現在の仕事で思ったほど稼げておらず、将来への不安を抱えている人は少なくありません。

営業職へのキャリアチェンジを検討しているものの、どの業界で働けば稼げるのかが分からずに、転職に踏み切れない方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、営業職で稼げる業界や年収が高くなりやすい理由を解説しました。

実際に営業職として働いている方の給与明細や、毎月の残業時間、ボーナスの有無についても紹介しています。

営業職へ転職するメリットとデメリットも解説していますので、キャリアチェンジを考えている方は参考にしてください。

関連記事：営業職の転職に強いおすすめ転職エージェント徹底比較17選｜失敗しない選び方と転職成功のコツを解説

営業職で稼げる業界5選

営業職への転職を検討している方に向けて、給与水準が高く稼ぎやすい業界を5つ紹介します。

医療業界

医療業界の営業職は、他の業界と比べて報酬が高くなりやすいです。

とくに、MR（医薬情報担当者）や医療機器営業は専門知識を活かせる職種のため、その分給与水準も高く設定されています。

多くの企業は入社後に研修制度を設けており、未経験からの転職でも段階的に年収アップを狙えるでしょう。

日々の業務では医師や看護師など医療従事者と商談する機会も多く、医薬品や医療機器に関する法規制の知識が求められます。

金融業界

金融業界で働く営業職の給与は固定給とインセンティブ制度で構成されており、成果を出せる人材ほど稼げる傾向にあります。

インセンティブ制度とは、仕事の成果や目標達成に応じて、報酬や評価を与える仕組みです。

営業職のインセンティブ制度では実質無制限に稼げるため、販売数が多い方は年収1,000万円以上を達成できるでしょう。

以下の記事では証券会社のリテール営業（金融商品の提案・販売）に転職するためのコツを紹介したので、あわせて読み進めてください。

関連記事：【徹底解説】証券会社のリテール営業に転職するためのコツと成功のヒント

IT業界

IT業界は今後も成長が見込まれており、専門知識を持つ営業職は稼ぎやすいと言えるでしょう。

クラウドサービスやDX関連の営業職は企業からの需要が高く、単価の高い案件を担当できる機会も少なくありません。

IT業界はサブスクリプション型のサービスが多いため、継続的な取引による安定した収入が期待できます。

ただし、高収入を得るためには、IT知識とビジネススキルの両方が求められるでしょう。

以下の記事ではIT営業のメリットや向いている人の特徴を解説しましたので、転職活動の際は参考にしてください。

関連記事：IT営業がきついと言われる理由とは？メリットや向いている人を解説！

不動産業界

不動産業界は商材の単価が高額であり、成果を上げられる営業職は高収入が期待できる特徴があります。

営業職は基本給に加えて売り上げに応じたインセンティブも支給されるため、高額のマンションを販売できる社員は1,000万円を超える年収も期待できるでしょう。

不動産は一般的に仕入れ金額と販売価格の差が大きく、利益率が高いことも稼げると言われる理由の一つです。

以下の記事では不動産営業の年収相場を紹介しましたので、あわせて読み進めてください。

関連記事：不動産業界の営業職の年収相場は？給料が高い理由や高収入を実現する転職のコツを解説

保険業界

保険業界では完全歩合制で給与を支払う企業もあり、売り上げの高い営業担当者は年収1,000万円を狙えます。

外資系の企業では高いインセンティブ率が設定されている場合もあり、成果を出せば出すほど稼げるでしょう。

とくに富裕層向けの保険や法人向けの団体保険を獲得できる方は、高収入を得やすいと言えます。

このように保険営業は高収入が期待できる職種ですが、成功するためには適切な準備が必要です。

保険営業への転職を成功させるポイントは以下の記事で紹介しましたので、転職を検討している方は参考にしてください。

関連記事：保険の営業職へ転職したい｜保険営業の実態と転職を成功させるポイント

営業職の年収が高くなりやすい理由

営業担当者は他の職種と比べて、一般的に稼ぎやすいと言われています。

営業職の年収が高くなりやすい理由を、3つにまとめました。

とくに医療業界やIT業界など、今後の成長が見込める企業を選ぶと、安定した収入を確保できる環境で働けます。

営業経験を積むことで、マネージャーへの昇進や新規事業の立ち上げなど、1,000万円を超えるような年収も期待できるでしょう。

以下の記事では、営業職で稼げる人の特徴や高収入を実現するための対策を紹介したので、あわせて読み進めてください。

関連記事：営業職の年収は高い？高収入な営業の特徴と実現するための対策とは

【独占インタビュー】営業職が稼ぐコツとは？給与明細も大公開

編集部では営業職の給与について調査すべく、株式会社MEDISITEの吉村 聡一郎さんにインタビューを実施しました。

※KPI（Key Performance Indicator）とは、業績を評価し管理するための定量的な指標のこと。

営業職へ転職するメリット

営業職へ転職するメリットを、4つ紹介します。

求人が豊富

求人が豊富なことは、転職活動の際に営業職を選ぶメリットの一つです。

事実として、厚生労働省の資料を確認すると、営業職業従事者の有効求人倍率は2倍を超えています。

多くの企業が売り上げに直結する営業職を求めているため、転職希望者は数多くの求人の中から自分に合った職場を選べるでしょう。

参考：厚生労働省 一般職業紹介状況(令和6年11月分)

未経験でも採用されやすい

営業職は未経験でも採用されやすく、異業種からの転職を希望する方にとっては大きなメリットとなるでしょう。

なぜならば、営業スキルは実務を通じて身に付けられる要素が大きいからです。

企業側も営業職の特徴を理解したうえで、未経験者の採用を積極的に進めています。

入社後の研修を通じて商品知識やコミュニケーションスキルを身につけられるため、前職での経験にとらわれすぎる必要はないでしょう。

以下の記事では営業未経験におすすめの業界を紹介しましたので、参考にしてください。

関連記事：営業未経験者におすすめの業界7選！転職を成功に導く7つの手順

結果を出すと年収が上がりやすい

営業職は商材の売り上げに応じて評価されるため、結果を出すことで年収アップが期待できます。

自分の実績が直接評価に反映されるため、年収アップを目指す方にとって大きなメリットとなるでしょう。

ただし、成果報酬型の給与体系の場合、売り上げ目標に届かない月は収入が下がる可能性もあります。

転職先を選ぶ際は基本給とインセンティブの割合や、毎月の目標設定などを確認してから企業を選んでください。

仕事の裁量が大きい

仕事の裁量が大きいことも、営業職へ転職するメリットの一つです。

営業職では自分の判断で仕事を進められる環境が整っており、成果を上げている社員は上司や同僚からの細かい指示が少なくなります。

例えば、商談の進め方やスケジュール管理など、多くの場面で自由に仕事を進められるでしょう。

仕事への責任感が強い方や自己管理能力の高い人は、自分のペースで業務を進められる営業職への転職をおすすめします。

営業職へ転職するデメリット・注意点

営業職へ転職するデメリットや注意点を、3つ紹介します。

以下のデメリットや注意点を理解して、転職するかどうかの判断基準にしてください。

ノルマ達成のプレッシャーがある

毎月ノルマ達成のプレッシャーがあることは、営業職へ転職するデメリットの一つです。

多くの企業では、営業職に対して売上金額や顧客獲得数など、具体的な目標を設定しています。

とくにノルマが厳しい企業へ転職すると、目標達成への責任感から精神的なプレッシャーを感じる可能性があるでしょう。

転職活動の際は、採用担当者から毎月のノルマや達成状況について、具体的な数字を確認してください。

休日でも顧客対応するケースがある

休日にも顧客対応が必要なことは、営業職へ転職するデメリットと言えそうです。

個人の顧客を担当する場合、相手が平日に仕事をしていると、土日での商談を希望するケースが多くなります。

ただし、企業によっては休日手当や代休制度を利用できるため、面接時に確認しておきましょう。

一般職と比べて経費の自己負担が増えやすい

営業職は第一印象が重要なため、清潔感のあるスーツや髪型など、身だしなみにかかる費用は増える傾向があります。

また、営業職は顧客を接待する機会も多く、交通費や飲食代などの経費負担が発生します。

これは、営業職へ転職する注意点の一つとなるでしょう。

とはいえ、充実した経費制度を設けている企業もあるので、転職の際は経費の上限額や営業手当の有無などを把握してください。

営業職で稼ぐためのポイント

営業職で稼ぐためのポイントを、3つ紹介します。

毎月の目標を設定している

営業職で継続的に年収を上げるためには、毎月の具体的な目標設定が欠かせません。

目標を設定すると自分の成果が数字で確認しやすくなり、営業活動に優先順位をつけられるからです。

例えば「今月は5件の新規顧客との商談を成立させる」といった数字を設定すると、1日あたりに必要なアポイントの数を逆算して計画を立てられます。

目標の数字から具体的な行動に落とし込むことで、継続的にノルマを達成しやすくなり、年収アップも期待できるでしょう。

コミュニケーションスキルが高い

コミュニケーションスキルが高い人も、営業職として稼ぎやすい傾向があります。

理由は、顧客の課題や悩みを効果的に聞き出し、適切な商品を提案できるからです。

コミュニケーションスキルが高いと幅広くネットワークを築けるため、紹介を通じて新規顧客の獲得もしやすいでしょう。

例えば、話好きな顧客に対してはじっくりと耳を傾けることで、仕事上の課題を把握し最適な商品を提案できます。

営業担当者は顧客のニーズに対して適切な商品を提案できるため、結果として売り上げアップにも繋がるでしょう。

担当する業界の知識を深めている

担当する業界の知識を継続的に学ぶことは、営業職として稼ぐための重要なポイントです。

とくに、IT業界や金融業界では新しいサービスが次々と登場するため、最新情報の収集は欠かせません。

例えば、社内のデジタル化を進めている企業には、クラウド型の勤怠管理システムやAIを活用した在庫管理システムの提案が有効です。

サービスの具体的な活用事例を理解している営業担当者は、顧客の状況にあわせた提案ができるため、成約率も高くなる傾向があります。

営業職への転職を成功させるコツ

営業職への転職を成功させるコツを、4つ紹介します。

異業種から営業職への転職を希望する方は、以下のポイントを意識してください。

希望する業界や取り扱う商材を調べる

営業職への転職を考え始めたら、希望する業界や取り扱う商材の情報を集めてください。

営業職は業界によって営業スタイルが大きく異なるため、情報収集をおこなうと自分にあった働き方を見つけられます。

例えば、新規顧客の開拓にやりがいを感じる方には、電話営業や飛び込み営業を中心とする保険業界がおすすめです。

一方で、既存顧客との信頼関係を深めながら新商品を提案する営業スタイルを希望する方には、ルート営業が主流のIT業界が適しているでしょう。

このように、業界ごとの特徴や取り扱う商材を理解できると、あなたの希望する働き方に最適な企業を選べます。

必要書類を作成する

応募する企業を複数に絞れたら、必要書類を作成しましょう。

具体的には、履歴書と職務経歴書を準備してください。

とくに、職務経歴書は自分のスキルや実績を効果的にアピールできる書類です。

面接機会を増やすためにも、時間をかけて丁寧に作成してください。

面接対策をおこなう

必要書類が完成したら、面接対策をおこないましょう。

繰り返し面接対策をおこなうと、以下の効果が期待できます。

十分に準備を重ねることで、自信を持って面接に臨めます。

転職支援サービスを利用する

必要書類の作成や自分ひとりでおこなう面接対策に不安のある方には、転職支援サービスの利用をおすすめします。

転職支援サービスを利用すると担当者に無料で相談ができ、職務経歴書の作成や模擬面接も依頼できるからです。

営業職に特化したサービスを利用すると、業界に詳しい担当者から具体的なアドバイスを受けられるでしょう。

営業職への転職におすすめの転職支援サービス

営業職へ転職する際に、おすすめの転職支援サービスを3つ紹介します。

各社の特徴は異なりますので、自分にあったサービスを選んでください。

SQiL Career Agent｜営業職に特化したサービス

SQiL Career Agentは、営業職の転職に特化したサービスです。

とくにIT企業やSaaS領域における営業職の求人を数多く取り扱っており、成長市場で働きたい方におすすめできます。

SQiL Career Agentの大きな特徴は、言語化しにくかった「営業スキル」を具体的に可視化できることです。

独自のデータをもとに営業スキルを評価できるため、自分のアピールポイントにあわせて企業を提案してもらえます。

サービス名	SQiL Career Agent
運営会社	株式会社セレブリックス
公開求人数	優良求人を直接ご紹介
対応地域	東京を中心とした関東 （大阪・名古屋・福岡・仙台・札幌などの大都市は相談可）
公式サイト	https://sqil-career.com/

ビズリーチ｜転職後の年収アップを狙える

ビズリーチは、ハイクラス向けのスカウト型転職サービスです。

登録後は直接企業やヘッドハンターからスカウトメールが届くため、転職活動に多くの時間を使えない方におすすめできます。

ビズリーチでは高収入の求人を豊富に取り扱っており、転職後の年収アップが期待できます。

管理職の求人も数多く掲載しているため、30代・40代でキャリアアップしたい方は公式サイトから会員登録をしてください。

（※1）ビズリーチ公式サイトより

リクルートエージェント｜業界トップクラスの求人数

リクルートエージェントは、数多くの求人を取り扱う転職支援サービスです。

2025年1月時点では、営業職の求人が104,477件も掲載されていました。

求人情報には想定年収700万円以上のポジションや上場企業の案件も多数含まれており、転職後の年収アップを狙えます。

また、他の転職サイトや一般の求人サイトに掲載されていない非公開求人も豊富です。

リクルートエージェントへの登録後は、好条件の求人を紹介してもらえるでしょう。

営業職に関するよくある質問

営業職への転職を検討する方から、よく聞かれる質問を3つ紹介します。

営業で接待が多い業界は？

取引先との関係にもよりますが、接待の多い業界は以下の通りです。

とくに不動産業界では、建設会社や不動産の管理会社など幅広い取引先と関係を築く必要があるため、接待の機会は多くなっています。

ただし、近年はコスト削減の観点から接待を控える企業も増えており、営業担当による取引先との会食も以前より減少傾向にあります。

営業職で1番稼げる業界は？

日経転職版の統計データによると、営業職で1番稼げる業界は金融業界（投資・投信・投資顧問）です。

稼ぎやすい業界と具体的な年収を、以下にまとめました。

金融業界の営業職は企業や大口顧客の資産形成を担当する機会が多く、成約時のインセンティブも高額になりやすい特徴があります。

参考：日経転職版

営業職の大変なところを教えてください

営業職が大変と言われるおもな理由は、以下の5つです。

以下の記事では営業職がきついと言われる理由を詳しく解説したので、転職活動の際は参考にしてください。

関連記事：営業がきつい理由とは？「辛い」「辞めたい」と感じる前の対処法を解説

まとめ｜営業職は結果を出すと稼げる職種

この記事では、営業職へ転職する際のメリットやおすすめの業界を解説しました。

営業職は年間を通して求人が豊富にあり、未経験でも採用されやすいメリットがあります。

一方、営業職にはノルマ達成のプレッシャーや、休日でも顧客の対応を行うなどのデメリットも存在します。

ただし、売り上げに応じて評価されるため、今よりも年収をアップさせたい方にはおすすめの職種です。

転職を検討されている方は、業界知識や具体的なアドバイスを得られる、転職支援サービスの無料相談を利用してください。