これから転職や就職を考える方は、長く安定的に働きたいと考えている方も多いはずです。そこで注目すべきポイントの1つが、これから需要が増える仕事です。

需要がある仕事であれば、求人も多く、経験やスキルさえ磨いておけば収入アップや転職がしやすいなどのメリットも多いです。

一方で、需要はあるが故に競争が激しかったり、需要があっても働き手がおらず人手不足に陥っていたりする仕事もあります。

メリットばかりではありませんが、今後も需要がある仕事を狙うことは転職においても良い目の付けどころでしょう。

こちらの記事では、これから需要が増える14の仕事と役立つスキルの紹介などをおこないます。今後どのような仕事をするかを決める時の参考にしてみてください。

【男女共通】これから需要が増える仕事8選

早速、男女に共通してこれから需要が増えると考えられる仕事を8つご紹介します。

次のような仕事は、技術進化や社会の変化により、増え続けていくと考えられます。

ここでは、特に需要が高まると予想され、男女問わずに挑戦しやすい8つの仕事を詳しく見ていきましょう。

ITエンジニア

デジタル化の進展に伴い、ITエンジニアの需要はさらに高まると予想されます。プログラミング、システム開発、セキュリティ対策など、多岐にわたる専門知識が求められるため、関連するスキルや資格の習得がキャリアアップに直結します。

学習する機会も多く、一度スキルを身につけておけば転職もしやすくなるため、これから新しく挑戦する仕事としてはおすすめです。

関連記事：未経験のエンジニア転職は「やめとけ」と言われる理由とは？実態や成功のコツを解説！

Webマーケター

インターネットの普及により、Webマーケティングの重要性が増しています。デジタル広告、SEO、コンテンツマーケティングなど、オンライン上でのブランド価値を高める戦略立案は今後も必要とされるでしょう。

また、Webに限らず、集客・販促方法を考えるマーケティングのスキルは多くの業界・企業で求められるスキルでもあるため、ビジネス書を読むなどして知識を高めておくこともおすすめです。

関連記事：Webマーケティング職へ未経験から転職するには？転職手順・やりがい・スキルも解説

コンサルタント

企業が直面する様々な問題を解決するため、さまざまな提案をおこなうのがコンサルタントの業務となります。ビジネス戦略、組織改革、IT導入など、幅広い知識と経験が必要とされる職種のため、年収も高い傾向にあるようです。

何かの分野で実績を積んできた方であれば、コンサルタントとして活躍することで、幅広く柔軟な働き方にシフトしていくこともできます。

関連記事：コンサルタントが激務なのは本当？やめとけと言われる理由や実態・魅力を解説

動画クリエイター

SNSの普及により、動画コンテンツの需要が急増しています。クリエイティブな視点と技術的なスキルを持つ動画クリエイターへの需要は高く、多くの分野で活躍の場が広がっています。

個人やリモートでも始めやすい仕事であるため、副業からスタートしてみるのもおすすめです。

心理カウンセラー

ストレス社会と言われる現代において、心理的なサポートを必要とする人は増加しています。心理カウンセラーは、個人のカウンセリングなどを元に心の健康を支える仕事のため、非常にやりがいのある業務といえるでしょう。

2015年から企業におけるストレスチェック制度が義務化され、海外では日本よりもカウンセリングが身近で、少しでも精神的な不調が出ればカウンセラーを頼ることも多いです。

日本ではまだ精神科や心療内科への心理的なハードルが高い傾向にありますが、そのような文化が日本にも浸透すれば、カウンセラーとしての需要もさらに高まることが考えられます。

データサイエンティスト

ビッグデータの活用が進む中、データサイエンティストの役割が注目されています。データ分析を通じて新たなビジネスチャンスを生み出すスキルが求められます。

データを収集するためのシステムを組んだり、収集したデータを元に改善・提案をしたり、データをうまく取り扱うことができる人材には需要が出てくるでしょう。

データサイエンティストという特定の仕事でなくても、マーケティングやコンサルタントなどの仕事でもデータを扱う能力は求められます。

営業職

どのような時代でも、製品やサービスを顧客に届ける営業職の役割は重要です。特に、顧客のニーズを理解し、適切なソリューションを提案できる能力が求められます。

業界・男女問わずに活躍できるため、営業スキルさえ身に付けていれば、今後働き先に心配することも減ってくるでしょう。

関連記事：営業未経験者におすすめの業界7選！転職を成功に導く7つの手順

介護士

高齢化社会が進んでいることもあり、介護士の需要は一層高まっています。高齢者の生活を支える重要な職業として、今後も安定した需要が見込まれます。

一方で、需要に対して人材が追い付いていない人手不足の問題や、過酷な労働環境なども問題視されています。

ただ、今後も需要があることは間違いないので、政府が介護業界の問題解決に手を打つなどの政策を取り入れるのであれば、介護士も働きやすくなっていくと予想されます。

関連記事：介護職はきつくて大変？仕事のやりがいや働くメリットを現役介護士が紹介！

【女性向け】これから需要が増える仕事3選

女性のキャリア形成において、特に需要が高まると予想される仕事を3つピックアップしました。女性の視点やスキルが活かせる仕事が多く、これらの分野では今後さらなる活躍が期待されます。

Webデザイナー

デジタル化の進展に伴い、Webデザイナーの需要は増加しています。ユーザーインターフェース（UI）やユーザーエクスペリエンス（UX）の設計において、女性ならではの感性や視点が重要視されています。

Webデザインを1から学べるオンラインスクールなども充実しており、未経験からでも挑戦しやすい仕事の1つです。

関連記事：未経験からWebデザイナーになる方法とは？必要なスキルや勉強法を紹介

キャリアカウンセラー

変化する労働市場において、キャリアカウンセラーの役割が重要になっています。特に女性のキャリア形成をサポートする専門家への需要が高まっています。女性特有のキャリアの悩みや働き方に対する理解が求められます。

特に転職市場においては、「看護師向けの転職サービス」など、分野が細分化されている傾向にあります。

今まで看護師をしていた方が、看護師向け転職サービスのキャリアカウンセラーに転身するような選択肢もあります。

看護師

医療分野における需要は常に高く、特に看護師は不可欠な職種です。医療現場における看護師の役割は、患者のケアだけでなく、医師のサポートや病院運営にも関わるため、今後も安定した需要が見込まれます。

関連記事：「看護師にならない方がいい」は本当？理由や看護師に向いていない人を解説

【男性向け】これから需要が増える仕事

男性に向けた、これから需要が高まると予想される仕事を紹介します。特に技術的な専門知識や身体的な強さを活かせる職種が含まれます。

建設・建築関連の仕事

都市開発やインフラ整備が進む中、建設・建築関連の仕事の需要は高まっています。技術革新に伴い、新たな技術や建築方法論を学ぶことも可能です。

建設・建築の仕事は以前から需要がありましたが、今後も変わらず需要があり続けるでしょう。一方で、働き手がITなどの他の分野に流れるようになったり、高齢の職人の後継者問題が出てきてしまったり、人手不足に陥っている企業も少なくありません。

関連記事：建築業界におけるホワイト企業の特徴3選｜見極める方法を解説

ITコンサルタント

ITコンサルタントは、ITを活用して顧客である企業の経営改善を提案する仕事です。

各企業のデジタル化・DX化が進む中、ITコンサルタントの役割はますます重要になっています。

ビジネスとITの橋渡しをすることで、企業経営の改善や効率化を支援する業務が主になるため、豊富な知識や経験が求められる反面で、やりがいも大きな仕事といえるでしょう。

関連記事：ITコンサルタントはやめとけと言われる理由とは？業務内容・メリット・適正について解説

理学療法士

理学療法士は、主にリハビリの分野で活躍する身体動作の改善をおこなう専門家です。

高齢化社会に伴い、健康維持やリハビリテーションの需要が増加しています。身体的なサポートだけでなく、患者の精神的なサポートも含めた総合的なケアが求められます。

そもそも「これから需要が増える仕事」とは？

ここまで14つの具体的な仕事を挙げてきましたが、そもそも需要が増える仕事にはどのような特徴があるのでしょうか？

これから需要が増える仕事を選ぶ場合には、市場のトレンドや技術革新、社会の変化などを理解することが重要です。

特に、以下の分野での需要が高まることが予想されます。

• ITを活用する仕事
• コミュニケーションや対人が必要な仕事
• AIに代替されにくい仕事

IT関連の仕事

デジタル化が進む中、IT関連の仕事の需要は増え続けています。プログラミング、システム開発、サイバーセキュリティなど、多様な分野で専門知識が必要とされます。

一方で、後述するようにAIに代替されやすい仕事も多いため、その仕事の将来性もきちんと検討・把握することが大事でしょう。

コミュニケーションが必須になる仕事

時代が移り変わっても、人間関係やチームワークが重要な職場での優れたコミュニケーションスキルは求められ続けます。

引き続き、ビジネス、教育、ヘルスケアなどの分野で、対人スキルが重視される傾向にあり、コミュニケーションが高い人材は、転職市場でも必要とされ続けることでしょう。

AIに代替されにくいクリエイティブな仕事

AIの発展に伴い、これまで人間が関与していた仕事が、徐々にAIに代替されることが予想されます。

ただ、AIは既に出来上がっている製品やサービスなどから学習することが基本になるため、クリエイティブな思考や独創性を必要とする職種の需要は維持されると考えられます。

AIに代替されにくい仕事としては、独自性の高い芸術やデザイン、コンテンツ制作などが含まれます。

これから需要が増える業界とは

具体的に需要が増える仕事についてはご紹介した通りですが、今後も需要が高まるであろう業界もいくつもあります。今後、特に需要が増えると予想される業界には、以下のような分野があります。

• IT業界
• 医療・福祉業界
• 流通業
• ゲーム業界
• 医療機器のメーカー

これらの業界では、新たな技術やサービスが継続的に求められており、業界全体で需要が増えていくと考えられます。

IT業界

IT業界では継続的な技術革新とともに、新しい職種が生まれています。近年でもクラウドサービス、AI、ブロックチェーンなどが注目されており、新たな仕事や企業も多く登場してくる分野です。

一方で移り変わりが早い業界でもありますので、変化・対応していける人材や企業でないと取り残されてしまう可能性も高いでしょう。

医療・福祉業界

高齢化社会の進行に伴い、医療・福祉業界では人手不足が問題となっています。

医療は今後も無くなることがない分野のため、看護師、介護士、医療技術者など、幅広い職種で需要が増えていくことが考えられるでしょう。

EC（流通業）

オンラインショッピングの普及により、EC業界では物流、マーケティング、カスタマーサポートなど、多方面での人材需要が増加しています。

近年では国内のみならず海外発のECも一般的に利用されるようになってきているため、今後もますます拡大していく業界といえるでしょう。

ゲーム業界

近年では巣ごもり需要やeスポーツなどの普及もあり、ゲーム業界は世界的にも市場が拡大していく業界と予想されています。

開発、デザイン、マーケティングやシナリオライターなど、さまざまな職種で挑戦することができるため、選択肢のひとつとして検討してみるのも良いでしょう。

関連記事：ゲーム業界に未経験から転職するのは無理？未経験から転職する方法をわかりやすく解説

医療機器のメーカー

高度な医療技術の発展に伴い、医療機器メーカーでは研究開発、製品設計、マーケティングなどの分野で専門知識を持った人材が求められています。

経済産業省が2023年に発表した資料によれば、日本は世界市場のなかでも第2位（※第1位はアメリカ）と高いシェアを誇っており、グローバルな観点からも今後の需要が増えていくと考えられるでしょう。

これから需要が増える仕事に役立つ資格・スキル

将来のキャリアを考える際には、特定の資格やスキルが大きなアドバンテージとなることがあります。ここでは、特に需要が高まる業界で役立つ資格やスキルを紹介します。

【IT業界】基本情報技術者・ITパスポート

エンジニアなどの職種にとっては、基本情報技術者試験やITパスポートなどの資格は有利に働くでしょう。

基礎的な資格のため、未経験からでも目指しやすいのが特徴といえます。まずは挑戦してみて、より難易度の高い資格を目指すのも良いでしょう。

【クリエイティブ業界】色彩検定・Adobeスキル

Webデザイナーなどのクリエイティブな分野では、色彩検定やAdobe製品の使用スキルが大きく役に立ちます。

デザインの基本理論や実践的なツールの使い方を身につけることで、幅広い職種で活躍できます。

【コンサルタント】中小企業診断士

コンサルタント業界では、特に中小企業診断士の資格が重宝されます。

ビジネスの基本原則、経営戦略、マーケティング、財務管理など、幅広い知識が求められます。日本に中小企業は数多く存在するため、転職やスキルアップの際にも有利に働く資格といえるでしょう。

これから需要が増える仕事に就く方法とは

これから需要が増える仕事に就くためには、継続的なスキルアップが必要です。特に現職に将来性を感じられない場合、新しく未経験の分野に挑戦したいと考える方も少なくはないでしょう。

この章では、これから需要が増える仕事に就くための大まかな手順について紹介します。

常に新しい情報を取り入れる

技術の進化や市場のトレンドは日々変化しており、需要のある業界も年々変化していきます。

業界の最新動向を常に追いかけ、新しい情報を取り入れることが、これからのキャリア形成において非常に重要です。

積極的にニュースを見たり、求人情報を閲覧したりして、情報を幅広くキャッチしておくと良いでしょう。

自己分析をして自分に向いている業界を見極める

いくら需要がある仕事でも、自分に合っていなければ、早期退職に繋がってしまいます。仕事自体の需要だけでなく、自分の興味、強み、価値観を深く理解することも非常に重要です。

自己分析をして、自分に合った仕事をいくつかに絞っておくと良いでしょう。

インターネット上で自己診断をすることもできますし、転職エージェントでキャリアカウンセリングを受けることもおすすめです。

関連記事：自分に向いてる仕事がわからない！転職に有効な方法や適職を見つけるポイントを解説

資格やスキルの習得を目指す

挑戦する仕事の方向性が定まった場合、特定の業界や職種で必要とされる資格やスキルの習得を目指します。

資格取得は専門知識を深めるだけでなく、職業への適合性を証明する手段ともなりますので、勉強を始めてみてから本当にその仕事に挑戦するかを判断しても良いでしょう。

とにかく具体的に第一歩を踏み出してみることが大事です。

これから需要が増える仕事に就く場合の注意点

需要が増える仕事を狙って転職する際には、いくつかの注意点があります。以下では、これからのキャリア形成において留意すべきポイントを挙げます。

• この先も安定すると過信しない
• 給与や待遇の良さだけで決めない
• 向いていない仕事は選ばないようにする

この先も安定すると過信しない

どの業界も変化が激しく、今求められているスキルが将来も同じように価値を持つとは限りません。柔軟な姿勢で常に新しいスキルを身につける意欲が重要です。

特に上でもあげたIT業界や流通業、エンタメ業(ゲーム業界)は変化も激しい業界ですので、新しい変化に柔軟に対応できる人でないと、苦労してしまうかもしれません。

給与や待遇の良さだけで決めない

給与や待遇の良さは重要な要素ですが、それだけで職業を選ぶのはリスクが伴います。もし自分に合わない仕事だった場合、「こんなはずではなかった」と後悔してしまう可能性はゼロではありません。

短期離職を繰り返してしまうと、次回の転職活動にも不利に働きます。

本当に興味があるかどうか、勉強するモチベーションを保てるかどうかなど、長期的な目線で判断することで、入社後にミスマッチを起こすのを防ぐことができるでしょう。

向いていない仕事は選ばないようにする

いくら条件が良い会社であっても、仕事自体が自分に合っていなければ、仕事そのものが苦痛になってしまうこともあります。

記事内でも何度かお伝えしてきたように、自己分析を徹底的におこない、自分に向いている仕事を見極めるのが大切です。

まとめ

これからの職業市場は、技術革新や社会の変化によって常に進化しています。未来のキャリアを成功させるためには、最新のトレンドを追いかけ、必要なスキルや資格を身につけ、自分に合った職業を見極めることが重要です。

これから需要が増える仕事を見つけることも大事ですが、それらを知った上で自分に合っている仕事に絞ることも忘れてはいけません。

自分の市場価値をしっかりと把握した上でスキルを磨くことで、これからのキャリアを充実させる鍵となるでしょう。