「美容師でも退職代行サービスは利用できるの？」
「美容師が退職代行サービスを利用する上で気をつけたほうが良いポイントは？」

美容師が退職を考えるとき、このような疑問が浮かんでくる方も多いでしょう。

美容業界は「勤務時間が長い」「下積み期間が長い」というイメージが強く、実際に離職率が高い業界です。

この記事では、美容師が退職代行サービスの利用を検討する理由や、利用するメリット・デメリットについて解説します。

退職したいのに辞めさせてくれないなどの悩みを持っている美容師の方は、この記事を参考に退職代行サービスの利用を具体的に検討してみましょう。

退職代行は美容師が利用できるのか

結論、退職代行サービスを利用して退職をおこなっている美容師は、近年増加傾向にあります。

美容師は、シフト制であったりアシスタントからスタートするなど特殊な職場環境ですが、一般的な会社員と同じように退職を申し出る権利があります。さまざまな理由で退職を申し出られない美容師が、退職代行サービスを利用しているのです。

株式会社リクルートの美容サロン就業実態調査（2024年）によると、「美容師免許保有者かつ学校卒業後の初職が美容師の人」の3年未満の退職率は36.7％に達しています。また、転職先の職業で美容師を継続するのは55.4%、3割以上は美容とは関係のない職に就くかどこにも就職しない結果となりました。

引用：株式会社リクルート「美容サロン就業実態調査（2024年）美容師の初職就業期間は「3年未満」が36.7%。早期離職が起きる理由は？最初の職場を辞めた後に、美容師を継続するのは55.4%」

このように、早期の離職率の高さは美容業界の大きな課題となっています。その中でも、上司に引き留められたり、退職を切り出せなかったりする美容師が、退職代行サービスを利用しています。

退職代行を美容師が使う6つの理由

美容師が退職代行を利用する理由には、主に以下の6つが考えられます。

それぞれの理由を詳しく解説します。

下積み期間に悩みを抱えてしまう

新人美容師はアシスタントから始まるのが一般的で、下積み期間は1〜3年程度だと言われています。

アシスタント時代は、スタイリストの補助や営業時間後の練習などが続き「いつになったらスタイリストになれるのだろう」と不安を抱えてしまいます。

また、美容院によってはスタイリストになるまでのカリキュラムがあり、それをクリアしないとスタイリストにはなれません。

このようなことから、アシスタント期間にモチベーションを維持し続けることが難しくなり、退職を決意する美容師が多いのです。

労働環境に不満がある

労働環境や給与面で不満を抱えているという理由で、退職を考える美容師も多くいます。

たとえば、繁忙期は休憩もままならない、営業時間外に練習を行う必要がある、労働時間に見合った給与がもらえないなど、店舗によっては精神的にきつくなることがあるしょう。また、美容師は基本的に立ち仕事のため、足腰に負担がかかり肉体的な負担も大きいです。

このように、美容院のハードな労働環境に耐えきれない美容師が、退職代行を利用して退職しています。

職場の人間関係によるストレスがある

美容院の中には、スタッフの上下関係が厳しい店舗や、コミュニケーションが薄く人間関係が構築されていない店舗があります。そのため、職場の人間関係にストレスを感じて退職を決める美容師が多いのです。

さらに、売上に対する過度なプレッシャーや無理な連勤など、パワハラが横行している美容院もあります。そのような職場に精神的な負担を感じているのであれば、退職代行サービスを利用して転職することを検討してみると良いでしょう。

スタイリストになれず正当な評価がされない

下積み期間が長い美容業界では、スタイリストになれず正当な評価がされないことに不満を抱える美容師もいます。

下積み期間は雑務や練習がおもな仕事になるため、モチベーションが低下してしまい、退職につながります。

中々スタイリストになれないことで不満が爆発し、退職代行サービスを利用してお店を辞める美容師も少なくありません。

職場が退職を受け入れてくれない

美容師が退職代行サービスを利用する5つ目の理由として、退職を受け入れてもらえず引き留めにあうことが挙げられます。

「人手不足だから」「他の従業員に迷惑がかかるから」といって退職を認めてくれないケースが多くあります。そんな場合でも、退職代行サービスを利用すれば確実に退職できるため、うまく活用すると良いでしょう。

独立開業したい

独立開業するために、退職代行サービスを利用する美容師もいます。

このケースは「下積み期間が長いから退職したい」というアシスタントではなく、美容師として十分に経験を積んだ方に多い理由です。

指名が多くて経験豊富な美容師ほどお店から引き留められる可能性が高いため、退職代行サービスを利用することで、スムーズに退職できるのです。

退職代行を美容師が利用するメリット3選

美容師が退職代行サービスを利用するメリットとして、次の3点が挙げられます。

退職代行サービスのメリットをしっかりと理解し、うまく活用しましょう。

確実に退職できる

退職代行サービスを利用する1つ目のメリットは、100％退職が可能な点です。

民法627条では「解約を申し出た日から2週間で退職できる」と明記されており、たとえば就業規則に「退職は3ヶ月前に申し出ること」と記載があっても民法のほうが優先されるため、退職の意向を伝えれば2週間後には退職できます。

退職代行サービスは、退職の申し出や書類の提出などを代理で行ってくれるため、お店に引き留められることなく退職できるでしょう。

さらに、弁護士法人か労働組合が運営している退職代行サービスの場合は、有給休暇の交渉や未払い賃金の請求などを行ってもらえます。

出社せずに退職できる

美容院に出勤せずとも退職できる点も、退職代行サービスを利用するメリットです。退職を申し出た際に、上司から引き留められたり、説教が始まったりすることもあるでしょう。

その点、退職代行サービスを利用すれば上司に面会することなく退職できるため、精神的負担が軽減されます。

また、退職代行サービスからお店に退職の意向を伝えた後、直接美容院から連絡が入る可能性もありますが、その際は退職代行サービスに相談すれば対応してもらえるでしょう。

即日での退職が可能である

退職代行サービスを利用すれば、即日での退職が可能です。直接退職の意向を伝えると、人手不足などを理由にすぐに辞めさせてくれないケースがあります。

しかし、退職代行サービスの中には24時間365日対応している会社もあるので、早ければ依頼したその日に退職することができるでしょう。

本当にすぐに辞められるのか心配な方は、多くの退職代行サービスがおこなっている無料相談を利用してから依頼することをおすすめします。

以下の記事では、退職代行サービスの即日退職について詳しく解説しています。気になる方はチェックしてみてください。
関連記事：退職代行で可能な「即日退職」の仕組み｜すぐに辞めたい人が押さえるべきポイント

退職代行を美容師が利用するデメリット

美容師が退職代行サービスを利用するメリットは多くありますが、その反面デメリットもあります。

ここで紹介するデメリットにも注意して、退職代行サービスを利用するようにしましょう。

依頼するために費用がかかる

退職代行サービスを利用するためには費用がかかります。費用をまったくかけずに退職したい美容師にとっては、退職代行費用はデメリットとなるでしょう。

退職代行サービスの費用は会社によって異なりますが、一般的に2〜10万円程度が相場です。

また、選ぶプランによって料金が変わるところもあるので、自分に合ったプランを選んでできるだけ無駄な費用を払わないようにしましょう。

さらに、万が一退職できない場合に備えた返金保証付きの退職代行サービスもあり、依頼する前に返金サービスがあるかどうかを確認することをおすすめします。

「今お金はないけど、退職代行には興味がある」という方は、以下の記事で後払いOKの退職代行について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
関連記事：後払いができるおすすめの退職代行サービスを厳選紹介｜決済方法や選び方も解説

職場の人との関係性が悪化する

退職代行サービスを利用すると、上司や他の従業員と顔を合わせずに退職できますが、これまで築いてきた関係性が悪化することも考えられます。

お店側からすると、これまで一緒に働いてきた仲間が顔を合わせずに退職することになるため、ショックを受ける可能性があるでしょう。

関係性をできるだけ悪化させないためには、落ち着いた頃に挨拶に行ったり、直筆で手紙を送ったりすることも検討してみてください。

退職代行を美容師が利用する際の注意点

ここからは、美容師が退職代行を利用する上での注意点について解説します。

アシスタント期間に辞めると転職に不利になる

下積み期間が長いと、スタイリストになる前に退職したいと考えることもあるでしょう。

しかし、これからも美容師を続けていこうと考えているのであれば、アシスタントのうちにやめてしまうと転職に不利になってしまいます。下積み期間に退職すると、中途半端に辞めてしまう印象が付いてしまうことに加えて、次の美容院でも改めてキャリアを積み直さねばなりません。

労働環境が劣悪で身体を壊すような職場であればすぐにでも退職するべきですが、そうでなければ次の職場で少しでも良い待遇を受けるためにも、スタイリストになってからの退職を考えてみましょう。

近所にある美容院への転職はバレるおそれがある

退職した美容室の近くに転職すると、せっかく退職代行サービスを利用して辞めたのに、前のお店の従業員と顔を合わせてしまうかもしれません。

退職後に顔を合わせるのが気まずい場合、転職先の場所は十分に検討して選ぶ必要があります。

退職代行サービスの中には、無料で求人を紹介してくれるところもあるので、退職代行を依頼した際に相談してみると良いでしょう。

美容師におすすめの退職代行サービス3選

ここからは、美容師におすすめの退職代行サービスを3つ紹介します。

退職代行Jobs

退職代行Jobsは、弁護士監修のもと労働組合ユニオンジャパンと提携している退職代行サービスです。

退職代行Jobsは即日退職に対応しており、最短30分で退職手続きを完了できる迅速さと、24時間対応が特徴です。また、費用面で不安がある方は現金後払いが可能で、簡単な審査を通過すれば、退職手続き後に支払いができます。

また、退職代行Jobsは労働組合と提携しているため、団体交渉を通じて有給休暇の交渉や未払い賃金の請求を行ってもらえます。退職完了まで期間無制限でフォローしてくれるので、退職手続きが長引くケースでも安心して任せられます。

LINEで24時間相談を受け付けているため、まずは無料相談から行ってみてはいかがでしょうか。

退職代行Jobsのことを詳しく知りたい方は、以下のページから記事をチェックしてみてください。

関連記事：退職代行Jobsの口コミ紹介！メリットや注意点、評判、料金などを解説

退職代行ガーディアン

退職代行ガーディアンは、東京都労働委員会に認証された東京労働経済組合による退職代行サービスです。労働組合が運営していることにより、賃金の未払いや有給休暇の消化などの交渉が可能です。

また、即日対応が可能で、相談当日から出社不要となります。利用料金は一律24,800円で、出社の強要や嫌がらせ電話などの退職代行完了後のトラブルも追加料金なしで対応してくれます。

離職票などの書類は本人に直接郵送されるため、会社に出向いて受け取る必要もありません。運営20年を超える労働組合が培ったノウハウで、安心して任せられます。

退職代行ガーディアンのことをより詳しく知りたい方は、以下の記事を読んで参考にしてみてください。

関連記事：退職代行ガーディアンの口コミ・評判・体験談は？料金や注意点なども解説

退職代行OITOMA

退職代行OITOMAは、株式会社5coreと労働組合日本通信ユニオンが運営する退職代行サービスです。

利用料金は追加費用なしの一律24,000円で、業界最安値の価格設定です。24時間対応、即日退職も可能で相談は無制限に行えます。

さらに、全額返金保証が付いているため、万が一のことがあっても支払った費用は回収できます。退職代行OITOMAは、転職サポートを無料で行ってもらえるため、転職に不安がある方も安心して利用できます。労働組合と提携しているため、会社に対して法的交渉も行ってもらえます。

LINEで24時間365日無料相談が可能なので、まずは気軽に相談してみましょう。

退職代行OITOMAの特徴や口コミは、以下の記事で詳しく紹介しています。

関連記事：退職代行OITOMA（オイトマ）の口コミ・評判・体験談は？料金や注意点なども解説

まとめ

この記事では、美容師が退職代行サービスを利用するメリット・デメリットや注意点について解説しました。

美容師は長い下積み期間の悩みや、過酷な労働環境などが原因で退職代行サービスを利用するケースがあります。また、退職代行サービスを利用することで、確実に退社できる点や出勤せずとも辞められる点がメリットとして挙げられます。

ただし、美容師はアシスタント期間に退職すると転職に不利になるため、タイミングを見極めて退職代行サービスを利用することが重要です。

美容業界は離職率が高い業界として知られています。もし精神的・肉体的限界を感じたときは、身体を壊してしまう前に退職しましょう。

退職の意向を言い出せない場合は、この記事を参考に自分に合った退職代行サービスに依頼してみてはいかがでしょうか。