保育士は人間関係のストレスや給料の安さといった悩みを抱えやすい職種です。

周囲の状況や他の保育士の悩みは見えづらいので「こんなに悩んでいるのは私だけ？」と不安になる方もいるでしょう。

そこで本記事では保育士が抱える代表的な悩みを解説します。解決法も紹介していくので、悩みが処理できていない方は記事を参考に解消させましょう。

関連記事：保育士転職エージェントおすすめ比較19選｜求人数や口コミも紹介！

保育士の退職理由でみる悩みランキング【トップ3】

以下は、保育士の退職理由でもっとも多かった回答3つです。見方を変えると保育士の悩みともいえるでしょう。

【参考記事】厚生労働省｜保育士として就業した者が退職した理由

それぞれの悩みについて以降で詳しく解説します。

ほかにも労働環境や子ども・保護者との関わり方に対する悩みも深掘りしているので、最後までご覧ください。

関連記事：保育士を辞めたい！よくある理由や退職を伝えるタイミング、辞めた後の選択肢について解説

職場の人間関係の悩み

職場の人間関係の悩みで多いのは以下の4つです。

順番に見ていきましょう。

職場の雰囲気が悪くストレスを感じる

職場全体の雰囲気が悪いとストレスを感じて悩む要因です。

重たい空気や気遣いの多い環境の中で働くと疲れがたまるでしょう。

園長の性格や考え方が合わない

園長の性格や考え方が合わないと悩む機会が多いです。

保育園のトップである園長には、どうしても従わざるをえません。

逆らえない立場だと我慢が増えストレスを感じやすいでしょう。

先輩とうまく関係が築けない

先輩とうまく関係が築けずに悩む保育士も少なくありません。

先輩・後輩の良好な関係性を思うように築けないと、焦りや不安感からストレスにつながります。

同僚と親しくなれない

同僚と親しくなれないのも悩みの種です。

同僚は職場内でもっとも近しい関係性です。

思うように距離感が埋められないと、孤独感を覚えやすいでしょう。

保護者対応の悩み

保護者対応に悩む保育士も多いです。代表的な理由は以下の3つです。

ひとつずつ見ていきましょう。

保護者との関わりに疲弊する

日頃の保護者対応に疲弊し悩む保育士は多いです。

そのほかにも以下のような理由で悩みを抱えやすいです。

よりよい関係性を築いていくためには気遣いが欠かせないため、疲労が蓄積していくでしょう。

クレーム対応が怖い

保護者対応で精神的負担が大きいのがクレーム対応です。

怒りや不満を訴える保護者に恐怖心を抱く保育士は少なくありません。

一度クレームが入ると「同じミスをしてはいけない…」という緊張感が高まり、よりストレスを感じやすいです。

新卒1年目は厳しい目を向けられやすい

新卒1年目は人間関係に悩みやすい時期です。

指導が必要な立場から、上司や先輩から厳しい目を向けられやすいからです。

また保護者も最初は「うちの子どもをこの先生に預けて大丈夫だろうか…」という警戒の目で見る人も多いです。このような状況は1年目ならではの悩みといえます。

関連記事：新卒保育士が辞めたいときはどうする？退職する3つのリスクと対処法を解説！

子どもとの関わりの悩み

子どもとの関わりに悩む保育士も多いです。主な理由は以下の4つです。

順番に見ていきましょう。

一人ひとりに丁寧に向き合えない

一人ひとりに丁寧に向き合えない環境に悩む保育士は多いです。

子どもとの関わりの中で、以下の様な状況が生じやすいです。

丁寧に関われないと、子どもに罪悪感が生まれるでしょう。

子どもと信頼関係が築けない

子どもと信頼関係が築けずに悩む保育士もたくさんいます。

子どもと信頼関係が築けないと以下のような状況に陥りやすいです。

子どもと思うように関係性が築けず「自分は保育士に向いていないのかも…」と思い悩む保育士も少なくありません。

関連記事：保育士に向いていない人の特徴は？対処法や転職先の選び方についても解説

乳児（0歳児・1歳児・2歳児）クラスの保育が難しい

乳児クラスの保育の難しさに悩む保育士も少なくありません。

具体的には以下のような悩みを抱えやすいです。

このような乳児の特性もあり日頃の保育で悩みやすいでしょう。

幼児（3歳児・4歳児・5歳児）クラスの保育が難しい

幼児クラスの保育の難しさに悩む保育士もいます。

具体的には以下のような悩みを抱えやすいです。

幼児の成長に合わせた関わりや指導の難しさに悩む保育士は多いでしょう。

給与や待遇の悩み

給与や待遇の悩みで多いのは以下の3つです。

ひとつずつ見ていきましょう。

給料が安い

給料の安さに悩む保育士は少なくありません。

以下は、保育士と全職種の給料を示した表です。保育士の給与は全職種の水準を下回っているのがわかります。

職種	年収	月収
保育士	391万	27万
全職種	458万	32万

子どもの命を預かる責任の重さや仕事量を考えたときに「仕事内容と給料が見合っていない…」と感じる保育士は多いでしょう。

以下の記事は、保育士の給料について詳しく解説しています。収入アップの方法も紹介しているので、給与の安さに悩んでいる方は参考にしてみてください。

関連記事：保育士の年収を徹底解説！月収や手取りは今後上がるのか

福利厚生が充実していない

福利厚生が充実していないことに悩む保育士もいます。

他園や他業種の福利厚生と比較した際に、手薄さに気づくケースが多いでしょう。

福利厚生の内容によって、満足度や働きやすさに違いが生じます。

経費を自己負担させられる

仕事に必要な用品を自己負担させられ悩む保育士も多いです。

原則、仕事に必要な用品は経費として保育園が支払わなくてはなりません。

自腹で支払いが続くと不信感を覚えるでしょう。

仕事内容に関する悩み

仕事内容に関する保育士の代表的な悩みは以下の3つです。

順番に見ていきましょう。

仕事量が多い

仕事量の多さに悩む保育士は少なくありません。

保育士は子どもの保育以外にもたくさんの業務を抱えています。

仕事に追われやすい環境にストレスを感じて逃げたくなる方もいるでしょう。

行事が多く計画や準備に追われる

行事の計画や準備に追われる環境に悩む保育士も多いです。

自分が行事担当になった場合は、業務量がとくに増えます。

普段の保育と並行して進めていくため負担が大きいです。

子どもの命を預かるプレッシャーが大きい

子どもの命を預かるプレッシャーの大きさに悩む保育士もいます。

保育の仕事は、少しの気の緩みやミスが子どもの重大な事故につながります。子どもの命と隣り合わせの仕事に常に緊張感をもたなくてはなりません。

責任の重さがのしかかって悩む方は多いでしょう。

労働環境の悩み

保育士の労働環境の悩みでよくある理由は以下の6つです。

ひとつずつ解説します。

残業や持ち帰り仕事が習慣化している

保育士は仕事量の多さや人手不足の課題から残業や持ち帰り仕事が発生しやすい職種です。

サービス残業が習慣化していると「この環境に慣れていいのか…」「転職を考えたほうがいいのでは？」と悩む方もいるでしょう。

残業代を支給しない保育園も多いです。ただ働きになるので、仕事のモチベーションも下がりやすいです。

休憩がない

休憩時間が適正に確保されていない環境に悩む保育士もいます。

労働法の基準により、8時間労働するなら少なくとも1時間の休憩が必要です。

休みなく働き続ける環境に疲弊し悩む保育士は多いでしょう。

【参考記事】e-Gov法令検索｜労働基準法第34条

有給休暇を取得しづらい

有給休暇が取得しづらい環境に悩む保育士も多いです。

休みにくい雰囲気に我慢を強いられる方もいるはずです。

【参考記事】e-Gov法令検索｜労働基準法第39条

園の保育方針が合わない

園の保育方針が合わないのも保育士が悩む原因です。

自分の考えと異なる保育をしなければならずストレスも溜まりやすいでしょう。

自分と園の保育観のギャップに葛藤を感じる保育士は多いです。

キャリアアップできる環境がない

キャリアアップできる環境がないことに悩む保育士もいます。

キャリアアップ制度の導入により、保育士が目指せる役職は以下の5つです。

しかし、従来の役職である「園長」「主任」はある程度の実績と信頼を積まなければつけません。キャリアップ制度により誕生した、ほか3つの役職には配置人数に上限が設けられています。

飛躍的なキャリアアップが望めない環境に将来性の不安を抱える方もいるでしょう。

関連記事：保育士の処遇改善等加算とは？キャリアアップで給料が4万円アップする仕組みについて

会議に対して不満を感じている

会議に対して不満を感じている保育士もいます。

会議の頻度が多かったり、時間が長いほど不満も大きいはずです。

立場ごとの悩み

自分の立場に悩む保育士もいます。以下2つの立場の悩みを見ていきましょう。

新人保育士

新人保育士は、自分のスキル不足や経験不足に悩みやすいです。

うまくいかない現実に自信を失いやすいでしょう。

また、上司や先輩との上下関係にストレスを感じて疲弊する新人保育士も少なくありません。

ベテラン保育士

ベテラン保育士は、後輩の教育係やクラスリーダーなど責任のある仕事を任されやすい立場です。

そこでは以下のような悩みを抱えやすいです。

経験年数を重ね責任のある仕事をしても、保育士の給与形態では一気に昇給しません。将来性に期待をできず悩むベテラン保育士も多いでしょう。

保育士が悩みを抱えたときの対処法5つ

悩みを抱えたときにどう対処すればいいのかわからない… 

そんな方のために、悩んだときの主な対処法を5つ紹介します。

順番に見ていきましょう。

解決策を考えて試してみる

まずは自分にできる解決策を考えてみましょう。

とくに仕事量や残業の多さといった労働環境の課題は、少しの対策で軽減できる場合があります。

小さな工夫の積み重ねが、悩みの解消につながるかもしれません。

保育士としてスキルアップする

保育士としてスキルアップすれば今の悩みが解決する場合もあります。

たとえば、スキルアップによって以下のような成長が期待できます。

うまくいかなかった仕事ができるようになれば、自信につながるでしょう。

信頼できる身近な人に相談する

信頼できる身近な人に相談するのも悩みを解消する方法のひとつです。

人に相談することで以下のようなメリットがあります。

一人で抱え込まずに、信頼できる人に話してみましょう。

相談窓口のあるサービスを利用する

相談窓口のあるサービスを利用して、悩みを専門家に相談する方法もあります。

専門家からのアドバイスにより、効果的な解決策が見つかりやすいでしょう。

ひとりで改善策が見つけられない場合は、専門機関に相談してみてください。

関連記事：保育士の転職相談は誰にすればいい？おすすめの無料相談先を解説！

現職で課題の解決が難しいなら転職を検討する

現職で課題の解決が難しいようであれば、転職するのも手段のひとつです。

希望条件に合った職場に転職をすることで悩みが解消される可能性があります。

転職するなら転職エージェントの利用がおすすめです。

キャリアアドバイザーに「今の職場では給料の低さに困っている…」「残業の多さに悩みを抱えている…」など現職での悩みを相談すれば、その悩みがクリアになる求人を厳選し紹介してくれます。

転職支援のプロの力を借りながら転職を成功させましょう。

関連記事：保育士が転職する方法は？内定までの流れやベストな時期・注意点まで徹底解説！

保育士の悩みが少ない職場を紹介してくれる転職支援サービス3選

ここからは、おすすめの転職支援サービスを3社紹介します。

どのサービスがどんな求人を紹介してもらえるのかわからないので、3社とも登録して情報収集しましょう。

保育士ワーカー

保育士ワーカーは、保育士転職をトータルサポートするサービスです。

内定までの転職支援に加え、入社後のフォローも万全です。「入社後、人間関係や労働環境の悩みがあれば相談に乗ってほしい…」という方は登録をしてサポートを受けてみましょう。

保育士ワーカーは気になる求人に直接応募もできるので「自分でも積極的に求人を探していきたい！」という方も登録をして情報収集してみてください。

保育士人材バンク！

保育士人材バンクは、上場企業の株式会社エス・エム・エスが運営する転職支援サービスです。

厚生労働省からマッチングの質の高さが認められています。悩みの少ない職場へ転職したい方は、登録をしてあなたにマッチする求人を紹介してもらいましょう。

匿名で条件確認や交渉もおこなってくれます。条件に妥協したくない方も登録をして、あなたの納得のいく条件に達するまで交渉してもらうとよいでしょう。

保育のお仕事

保育のお仕事は、5万件以上の豊富な求人数を保有する転職支援サービスです。

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希望園の内部情報も提供してくれるので、園の雰囲気や人間関係といったリアルな情報が知りたい方も、登録して情報収集してみてください。

保育士の困っている悩みを解決して楽しく働こう！

悩みをもったままだと仕事のモチベーションを維持するのが難しいです。

我慢や妥協をせず、本記事で紹介した対処法を参考に悩み解消に向けて動いてみてください。

悩みの少ない環境を手に入れ、あなたらしくいきいきと働きましょう。