不動産の営業職に転職して、収入アップを図りたい方向けの記事です。

不動産業界で働く人、特に営業職は平均的に年収が高いといわれます。有名なハウスメーカーやディベロッパーなどで活躍する人の中には1000万円を超える年収も珍しくありません。

昔から不動産の営業は、高く設定されたインセンティブが給料に加わるため「営業の腕次第」だといわれてきました。逆にいえば、成績を残せなければ希望するような年収には届かない可能性もあります。

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不動産の営業職は平均年収

厚生労働省が提供する「職業情報提供サイトjobtag」の統計によると住宅・不動産営業の平均年収は578万円と報告されています。

全産業の平均年収である458万円と比較して高い水準にあるといえるでしょう。

ただし一口に不動産といっても業態もさまざまです。また企業規模や勤続年数、個人の業績によって収入には大きな差が現れます。

参考：職業情報提供サイトjobtag｜厚生労働省

不動産業の営業の給料が高い理由

なぜ不動産の営業は他の業種と比べて年収が高い傾向にあるのでしょうか。

次の3つの理由から解説します。

インセンティブによって収入が上がる

不動産営業は、基本給に加えて売上に応じて支給されるインセンティブ（歩合給）が加わります。

歩合給が多いほど、営業担当者のモチベーションアップにつながるとされます。

会社にとっても、より売上が向上するきっかけとなるため、会社と社員のどちらにもメリットのある制度です。

より多くの収入を得たいと考える人にとっては、魅力的な仕組みだといえるでしょう。

商材の金額が高額である

不動産は1件あたりの商品単価が高いことも特徴です。

住宅の賃貸でも数十万円で、ビルやマンションの売買となれば数億円の取引にもなるでしょう。

1件の契約によるインパクトが大きく、1億円のマンションを担当した場合に1％の報酬でも100万円のボーナスが得られる計算になります。

業界の構造上、利益率が高い

不動産は一般的に仕入れ価格と販売価格の差が大きいといわれています。

企業として利益を確保しやすく、また製造業のような在庫を抱えるリスクも少ないといえるでしょう。

こうした利益を生みやすいビジネスモデルが、業界全体の給与相場を押し上げることにもつながっています。

不動産営業の種類

不動産の営業は、次の5種類に大別されます。

それぞれの特徴と必要な能力や適性を解説します。

売買仲介

売買仲介営業は、売主と買主の間に入って、売買契約の仲介を行う仕事です。

一戸建てやマンションだけでなく土地やビル一棟、倉庫などを取り扱います。

契約時の販売額の一部を仲介手数料として受け取ります。賃貸と比べて取引価格が高額で、1件あたりの報酬も高い。

物件や不動産に関する知識が求められるのはもちろん、顧客のニーズや状況をつかみながら、買い手、売り手の立場に立った価格交渉力や調整力が求められます。

賃貸仲介

不動産の貸し主と借り主の間を仲介します。

売買の場合と基本的な構図は同じですが、1件あたりの取引単価は安くなり、案件数も多くなります。

地域や物件の形態によって得意分野をもつことや、顧客へのスピーディな対応が成果につながるでしょう。

一般的にライバルとなる業者も多いため、広告出稿や電話対応など集客の仕組みが重要な業務です。

住宅販売

住宅販売の仕事は、主に自社が建築する住宅や、もとから所有する土地建物を販売します。

新築で分譲マンションや戸建を取り扱うことが一般的で、大手デベロッパーや住宅メーカーでは信頼性も高く給与も高水準です。

住宅ローンや税制、建築に関する法律など専門知識が求められるほか、顧客へのヒアリング力、提案力、長期的に信頼関係を構築できる人間性も必要とされます。

自社の住宅展示場などを拠点に営業活動を展開します。

投資用不動産営業

不動産投資によって収益を出したいと考える個人投資家や資産家などに対して営業を行います。

住居ではなく投資が目的なので、投資ローンや利回り、ROIなどの金銭的なアドバイス、税制の基礎知識が求められることが一般的です。

投資目的ではマンション一棟や都心の超高級住宅地を扱うこともあるため、取引金額が住居用の売買に比べてさらに大型化することも少なくありません。

投資家や資産家から新たな見込み顧客を紹介してもらえるようになれば、その後の営業活動が有利になります。

そのため知識や誠実な人柄、コミュニケーション能力が広く必要とされます。

仕入れ営業

土地や建物など物件の情報収集を行い、売買や賃貸の仲介を行うための仕入れを行う営業スタイルです。

物件の査定力、地域事情に詳しく、交渉のうまさが求められます。地主や不動産会社もプロであることが多く、他社の条件と比較されることも多くあります。

仕入れたあとの不動産からどのように収益を生み出すか、将来を見据えた計画を立てる力も必要です。

関連記事：20代未経験でも不動産業界に転職できる！仕事の種類や魅力、転職成功のポイントなどを解説

不動産営業の年収アップのポイント

不動産の営業職にもさまざまな形態があることを解説しました。

次に年収をアップさせるためのポイントを解説します。

不動産業に有利な資格を取得する

不動産の仕事に役立つ専門的な資格を持っていると、プロとしての信頼性が増し、より高い報酬が得やすくなります。

資格だけでなく、不動産市場のトレンドに敏感であり、頻繁にアップデートされる法規制などにも対応できると有利でしょう。

ネットワーキングと人脈の構築

仲介業では特に人脈の広さが、営業成績のカギを握ります。

顧客にとっては不動産の売買は、人生を左右するような大きなイベントであり、取引に満足した場合には親類や知人などを紹介してもらえることがよくあります。

また自身の力だけでなく、法律や税制、建物や内装の素材、デザインなど強みを持った専門家とのつながりも財産となります。

結果的に自身の評価や営業成績を高めることにも直結します。

高単価の物件を取り扱う

より取引金額の高い物件を取り扱うほうが、不動産営業の収入面では有利といえます。

一般的なインセンティブは、売買価格に一定の料率をかけて決まるため、売買金額が2倍ならばインセンティブも2倍になります。1件の契約による収入増が大きいため、できるだけ高単価の物件を取り扱える仕事を選ぶのがよいでしょう。

もちろんその分、経験や知識も求められるため、コツコツと営業実績を積み上げる期間も重要です。

法人営業に注力する

法人向けの営業では、大口の取引が見込めるため、個人向けより売上や利益が大きくなる傾向にあります。

億単位の取引を成功させれば、インセンティブも高額となるでしょう。拠点や社員数の多い企業では、継続的な取引のチャンスにもなります。

自社物件の販売を行う

ディベロッパーやハウスメーカーなど、自社が建築、販売する物件は、仲介業者などへの手数料が発生しないため、高い利益率が魅力です。

他から物件を仕入れる場合と比べて、販売価格との間に生じる利益が大きくなります。利幅が大きい分、販売価格を自社で調整しやすい点も魅力といえます。

市場動向を見ながら、早期売却を優先して安く販売すれば、確実に収益を得られるでしょう。強気な価格設定を行えば、販売後のインセンティブも大きくなります。

不動産営業で高年収を目指すための転職エージェントの活用法

不動産の営業として高い年収の職場は、人気も高くなります。

企業によって労働条件が異なるため、よい求人を探すには、転職エージェントの活用がおすすめです。

上手に転職エージェントを活用するコツを紹介します。

インセンティブ設定の高い求人を探す

不動産業界や営業職の事情に詳しい転職エージェントを通じて、インセンティブの条件がよい求人を探しましょう。

求人票には給与だけが掲載されており、インセンティブの詳細まではわからないことが多いでしょう。しかし、転職エージェントは企業の内部の情報を持っている場合があります。

「営業スキルによって高収入がねらえる」という企業は評判になりやすいため、率直にエージェントの担当者に知っている情報を尋ねるのがおすすめです。

大手企業の求人を狙う

ディベロッパー、ハウスメーカーはもちろん、大手不動産会社は業界の平均年収よりもさらによい条件が望めるはずです。

知名度が高くブランド力のある企業なら、営業面でも有利です。

条件のよい求人は、人気が高く「狭き門」であることも否めませんが、転職エージェントとともに十分な事前対策を行うことで内定獲得の確率を高められるかもしれません。

経験にあった会社を紹介してもらう

同じ不動産業界の中でも、企業カルチャーや業態によって求められるスキルや適性は異なります。

そこで自身のスキルや職歴などを転職エージェントに伝えて、第三者の客観的なアドバイスをもとにマッチングしそうな企業を選んでもらうのがよいでしょう。

働きやすい、活躍しやすい環境であれば、その後の収入アップも目指しやすいはずです。

不動産営業の方の転職におすすめの転職エージェント

ここでは、不動産営業の方におすすめの転職エージェントを紹介します。

転職を検討している不動産営業の方は、ぜひ参考にしてください。

RSG不動産転職

不動産業界の営業職に転職を考えている方はRSG不動産にサポートしてもらうのがおすすめです。

RSG不動産転職は、不動産業界専門の転職エージェントで月収・年収アップの支援を得意としています。

不動産の分野で、年収をアップさせたいという求職者には最適といえるでしょう。

非公開求人を含む、常時5,000件以上の求人を保有し、また業種も大手総合デベロッパー・マンションデベロッパー・金融不動産・不動産管理・不動産鑑定・地場不動産まで幅広く対応しています。

内定の獲得に直結する面接対策が人気で、1,000回以上の面接同行から得られた面接官の傾向をもとに、企業ごとの「面接攻略法」を共有します。

不動産・建設・不動産管理に精通したRSGを活用すれば、業界を横断したキャリア形成・転職サポートに近づけるはずです。

関連記事：RSG不動産転職の評判は？利用者の口コミからわかるメリットやデメリットを解説

リクルートエージェント

「リクルートエージェント」は、業界最多クラスの求人数が魅力の総合型転職エージェントです。

ベンチャー企業から大手企業まで、さまざまな業種の求人を取り扱っています。

非公開求人も多数保有しているため、リクルートエージェントにしかない求人にも応募できます。

ビズリーチ

「ビズリーチ」はレジュメ登録するだけで企業からスカウトが届く転職サービスで、自分の市場価値を客観的に判断することができます。

自分でサポートしてもらいたい担当者を選べるのもビズリーチの魅力のひとつです。

不動産営業の転職に関するよくある質問

ここでは、不動産営業の転職に関するよくある質問について解説していきます。

不動産営業に向いている人はどんな人ですか？

不動産営業に向いている人は以下の項目に当てはまる人です。

不動産営業は、直接お客様とやり取りし、契約を取っていきます。

もちろん、お客様にきつい意見をいわれたり、上司から叱られたりすることもあります。

ですが、お客様第一で行動することで、不動産営業として成長していくことができるでしょう。

自分のなかで不動産営業が向いているのでは感じた際は、目指してみるのもよいかもしれません。

不動産の営業はきついと聞きますが本当でしょうか？

きついと感じるかは個人差がありますが、一般的に不動産営業がきついとされる理由は、インセンティブの割合が高いことが原因のひとつにあげられます。

社内の評価も「完全成果主義」となりやすく、数字目標に対するプレッシャーもきつくなるでしょう。業態によっては労働時間も長めで、顧客の都合によって休みがとりづらい傾向にあります。

関連記事：不動産業界への転職はやめとけといわれる理由は？失敗しない転職方法やメリットも解説

不動産営業にはノルマはありますか？

不動産営業に限らず、営業職は基本的にノルマがあります。

不動産営業は、分野によって扱う商材が違います。

思った結果が出せずにノルマが達成できないといったことも少なくありません。

ノルマを達成することで、自分に自信がつくことは確かですが、結果を出し続けることは容易ではありません。

不動産業界の離職率を教えてください。

不動産業界の離職率は以下のようになります。

引用：厚生労働省　令和5年上半期雇用動向調査結果の概要

不動産業界は、全体のなかで離職率が9.7％という結果でした。

入職率よりも離職率が高いということがわかります。

不動産業界は、決まった休みがなく、社内においてもIT化されていないところも多々あります。

役職にもよりますが、業務が多忙で残業が続き不動産業界を離れるという方もいるそうです。

ですが、以前よりも社内環境も改善されてきているので、今後離職率はさらに減っていくでしょう。

まとめ

不動産は業界全体で年収が高く、営業職はさらに高収入の傾向にあります。営業スキル次第でインセンティブを多く獲得して、より高い収入を実現できるでしょう。

ただし常にインセンティブをもらえるとは限らないため、収入が安定しにくいなどのデメリットもあります。

そのため自身が活躍しやすい環境を選ぶことが高収入実現のカギとなります。

成功の確率を高めるために、転職エージェントも上手に活用しましょう。