ワークライフバランスが実現しやすい業界・職種・企業の特徴と転職成功のポイントを解説

編集者
CUS編集部
株式会社アシロ
転職サイトやエージェントは何を選ぶかではなく、『どう使いこなすか』にフォーカスしたWEBメディア。株式会社アシロの転職メディア編集部による、転職エージェントの賢い『使い方』とキャリアアップ実現の方法論を解説。
本記事は転職エージェント公式サービス(ビズリーチ・マイナビ・リクルート等)のプロモーションを含みます。
ただし、当サイト内のランキングや商品(商材)の評価は、当社の調査やユーザーの口コミ収集等を考慮して作成しており、提携企業の商品(商材)を根拠なくPRするものではありません。
有料職業紹介許可番号:13-ユ-313782)の厚生労働大臣許可を受けている株式会社アシロが作成しています。

「プライベートな時間を確保したい」

「ワークライフバランスを理由に転職しても大丈夫か」

このような悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。

近年、ワークライフバランスを意識した働き方がしたい方は増えています。

しかし、ワークライフバランスを意識した企業に転職するのは簡単ではありません

ワークライフバランスを重視している人を企業は、採用しにくい傾向にあるからです。

そこで本記事では、仕事とプライベートのバランスの取れた生活を送るために解説します。

ワークライフバランスを意識した企業への転職を目指す方は、ぜひ参考にしてください。

 

この記事の執筆者
高橋宇内
高橋 宇内 氏人事&キャリアドバイザー経験者
採用コンサルタントとして企業の人事を複数担当。転職後キャリアドバイザーとして、新卒・中途の求職者の支援。
目次

ワークワイフバランスの実現におすすめの転職先業界

ここでは、厚生労働省が発表している毎月勤労統計調査から、残業時間(所定外労働時間)の少ない業種をピックアップし、ワークワイフバランスを実現するのにおすすめの転職先業界を紹介します。

  • 医療、福祉業界
  • 複合サービス業界
  • 金融業界、保険業界
  • 大手メーカー
  • 大手IT業界

【参考記事】毎月勤労統計調査 令和4年分結果確報|厚生労働省
※厚生労働省 毎月勤労統計調査 令和4年分結果速報より所定内労働時間が少ない産業のうち、所定外労働時間の少ない業種をリサーチ。

医療、福祉業界

ワークワイフバランスを実現するのにおすすめの業界のひとつが医療・福祉業界です。

厚生労働省の毎月勤労統計調査の令和4年分結果確報によれば、一般労働者が従事する業種の中で、所定外労働時間が最も少ない7.0時間(前年比10.0%増)となっています。

この業界の仕事には医療業や保健衛生、社会保険・社会福祉・介護事業に関連する職種や事業所の職員の仕事などがあります。

医療業界の主な仕事
  • 看護師
  • はり氏
  • あん摩マッサージ指圧師
  • 保健所の職員
  • 相談施設の職員
福祉業界の主な仕事
  • 福祉事務所
  • 老人福祉
  • 介護事業
  • 障がい者福祉事業

複合サービス業界

複合サービス業界もワークワイフバランスを実現しやすい業界といえます。

この業界の所定外労働時間は9.5時間(前年非7.7%増)となっています。

複合サービス事業は郵便局や協同組合を指し、事業所や郵便局での勤務や郵便局受託業、農業・漁業・水産加工業・森林組合などの協同組合や事業での勤務などが具体的な職種と言えるでしょう。

金融業界、保険業界

金融業界や保険業界もワークワイフバランスを実現しやすい業界です。

この業界の所定外労働時間は9.6時間(前年比15.9%増)となっています。

銀行業や貸金業、クレジットカード業などの非預金信用機関、補助的金融業、保険媒介代理業や保険サービス業を含む保険業などが該当します。

大手IT業界

大手IT業界もワークライフバランスを実現しやすい転職先のひとつです。

この業界の所定外労働時間は16.5時間(前年比1.9%増)となっています。

大手IT業界は、Web上にあるインターネット情報やインターネットを構築するシステムを扱う仕事です。

主に下記5つに分類されます。

  • インターネット・Web業界
  • ソフトウェア業界
  • ハードウェア業界
  • 通信業界
  • 情報処理サービス業界

ワークワイフバランスの実現におすすめの転職先職種

次に、ワークワイフバランスを実現したい場合におすすめの転職先職種を紹介します。

こちらは総合転職支援サービスのdodaが発表している「平均残業時間ランキング【94職種別】」から、平均残業時間を紹介します。

  • 秘書、受付
  • 美容関連職
  • 営業事務アシスタント
  • 薬事
  • 社内SE

【参考記事】平均残業時間ランキング【94職種別】|doda

秘書、受付

ワークワイフバランスの実現におすすめの転職先職種の1つが、秘書・受付です。

残業時間の平均は月10.0時間となっています。

秘書とは社長や役員などの業務が円滑に進むようにサポートするのが主な仕事で、スケジュール管理や電話対応、メール対応、資料作成、出張手配などを行います。

受付は、来客者への対応と社内への取次が主な仕事内容となります。

美容関連職

理美容やエステ、マッサージなどの美容関連職も、ワークワイフバランスの実現におすすめの転職先職種です。

残業時間は月平均10.4時間となっています。

理容師や美容師、あん摩マッサージ指圧師など、国家資格が必要な仕事であることに加え、ヘッドスパやネイルサロン、フットケアなど、サービスのバリエーションの幅が広いのが特徴で、さまざまなシーンで利用されるサービスとなっています。

労働時間や給与などの条件が大きく異なるため、条件の良い転職先が見つかれば、ワークワイフバランスを実現できる可能性が高くなるでしょう。

営業事務アシスタント

営業アシスタントもワークワイフバランスを実現しやすい転職先職種といえるでしょう。残業時間は月平均11.0時間となっています。

営業活動に伴う事務領域のサポートを行うのが主な仕事で、資料作成やデータ入力、電話・メール対応などを行います。

WordExcelなどのパソコンスキルやコミュニケーションスキルが求められます。

営業事務アシスタントも残業時間が少なく、年間休日が多いため、ワークワイフバランスを実現しやすいでしょう。

薬事

ワークワイフバランスを実現しやすい転職先職種の1つが薬事です。残業時間は月平均11.6時間となっています。

薬事とは医療系の専門職で、製薬会社や医療機器メーカーなどで医薬品・医療機器の厚生労働省への承認申請業務が主な仕事となります。

その他の一般的な職種と比較すれば少ない残業時間と多めの年間休日数に加え、高収入が期待できるのも魅力といえます。

社内SE

社内SEもワークライフバランスを実現しやすい職種のひとつです。残業時間は月平均21.5時間となっています。

社内SEは、自社内の情報システム部で働くシステムエンジニアです。クライアント先で活動するのではなく、主に自社システムの開発やインフラの構築・管理業務を行います。

常に最先端の技術を取り扱うため、情報収集能力と柔軟性が必要です。

社内SEは、クライアント先に出向くことが無いので、在宅勤務を推奨している企業も増えています

そのため、ワークライフバランスが実現しやすい転職先職種と言えるでしょう。

ワークライフバランスを優先して転職する5つのメリット

近年の転職者は「賃金が高いから」といった理由ではなく「労働条件(賃金以外)がよいから」と、ワークライフバランスを求める傾向が強くなっています。

そこで本記事では、ワークライフバランスを優先して転職する下記のメリットについて解説します。

  • 生活水準が向上し生産性がアップする
  • スキルアップ・資格取得に向けた時間が作れる
  • プライベートの満足度が上がる
  • 体調を整えられる
  • 副業に時間を使える

ワークライフバランスを優先した転職を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

生活水準が向上し生産性がアップする

ワークライフバランスを優先した転職をすると、生活水準が向上し生産性がアップします。

ワークライフバランスが整えられると、メリハリをつけて働けるからです。

ワークライフバランスが整っていない環境だと、残業や休日出勤が多くなり、休む時間がなくなってしまいます。

とくに、睡眠不足が続くと、仕事のパフォーマンスが落ち生産性が下がる可能性があります

また、残業や休日出勤が頻繁にあると「会社に行きたくない・働きたくない」といったマイナスな感情を持つでしょう。

一方、仕事を時間内に終わらせようと仕組みづくりをすると、企業全体に利益を与えるため、上司からの評価も上がりやすいです。

ワークライフバランスが整うと、好循環が生まれので「働きたい」「頑張りたい」といった、前向きな人が増えます。

なので、ワークライフバランスを優先することで生産性がアップするのは、メリットだと言えるでしょう。

高橋 宇内氏

ワークライフバランスを整えると、休日に時間が作れるため楽しみが増えます。

こうした活力は仕事において大切なので、ワークライフバランスが整っていない人は、転職がおすすめです。

スキルアップ・資格取得に向けた時間が作れる

スキルアップや資格取得に向けた時間が作れるのは、ワークライフバランスが整っている企業に転職するメリットです。

残業や休日出勤がある企業だと、プライベートな時間を作るのは難しいため、勉強したくてもできないでしょう。

しかし、ワークライフバランスが整うと、隙間時間に書籍を読んだりオンライン講座に参加したりスキルアップや資格取得に向けた時間が作れます

スキルアップや資格を取得すると、専門性が増えるので、企業からの評価もあがり待遇が良くなる可能性もあります。

また、スキルアップや資格を取得すると、市場価値が高まるため、転職活動で有利になります。

スキルアップや資格を取得したいけど、残業や休日出勤で時間が作れない方は、ワークライフバランスがある企業への転職がおすすめです。

高橋 宇内氏

スキルアップや資格取得には時間がある程度かかります。

そのため、現職で時間が確保できない方は、思い切って転職をするのもいいでしょう。

プライベートの満足度が上がる

プライベートの満足度が上がるのは、ワークライフバランスを優先して転職をするメリットです。

近年の転職者は「給与が良い」「自分の力が発揮できる企業」といった理由ではなく「子育て」や「プライベートの時間」を求める傾向にあります。

とくに、家庭がある人は家族との時間を作るため、ワークライフバランスを求める優先度が高くなっています。

また家庭があるのに仕事ばかりになってしまうと、関係性が悪くなってしまう可能性があるのも要因の1つです。

家庭がない人でも、ワークライフバランスを整え「オンとオフを作りたい」といった方も増えている傾向があります。

このように、ワークライフバランスを確保できれば、プライベートの満足度が上がり、休みに向けて頑張ろうとする人が増えると考えられます。

結果、日常と仕事の両立ができ、どちらの生産性もあがるでしょう。

高橋 宇内氏

最近ではとくに「プライベートをもっと満喫したいから」といった理由で転職する人は多いです。

むしろ「休日があるから、そのために努力できる」といった人が増えています。仕事もプライベートも充実させて、生産性を上げましょう。

体調を整えられる

体調を整えられるのは、ワークライフバランスを優先して転職するメリットです。

残業や休日出勤が多く、プライベートな時間も確保できず仕事ばかりになると、健康管理が難しくなります。仕事をするうえで、とくに大切なのは「身体」です。

体調不良が続いてしまうと、仕事もまともにできず、生産性は落ちてしまいます。

最悪の場合、出勤できない状態になり、回復するまでに時間がかかる可能性も考えられます

このような状態を作らないためには、ワークライフバランスを整えた、体調管理が必要です。

ワークライフバランスが整えられて、健康的な生活が続けば、仕事に対して前向きな姿勢が持てるはずです。

高橋 宇内氏

仕事で体調不良が続く会社は、あなたに合っていない可能性が高いです。

現職で体調管理ができない状況であれば、ワークライフバランスを優先した転職をしましょう。

副業に時間を使える

副業に時間が使えるのも、ワークライフバランスを優先して転職するメリットです。

近年、副業をする人が増えている傾向があり「本業よりも稼げたら独立する」といった方もいます。

残業や休日出勤が多くなってしまうと、スキルアップや資格取得に向けた学びの時間が作れません。

ワークライフバランスが整っていると、仕事帰りや休日に時間を確保できるので、独自で勉強したりビジネススクールに通ったりできます

そのため「これから副業をしたい」「副業でもっと稼ぎたい」といった理由がある人は、ワークライフバランスを優先した転職がおすすめです。

ただし、ワークライフバランスが整っているかは、外部からの情報では得られない可能性があります。

そのため、転職をする前は、クチコミや転職エージェントを活用して、企業研究を行うようにしましょう。

高橋 宇内氏

ワークライフバランスが整えられても、副業が禁止な企業もあります。

企業研究を実施するときは、副業の有無に関しても調べましょう。

ワークライフバランスを実現するための転職に必要な5つのポイント

ワークライフバランスを実現する転職をしたい思う人は多いですが、成功させるポイントがあります。

成功させるためのポイントを理解していないと、希望する条件の企業に転職するのは難しいでしょう。

本記事では、下記5つのポイントについて解説します。

  • 求める人物像を確認する
  • 企業の風土や文化に注目する
  • 希望条件に優先順位を付ける
  • スキル・経験の棚卸をする
  • 資格を取得する         

ワークライフバランスを実現させるために転職をする人は、ぜひ参考にしてください。

求める人物像を確認する

ワークライフバランスを実現させる転職では、企業が求める人物像を確認する必要があります。企業が求める人物像に近い人材であれば、採用される可能性が高いからです。

会社においても「営業ができる人材」「システム構築ができる人材」など、求める人物像は異なります。

このように、企業が求める人物像を把握するのは、ワークライフバランスを実現させる転職にとって重要です。

仮に企業が求める人物像が自分にマッチしていれば、有名大手企業や優良企業でも採用される可能性は高くなります。

企業が求める人物像を調査するときは、その会社のホームページまたは求人広告を確認しましょう

ワークライフバランスを実現するための転職では、企業研究をしっかり行い、求める人物像を把握するようにしましょう。

高橋 宇内氏

企業が求める人物像は、いますぐにでも採用したい人材です。

自分のスキルや経験と求める人物像がマッチする企業があれば、積極的にエントリーしましょう。

企業の風土や文化に注目する

ワークライフバランスを実現するための転職では、企業の風土や文化に注目する必要があります

企業の制度が魅力的だったとしても、働き方でミスマッチを起こさないためです。

企業の風土や文化は、会社ごとに異なるので、ワークライフバランスが良くても働く環境にマッチしない可能性があります。

たとえば、コミュニケーションは必要最低限で黙々と作業をしたい人が、体育会系の企業に就職をした場合、相性が良いと言えるでしょうか。企業へ就職後、ミスマッチに気づき後悔する可能性が高いと考えられます。

このように、ワークライフバランスが良くても、自分が求める環境と異なる企業に就職すると、不満が溜まってしまいます。

そのため、企業の文化や風土の理解に努めることが重要です。

企業側としても、同じ方向性で働きたいと考えるので、自社の風土や文化にマッチした人材を採用する傾向があります。

高橋 宇内氏

転職者の中にも「働く環境が合わなかった」という人も多くいました。

制度や仕事内容も重要ですが、同じように風土や文化にも注目して、トータルで決めるようにしましょう。

希望条件に優先順位を付ける

ワークライフバランスを実現するための転職では、希望条件に優先順位を付けるのがおすすめです。

優先順位を付ける理由は、企業選びに失敗しないためです。

転職で失敗する人に多いのは、優先順位を決めず、とくに重視しているポイントだけで活動をしている傾向があります。たとえば「給与や待遇」だけを意識して転職をすると、働き方や仕事内容が合わないのはよくあるケースです。

転職活動で失敗しないためには、優先順位を3~5つほど決め、いくつ条件にマッチしているか確認する必要があります。

ワークライフバランスを実現するために確認する条件
  • 在宅ワークの有無
  • 時短勤務
  • 有給休暇の取得率
  • 残業代の有無
  • フレックスタイム制
  • 住宅手当
  • 福利厚生の充実

上記のような条件の中から、あなたがワークライフバランスに求める優先順位を決められると、企業選びに失敗する可能性は低くなるでしょう。

高橋 宇内氏

せっかく転職を成功させたのに、ミスマッチになってしまっては意味がありません。

あなたが求めるワークライフバランスを実現させるためにも、優先順位を決めて転職するようにしましょう。

スキル・経験の棚卸をする

ワークライフバランスを実現するための転職では、スキルや経験を棚卸する必要があります

自分にあるスキルや経験を棚卸すると、企業に合わせたアピールできるからです。企業に合わせたアピールが的確にできると、内定をもらえる可能性が高まります。

たとえば、IT企業でエンジニアを募集していた場合、下記のどちらを採用したいと思うでしょうか。

「前職では、アプリ開発に関わるプロジェクトに参画しており、マネージャーとして運用の管理をしていました。」

「前職は不動産営業を行っており、年間売上では2,000万円を達成しました。」

上記の場合、企業側としては、即戦力となる人材を採用したいため、アプリ開発に関わっている人材を採用するはずです。

企業の募集内容に対して的確なアピールをするには、自分のスキルや経験を棚卸して整理する必要があります。

高橋 宇内氏

ワークライフバランスを求める転職を成功させるには、自分のスキルや経験を魅力的だと思ってもらう必要があります。

なので、自己分析をしっかり行い、アピールする材料を決めるようにしましょう。

資格を取得する

ワークライフバランスを実現するための転職では、資格を取得するのも手段のひとつです。

資格を取得していれば、そのスキルや技術を持っている証拠としてアピールできるため、高評価に繋がります

なぜなら、より専門性を持った人材を求めるからです。

資格は、スキルや経験よりも証拠としてアピールできるので、大きな強みとなります。

しかし、どのような資格を取得すればいいのか悩む方も少なくありません。

転職のアピールで有利になるおすすめの資格
  • 中小企業診断士
  • 情報処理安全確保支援士
  • 宅地建物取引士
  • 社会保険労務士
  • 日商簿記検定
  • ITパスポート
  • TOEIC700点以上
  • 情報セキュリティマネジメント試験
  • ファイナンシャルプランナー

上記のような資格を取得すると、転職だけでなく就職後も強みとして活動できます。

ワークライフバランスの実現を目指す人で、スキルや経験に自信がない場合は、資格の取得がおすすめです。

高橋 宇内氏

企業によっては、スキルや経験よりも、資格を重要視している場合があります。

とくに、専門的なサービスや商品を扱う企業には、効果的です。

ワークライフバランスを重視する転職先企業の探し方

ワークライフバランスを重視する企業へ転職したいのであれば、そのような企業の探し方を把握しておくことも重要です。

ワークライフバランスを重視する企業は、次に挙げるポイントを重視して探しましょう。

  • 企業の口コミを確認する
  • 時短などが可能か確認する
  • 厚生労働省の認定企業を探す
  • 社内制度を確認する
  • 転職エージェントを利用する

企業の口コミを確認する

ワークライフバランスを重視する企業は、口コミを確認することもおすすめです。実際に働いた経験がある方の声は、企業選びの参考にできるためです。

口コミから平均的な残業時間の少なさや、有休消化率産休育休制度の取得率の高さが読み取れれば、ワークライフバランスを重視している企業であると判断できます。

ただし、退職した方の口コミはネガティブなものになっているケースもあるため、複数の口コミを見て慎重に判断した方がいいでしょう。

時短などが可能か確認する

ワークライフバランスを重視する企業を探すためには、時短勤務が可能か確認しましょう。

時短勤務(短時間勤制度)は育児・介護休業法によって定められた制度で、従業員からの申し出があれば勤務時間を6時間にできます。

近年では、ワークライフバランスの実現を重要視する企業が増加傾向にあるため、求人情報を確認しておくことをおすすめします。

厚生労働省の認定企業を探す

厚生労働省の認定企業からワークライフバランスを重視する企業を探せます。


なお、若年層の雇用管理状況などが優良と認められる中小企業に対して認定する制度には次のものがあります。

  • ユースエール認定制度(若者雇用促進法に基づき認定)
  • えるぼし認定制度(女性活躍推進法に基づき認定)
  • プラチナえるぼし認定制度(えるぼし認定制度の中でも実施状況が特に優良な企業を認定)
  • くるみん認定制度(次世代育成支援対策推進法の基づき認定)
  • プラチナくるみん認定制度(くるみん認定制度の中でも取り組みの水準が高い企業を認定)

たとえば、ユースエール制度では前事業年度の正社員の月平均所定外労働時間が20時間以下で、月平均の法定外労働60時間以上の正社員が1人も存在しないことが、認定企業となる基準となっています。

これらの認定制度を参考にしつつ、最終的には企業に直接質問するなど、働く環境について確認するようにしましょう。

社内制度を確認する

ワークライフバランスを重視する企業を探すためには、企業の社内制度を確認しましょう。

先述した時短制度以外にも、働きやすい職場環境を作るために社内制度を導入している企業があります。

育児休暇や介護休暇などの休暇制度、フレックスタイム制度やリモートワーク制度など働く時間や働き方に関する制度が導入されている企業なら、ワークワイフバランスを実現できる可能性が高いでしょう。

転職時には、目先の転職条件だけではなく、中長期的な視点で転職先を選択することが重要です。

転職エージェントを利用する

ワークワイフバランスを重視する企業を探したいなら、転職エージェントを利用するのがおすすめです。

転職エージェントのコンサルタントは、企業ごとの社風や社会制度仕事なやりがいなど情報を把握しているからです。

担当コンサルタントは企業の内情に詳しいため、ワークライフバランスを重視している企業を見つけやすいといえるでしょう。

担当コンサルタントは企業の内情に詳しいため、ワークライフバランスを重視している企業を見つけやすいといえるでしょう。

ワークライフバランスを目指して転職する際に気をつけるべき5つの注意点

ワークライフバランスを目指して転職するには、気をつけるべき注意点を押さえなくてはいけません。

注意点に気をつけないと、ワークライフバランスを目指す転職が失敗に終わる可能性があるからです。

そこで本記事では、下記の注意点について解説します。

  • やりがいを失わないようにする
  • 面接官への伝え方を工夫する
  • 条件面や労働環境などの情報も集める
  • 業種・職種をよく確認する
  • 転職理由を明確にする
  • 目的を明確にする

ワークライフバランスを目指して転職をする人は、ぜひ参考にしてください。

やりがいを失わないようにする

ワークライフバランスを目指して転職する際は、やりがいを失わないように注意が必要です。

仕事は短期的ではなく、長期的な活動になるので「仕事がつまらない」といった感情は早期退職に繋がるからです。

ワークライフバランスを目指す人に多い理由は「在宅ワークしたい」「時短勤務がしたい」「フレックスタイム制がある」などです。

転職でワークライフバランスばかり気にしてしまうと「楽しい」「もっと頑張りたい」といった仕事に対する気持ちを失い、仕事への関心が無くなってしまう可能性があります。

ワークライフバランスを目指した転職を成功させるには、生活面だけでなく、仕事への関心も大切です。

高橋 宇内氏

ワークライフバランスを手にしても「仕事がつまらない」といった理由で再転職を考える人は少なくありません。

ですので、生活と仕事の両方が充実できる企業を選ぶようにしましょう。

面接官への伝え方を工夫する

ワークライフバランスを目指して転職する場合は、面接官への伝え方を工夫する必要があります

企業の面接選考では、ワークライフバランスを理由に転職するのがNGだからです。

ワークライフバランスを中心に転職活動をすると、企業は「自分のことだけで会社のことを考えていない」と考えます。

たとえば、下記のような理由で転職活動をしていた場合、どちらを採用したいと思うでしょうか。

「現職の環境がつらく、ワークライフバランス重視したいと考えております。」

「現職では、スキルアップや資格取得に向けて時間が確保できないため、ワークライフバランスを整えられる環境に身を置き、能力の向上をしたいと考えております。」

上記の場合、後者の転職者を選ぶ企業がほとんどです。

企業としては、利益を作ってくれる人材に、良い環境を与えたいとも考えます。

そのため「ワークライフバランスを整えたい」といった理由だけだと、どの企業からも採用される可能性は低くなるでしょう。

高橋 宇内氏

転職で大切な考え方は「企業ファースト」です。

企業は自社に貢献してくれる人材を採用します。

そのため、ワークライフバランスを目指すにしても、企業を優先した考えを持つようにしましょう。

条件面や労働環境などの情報も集める

ワークライフバランスを目指して転職する場合は、条件面や労働環境などの情報も集めなくてはいけません

企業の制度など、ワークライフバランスだけに注目してしまうと、入社後ミスマッチになりやすいからです。

企業によっては、ワークライフバランスが良くても、社員同士の関係などが悪い可能性もあります。

そのため、ワークライフバランスだけでなく、企業全体を通して総合的に判断するのがおすすめです。

ワークライフバランス以外に見るべきポイント
  • 相談しやすい環境があるか
  • 社員同士の関係性が良いか
  • 意思表明がしやすいか
  • 評価制度が公平であるか
  • ハラスメントへの対処があるか
  • 教育に関する制度が充実しているか
  • 給与や待遇が適切であるか

ワークライフバランス以外では、上記のポイントを見る必要があります。

しかし、社内の情報を集める方法がわからないという方も少なくありません。

社内の情報を集めるときは、企業に関する実際の口コミを確認するのと、その企業をサポートした経験がある転職エージェントに相談するのがおすすめです。

上記の方法を利用すれば、企業選びに失敗することなく、ワークライフバランス目指して転職ができるでしょう

高橋 宇内氏

実際の口コミと転職エージェントの評価を照らし合わせれば、より信ぴょう性が高い情報になるのでおすすめです。

現職の経験を活かせる業界・職種に転職する

ワークライフバランスを目指して転職する場合は、業種や職種をよく確認する必要があります

慣れていない業種や職種だと、勉強が必要になるので、かえってワークライフバランスが保てない可能性があるからです。

転職をしてワークライフバランスを保つには、いままで経験がある仕事で、慣れている必要があります。

また、業界の中でもいくつかの職種に分類されているので、企業選びは慎重に行うべきです。

たとえば、IT業界の中でも下記のように分類されています。

  • インターンネット・Web業界
  • ソフトウェア業界
  • 情報処理サービス業界
  • ハードウェア業界
  • 通信業界

仮にインターネット・Web業界から、情報処理サービス業界に転職する場合、業界特有の知識や慣習を一から学ばなくてはいけません。

このように、ワークライフバランスが手に入る企業に転職しても、悪化させてしまうのは良くあるケースです。

高橋 宇内氏

ワークライフバランスを目指すには、自分の経験がある業界や職種から選ぶことも大切です。

転職先の企業を探すときは、自分に適性があるかどうか、慎重に判断しましょう。

転職理由を明確にする

ワークライフバランスを目指して転職する場合は、転職理由を明確にする必要があります

面接官から「なぜワークライフバランスを意識したいのか」について質問されたときに、スムーズに回答するためです。

転職者で失敗する人に多いのは「ワークライフバランスを目指したい」といった漠然として理由です。

面接官に好印象を与えるには、明確な転職理由を答えなくてはいけません。そのためには「自己分析」が重要です。

自己分析によってワークライフバランスを目指す理由が明確になれば、自分自身もその目的に向けて努力できるはずです。

企業としても、入社後に活躍してほしい意欲があるので、目的に向けて努力できる人材は、採用される可能性が高まります。

そのため、ワークライフバランスを目指して転職をする人は、自己分析をして転職理由を明確にしましょう。

自己分析のポイントについては、下記の記事で解説しているので、ぜひ参照ください。

【関連記事】第二新卒の転職には自己分析が重要な理由とポイントを解説

高橋 宇内氏

転職理由は、あなただけでなく、企業にとってもメリットがあります。

明確な目的があると、働く原動力になるので、ワークライフバランスを目指す理由はハッキリさせましょう。

ワークライフバランスを実現するために利用したい転職エージェント

ワークワイフバランスを実現したいのであれば、転職エージェントの利用がおすすめです。

ワークワイフバランスの実現に加え、転職に求める条件を明確にすることで、利用者に適した転職先を紹介してもらえるためです。

転職エージェントは積極的に活用していきましょう。

リクルートエージェント

リクルートエージェント

公式URL:https://www.r-agent.com/

リクルートエージェントは、株式会社リクルートキャリアが運営する大手総合型転職エージェントサービスです。

幅広い業種・職種での転職に対応できる総合型転職エージェントとなっています。

2023年3月時点で公開求人約37万件非公開求人者約27万件と業界でもトップクラスの求人数を扱っているほか、ワークワイフバランスを実現できる企業の求人情報も多数保有しています。

求人紹介だけではなく、親身な転職支援によって利用者の転職を成功へと導いてくれます。転職活動を始めるなら登録しておきましょう。

マイナビエージェント

マイナビエージェント

公式URL:https://mynavi-agent.jp/

マイナビエージェントは、株式会社マイナビが運営する総合型転職エージェントで、さまざまな業種・職種への転職に対応しています。

2023年3月時点での求人数は公開求人約6万件非公開求人約2万件を扱っているほか、ワークワイフバランスが実現しやすい転職先の紹介実績も多くなっています。

また、業界に詳しい専任アドバイザーに加えて、企業内の情報に精通している企業担当のアドバイザーの2名からさまざまなサポートやアドバイスを受けられるのも特徴です。

中小企業への転職にも強く、転職活用時には活用したい転職エージェントといえます。

doda

doda

doda:https://doda.jp/

doda(デューダ)はパーソルキャリア株式会社が運営する総合転職支援サービスで、転職エージェント・転職サイト・スカウトサービスの3つの機能があります。

自分に合った転職活動にスタイルに合わせて使い分けられるのが、大きな特徴となっています。

もちろん、総合型転職エージェントとしての転職支援実績も豊富で、20233月時点で公開求人数約19万件非公開求人約4万件を保有しているため、あなたに合った企業を紹介してもらいやすいでしょう。

求人紹介や転職支援以外にも、転職関連のイベントで企業の担当者と会話できるなど、求職者にとって利用するメリットが多い転職支援サービスとなっています。

type転職エージェント

type転職エージェント

公式URL:https://type.career-agent.jp/

type転職エージェントは、株式会社キャリアデザインセンターが運営する転職エージェントで、東京近辺をメインに転職したい方のサポートを行っています。

30万人を超える利用者に対する転職支援実績を誇っており、特に、ITWeb業界やモノづくり業界、営業職、販売・サービス職といった職域への転職に強みを持っています。

また、ミドルクラス・エグゼクティブクラスの転職や女性領域の転職支援にも定評があり、いずれかに該当する求職者には利用しやすいといえます。

さらに、入念な面接対策など、担当コンサルタントの親身なサポートに対する評価の高い転職エージェントです。

doda X

dodaX

doda X:https://doda-x.jp/

doda Xはパーソルキャリア株式会社が運営する転職サービスで、ハイクラス向けの転職に特化しています。

ヘッドハンティングサービスに加えて、求職者が自分で求人探して応募できる転職サイトとしても利用できます。

ヘッドハンティングサービスでは、職務経歴書などを登録してスカウトを待つ仕組みで、自分の市場価値を把握しやすいほか、自分の想定以外の業界や企業からスカウトが届く可能性もあります。

ハイクラス専門カウンセラーによるカウンセリグやキャリア形成をサポートするdoda Xキャリアコーチングなど、転職前後に有益なサービスを利用できるのも、doda Xならではの特徴となっています。

最後に|転職エージェントを利用してワークワイフバランスの実現を

今回はワークワイフバランスを実現しやすい業種・職種・企業の特徴について解説しました。

生産性がアップしたり、自由に使える時間が増えたりするなど、ワークワイフバランスを実現するメリットは多いといえます。

また、ワークライフバランスを重視する企業にはそれなりの特徴があります。転職エージェントの担当者に相談しながら、働きやすい企業を探してみるといいでしょう。

  • URLcopy
CAREERUPSTAGE編集部のアバター
株式会社アシロ

CAREERUPSTAGE編集部

転職サイトやエージェントは何を選ぶかではなく、『どう使いこなすか』にフォーカスしたWEBメディア。株式会社アシロの転職メディア編集部による、転職エージェントの賢い『使い方』とキャリアアップ実現の方法論を解説。