強く感じられる可能性があります。

介護職

介護職は保育士と同様に献身性の求められる仕事です。

子どもの世話をしてきた経験は、高齢者の介護にも活かせるでしょう。

少子高齢化が進むにつれて、介護の需要は全国各地でさらに高まっています。

保育士と比べると、介護士の平均年収も高いのでモチベーション高く仕事をできるかもしれません。

事務職

保育士は書類作成など事務作業の経験もあるため、事務職もおすすめです。

PCスキルやビジネスマナーなどを習得して、今後のキャリアアップにも役立つでしょう。長期的なキャリア形成という視点でも、メリットがあります。

夜間勤務など過重労働が多いといわれる保育士に対して、一般的に事務職はライフワークバランスが崩れることも少なくありません。

IT系

IT系の仕事では、論理的思考力や問題解決能力、さらにプロジェクトはチーム単位で仕事にあたるため、スケジュール調整をはじめさまざまなコミュニケーションが求められます。

求人数が多く、未経験でも転職しやすい業界です。

30代保育士が保育資格を活かすときの転職先

ここまでは保育士からキャリアチェンジする選択肢を紹介しました。

ここでは保育士の資格を活かしつつ、新しい環境で働きたい方におすすめの転職先について解説します。

施設の形態によっても働き方が大きく変わることがあるため、参考にしてください。

放課後等デイサービス

障がいを持つ子どもを放課後や長期休暇中に預かる、放課後等デイサービスは、保育士の資格を活かしつつ、新しい分野にチャレンジできます。

学校や家庭ではできない体験や、家族や教師以外の人とのコミュニケーションを通じて、生活できる力を身につけてほしいという制度です。

放課後等デイサービスのニーズは近年、急速に高まっており、保育士にとってもやりがいのある仕事といえます。

学童保育・児童館

学童保育や児童館は、保護者が仕事などで昼間家にいない小学生を預かる施設です。保育士の経験を活かして、子どもたちの成長を支援できるでしょう。

保育士資格を持っている方は、放課後児童支援員の研修を受けると資格が取得でき、学童保育スタッフとしての活躍の道も開けます。

学童保育では残業などが生じることも少なく、自身が子育てしている保育士にも働きやすいと評判です。

ベビーシッター

ベビーシッターは、子育て中の家庭に出向き、子どもの世話をする仕事です。

保育士の経験を活かしつつ、自分の時間をコントロールしやすいのが魅力です。

派遣の形態なら、自分の希望するペースにあわせて働けるため、家庭の事情などで短時間での働き方をしたい保育士の方におすすめです。

幼児教室

幼児教室は、子どもの興味や関心に合わせた様々な教室を開催している施設です。

保育士の経験を活かして、子どもたちの可能性を引き出す仕事ができるでしょう。

保育施設での働き方に比べると、拘束時間が少ない、常に子どもを見守る必要がないなど、カジュアルな働き方ができるのは魅力といえます。

30代保育士が転職活動で失敗しないための注意点

30代保育士が転職活動を行う際は、以下の点に注意しましょう。

退職理由と志望動機を明確にする

転職の際は、退職理由と志望動機を明確にすることが大切です。

なぜ今の職場を離れ、新しい職場で働きたいのか、自分の思いを整理しておきましょう。

とくに30代では、それなりの年数のキャリアを重ねてきたことが多いでしょう。あえて新たな職種にチャレンジする場合には、面接で理由をくわしく聞かれるのは当然のことです。

ぎゃくにいえば、前向きで説得力のある理由を伝えることで、転職の希望がかなう可能性は高まります。

自分の強みを分析する

転職活動では、自分の強みをアピールすることが重要です。

保育士としての経験で培ったスキルを整理し、それらをどのように他の職種で活かせるかを考えておきましょう。

など、具体的な強みを挙げられるようにしておくことが大切です。

応募書類を入念に準備する

応募書類は転職活動の第一歩です。

履歴書と職務経歴書は、自分の経験やスキルが伝わるよう、丁寧に作成しましょう。

保育士としての経験を、どのように他の職種で活かせるかをアピールすることが重要です。

転職エージェントを活用する

転職エージェントを活用することで、効率的に転職活動を進められます。

保育士から異業種への転職は、自分の力だけで情報収集するのは難しいケースも多いでしょう。

転職エージェントに相談し、適切なアドバイスを受けながら、転職活動を進めていきましょう。応募書類の準備にあたっても転職エージェントは、さまざまサポートしてくれるので、ぜひ力を借りることをおすすめします。

保育士から転職するときのおすすめ転職エージェント

リクルートエージェント

リクルートエージェントは、実績や求人数ともに最大手の転職エージェントです。

保育士から異業種への転職支援にも豊富な実績があります。キャリアアドバイザーが、保育士としての経験やスキルを丁寧にヒアリングし、最適な求人を提案してくれるでしょう。

履歴書の書き方や面接対策など、転職活動の基礎となる活動もきめ細やかにサポートしてもらえるので、30代という年齢やキャリアステージに合わせたアドバイスも的確に受けられるでしょう。

マイナビエージェント

マイナビエージェントは、適性診断を通して求職者の強みや適性を見極め、最適な求人を提案してくれる転職エージェントです。

保育士から異業種に転職を目指すときは、自分のスキルや経験が活かせるか不安を感じる方も多いでしょう。

マイナビエージェントでは、適性診断の結果をもとに、保育士のスキルを活かせる職種や業界を提案してくれます。

未経験職種への転職支援にも定評があるため、保育士とは異なる分野にチャレンジしたい方にもおすすめです。

さらに、転職後のアフターフォローも充実しているため、新しい職場に馴染めるかどうかの不安も解消できるでしょう。

doda

dodaは、パーソルキャリアの運営する国内最大級の求人数を誇る転職エージェントです。

保育士から異業種への転職を希望する方が、さなざまな選択肢の中から求人を見つけやすいためおすすめです。

登録すると、専任の担当者がつき、転職活動を手厚くサポートしてくれます。保育士としてのキャリアの強みを異業種でどのように活かせるか、一緒に考えてくれるため、転職の成功に近づけるでしょう。

職務経歴書の書き方など、転職に必要なノウハウが学べるセミナーやイベントも開催しているため、転職活動に役立つスキルを身につけられるのも魅力です。

保育士向けのおすすめ転職エージェント

保育士から転職を考えているけれど、全くの異業種に挑戦するのは勇気がいるという方もいるでしょう。

この章では、保育士の資格を活かせる転職先を探せるおすすめの転職エージェントを紹介します。

関連記事：【2024年5月最新】保育士の転職先ランキング｜施設・業種別に選ばれる理由を解説！

保育士ワーカー

保育のお仕事

保育士人材バンク

30代保育士が転職するときのよくある質問

この章では、30代保育士から転職する際によくある質問を紹介します。

30代の保育士でも違う仕事に転職できますか？

30代の保育士でも、他の職種への転職は十分に可能です。

保育士として培ったコミュニケーション能力や周囲への気配りといった特性は他の職種でも十分に通用するでしょう。

自分の経験を整理し、積極的にアピールしていくことが大切です。

保育士は何歳まで働けますか？

保育士は体力勝負の面もある仕事ですが、年齢に制限はありません。

意欲があれば、60代以降も働き続けることができるでしょう。施設の管理職という道もあります。

体力面のほか給与面での不安がある場合は、他の職種への転職も検討しても良いでしょう。

保育士が退職するときはいつまでに意志を伝えればよいですか？

退職を決意したら、できるだけ早めに意志を伝えることが大切です。

施設側は新しい保育士の採用をおこなう必要があるため、希望する退職日の1〜2か月程度前には余裕をもって伝えたほうがよいでしょう。

職務規定にしたがって、適切な時期に退職の意思を伝えましょう。

関連記事：保育士の転職の流れを7ステップで解説！円満退職のコツや注意点も紹介

まとめ

30代の保育士が転職を考える理由は様々ですが、スキルを活かせる職種はさまざまな選択肢があります。

まず大切なことは、自分の強みを整理し、それを活かせる転職先を探すことです。

しかし、自分の力だけで未経験職種の情報を集めるのは困難をともなうでしょう。

そこで信頼できる転職エージェントを活用することで、効率的に転職活動を進めることをおすすめします。30代は、キャリアチェンジには適した時期ともいえます。

保育士としての経験を糧に、新たなキャリアにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。