転職エージェントの仕組みとは?報酬の発生や賢く活用する方法を解説

編集者
CUS編集部
株式会社アシロ
転職サイトやエージェントは何を選ぶかではなく、『どう使いこなすか』にフォーカスしたWEBメディア。株式会社アシロの転職メディア編集部による、転職エージェントの賢い『使い方』とキャリアアップ実現の方法論を解説。
転職エージェントの仕組み
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現職での人間関係に悩んでいて転職したい

キャリアアップや収入アップなど将来を見据えた転職を考えている

などの場合、転職エージェントを利用するのもひとつの方法です。

求職者が転職エージェントを利用する際、基本的に利用料はかかりません。転職エージェントのさまざまなサービスは無料で利用できます。しかしそうなると、「どうして無料で利用できるのか」という疑問が湧いてきます。

そこで本記事では、なぜ転職エージェントを無料で利用できるのか、その仕組みを詳しく解説します。あわせて、転職エージェントをうまく活用するために以下の内容についても紹介します。

  • 転職エージェントの種類
  • 転職サイトと転職エージェントの違い
  • 転職エージェントをうまく活用する方法

記事の後半ではサポートが手厚い転職エージェント5社も紹介するので、ぜひ最後まで読んで転職活動に役立ててください。

目次

転職エージェントの仕組み

転職エージェントを利用すると、求職者は多くのメリットを享受できます。しかし、なぜこのようなサービスが無料で成り立つのか、ここではまず転職エージェントの仕組みについて説明します。

人材紹介で成功報酬が発生する

転職エージェントの役割は、転職希望者と企業の橋渡しをすることです。転職エージェントは転職希望者に対して希望条件に合った求人を紹介するとともに、企業に対して求めるスキルや経験を持った人材を紹介します。両者からのヒアリングをもとに仲介するため、よりマッチ度の高い転職を実現しやすくなるのです。

また、転職エージェントに報酬が発生するのは、転職希望者の入社が決まったときです。このタイミングで求人元の企業が報酬を支払うのが通常のため、転職希望者は基本的に利用料を支払う必要がないのです。

転職エージェントは、転職希望者と企業、双方からの信頼を得ることで成り立っているため、両者にとって理想の転職を叶えるさまざまなサポートを提供しています。

転職エージェントの種類

転職エージェントには、「総合型転職エージェント」「特化型転職エージェント」「スカウト型転職エージェント」の3種類があり、それぞれに特徴とメリット・デメリットがあります。

総合型転職エージェント

総合型転職エージェントの特徴は、幅広い業界の求人を取り扱っていることと、保有求人数が多いことです。多くの求人の中から応募先を選びたい方や、今までとは異なる業種に挑戦してみたい方、地方で転職を考えている方などにおすすめです。豊富な転職支援実績を持つキャリアアドバイザーから、適切なアドバイスをもらえるでしょう。

デメリットとしては、複数人の登録者を一人のキャリアアドバイザーが担当するため、担当者によっては対応が事務的になることが挙げられます。また、特化型転職エージェントに比べると、キャリアアドバイザーの専門性が低いと感じる方もいるかもしれません。

特化型転職エージェント

特化型転職エージェントは、特定の業種に特化した求人を取り扱っている転職エージェントです。同じ業種で転職活動を支援し続けてきた実績があるため、企業との信頼関係が深く、鮮度の高い情報を入手しやすい傾向にあります。また、業界出身のキャリアアドバイザーが在籍しているエージェントもあり、実際に働いていたからこそわかる情報をもとに、業界の詳しい転職事情や仕事内容についても教えてもらえる可能性があります。

しかし、扱う求人数が少なかったり、地方では求人がなかったりするケースもあります。キャリアアドバイザーによっては業界の知識は豊富なものの、転職サポートの経験が少ない場合もあるかもしれません。    

スカウト型転職エージェント

スカウト型転職エージェントとは、登録した職務経歴書をもとに、転職エージェントや企業から直接オファーが届くサービスです。経験やスキルに興味を持った企業からスカウトを受けられるため、求人を探す手間を省けるメリットがあります。企業によっては書類選考が免除されるケースもあり、転職活動を有利に進められる可能性もあるでしょう。

デメリットは、全てのスカウトが必ずしも自身の希望条件と合致するわけではないことです。AIによる自動マッチングやエージェントからの自動配信メールもあり、経歴やスキルに合わない求人情報を受け取る可能性もあります。

転職サイトと転職エージェントの仕組みの違い

ここまで転職エージェントの説明をしてきましたが、よく似たサービスに「転職サイト」があります。両者の仕組みには、次に挙げる違いがあります。

転職サイトとは、Web上で求人を閲覧できるサービスのことです。転職希望者は自身で求人を検索し、自ら応募したい企業に応募する仕組みです。自由に求人を検索できるのが特徴で、数多くの求人を一度に比較・検討できるメリットがあります。

自分のペースで転職活動を進めたい方は、転職サイトを利用するのがおすすめです。

一方、転職エージェントは、全ての過程でキャリアアドバイザーを介して転職活動を進める仕組みになっています。求人探しの段階からサポートを受けられるのが特徴で、自身の希望条件を伝えたうえで、求人の紹介を受けて応募に進む流れが通常です。

転職サイトのように直接企業に応募することはできませんが、転職希望者の経験・スキルをもとに求人を紹介してもらえるため、希望に沿った仕事に出会える可能性を高められるでしょう。さらに、一般には公開されていない「非公開求人」の紹介を受けられるケースもあります。

一人で転職活動を進めるのが不安な方は、プロのサポートを受けられる転職エージェントの利用を検討するといいでしょう。

転職エージェントを上手に活用する方法

転職エージェントにただ登録しただけでは、スムーズに転職活動が進む可能性は低いといえます。理想の転職を実現するためには、転職エージェントを十分に活用することが重要です。

この章では、転職エージェントを上手に活用するための方法を解説します。

非公開求人も含めてたくさんの求人を見る

転職エージェントでは公開求人だけでなく、一般には公開されていない「非公開求人」を保有していることがあります。企業が求人を非公開にする理由には、以下の3つが考えられます。

  • 好条件の求人で応募の殺到が予想されるため
  • 特定の経験・スキルを持った転職希望者に絞り込むため
  • 事業戦略に関わるようなポジションの求人で、秘密裏に採用を進めるため

そのため、非公開求人は待遇が良く倍率が低い傾向にあり、自身の経歴や希望条件とのマッチ度の高さも期待できます。

転職エージェントを利用する際には、非公開求人も含めてたくさんの求人情報に触れ、キャリアアドバイザーと相談しながら応募企業を選ぶようにしましょう。

担当アドバイザーとの相性が悪い場合は変更を依頼する

転職エージェントでは、キャリアアドバイザーが転職活動のさまざまな場面に関わってくるため、担当キャリアアドバイザーとの相性が転職成功の鍵を握っているといっても過言ではありません。相性が悪いアドバイザーにサポートしてもらっていても、要望がうまく伝わらなかったり、同じことを何回も聞かれたりと、スムーズに転職活動が進まない可能性があります。

担当アドバイザーとの相性が悪いと感じた際には、転職エージェントに担当者の変更を依頼するのが得策です。転職エージェントを利用する最大の目的は「転職の成功」であるため、遠慮する必要はありません。問い合わせ窓口などから担当者の変更を申し出ましょう。

複数の転職エージェントに登録する

転職エージェントは1社に絞らず、少なくとも2~3社に登録するのがおすすめです。複数の転職エージェントに登録すると幅広い求人情報が得られるうえ、それぞれのキャリアアドバイザーから多角的なアドバイスを受けられるメリットもあります。

なお、より多くの求人情報を得たいからといって多くのエージェントに登録し過ぎると、応募先の管理が難しくなったり、同じ求人に重複して応募してしまったりするリスクが考えられます。登録エージェントは2~3社程度に絞り込み、利用するのがおすすめです。

スキルや経験は正直に伝える

条件の良い求人を紹介してもらうために、嘘のスキルや経験を伝えるのは逆効果です。虚偽の申告をしていたことが転職エージェントや応募先企業に伝わると、信用を失うだけでなく、それ以降の転職サポートが受けられなくなるかもしれません。

また、たとえ志望企業に転職できたとしても、期待されるスキルに実際のスキルがともなわず、業務をうまく進められない可能性があります。

転職エージェントを利用する際には、スキルや経験、失敗談などを正直にキャリアアドバイザーに共有し、実力に合った求人を紹介してもらうのがポイントです。

キャリアアドバイザーとはこまめに連絡をとる

転職エージェントに登録すると、キャリアアドバイザーから頻繁に連絡がくるようになります。求人の紹介や応募の進捗、面接日程の調整など、連絡内容は多岐にわたります。このとき、連絡に応じるのが面倒だからといって、連絡を無視したり、返信を後回しにしたりしないようにしましょう。

通常、キャリアアドバイザーは一度に複数人の転職希望者を担当しています。前述したように、転職エージェントの報酬は入社が決定した際に発生するため、転職活動への真剣度合いが高い人から優先的に求人を紹介されるのが一般的です。連絡に応じないでいると、信頼度が下がったり「転職への熱意が低い」とみなされたりして、転職活動を手厚くサポートしてもらえない可能性もあります。

担当アドバイザーとはこまめに連絡をとり、転職活動に対するモチベーションの高さを示しましょう。

サポートが手厚い転職エージェント5選

転職エージェントが無料で手厚い転職サポートを受けられる仕組みになっているとわかれば、さっそく利用したいと考える方も多いはずです。しかし転職エージェントは数多くあるため、「どこに登録すればよいかわからない」と迷ってしまう方もいるでしょう。

この章では、手厚いサポートが受けられる転職エージェントを5社厳選して紹介します。それぞれの特徴を理解したうえで、自分に合った転職エージェントを見つけてください。

リクルートエージェント

リクルートエージェント

総合型転職エージェントのリクルートエージェントは、幅広い業種の求人を取り扱っており、公開求人は40万件以上、非公開求人は30万件以上(2023年8月時点)と、求人数の多さは業界内でも群を抜いています

履歴書や職務経歴書など応募書類の添削、模擬面接の実施、年収交渉や現職を円満退職するためのアドバイスなど、転職エージェントならではのサービスが網羅されている転職エージェントです。

さらに、登録者は「面接力向上セミナー」や「求人・企業の選び方セミナー」など、豊富な転職実績をもとにした各種セミナーをオンラインで受講できます。年代や地域にかかわらず求人情報の取り扱いが多いため、まずは登録しておきたい転職エージェントのひとつです。

転職エージェントのタイプ 総合型転職エージェント
運営会社 株式会社リクルート
求人数 ・公開求人 :413,355件
・非公開求人:309,436件
対象エリア 全国
公式サイト https://www.r-agent.com/
※2023年8月時点(公式サイト参照)

マイナビエージェント

マイナビエージェント

マイナビエージェントも、同じく幅広い業種を扱う総合型転職エージェントです。業界ごとに分かれた専任アドバイザーが丁寧にサポートしてくれるので、初めて転職活動をする方にもおすすめできます。

マイナビエージェントでは、分業制で転職希望者と求人元企業の対応にあたっているのが特徴です。企業担当のリクルーティングアドバイザーが、企業の求める人物像や職場の雰囲気などの情報を収集したうえでキャリアアドバイザーに共有するため、マッチ度の高い転職が実現しやすいでしょう。

転職エージェントのタイプ 総合型転職エージェント
運営会社 株式会社マイナビ
求人数 ・公開求人 :64,296件
・非公開求人:18,014件
対象エリア 全国
公式サイト https://mynavi-agent.jp/
※2023年8月時点(公式サイト参照)

doda

doda

顧客満足度も高く、キャリアアドバイザーによる手厚いサポートが受けられると評判のdodaは、求人数も多く、年齢や経験を問わず転職を考えている全ての方におすすめできるエージェントです。

dodaでは業種や職種、エリア別の転職支援実績が豊富な担当者が、転職希望者一人ずつに専任で対応してくれます。また、186万人(※)に上る利用者のデータから導き出される年収査定や、人気企業の合格診断など、登録会員だけのユニークなサービスも利用可能です。

入社日の調整や退職のアドバイスなど、内定後のサポートも充実しています。

転職エージェントでありながら転職サイトのように自ら応募もできるので、転職エージェントと転職サイトの両方を利用したい方にもおすすめです。

※dodaの公式サイトより

転職エージェントのタイプ 総合型転職エージェント
運営会社 パーソルキャリア株式会社
求人数 ・公開求人 :205,488件
・非公開求人:35,914件
対象エリア 全国
公式サイト https://doda.jp/
※2023年8月時点(公式サイト参照)

type転職エージェント

type転職エージェント

type転職エージェントは、特に東京・神奈川・埼玉・千葉で転職を考えている方におすすめのエージェントです。「納得感のある転職」にこだわりがあり、キャリアカウンセリングで得た情報をもとに、経験やスキル、希望条件に合致する求人を紹介してもらえます。

ほかの大手エージェントに比べると求人数は少ないものの、非公開求人は比較的多く保有しているのが特徴です。サービス開始から25年を超える豊富な実績から蓄積されたノウハウで、転職活動をサポートしてくれます。

応募書類の作成サポートはもちろん、面接で質問される内容を想定した模擬面接などもおこなっています。年収交渉、入社日の調整も一任できるため、きめ細やかな転職サポートを望む方は、登録しておいて損はないでしょう。

転職エージェントのタイプ 総合型転職エージェント
運営会社 株式会社キャリアデザインセンター
求人数 ・公開求人 :10,827件
・非公開求人:18,535件
対象エリア 東京・神奈川・埼玉・千葉を中心に全国
公式サイト https://type.career-agent.jp/    
※2023年8月時点(公式サイト参照)

doda X

dodaX

ハイクラス転職を考えているなら、doda Xがおすすめです。特徴は、ハイクラス層に特化した特化型転職エージェントであることと、ヘッドハンターからスカウトが届くヘッドハンティングサービスを提供していることです。さらに、キャリアに関する自身の本音に気づける「キャリアコーチング」も有料で受けられます。

なお、ヘッドハンティングはヘッドハンティング会社からおこなわれます。ヘッドハンティングを希望する場合はヘッドハンティングサービスに登録しましょう。2023年5月8日現在、登録者の情報はヘッドハンティング会社のみに公開されているため、転職活動中であることを勤務先に知られる可能性は低いでしょう。

マネジメント職や重要なポジションの求人など好条件の案件を数多く扱っており、キャリアアップを目指して転職を考えている方はぜひ登録しておきたいエージェントです。

転職エージェントのタイプ 特化型転職エージェント
運営会社 パーソルキャリア株式会社
求人数 ・公開求人 :34,715件
・非公開求人:あり
対象エリア 全国
公式サイト https://doda-x.jp/
※2023年8月時点(公式サイト参照)

まとめ

転職エージェントとは、プロのキャリアアドバイザーに転職活動を支援してもらえるサービスで、多くの場合、転職希望者は無料で利用できます。その理由は、求職者の入社が決まったタイミングで企業から転職エージェントに報酬が支払われる成果報酬で利益を得ているからです。

転職エージェントを効果的に活用するためには、「たくさんの求人を見ること」「キャリアアドバイザーとの相性にも着目すること」「複数のエージェントに登録すること」などが大切です。

もし、数多くの転職エージェントの中からどのエージェントに登録すべきか迷ったら、まずは総合型転職エージェントに複数登録するのがおすすめです。「特定の地域で転職したい」「ハイクラス転職を実現したい」「希望の職種・業界がすでに決まっている」という方は、その分野に精通している特化型転職エージェントを利用するといいでしょう。

転職エージェントの仕組みを理解したうえで、効果的に転職エージェントを活用し、積極的に転職活動を進めてください。

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転職サイトやエージェントは何を選ぶかではなく、『どう使いこなすか』にフォーカスしたWEBメディア。株式会社アシロの転職メディア編集部による、転職エージェントの賢い『使い方』とキャリアアップ実現の方法論を解説。