フリーターから正社員に就職するのは厳しいのかな…?
今までは正社員じゃなくてもいいと思ってたけど、やっぱり将来が不安だし正社員になりたい。
バイト先で年齢が上になってきたし、正社員の同級生と会うと劣等感を覚えるようになった…
でも、正社員になったことがないから、仕事の選び方とか、就活でやることがわからない…
フリーターから正社員になるにはどうすればいいの?
フリーターから正社員になった人の話も聞きたいな。
今から就活すれば、人生まだ間に合うかな…?
こういった疑問や不安に応える記事です。
「フリーターからの正社員採用は少し難しいのでは…」となんとなく思いながらも、やはり正社員を目指したいという方は多いでしょう。
厚生労働省のフリーター調査資料によると、就職においてややネガティブな印象はある模様。
とはいえ、昨今の日本はとにかく若い労働力が求められているので「フリーターだから就職には不利か…」と考える必要は一切ありません。
特に20~30代はどの企業も欲しがっている年齢層なので、昔よりも就職には有利な状況といえるでしょう。
というわけでこの記事では、フリーターから正社員を目指すのに役立つ情報や、おすすめの就職支援サービスの紹介もしていきます。
フリーターの方に特化した就職エージェントも存在するので、「正社員を目指したい!」と願う方はぜひ利用してみてください。
以下、すぐに知りたい人向けのおすすめ就職エージェントです。
私のフリーターから正社員へ就職したリアルの体験談を知りたい方はこちらからご覧ください。
関連記事:フリーターにおすすめの転職エージェント15社比較ランキング|選び方と転職/就職成功のポイント
目次
フリーターから正社員に就職するのは難しい?正社員就職の現状
フリーターが正社員に就職するのは難しいって聞いたことあるけど、実際はどうなの?
フリーターの就職実態やフリーターの就職はなぜ難しいと言われているのか解説していきます。
安心してほしいのですが、フリーターでも正社員に就職することはできます。
正社員に就職する方法は後述するので、まずはこのまま読み進めてみてください。
フリーターの人口は約512万人
総務省が発表している令和2年の「労働力調査」(総務省統計局調べ)では、15~34歳までの非正規従業員は512万人との調査結果が出ています。一方正規の社員は1,079万人との結果が出ています。
15~34歳までの従業員の3分の1は非正規社員ということです。ちなみに、この人数には、アルバイトだけでなく派遣社員や契約社員も含まれています。
フリーターの就職率は20代前半で約53%
総務省の調査によれば、2018年度のフリーターから就職を希望している人は183万人と、非常に多くの人がフリーターから正規就職をしたいと考えていることが分かります。
参考:総務省統計局労働力調査
フリーターの就職率は年齢によって大きく変化し、20歳~24歳であれば約53%、25歳〜29歳であれば約35%となっています。つまり、20代以降は年齢に比例して就職率が低下していくことがわかります。
引用元:大都市の若者の就業行動と意識の展開―「第3回若者のワークスタイル調査」
さらに、フリーター期間が短いほど正社員になれる率は高くなることもわかっており、フリーター期間はできるだけ短い方が、就職には有利といえるでしょう。
関連記事:20代後半のフリーターでもまだ間に合う!就職を成功させるコツ5選
引用元:大都市の若者の就業行動と意識の展開―「第3回若者のワークスタイル調査」
一方新卒採用の場合どうでしょうか。平成31年3月大学等卒業者の就職状況では就職率97.6%(※2)、平成30年3月高等学校卒業者の就職状況が98.1%(※3)となっていますので、フリーターの就職状況と比べるとフリーターの就職は非常に難しいということが分かります。
関連記事:大卒フリーターから正社員就職する方法や末路・おすすめの就職先を解説
フリーターの就職はなぜ難しいのか?
ここまでの数字を考えると、新卒に比べると、フリーターの就職はとても難しいことが分かったと思います。ではフリーターの就職はなぜ難しいのでしょうか?
その理由となる部分を解説します。
正社員になれていないことを問題視される
正社員として働いたことがないと「何か問題があって正社員になれなったのではないか?」と勘ぐられることが原因で、面接落ちというケースがあります。
新高卒や新大卒の就職率が非常に高いと前述しました。その中で就職できなかったとなると「他の人と違う」という烙印をおされてしまうため就職活動が難しくなるのかもしれません。
関連記事:正社員になれないのは自分だけ?考えられる原因と正社員になるための対策を解説
自己PRが薄くなる
通常の就職や転職であれば職務経歴や学歴があるため、多くの自己PRをすることができます。しかしフリーターとなると空白の期間と企業に認識されることがあるため、その期間の自己PRがうまくいかない可能性もあります。
空白の期間で何か努力していること、例えば資格取得や、夢のために奮闘していた、などがあれば別になりますが、何もやっていないと他の人よりも劣って見られてしまいます。
すぐに挫折するイメージ
正社員になれていないということは「仕事について頑張れないのではないか?」や「目標にコミットできないのではないか?」「打たれ弱くすぐ逃げ出してしまうのではないか?」といった懸念を企業側から持たれてしまうこともあるでしょう。
なぜフリーターは正社員にならないのか?
【第3回若者のワークスタイル調査】では、『なぜ正社員になろうとしないのか』というアンケートも実施していました。その傾向を分析すると、下記の3つが言えます。
- 正社員になりたいが、なれない:8%
- 自由がいい・やりたいことを探している・特に理由はない・正社員はいや(49.6%)
- ほかにやりたいことがある(独立したいを含む)(20.0%)
フリーターのメリット・デメリットは、正社員のデメリット・メリットの裏返しかもしれませんね。
関連記事:フリーターの末路は悲惨?将来は暗い?正社員に就職する方法を解説
一度でも正社員経験があれば再就職は比較的カンタン
Qさん(男性・調査当時 24 歳:巻末のケース記録参照)は大学進学(農学部)のため上 京し、大学時代に格闘技をはじめてプロにまでなった。だがプロでは生活していけなかった ため、卒業時にいったん地方で正社員(農業に関わる旅行会社)として就職する。しかしサ ービス残業の毎日で格闘技と両立ができなかったため1年で離職し、再び東京に戻って、学 生時代のアルバイト先で働きながら格闘技を再開した。2年ほどこうしたフリーター生活を続けたが、結婚をきっかけに生活を安定させるため、学生時代に使ったインターネットサービスの社会人版で見つけた農業に関わる東京の会社に正社員として就職した。
引用元:第3回若者のワークスタイル調査
短期ではあるものの、学卒後すぐに正社員経験があり、離職した理由が明確である。学部選びから仕事まで農業関連を選んでいる。フリーターから正社員になる主なきっかけが結婚というあたりも、企業の目には良く映ったのかもしれません。
逆に言えば、何か明確な目的があってフリーターをしている理由がはっきりしていれば、正社員就職にはさほど難しくはないといえます。
フリーターから正社員になる方法
フリーターの現状はわかった。
やっぱり正社員になりたい…どうすれば正社員に就職できるの?
フリーターから正社員に就職する方法は、以下の4つがあります。
- 転職エージェントを利用する
- 求人サイトから応募する
- 正社員登用制度から目指す
- ハローワークに相談する
それぞれメリットとデメリットがあるので、複数の方法を併用するのがおすすめです。
ひとつずつ解説していきます。
関連記事:フリーターで就活がわからない人への進め方を解説|成功ポイント・狙い目職種も紹介
転職エージェントを利用する
フリーターを対象とした転職エージェントを利用しましょう。
積極的にフリーターを採用する企業の求人を、豊富に見ることができます。
「転職エージェント」とは、就職・転職したい人と、人を採用したい企業をマッチングするサービスです。
就職・転職したい人は無料で利用できます。
転職エージェントを利用するメリットとデメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
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フリーターの採用実績がある優良企業の求人を見れる 担当者がつき自己分析・履歴書・面接などのサポートがある 面接後にプッシュしてくれて就職率が上がる | 担当者がつくのでやりとりがある 担当者との相性がある(ただし無料で変更可) |
転職エージェントを利用して正社員になったフリーターがたくさんいるので、就職ノウハウが蓄積されています。
フリーターにとって必要なサポートが充実しているので、積極的に活用しましょう。
担当者との相性がありますが、相性が合わない場合は変更してもOKですし、複数の転職エージェントに無料で登録して、相性が良い担当者を選んでも大丈夫です。
「就活に自信がない…」という人には転職エージェントがおすすめです。
フリーター向けの転職エージェントを知りたい方はこちらをクリック!
求人サイトから応募する
求人サイトから応募することもできます。
フリーターが求人サイトを利用する場合は「未経験者OK」の求人に絞って検索すればOKです。
求人サイトのメリットとデメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
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気軽に求人を検索できる 豊富な求人を見れる | 一人で就職活動をしなければいけない 自分で企業を見極めなければいけない |
先ほど紹介した転職エージェントは担当者がついて就活をサポートしてくれますが、求人サイトはあなた一人で就活をしなければいけません。
「一人で就活したい!」という人には求人サイトがおすすめです。
正社員登用制度から目指す
「正社員登用制度」とは、アルバイト先で正社員に採用される制度のことです。
メリット | デメリット |
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仕事に慣れているので働きやすい | 企業によっては正社員登用制度がない 制度があっても正社員になれる保証がない |
アルバイトで働いていた経験を活かせますが、飲食店など業種は限定的です。
また、必ず正社員になれる保証がないため、正社員登用にこだわりすぎて何年も経ってしまうと、他の会社に就職するチャンスを失うリスクもあります。
正社員登用を狙っても良いですが、同時に他の会社への就職活動も進めておきましょう。
ハローワークに相談する
ハローワークでも正社員に就職することができます。ハローワークとは、国の職業紹介所のようなものです。
メリットとデメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
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中小企業の求人が多い 地方の求人が多い | 大手や人気企業の求人が少ない 虚偽の求人票が混ざっていることがある |
大手や人気企業は、自社のホームページに応募が集まるため、ハローワークに求人を出さないことがあります。
また、大手や人気企業は応募が殺到するため、採用担当者の負担を軽減するためにハローワークを使わず、転職エージェントに非公開求人を出しているケースも多いです。
ハローワークは公共機関であるため、どんな企業でも公平に求人を出すことができます。
そのため求人数が多く、虚偽の求人票が混ざっていることもあるので注意してください。
【参考記事】令和3年度 ハローワークにおける求人票の記載内容と 実際の労働条件の相違に係る申出等の件数
地方の中小企業に就職したい人にはハローワークがおすすめです。
こちらも転職エージェントと併用して利用するのが良いでしょう。
フリーターから正社員への就職に役立つおすすめの転職エージェント7選
就職活動の経験がほとんどないという人もいるでしょう。その場合、どうやって転職を進めていくのか、自分にはどんな職種が向いているのか、迷ってしまうこともあるかもしれません。
そんな時に、転職サイトのエージェントのサポートがあれば確信を持って転職を進めることができるはずです。エージェントは、親身に相談に乗ってくれ、自分の合っている職種や企業を探すことを手助けしてくれます。
えーかおキャリア
- 入社後定着率97%
- 内定までの最短期間1週間
- 利用者の70%が給料・休日UP
※公式サイト参照
「えーかおキャリア」は、「社会人経験がない方」「大学卒業後に短期離職した方」などへのサポートを得意としている転職エージェントです。
求職者の希望はもちろん、自分でも気づいていないキャリアの可能性を考えて求人を紹介してくれるため、やりたいことが分からない方におすすめです。
- 社会人経験が1年未満の方
- 1カ月以内に内定が欲しい方
- 未経験職種にチャレンジしたい方
サービス概要 | |
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サービス名 | えーかおキャリア |
運営会社 | 株式会社For A-career |
公開求人数 | 優良求人を直接ご紹介 |
非公開求人数 | 非公開 |
対応地域 | 関東、関西、東海、九州 |
公式サイト | https://e-kao.co.jp/ |
- 学歴関係なくサポートしてくれた
- 面接の練習を満足いくまでおこなってくれた
- 自分にとってふさわしい仕事が見つかった
ハタラクティブ
- 求人の8割以上が未経験OK
- 1社ずつ面接対策を受けられる
- 適職診断で自分にあった職種が分かる
「ハタラクティブ」は既卒、フリーターに特化した転職エージェントで、一人ひとりに専任のキャリアアドバイザーがつき、正社員就職をサポートをしてくれます。
2週間での内定獲得実績もあるので、なるべく早く内定が欲しい方におすすめです。
- どんな職種が向いているのか分からない方
- 学歴や経歴に自信が持てない方
- 書類や面接がなかなか通らない方
サービス概要 | |
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サービス名 | ハタラクティブ |
運営会社 | レバレジーズ株式会社 |
公開求人数 | 4,770件 |
非公開求人数 | 非公開 |
対応地域 | 全国 |
公式サイト | https://hataractive.jp/ |
- 自分に向いている仕事が分かった
- 短期間で内定をもらえた
- LINEで気軽に相談できる
就職カレッジ
- ビジネスマナー講座を受けられる
- 書類選考スキップ
- 最大20社優良企業の求人を紹介
※公式サイト参照
「就職カレッジ」は、長年ニートやフリーター、大学中退者などの転職をサポートしている転職エージェントです。
正社員経験がない方の就職サポート経験が豊富なため、不安なく働ける企業とマッチングしてくれます。
- 転職活動前にビジネスマナーを学びたい方
- 書類選考をスキップしていきなり面接から始めたい方
- 自分に合った働きやすい企業を探している方
サービス概要 | |
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サービス名 | 就職カレッジ |
運営会社 | 株式会社ジェイック |
公開求人数 | 優良求人を直接ご紹介 |
非公開求人数 | 非公開 |
対応地域 | 東京、大阪など全国 |
公式サイト | https://www.jaic-college.jp/ |
- 書類選考なしで企業と面接できた
- 転職に関する研修・講座を受けられる
- キャリアアドバイザーが丁寧に対応してくれた
キャリアスタート
- 利用者数68,000人以上
- 定着率92%・年収アップ率83%
- 内定獲得実績平均1カ月
※公式サイト参照
「キャリアスタート」は、18~25歳前後のフリーターの就職に強みがある転職エージェントです。
求人の紹介から応募書類の添削、企業ごとの面接対策、条件交渉までサポートしてもらえるのが特徴です。
- 自分にあった企業で働きたい方
- 面接になかなか通らず苦労している方
- 給料アップを実現したい方
サービス名 | キャリアスタート |
運営会社 | キャリアスタート株式会社 |
公開求人数 | 優良求人を直接ご紹介 |
非公開求人数 | 非公開 |
対応地域 | 全国 |
電話番号 | 0120-835-560 ※登録後上記から電話があります |
公式サイト | https://careerstart.co.jp/ |
- 希望の職種が決まっていなくても相談にのってくれた
- キャリアアドバイザーのおかげでやりたい仕事が見つかった
- 自分に合った求人を紹介してくれた
DYM就職|20代から高い満足度を誇る正社員就職支援サービス
「DYM就職」は正社員経験がない・正社員経験が少ない方に向けた転職サービスを提供しています。メインユーザーは、フリーター・既卒・第二新卒です。
トップベンチャー企業から東証プライム上場企業まで、DYM就職が厳選した優良企業を紹介してくれます。
一刻も早く正社員内定を得たい方は、まずサービス登録しエージェントとのカウンセリングに参加してみましょう。
※ご登録後は面談案内の電話が来ますので、そちらから日程を調整しましょう。
ウズキャリ|第二新卒・フリーターの就職内定率86%
続いて紹介するのは、「ウズキャリ」です。手厚いサービスが持ち味で、個別カウンセリングや就活スキルアップセミナー、面接対策などを無料で利用することができます。
また残業時間が長い、離職率が高いといった会社を元々除外しています。ブラック企業を紹介することがないため、定着率が93%と驚異の数字を持っているようです。
利用者一人ひとりに時間をかけて丁寧にサポートしてくれるので、就活や転職に不安がある方やブラック企業は絶対に選びたくないという方におすすめです。
20代転職の窓口|初めての転職・就職に特におすすめ
20代転職の窓口は初めての転職・就職に強いエージェントで、特に強いのは第二新卒ですが、フリーターの方にも非常におすすめできる転職エージェントです。
20代転職の窓口はマンツーマンによるサポートがとても充実しているので、ひとりでは履歴書や面接対策に不安がある…という方でも安心。
学歴や経験年数も不問で、働いた経験があまりない方や入社1~2年目の方でも、アドバイザーの方が一緒に仕事を探してくれます。
まだ経験の浅い20代やフリーターと方に特に相性の良い転職エージェントといえるでしょう。
年収300~400万円の求人が多数あるのも非常に魅力的ですよ。
フリーターから正社員になるメリット
ここでは、フリーターから正社員になるメリットを解説していきます。
メリットをひとつずつ解説するので、参考にしてみてください。
収入が増える可能性が高い
フリーターから正社員になると、収入が増える可能性が高いです。
正社員は長く企業に貢献し、責任ある業務に取り組むため、アルバイトよりも給与が高く設定されています。
そのため、昇給やボーナスも期待できます。
以下は、フリーターと正社員の平均年収の違いです。
- フリーター:314万円
- 正社員:545万円
【参考記事】厚生労働省|賃金構造基本統計調査より計算
特に、長時間働くフリーターの方にとって、同じ労働時間でより高い報酬を得られる正社員は魅力的でしょう。
関連記事:フリーターの平均年収は200万円!手取り月収と正社員に就職するコツも解説
社会的信用が増し、カードや賃貸の審査に通りやすくなる
正社員になると社会的信用が増し、クレジットカードや賃貸物件の審査に通りやすくなります。
フリーターは収入が不安定なため、金融機関や不動産業者からの信頼を得にくいです。
一方、正社員であれば安定した収入が見込まれるため、信用度が高まります。
近年はキャッシュレス化が進んでおり、クレジットカードがあると日々の決済が便利になるでしょう。
また、理想の賃貸物件で一人暮らしを始められる魅力もあります。
長期的な収入アップにも期待できる
正社員に就職すると、長期的な収入アップも期待できます。企業の昇進制度や給与体系により、経験やスキルが評価されて定期的に昇給していく可能性があるからです。
以下は正社員と非正規雇用者の年収推移です。正社員の年収は、長期的に上がっていくのがわかります。
長期的に収入が上がっていくと、将来の経済的な安定を実現しやすくなるだけでなく、定年後の年金受給額も増えるでしょう。
正社員としてキャリアを築くことで、将来の安心感も得られます。
フリーターから正社員になるデメリット
一方、フリーターから正社員になるデメリットもあります。
デメリットを理解した上で、正社員になるメリットの方が大きいと感じる方は、正社員への就職活動を始めてみましょう。
自由な時間を持ちにくくなる
フリーターから正社員になると、自由な時間を持ちにくくなります。
正社員は勤務時間が明確に定められているため、フリーターのように自分の都合で働けなくなるでしょう。
その結果、プライベートな時間が減り、趣味や休息の時間を確保するのが難しくなるかもしれません。
たとえば、IT企業やスタートアップ企業では、フレックス勤務やリモートワークを採用しているケースがあります。
フリーターほどではなくとも、ある程度の自由時間を確保しやすいでしょう。
転勤や異動が発生する場合がある
正社員に就職すると、転勤や異動が発生する場合があります。
特に、大企業は全国に支店があるため、遠方に転勤するケースも考えられます。
家庭の事情や地元に根付いた生活を大切にしたい方にとっては、デメリットになるかもしれません。
求人票や企業のホームページに、転勤の有無が記載されていることがあります。
また、転職エージェントに企業の転勤・異動の有無を確認してもいいでしょう。
仕事の責任が増える
正社員の業務は、アルバイトに比べて専門性や難易度が高く、成果に対する責任も大きくなります。
たとえば、プロジェクトの進行管理や部下の育成、顧客対応など、多岐にわたる業務を担当します。
当然ながら成果が期待されるため、プレッシャーも大きくなるでしょう。
ただし、責任ある仕事で得られる達成感や成長機会も多いため、やりがいを感じられる場面も増えるでしょう。
仕事にやりがいを感じたい方は、正社員への就職がおすすめです。
フリーターと正社員の違い
あと、フリーターと正社員ってどこが違うの?
違いをしっかり知っておきたい。
フリーター(フリー・アルバイター)とは、正社員ではなく短期のアルバイトなどで働く人を指します。具体的には、学生を含まない正社員や正職員以外の就労雇用形態である、契約社員・契約職員・派遣社員・アルバイト・パートタイマーなどの非正規雇用で生計を立てている方のことです。
フリーターと正社員の違いには、次のような点が挙げられます。
関連記事:フリーターと正社員の9つの違いを徹底比較|雇用形態/給与/将来性まで
仕事の内容
フリーターと正社員では、仕事に対する責任の重さに違いがあると言われています。ただ、必ずしも正社員の仕事の責任が重く、フリーターが軽いとは言えません。
特に近年は「同一労働同一賃金」の概念が浸透しつつあるため、雇用形態に関わらず、働くもの皆が責任を持って働こと望まれます。
また、アルバイトやパートなどの非正規雇用者でも、一定時間以上働くことで社会保険や労働保に加入する権利を取得できたり、しっかりと働くことで社員と同様の研修や福利厚生を受けたりすることも可能です。
給与などの待遇
給与面においては、これまでフリーターと正社員では大きな格差がありました。しかし、昨今の最低賃金の引き上げや、同一労働同一賃金の導入により、格差が小さくなっていると言えるでしょう。
ただし、将来を考えると、賞与や役職手当、退職金がつかないといった面で、どうしてもフリーターは不利と言えます。そこで、できるだけ早く正社員として働けるように準備することが大切です。
社会的信用
フリーターを続けていると、なかなか社会的信用を得ることができないのも、おすすめできない要因の1つです。社会的信用は、銀行などで融資を受ける時に必要となります。
もし、社会的信用が低い場合に金融機関で借入ができたとしても、正社員よりも高い金利を取られたり、場合によっては高い保証料が必要となるケースもあります。
このように、フリーターのままでは、正社員よりもさまざまな費用が余分にかかる可能性が高いのが現実です。
福利厚生
フリーターより正社員の方が、手当や休暇制度などの福利厚生が手厚いです。
正社員は以下のような手当がつくことが多いです。
- 出張手当:出張すると支給される
- 住宅手当:家賃や住宅ローンの補助
- 役職手当:役職がつくと支給される
- 家族手当:配偶者や子供がいると支給される
- 資格手当:所定の資格を取得すると支給される
こうした手当やボーナスがあるので、フリーターより正社員の方が収入が高くなります。
また、一般的な正社員には以下のような福利厚生もあります。
- 厚生年金
- 雇用保険
- 社員旅行
- 退職金制度
- 産休・育休
- リフレッシュ休暇
- 夏季休暇・年末年始休暇
こうした制度はフリーターにはありません。
福利厚生に魅力を感じる人は、正社員に就職することをおすすめします。
フリーターから正社員就職しやすい企業の特徴
フリーターから正社員に就職しやすい企業には、以下の特徴があります。
採用されるか不安な方は、これらの特徴に当てはまる企業に応募してみましょう。
ひとつずつ解説していきます。
人手が足りていない
人手が足りていない企業はすぐに人材が必要なので、就職しやすい傾向にあります。
以下は人手不足が深刻で、就職しやすい業界の例です。
- IT
- 運輸
- 建設
- 製造業
- サービス業など
【参考記事】厚生労働省|一般職業紹介状況(令和6年4月分)について
興味がある業界の求人情報をチェックしてみましょう。
関連記事:未経験でもできる仕事16選!正社員として採用されやすい求人の特徴や転職のコツを解説
研修制度が充実している
研修制度が充実している企業も、フリーターから正社員に就職しやすいです。
未経験者でも一から学べる環境が整っているため、実務経験が少ないフリーターの方でも採用されるケースが多いです。
特に研修制度が充実している職種は、以下のとおりです。
- 営業
- 施工管理
- プログラマー
- コールセンター
- インフラエンジニアなど
スキルや知識を習得しやすく、正社員としてのキャリアをスムーズにスタートできます。
特に大手企業では研修制度が充実しているため、就職を狙ってみましょう。
上記で紹介した職種は、フリーターから正社員を目指す上でなりやすい職種10選で詳しく解説しているため、参考にしてみてください。
未経験人材を募集している
未経験者を募集している企業は、業界や職種の知識・スキルが不要なので、フリーターから正社員に就職しやすいです。
未経験の人材を募集している業界や職種の例は、以下のとおりです。
- 飲食
- 販売
- 接客
- 警備
- 介護職など
転職エージェントに「未経験者を採用している優良企業」を紹介してもらうと、安心して正社員のキャリアを始められるでしょう。
関連記事:未経験に強い転職エージェントおすすめ12選|転職時のポイントを徹底解説
フリーターから正社員を目指す上でなりやすい職種10選
あと、フリーターから正社員になりやすい職種も知っておきたい。
結論、フリーターから正社員になりやすい職種は以下の10個です。
- 営業職
- 販売職
- IT系・エンジニア
- 事務職
- コールセンター
- 介護職
- 工場作業
- 施工管理
- 警備員
- トラック運転手
フリーターから正規雇用で就職してもらうことは、ハードルが高いと感じる人も多いかもしれません。しかし、職種によっては正社員になる可能性も大いにあります。
仕事は働きながら身に付けられる技術がほとんどです。最初から専門性を求められるような職種もありますが、そうでない場合も多いです。
しっかりした実務経験が必要な職種や、特別な技術を持っているクリエイティブな職種など、フリーターからでは、無理な職種があるとは思っていませんか?
確かにフリーターは関係なく、採用自体が難しい職種もあります。ですが、そんな中でも、フリーターを採用したい!という職種はたくさんあります!
この項目では、フリーターから正社員を目指している人に向けて、どの職種であれば正社員になりやすいか、就職しやすい職種を10種ピックアップしました。
関連記事:したい仕事がないフリーターにおすすめの職種や成功させるコツを解説
営業職
営業という部署は、会社の売り上げに直接関わってくる部署です。
フレッシュな人材を求めているだけでなく、常にある一定数の営業職員を確保しておきたいというのが企業側の気持ちです。
営業職のやりがい
営業というのは、数字や目標に対して抵抗なく動ける人が向いています。相手とコミュニケーションを取りながら、わかりやすく説明ができ、相手が話しやすい環境、場作りができる人が向いているでしょう。
相手の潜在意識に働きかけ、ニーズや課題を引き出すことができれば、「じゃあ、あなたがそういうのなら、使ってみようかしら。」というように顧客の気持ちを動かすことが可能だからです。
会社の売り上げに直結する職種なので、成果を上げた時の喜びは、かなりの達成感があり、やりがいがあります。
- 営業職は必要不可欠なので、営業ができればどこの業界でも活躍できる
- 出した成果は、実績として給与や賞与アップにつながりやすい
- 結果が自分のモチベーションにつながるので、楽しくなってきてやりがいが生まれやすい
- 転職の際、営業経験が有利に働くことが多い
- 数字が上がらない時は、精神的にきつい
- もしネガティブ思考の人であれば、プレッシャーで続かない可能性が高い
- お客様に直接関わる仕事なので、クレームを言われやすい
販売職
こちらも、フリーターにとって就職しやすい職業のひとつです。販売職は会社の最前線で、会社の顔として人に見られる立場の仕事です。
販売職の役割
販売職は実は「売る」ことだけが仕事ではありません。お客様は様々なニーズを持っているので、それに合わせて商品の提案や説明をしてお客様の満足度を上げることも重要な役割です。
また、店舗の運営からクレームの対応、社員やアルバイトの教育などなど、することは多々あります。
もちろん売り上げを管理はしなければいけないので、そのお店の販売業績に貢献できる方が選ばれやすいと言えます。
向いている人は?
しかしそれだけでなく、お客様から「ありがとう」と直接感謝を伝えられることが多い職種なので、お客様に近く、人とモノをつなぐ立ち位置で仕事をしたい人が向いています。
またほとんどが立ち仕事のため体力に自信がある人、接客や商品の管理などマルチなスキルを身につけたい人にとっては、向いていると言えます。
販売職は特別な知識や専門性を必要とされないので、やる気や熱意があれば採用されやすい傾向があります。
稼ぎたいという人にとっては、それほど高い給与ではなく、上り幅も大きくはないので物足りなく感じるかもしれません。
ですが、接客が好きな人なら、長く勤めていける職種となります。
- 本人の潜在的な能力や可能性を重視する企業が多く、未経験や学歴も問いわれないことが多い
- 成果次第では、アルバイトから正社員にしてくれる企業が多い
- 対人スキルや、コミュニケーション能力が上がる
- 早いうちからにスタッフ管理を任せるところもあるため、マネジメント力が養われる
- 営業のような給与は見込めない
- 他の場所に転職しようとしても接客が「スキル」として認められないことがある
- 生活がやや不規則になりがち
IT系・エンジニア
知らない人にとっては、「IT職が入りやすい職種であるなんて、信じられない!」と思う人もいるかもしれません。
- 「文系だからITなんてわけわからない」
- 「機械音痴だから苦手意識がある」
- 「専門知識が必要なのでは?」など
知識がない人は、どうしても取っつきにくい職種というイメージが強いです。
文系でもIT人材にはなれる
しかし、意外に思うかもしれませんが、IT職はクライアントとのやり取りや交渉が多くある職種なのです。
文系の人には一見全く関係ないように見えますが、文系の人はコミュニケーション能力が高い人のたくさん存在するので、活躍の場となる可能性を秘めています。
また、だいたいどこも未経験者に向けた研修があるので、知識が無いと不安がらなくても大丈夫です。また、ITは需要が高いにも関わらず、圧倒的に人材が不足しているので、いつでも人を求めています。
今後さらに需要が高まることが予想されているため、未経験でもやる気がある人なら、雇いたいという企業が多いはずです。
苦手意識を取っ払って、新しい分野を勉強する意欲のある人はぜひIT職を検討してみてください。
- 資格や専門職が武器になり、市場価値が高く、手に職がつく
- チームで仕事をすることが多いので、孤独になりにくい
- 需要も高いので、転職もしやすい
- 休みはとれるが、夜間対応しなければいけないこともある
- IT業界は常に進歩しているので常に勉強が必須である
- スタート時点ではそれほど高い給与ではないので、資格取得で給与を上げていく必要がある
関連記事:就活エージェントおすすめ22社を徹底比較
事務職
事務職もフリーターから就職しやすい職種です。未経験でも始めやすい業務が多いからです。
一般的な事務職は、以下のような業務をおこないます。
- 文書の作成
- データ入力
- 電話応対
- スケジュール管理
- 会議の準備書類の整理・保存
- 室内で働ける
- 残業が少ない
- 土日休みの会社が多い
ワークライフバランスを重視したい人におすすめです。
- 雑用が多い
- 給料が上がりにくい
- ルーティンワークが多く飽きる人もいる
事務職の平均年収は434万円で、少し低めです。
【参考記事】厚生労働省|賃金構造基本統計調査
コールセンター
コールセンターは、顧客からの問い合わせに対応したり、顧客に電話をする仕事です。
大きく分けると、以下の2種類があります。
- インバウンド(入電):顧客からの問い合わせに対応する
- アウトバウンド(発信):セールス・アポイント・市場調査などこちらから電話する
人とのコミュニケーションが得意な人におすすめです。
- 求人が多い
- リモート勤務の会社もある
- コミュニケーションスキルが身につく
コールセンターは全体的に人材不足なので、エリアを問わず求人が多いです。
- 単純作業のくりかえし
- インバウンドはクレームがきつい
- アウトバウンドはノルマがきつい
ただし、マニュアルやトークの台本は用意されているので、基本的にはそれに沿って話していきます。
介護職
介護職もフリーターから就職しやすいです。主に以下の場所で業務をおこないます。
- 介護老人保健施設
- 特別養護老人ホーム
- デイサービスセンター
- 訪問介護サービス
- グループホーム
- 病院やリハビリセンター
- 居宅介護支援事業所
業界全体で人が足りていないので、未経験でも就職しやすいです。
- 転職しやすい
- 地元や田舎でも働ける
- 利用者さんから直接感謝される
介護施設は地方にも多いため、田舎でも転職先に困ることはないでしょう。
- 肉体的にきつい
- 給与がそこまで高くない
- 命を預かるため責任が重い
介護職の平均年収は362万円で、少し低めです。
【参考記事】厚生労働省|賃金構造基本統計調査
工場作業
工場内で製造に関する業務をおこないます。具体的には、以下のような業務があります。
- 製品の製造
- 機械の操作
- 品質管理
- 生産ラインの監視
- 機械のメンテナンス
もくもくと仕事をしたい人におすすめです。
- 手に職がつく
- シフト制で残業が少ない
- ものづくりの楽しさがある
大きい工場ほどシフト制なので、残業が少ないです。
仕事とプライベートをきっちり分けたい人におすすめです。
- 体力的にきつい
- 危険な現場もある
- 単純作業のくりかえしが多い
工場によっては夜勤があるため、体調管理が重要です。
施工管理
施工管理は建設工事の現場監督をおこなう仕事です。意外にも未経験から就職することができ、フリーターから施工管理になる人もいます。
具体的には以下のような業務をおこないます。
- 工程管理:工事のスケジュール管理
- 安全管理:現場で事故が起きないように対策
- 品質管理:図面どおりに工事が進んでいるか確認
- 原価管理:利益が出るようにお金の出入りを管理
- 環境管理:周辺環境に迷惑をかけない対策
この5つの仕事を「施工管理の5大管理」といいます。
- 転職先に困らない
- 建設物が完成したときの達成感が大きい
- 経験を積んだり資格を取ると収入が上がる
施工管理は人手不足なので、スキルを身につければ仕事に困ることはないでしょう。
- 長時間勤務
- 休みが少ない
- 覚えることが多い
建設業界では、今でも週休1日の現場が多いです。
ワークライフバランスを重視したい人には、少しきついかもしれません。
警備員
警備員は公共施設・商業施設・イベントなどのセキュリティを確保する仕事です。
未経験者の募集も多いため、フリーターから就職しやすいです。
- 転職しやすい
- 何もなければ暇な時間も多い
- シフト制なのでスケジュールを立てやすい
トラブルがなければやることは少ない仕事です。
- 不規則な勤務
- 有事の際は危険を伴う
- 立ちっぱなしで体力的にきつい
夜間警備をおこなう会社もあるため、生活リズムを保つのが大変なこともあります。
トラック運転手
トラック運転手は準中型以上の免許が必要になるケースもありますが、会社によっては免許取得の費用を負担してくれるところもあります。
そのため、未経験のフリーターでも就職しやすいです。
具体的には以下のような業務を行います。
- 車両の運転
- ルート管理
- 車両の点検
- 荷物の積み下ろし
また、配送先で営業活動をおこなう「セールスドライバー」という仕事もあります。
コミュニケーションスキルが高い人には、セールスドライバーもおすすめです。
- 転職しやすい
- いろんな地域にいける
- 運転が好きな人には楽しい仕事
トラック運転手は不足しているため、経験を積むと仕事に困ることはないでしょう。
- 孤独な仕事
- 肉体的にきつい
- 危険と隣り合わせ
当然ながら、事故に遭う可能性があります。
もちろん、運転が苦手な人にはあまりおすすめできません。
フリーターが正社員就職を成功させる10のアドバイス
フリーターは正社員になれるとわかっても、実際に就職活動をするのは不安…
良い仕事に就職するにはどうすればいいの?
結論、フリーターから正社員への就職を成功させるコツは以下の10個です。
- どうして正社員になるのか、目的を明確にする
- 綿密に自己分析する
- 企業研究をして求める人物像を把握する
- 求人を絞りすぎず柔軟に職業選択する
- 履歴書でマイナスイメージを払拭する
- アルバイトで経験した業務をアピールする
- フリーターならでは強みをアピールする
- 正社員に求められることを理解する
- 面接ではビジネスマナーを徹底する
- 内定が取れるまで何度でも挑戦する
この10個を実践することで、就職の成功率は上がります。失敗したくない人は必ず実行しましょう。
ひとつずつ詳しく解説していきます。
どうして正社員になるのか、目的を明確に
フリーターが就職活動をする際には、自己分析が必要です。
- 自分はなぜ、フリーターになったのか?
- なぜ正社員になりたいのか?
- どうして、今このタイミングで就職なのか?
- 働くうえで、何を大事にしたいか?
これらは、自分自身でも曖昧にしてしまっていることがあるでしょう。
しかし、ここがしっかり分析できていないと、なぜ就職活動をしているのかわからなくなってしまいます。
目標を持って就職活動を行おう
「フリーターは目標を持たずに日々を過ごしている」と思われがちですので、「私は目標をもって活動をしている」と伝えることが大切です。
もし、何かしらの目標があってフリーターをしていたなら、その理由をしっかり伝えましょう。
特に目的無くフリーターをしていた人は、正社員になってどうなりたいのか、今後の目標を伝えるようにしましょう。
なんとなくで就職活動をしていると、少し上手くいかないことがあるだけで、挫折してしまうことが考えられます。フリーターは社会的信用度が低く、正社員に比べると生涯年収も低いです。正社員になっておくことに越したことはありません。
正社員を目指す目的、必要性をはっきり認識した上で、就職活動を行いましょう。
自分の得意分野はなにか?自己分析をいまいちど綿密に
新卒の就職活動であれば自己分析に使える時間は限られています。しかしフリーターは、この日までに就職をしなければならないという期限がありません。
その時間的に優位なことを利点と考え、自己分析を綿密にしましょう。
特に自分の得意なことをより掘り下げていきましょう。自分のことを深く知ることで企業に対してよりうまいアピールができるはずです。
しかし、就職は年齢的に若ければ若いだけ有利になる部分が大きいので、しっかり自分自身で期限を作って自己分析にあててください。
自己PRを作りこもう
自分が「どのような人間か」「何ができる人間か」という部分を自分自身で把握することが重要です。自己分析を綿密に行い、自分の強みや弱みを深堀りしましょう。人事の人に、この人なら一緒に働きたいと思われるような、自分の強みを見つけ出してください。
自分の人柄や強みが伝わるようなエピソードを用意しておきましょう。
企業研究をして求める人物像を把握する
応募する企業をよく調べて、どんな人を採用したいのか把握しましょう。的外れなアピールをしても採用されないからです。
求める人物像は、求人情報や企業のホームページに書かれていることが多いです。
それでもわからない場合は、転職エージェントに聞いてみましょう。
例えば、営業や販売職など人と話す仕事であれば「コミュニケーション能力が高い人」を採用したいはずです。
なので、あなたがコミュニケーション能力を発揮してうまくいったエピソードをアピールしてみてください。
あくまでも、相手が求めるものに寄せていくのがコツです。
求人を絞りすぎず柔軟に職業選択する
仕事を選ぶときは、求人を絞りすぎないのがコツです。応募する求人が少なくなってしまい、就職しにくくなるからです。
「やりたい仕事」で絞ると限定されてしまいます。
なので「どうしてもやりたくない仕事」だけを決めて、それ以外は就職の候補に入れてみましょう。
でも、よくわからない仕事を就職の候補に入れるのって不安…
と思うかもしれませんが、未経験の仕事の場合は、どの仕事があなたに向いているか見えにくいものです。
うっかり向いてる仕事を除外しないためにも、仕事の幅は広めにとっておきましょう。
転職エージェントのキャリアアドバイザーに適職診断してもらうと、あなたに向いてる仕事が見つかることがあります。
適職診断も併用しながら、仕事を選んでいきましょう。
履歴書の書き方|マイナスメージを払拭するための8か条
人事担当者は、あなたのことを履歴書で判断しなければならず、第一印象を決定づけるのは、履歴書になります。
マイナスイメージを与えるのは、履歴書に不備があったときでしょう。では、どんなことに気をつければ、プラスのイメージを与えられるのでしょうか?
- 履歴書は汚れていないきれいな状態であること
- 誤字脱字がないこと
- 字が丁寧に書けていること
- 内容が薄くなく、中身のあるモノにする
- 職歴には、応募する企業の業務に関係ありそうな部分をPR
- なぜ、応募しようとしたのかその企業に対する応募動機を詳しく書く
- これまでの自分の経験をどう活かすかを自己PR
- 業務に生かせる資格はしっかり書く
良い印象を与えるには、この8ポイントを抑えて書くことが重要です。
志望動機・自己PRの例文
例1:大学在学中から飲食店のバイトを5年間続けていた場合 「大学在学中から5年間にわたってアルバイトをしていた飲食店で店舗運営業務全般にかかわり、接客・販売の仕事を行ってきました。 この仕事を通して工夫したことは、お客様の年齢層に応じて接客方法を変えたことです。 どうしたら満足していただけるサービスを提供できるかということを常に考え、子供用のおみやげをプレゼントする企画や、健康重視のメニュー提案などを実行しました。 その結果、勤務していた店舗への来客者のリピート率を従来より8%上げることができました。 アルバイトを通して身につけた「どんな年齢層の人ともコミュニケーションが取れるスキル」を生かし、正社員としてより幅広い仕事に取り組んでいきたいと考えています。」
引用元:Re就活
学生時代は就職活動に挫折し、内定を取ることが出来ず、フリーターとして生活していました。フリーター時代はビジネスホテルのフロントでバイトリーダーとして、お客様の求めるサービスを先回りして提供することの価値を学びました。 正社員になれば「お客様に感動を届ける」ことをもっと大きな規模で達成できると思い、正社員への就活を決意しました。
引用元:ジェイック
職務経歴書の書き方|アルバイトで経験した業務をアピール
職務経歴書には、今までのアルバイトで経験した業務を書きましょう。応募する仕事に活かせる経験があれば、採用される確率が上がるからです。
例えば、コールセンターのアルバイト経験がある人で、事務に就職するなら、電話対応の経験をアピールしましょう。
正社員の経験がなくても、業務の経験があれば好印象です。
マイナスもプラスに!フリーターならではの強みをアピールする
「就職をする」となると新卒や正社員からの転職する人に方が有利となると考えられ、フリーターは社会に「不安定」だと見られる傾向があるからです。
マイナスのイメージもありますが、フリーターである自分自身まで、そのように悲観をしてしまうと自信をもって就職活動ができません。
何かわけがあって、フリーターという道を一定期間だけ選んだという人もいるはずです。
フリーターであっても自分の強みがたくさんあるはず、フリーターをしたことによって得ることができた自分自身の強みとなる部分を確認していきましょう。
様々な社会経験がある
フリーターだから社会経験がないというわけではありません。中には様々な業種のバイト経験がある人もいると思います。その多く職場で仕事をしてきたことを豊富な社会経験と捉えましょう。
様々な業種を体験してきたことにより、自分自身に合った職業や、貢献できる会社がわかるのではないでしょうか。
自分の特性がその企業にどう合っているか、説得力を持って伝えられるはずです。
夢を追いかける情熱がある
フリーターをしている人の中には、どうしても叶えたい夢があって、夢を追いかけることと同時並行でフリーターとして働いている人もたくさんいるでしょう。
フリーターと言えど、仕事をしながら夢を追いかけるための努力をしていることは、熱意やバイタリティがある人物だと思ってもらえるはずです。
その努力や情熱の強さをしっかりと伝えることが出来れば、とても魅力的な人だと思われるでしょう。
その情熱をその仕事に傾けたら、「結果を作ってくれそうだ」と期待させることができるかもしれません。
家族のため
データにもありましたが、家庭の事情で、フリーターにならざるを得なかった、という人もいます。
家族の病気、介護のために一度は定職に就くことを諦めたという人は、その事情をしっかり伝えましょう。
正社員に求められることの理解
フリーターから正社員を目指す場合、面接等ではどのような点が重視されるのでしょうか。求められる要素には主に次のようなものがあります。
長期間働き続けられること
フリーターとしての期間が長いと、根気がなくすぐ辞めてしまうのではと思われてしまうケースが多いようです。
そのため、正社員として採用されたらちゃんと働き続ける意思があることをアピールしましょう。
コミュニケーション能力
フリーターのような未経験の人材を正社員として採用する求人の場合、営業職の割合が高くなります。
そのため、営業をこなせるだけのコミュニケーション能力があるかどうかも重視されます。
もちろん営業職以外での採用であっても、正社員として働くためにはコミュニケーション能力は必要です。
面接対策|ビジネスマナーを徹底しよう
フリーターは社会経験が乏しいことから「ビジネスマナーはきちんとしているのか?」といった部分が細かくみられてしまいます。
面接官ができないと思っているからこそ、そこでしっかりビジネスマナーを体得していると、とても好印象になります。
例えビジネスマナーが完璧ではなくとも、礼儀があるかどうかは姿勢や態度でわかります。
言葉遣いに気を使い、人を敬う気持ちで接していれば、自然と礼儀があることが伝わります。相手に礼節を持って、接しましょう。
内定が取れるまで何度でも挑戦しよう
就職活動を行うとき「落ちたらどうしよう…」と不安な気持ちになります。
当然落ちることもあるでしょう。しかし、落ちたからといって、挫折せず、すぐ気持ちを切り替えて受け続けることが大切です。
一度や二度の失敗なんて、数に入りません。就職活動だけでなく、「断れる」という経験はいつでも起こり得ます。営業職になったら、断られることの方が多いくらいです。
正社員になれるまで受け続ける、打たれ強さをこの機会に身に付けましょう。
関連記事:仕事が決まらないのはなぜ?就職や転職を成功させるコツや仕事探しの方法を解説
フリーターから正社員になった人の体験談
正社員に向けて就活を始めてみようかな!でも、まだ少し不安…
実際にフリーターから正社員になった人の話を聞きたい。
ここでは、実際にフリーターから正社員になった人の体験談を紹介します。
イメージになると思うので、参考にして一歩を就活を始めてみてください。
26歳で営業職に就職した男性フリーターの体験談
冒頭でもふれましたが、私、佐藤誠一は22〜26歳までフリーターを経験した後、正社員に就職しました。
私が就職したのは営業職です。
フリーター時代は家電量販店で販売員をしていたため、コミュニケーションスキルや販売スキルをアピールしたら採用されました。
また、エピソードを添えて経験を伝えるように工夫しました。
約100km離れたところから来店していただいたお客様に、丁寧に携帯電話の説明をさせていただきました。
でも、そのときは購入に至りませんでした。
ですが、改めて100kmかけて来店していただき、ご購入いただきました。
「どうしてこんな遠くまで来ていただけたんですか?」と聞いたら「前回すごく丁寧に説明していただき、あなたから買いたいと思ったからです」と言っていただけました。
そして、とても大きな喜びと達成感を覚えました。
私はお客様一人一人を大切にして成約につなげることができると感じたため、この経験を御社の営業職で活かしたいです。
こんな感じで、エピソード付きでコミュニケーションスキルや販売スキルをアピールしたらうまくいきました。
あなたもエピソードを添えて話してみてください。
27歳で事務職に就職した女性フリーターの体験談
これも冒頭でふれましたが、私は「全国職業相談センター」というサイトで、3000人以上の相談を受けてきました。
当然ながら、フリーターから正社員に就職したい人の相談も多く受けています。
27歳までフリーターをしていたAさんは「さすがに正社員に就職しないとマズイ」と思ったそうで、ご相談にこられました。
話を聞いたところ、ワークライフバランスも考えて事務職に就職したかったそうですが、自分で就職活動してみるとなかなか内定をもらえず苦労したそうです。
そこで、転職エージェントをつけて就活することを提案しました。
内定をもらうには応募する企業が求める人物像と合わせていく必要がありますが、そもそも応募する企業のことをよく知らないと採用されにくいです。
転職エージェントの担当者は企業のヒアリングをおこなっているため、求人サイトより多くの情報をもっています。
なので「転職エージェントで情報収集して、履歴書や職務経歴書も添削してもらうといいですよ」とアドバイスしました。
そして、Aさんは転職エージェントにサポートしてもらい、無事に事務職に就職することができました。
困ったら無理せずプロにサポートしてもらうと良いでしょう。
関連記事:女性でフリーターから正社員就職するのは難しい?就職しやすい職業や成功させるコツを解説
フリーターから正社員に転職した人のよくある7つの理由
ちなみに、フリーターから正社員に就職した人たちって、どんな理由で正社員になろうと思ったの?
私が実際に相談を受けてきて、多かった理由は以下の7つです。
- 将来が不安になったから
- 結婚したいと思ったから
- 親に申し訳ないと思ったから
- やりたい仕事が見つかったから
- 同級生がみんな正社員だったから
- 正社員の方が稼げるとわかったから
- 女性も正社員の方がいいと思ったから
ひとつでも当てはまるなら、あなたも正社員に就職していいと思いますよ。
関連記事:フリーターの転職理由はどう答えるのが正解?フリーターの面接対策
フリーターから正社員の就職に関するよくある質問【Q&A】
最後に、フリーターから正社員に就職するときによくある質問に答えていきます。
高卒のフリーターから正社員になれますか?
高卒のフリーターでも正社員として就職することは十分可能です。年齢にもよりますが、フリーターで経験してきたことを活かせる職種を選ぶことで、就職活動を有利に進められるかもしれません。
まずは就職を支援してくれるエージェントに相談しながら、ご自分に合った仕事を見つけるようにしましょう。
関連記事:高卒の就職先におすすめの仕事は?仕事探しの方法や注意点も紹介
30代がフリーターから正社員になるのは無理ですか?
30代のフリーターの方でも、正社員になることは可能です。ただ、20代前半の方と比べると、選べる職種が限定される可能性があります。そこで、まずはご自身のキャリアや得意分野などの棚卸しを行い、即戦力として働けそうな職業を探すのがおすすめです。
就職支援のプロであるエージェントのキャリアアドバイザーは、あなたの潜在能力を顕在化し、最適な職種を提案してくれるでしょう。
関連記事:30代ニートや無職は就職できる?手遅れ?内定を獲得できる方法を解説
フリーターが正社員面接を受ける際はスーツでないとダメですか?
フリーターが正社員面接を受ける際は、基本的にスーツの着用が望ましいでしょう。しかし、近年はIT業界をはじめ、比較的カジュアルな服装を受け入れる企業も増えている傾向にあります。
そこで、もし不安がある時は、エージェントのキャリアアドバイザーに相談してみましょう。
フリーターから正社員になるときにおすすめの職種は何ですか?
フリーターから正社員になるときにおすすめできる職種は、明確に指定できません。なぜなら、求職者の経歴や特技、将来の目標などで大きく変わるからです。
あくまでも働くのはあなたです。ご自身の希望や特技、興味のある分野を選んで、長く就業できる職種を選ぶようにしましょう。
関連記事:したい仕事がないニートにおすすめのニートでもできる仕事18選
正社員になる前に、試しに働ける会社はありますか?
正社員になる前に、紹介予定派遣などで数ヶ月働いてみたり、お試し雇用制度を設ける企業も増えています。
企業にとっても、入社後のオリエンテーションや研修を終了してすぐに退社されると、さまざまな経費が無駄となります。そこで上記のような制度がありますので、気になる方は、エージェントに相談してみると良いでしょう。
特にしたい仕事がないのでフリーターのままでいいですか?
結論、あまりおすすめしません。年齢が上がるにつれて、正社員として就職しにくくなるからです。
やりたい仕事は実際に正社員で働きながら見つかるケースもあるので、まずは「できる仕事」から始めてみましょう。
関連記事:仕事で何がしたいかわからない20代が向いてる仕事を見つける方法を解説
フリーターから正社員になると仕事がきついですか?
会社や現場にもよりますが、きつさはあまり変わらないことが多いです。
でも、正社員になると残業が増えるって聞いたよ…?
たしかに、残業が増える会社もあるでしょう。
できるだけ残業したくないなら、残業が少ない会社を転職エージェントに紹介してもらえばOKです。
ブラック企業を避けるにはどうすればいいですか?
ブラック企業を避けるコツは以下の3つです。
- ブラック企業が使いがちな文言がないかチェックする:若手が活躍・アットホーム・成長できるなど
- 給与情報:極端に給料が高いと業績給を含んだ表記になっているかもしれない
- 募集期間と募集回数:常に求人が出ている企業は離職者が多いかもしれない
詳しくは、ブラック企業を見抜く方法|ホームページ・面接・求人票から見分ける方法を徹底解説にまとめたので、不安であれば事前に確認しておきましょう。
就職する前に何か資格をとった方がいいですか?
看護師や薬剤師など、その資格がないと業務ができない場合は、就職する前に資格を取りましょう。
ですが、資格がなくても業務ができる仕事なら先に就職するのがおすすめです。
仕事をしながらでも資格を取得できるからです。
でも、資格があった方が採用されやすいんじゃないの?
と不安であれば、就職活動をしながら資格の勉強をしてもOKです。
「現在、◯◯の資格を勉強中です」とアピールするだけでも好印象になり、採用されるケースもあります。
資格取得に時間を使ってしまうと、年齢が上がってさらに正社員に就職しにくくなります。
「まずは就職が先」というのが基本です。
関連記事:無資格でも稼げる仕事18選|求人の探し方や転職の秘訣・注意点を解説
フリーターから正社員に就職したときの確定申告や年末調整は?
バイト勤務先の源泉徴収票を、就職先の会社に提出すれば年末調整をやってくれます。
ただしバイト先で年末調整がおこなわれていない場合や、バイトを掛け持ちして年収103万円以上なら、確定申告が必要です。
今から正社員になればまだ大丈夫でしょうか?
正社員に就職して、目標をもって努力を継続していけば大丈夫でしょう。
正社員に就職しても課題はつきものですが、ずっとフリーターでいるよりはかなり良好です。
以下の人たちも元フリーターです。きっと勇気をもらえるはずです。
- 瀬戸健さん:現RIZAPグループ社長
- 安田隆夫さん:ドン・キホーテ創業者
- 江澤身和さん:スープストックトーキョー副社長
まとめ|フリーターから正社員に就職するのは難しいわけではない
総務省の労働力調査によると、パート・アルバイトの形態で働く若年層(15~34歳)は、約344万人です。
このデータからも、かなり多くの20代がフリーターをしていることが分かります。
しかし、周りに大勢いるからと安心してはいけません。収入が少なく不安定なフリーターは、年を重ねるにつれて厳しい問題に直面することになるでしょう。
正社員というものにハードルの高さを感じている人も多いかと思いますが、今はどこも人手不足で売り手市場です。就職活動を始める際に、自分を見つめ、将来のビジョンを明確にしておくことをおすすめします。
この好機を逃さず、正社員になるための就職活動をしてください。