30歳になると仕事も覚え、これからのキャリアについて考えることも増えてくるのではないでしょうか。

実際に30代で転職する方も多く、新たなキャリアを積むにはベストな時期といえます。

引用元：doda｜転職成功者の平均年齢調査【最新版】

転職に成功した人の年代で最も多かったのは20代後半（25～29歳）で、40.6％でした。それに30代前半（30～34歳）が23.6％でつづき、3番目に多いのは40代以上（40歳以上）で13.9％です。

30代後半（35～39歳）で12.8％、20代前半（24歳以下）で9.2％と、どの年代の人たちも転職に成功していることが分かりました。

しかし子供を持つ30歳男性の場合、転職することで家族に迷惑をかけてしまうのではないかなど、さまざまな不安を抱える方も少なくないようです。

そこで今回は、30歳子持ち男性が転職を成功させるためのポイントや注意点、またおすすめの転職エージェントなどについて紹介していきます。

転職を迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

関連記事：30代転職エージェントおすすめ比較ランキング｜女性・未経験・フリーター向けの選び方

30歳子持ち男性が転職を成功させるポイント

まずは、30歳子持ちの男性が転職を成功させるポイントを6つ紹介します。

この6つのポイントを押さえることで、転職活動をおこなう際の指針になります。また転職に対して、なんとなく感じている不安や懸念点を明確にすることができるでしょう。

家族に相談しておく

30歳子持ち男性の転職は、家族の理解が必要不可欠です。

転職活動を始める前に「なぜ転職したいのか」を家族に伝えるとともに、家族の意見も聞いておきましょう。

転職することに対して不安を感じるのは転職者だけではありません。家族も同じように不安を感じたり、悩みを抱えたりするものです。

特に気をつけたいのは、収入面を含む転職条件についてです。

家計をやりくりする立場から考えると、転職活動中や転職後に収入が変化することは大きな不安材料となります。不安を抱えたまま転職活動を始めてしまうと、ストレスの原因になりかねません。将来のためにおこなう転職が、家族の絆を壊すものになっては本末転倒です。

何を不安に感じているのか、不安を解消するためにできることは何かを、家族で具体的に話し合い、協力しながら転職活動を進めることが大切です。

キャリアプランを明確にする

30歳で転職する場合、1年後・3年後・5年後・10年後まで、キャリアプランを明確に立てておくことが大切です。

30代は転職市場が活発になる一方、以降の年代では転職難易度が高くなるため、最後の転職となるケースも多い年代です。つまり30歳で選んだ転職先が、今後30年以上勤める会社になる可能性もあるのです。

キャリアプランがあいまいなまま転職活動をおこなうと、企業選びの際にミスマッチを招く原因になってしまいます。

転職後にミスマッチに気づいた場合、再転職を検討しなければならないなど、キャリア形成にも支障が出るでしょう。

キャリアプランを明確にしておくことで、希望条件を設定しやすくなり、ミスマッチを防ぐことができます。また、中長期的にキャリアプランを立てておけば、転職先でどのような実績を積むべきかがわかります。

子持ちの30代男性の場合、子どもの成長など、家族のライフステージの変化も意識してプランニングするとよいでしょう。

関連記事：30代のキャリア相談先おすすめサービスを紹介！転職成功のポイントも解説

スキルの洗い出しをおこなう

スキルを洗い出しておくことも、転職成功への重要なステップです。

これまで携わった案件やプロジェクトを振り返り、自身がおこなったことや学んだことを詳しく書き出しておきましょう。

過去の経験を振り返ることで、思わぬスキルが見つかるケースもあります。スキルというと、一般的には専門的な知識や技術といったテクニカルスキルが重視される傾向にあります。

しかし近年では、業種や職種に依存しないポータブルスキルも注目されています。

「ポータブルスキル」とは、職種の専門性以外に、業種や職種が変わっても持ち運びができる職務遂行上のスキルのことです。

ポータブルスキルの要素は「仕事のし方（対課題）」と「人との関わり方（対人）」において、９要素あります。

引用元：厚生労働省｜ポータブルスキル見える化ツール（職業能力診断ツール）｜ポータブルスキルについて

スキルの洗い出しをおこなう際は、テクニカルスキルだけでなく、ポータブルスキルも含めて多角的に考えることが大切です。

関連記事：転職したいけどスキルがない30代は手遅れ？未経験におすすめな仕事も解説！

転職先が決まってから退職する

30代の子持ち男性が転職する場合、仕事を続けながら転職活動をおこないましょう。

一般的に、仕事を続けながらの転職活動は、時間や体力を消耗しやすいといわれています。

休日は子どもの世話などもあり、仕事を続けながらの転職は難しいのではないかと考える方も多いでしょう。そのため、仕事を辞めてしっかりと転職活動の時間を確保したほうが、転職先も早く決まるだろうと考えてしまいがちです。

当面の生活は貯金を崩したり、失業手当をもらったりすることでまかなうことができるかもしれません。

しかし、失業手当はもらうまでに一定の期間を要します。また転職活動が長引けば長引くほど、金銭的にも精神的にもプレッシャーが強くなっていくでしょう。

そのような状態で転職活動を続けていると「早く転職先を見つけなければ」といった焦りを招き、希望条件にマッチしない転職先を選んでしまうことになります。

職場選びに失敗しないためにも、収入源は確保したまま転職活動をおこなうことが大切です。

関連記事：働きながらの転職は難しい？辞めてから転職すべきか徹底検証

雇用条件などはなるべく妥協しない

前述の内容にも通じますが、採用を急ぐあまり雇用条件を妥協することはなるべく避けた方がよいでしょう。

スムーズに転職活動を進めるために、条件に優先順位をつけておくことは間違いではありません。

優先順位をつけることで、自分が最も重要視している条件が明確になったり、選択肢の幅が広がったりするためです。

しかし、優先順位をつけないまま条件を妥協して転職先を選んでしまうと、本来転職で実現したかった目標が実現できなかったり、解消したかった不満が転職後も続いたりする可能性が高くなります。

条件を妥協する場合は、その条件を変えることで考えられるリスクや問題点を洗い出し、転職目的の実現に影響のない範囲であることを確認したうえで決めるようにしましょう。

転職エージェントを活用する

転職エージェントを活用することで、時間を効率的に使えたり転職の成功率を上げたりすることができます。

転職エージェントは、専門知識を有したアドバイザーが多数在籍しているほか、各社の実績に基づいた転職成功のノウハウをもっています。希望条件に合わせた求人情報を提供してくれるだけでなく、自己分析や転職成功のためのアドバイスなど、あらゆる角度からサポートをおこなってくれます。

転職エージェントを活用する際は、1社に絞るのではなく、それぞれ特徴や強みの異なるエージェントに複数登録することがポイントです。

さまざまなタイプのエージェントに登録しておくことで、自分に合ったアドバイザーを見つけることができるほか、求人数の分母が増えて希望条件にマッチした求人が見つかりやすくなります。

関連記事：転職エージェントの賢い使い方｜利用の流れや使い倒すコツを徹底解説

30歳子持ちの男性におすすめの転職エージェント

ここでは、30歳男性におすすめの転職エージェントを3社紹介します。

30歳男性が転職活動をおこなう場合、少なくとも1社は、大手の総合型転職エージェントに登録しておくとよいでしょう。

総合型の転職エージェントは、求人の幅が広く、さまざまな業界の求人情報を取り扱っていることが特徴です。

リクルートエージェント

マイナビエージェント

【ハイクラス】30歳子持ち男性向けの転職エージェント

30歳の子持ち男性の場合、高収入やキャリアアップを目的として転職をおこなう方も多いでしょう。

そのような場合は、ハイクラス向けの求人に特化した転職エージェントがおすすめです。ここではハイクラス向けの転職エージェントを3社紹介します。

ビズリーチ

ミドルの転職

ミドルの転職は、30代・40代のミドル世代を専門にした転職エージェントです。

ハイクラスに特化しているのが特徴で、経営幹部、管理部長、営業部長など高い役職の求人をたくさん保有しているのがメリットです。

年収1,000万円以上の求人も2万件以上保有しているのも強みでしょう。

独占求人のほか、スカウト機能もあるので、キャリアアップや年収アップを狙う30代・40代なら必ず登録しておきたい転職エージェントです。

サービス概要
サービス名	ミドルの転職
運営会社	エン・ジャパン株式会社
公開求人数	25,523件 （希望年収1,000万円以上）
非公開求人数	非公開
対応地域	全国／海外
公式サイト	https://mid-tenshoku.com/

関連記事：enミドルの転職の評判は悪い？やばい？利用するメリットやデメリットについて解説！

30歳子持ち男性が転職活動をおこなう際の注意点

30歳の子持ち男性が転職活動をおこなう際は、次の点に注意しておきましょう。

それぞれの理由について、以下でひとつずつ見ていきます。

転職活動が長期化しやすい

30歳の転職は長期化しやすいと考えておいた方がよいでしょう。

20代の頃に比べてポテンシャル採用の可能性は低くなり、どうしてもスキルや経験の高い人材が求められるため、求める条件によってはなかなか採用が決まらないということも考えられます。

異業種への転職や未経験分野への転職を検討している場合は、さらに転職成功のハードルが高くなります。

しかし採用を焦ってしまうと、条件を妥協してしまったり希望に満たない職場を選んでしまったりなど、転職を後悔する結果を招いてしまいます。

あらかじめ転職活動が長期化することを見越して、じっくりと転職活動を進めることが大切です。

年収が下がる可能性がある

収入アップやキャリアアップを目指した転職を希望する方でも、転職先を決める際は、一時的に年収が下がる可能性も考慮しておきましょう。

同業種や同職種への転職であっても、現職と同じポジションでの採用は難しいかもしれません。また在籍者のスキルや経験と比較した場合、転職してすぐは同年代と同じ収入を得られない可能性もあります。

転職先を選ぶ場合、一時的な年収の増減よりも、長期的にみた場合に収入アップが見込める企業かどうかを基準に考えるとよいでしょう。

求められる条件が高くなりやすい

30歳の転職は、20代の転職と比べて求められる条件が高くなる傾向にあります。

20代の頃であれば、スキルや経験が足りなかったとしても、仕事に対する意欲や学ぶ姿勢といったポテンシャルで採用されるケースも少なくありません。

しかし30歳は社会人としての経験もある程度積み、プロジェクトのリーダーや後輩の育成を経験することも増える年齢です。

そのため転職活動においては、ポテンシャルだけでなく、即戦力になるスキルや経験を求められることが増えてくるのです。

企業が30歳男性に求める人物像とは

それでは、企業が30歳男性に求めている人物像について考えてみましょう。

細かい点は企業それぞれの社風や業務内容によって異なりますが、ここでは、どの業界においても共通して求められるポイントを3つ紹介します。

即戦力になる知識や経験

企業は30歳男性に対して、即戦力になる知識や経験を求めています。

特に同業種から転職する場合は、企業の抱える課題や目標が前職と共通していることも少なくありません。そのため企業からは、課題を解決に導いたり、業績アップに繋がるアイデアを提案したりといったことを期待されるでしょう。

異業種や未経験業界への転職であっても、知識や経験に基づいた新たな視点での意見が求められることもあります。

このように30歳での転職は、専門的な知識と経験を通して、いかに企業の成長に貢献できる人材であるかを伝えることが、大きなポイントとなるのです。

コミュニケーション能力

30歳を過ぎてくると、企業側は応募者に対して、高いコミュニケーション能力を求める傾向にあります。

クライアントと円滑に意見交換をおこなうためには、相手の話からニーズを汲み取ることができる傾聴力や、こちらの提案を正確に伝えるための「言語化能力」が必要です。

またマネジメントや人材育成に関わることも増えていきます。チームをまとめたりプロジェクトを推進したりするうえでも、コミュニケーションは欠かせない能力といえるでしょう。

柔軟性や積極性

企業は30歳の応募者に対して、柔軟性や積極性を持ち合わせているかといった点も、採用の判断材料としてみています。

30歳は、自分の仕事のスタイルが定着しつつある年代です。前職でのやり方に固執してしまったり、転職先の社風になじもうとしなかったりするような人材では、ほかの社員とトラブルになりかねないほか、短期離職のリスクも高まります。

言い換えれば、自分から会社になじもうとする柔軟性や、新しいやり方へチャレンジする積極性をもった人材であることが伝われば、多少スキル不足な部分があっても、採用を前向きに検討してもらえるでしょう。

また積極性という点においては、問題や課題が発生した際に、適切に対処し解決に導くことができるかも判断材料となります。

キャリアやスキルがない場合は

30歳男性でアピールできるキャリアやスキルを持っていない場合、転職成功の難易度は高くなります。

そのため、キャリアの構築やスキルの取得を優先しておこなうか、未経験業種への転職を視野に入れることで転職の成功率を上げることがおすすめです。

関連記事：転職したいけどスキルがない30代は手遅れ？未経験におすすめな仕事も解説

現職でスキルやキャリアを積む

スキルやキャリアがない場合、まずは現在の職場でスキルやキャリアを積めるよう、仕事の取り組み方を見直してみましょう。

特に30代でのマネジメント経験は、転職の際の大きな武器になります。職場の上司に相談できる場合は、マネジメント経験を積めないか相談してみるのもいいでしょう。

仕事を続けながら資格を取得する

転職を希望する業界や職種が決まっている場合は、ひとまず現職を続けながら、資格取得を目指しましょう。

しかし、「とりあえず」で資格を取得することは避けなければなりません。

30代の転職では実務経験が重視されるため、ただ資格をもっているだけでは、有効なアピール材料にはならないのです。

資格を取得する場合は、実務に必要なものや、もっていると有利になるものに絞って取得することが大切です。

関連記事：30代転職におすすめの資格14選！有利になる資格の選び方を紹介

未経験業種への転職も視野に入れる

未経験者を多く採用している業界へ転職するのも、ひとつの方法です。

未経験からでも転職できる業界は、介護や福祉、飲食業界やサービス業、物流、IT業界などがあります。

未経験者を多く採用する業界では、資格がなくても働けるようサポート体制が整っていたり、入社後に資格を取得できる制度が設けられていたりします。

ただし人手不足が深刻な業界も少なくないため、業務バランスと給与が見合わないと感じるケースもあるかもしれません。

スキルや経験がない状態でもすぐに転職したい場合や、以前からその業界で働くことに興味があったという場合にはおすすめの方法です。

関連記事：スキルなしの30代男性が転職を成功させるには？狙うべき業界・職種や注意点を解説

転職先を選ぶ際のポイント

30歳の子持ち男性が転職先を選ぶ際は、次の4つに注意して選ぶとよいでしょう。

給与や待遇に納得できるか

30歳子持ち男性の場合、十分家族を養っていけるだけの収入を確保する必要があります。

また家族手当や住宅手当といった各種手当や、福利厚生が充実しているかも確認しておきましょう。

転職の際、一時的に収入が下がる場合は、どの程度減少するのかはもちろん、昇給時期なども踏まえて確認できると安心です。

あまりに高すぎる給与や好条件の求人、業務内容があいまいな求人には注意が必要です。

給与や待遇と業務内容のバランスが取れているかをよく確認し、入社してみたらブラック企業だったということがないように気をつけましょう。

プライベートの時間を確保できるか

30歳で子どもがいる場合、家族との時間を持てるか、子育てに理解があるかなどを重視して転職先を選ぶ方も多いでしょう。

近年では、男性の育児休暇取得制度を設ける企業も増えてきています。

休暇制度に限らず、残業時間が少なくなるよう職場環境を整えたり、子どもの体調不良などによる急な早退や欠勤に対応できる社内体制をとっていたりする職場であれば、家庭と仕事との両立もしやすいでしょう。

長く続けられそうか

前述したように、30歳で選んだ転職先が最後の職場になる可能性は十分考えられます。

そのため業務内容だけでなく、社風や人間関係なども踏まえたうえで、長く勤めていけるかどうかを考えましょう。

また自身の立てたキャリアプランが、転職先で実現可能かといった点も見ておく必要があります。

キャリアプランを実現するためのスキルを得ることができたり、適切な評価制度や昇進制度が設けられていたりすることも、長く勤められる職場の条件になります。

前職でのスキルや経験を活かせるか

前職でのスキルや経験を活かせる職場であれば、採用される確率も高くなります。

同業種の場合は、これまでの経験をそのまま活かすことができるでしょう。異業種であっても職種が同じであれば、培ったスキルや経験を応用することで企業に貢献できる可能性があります。

希望の転職先が見つかったら、なるべく多く前職との共通点を見つけて、採用される確率を高めておきましょう。

関連記事：転職先や求人の探し方の効果的な方法は？自分にあう仕事の見つけ方のコツを解説

転職の不安や悩みは転職エージェントに相談しよう

独身時代の転職と異なり、30歳子持ち男性の転職では、家族の生活を守りながら自身のキャリアを考える必要があります。

家族がいるからこその悩みや不安は、ひとりでは抱えきれないこともあるでしょう。

転職エージェントは、子持ちの男性でも安心して転職活動を進められるよう、さまざまな角度からサポートやアドバイスをおこなってくれます。

転職の不安や悩みは、ぜひ転職エージェントに相談してみましょう。

30歳子持ち男性の転職は家族にとっても大きな決断が必要となりますが、転職エージェントを活用しながら、安心して次のキャリアへの一歩を踏み出してみてください。