「41歳を過ぎたらもう転職できないのではないか？」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。確かに20代30代に比べると求人数は減少します。

しかし、40代ならではのポイントを押さえた転職活動をすることで、40代でも転職が成功しやすくなります。

今回は、転職を成功させるポイントや転職活動方法を紹介します。41歳での転職に悩まれる方はぜひ参考にしてみてください。

41歳で転職するのは不利？

41歳から転職活動をするのは、20代30代に比べると不利になると一般的にはいわれています。

未経験の業界や職種に転職するのは、さらに容易ではありません。

しかし、即戦力になる人材の確保が必要であったり、人手不足に悩んでいる業界だったりすれば転職は成功しやすいでしょう。

40代での転職が難しい理由を十分に理解していれば、41歳でも転職は可能です。

41歳で転職するのが難しい理由　

41歳が転職するのが難しい理由として以下のような点が挙げられます。

• 40代を対象とした求人が少ない
• スキルやキャリア不足で選考に進みにくい
• 企業側が積極的ではない
• 給与面との折り合いがつきにくい
• マネジメントスキルが求められる

40代を対象とした求人が少ない

キャリア形成のため、40代を対象とした求人はそもそも少ない傾向にあります。

41歳には専門スキルやマネジメントスキルといった即戦力となる人材を求めている企業が多いのが現実です。キャリアや実績のある人材を得るために、求人サイトではなく転職エージェントに依頼する企業も多くあります。

転職がうまくいかないと感じるのは、求人サイトのみで転職活動をしているため、市場に出ている求人数が少ないように見えているからかもしれません。

スキルやキャリア不足で選考に進みにくい

41歳になると、長い社会人経験があると見なされ、マネジメント経験や専門性のある知識を求められます。

企業から求められているスキルやキャリアを満たしてない場合は、ほとんどが書類選考より先に進めません。単に勤続年数が長いとしても、具体的なスキルやキャリアがなければ難しいことすらあります。

即戦力になれることをアピールすることも、41歳の転職では重要です。

企業側が積極的ではない

41歳の採用自体を積極的におこなう企業は少ない傾向です。求人数が少ないため、競争はどうしても激しくなりがちです。

また、採用担当者が20代〜30代と年下になることも多く「年齢が上の人が入ると、自分たちが働きづらいかもしれない」といった印象を与えてしまうこともあります。

給与面との折り合いがつきにくい

収入を上げるために転職を希望したとしても、希望とは裏腹に今までの給与より下がってしまう可能性があります。

スキルやキャリアが合致したとしても給与面で妥協ができず、選考を諦めることもあるでしょう。

41歳ともなると、家族のために給与は下げられないという方も多いはず。自ずと転職を成功させるハードルが上がってしまうのです。

マネジメントスキルが求められる

41歳には、管理職やチームリーダーといったマネジメントポジションを経験していることを想定する企業がほとんど。

求人も、マネジメントスキルやリーダーシップを求めるものが多く、マネジメント経験がなければ選考に進めないこともあります。

具体的な経験がないのであれば、管理能力があることをアピールできるエピソードを準備すると良いでしょう。

41歳が転職を検討する理由

この章では、41歳が転職を考えることが多い理由を3つ紹介します。

• 今の仕事に対する不満や不安
• 人間関係の悪化
• 経験を活かしたい

自分自身と照らし合わせながら、ぜひ参考にしてください。

今の仕事に対する不満や不安

社会人経験が長くなる中で、長い期間積もった不満や、将来への不安を感じやすくなるのが41歳。40代が転職の最後のチャンスと考える方が少なくないのも不思議ではありません。

さらに最近では、早期退職として40代が退職を迫られるケースもあります。早期退職であれば、ある程度の退職金も手にしたうえで転職ができるため転職を決意する方も少なくありません。

これからの時代は60代以上も働き続けることを考えると、より良い場所を求めるのではないでしょうか。

人間関係の悪化

40代だけでなく、どの年代にも当てはまりますが、職場での人間関係悪化は大きなストレス要因になります。そのため、今の人間関係を変えたいと転職を検討する方もいます。

さらに、以前は60歳定年制の企業がほとんどでしたが、今では定年退職の年齢も変化し、これまでより長い期間働き続ける可能性もあります。

41歳でも、まだ20年以上働くことを考え、環境を変えるための転職に踏み切る方も増えているのです。

経験を活かしたい

さらなるスキルアップや知識の習得、やりがい、キャリア形成などを考えて転職を検討する方もいます。

この場合は今までと同じ業界の他社や同業種など、より経験が活かせる場を求めて転職を希望するようです。

41歳で転職を成功させるポイント

41歳で転職を成功させるポイントは以下のとおりです。

• 自分の「市場価値」を研究する
• これまでのスキルや経験を活かせる職業・業種を選ぶ
• 希望条件を明確にする
• ポジティブな転職理由を伝える
• 家族に相談する
• 長期戦を覚悟する

自分の「市場価値」を研究する

まずは自分の市場価値を研究する必要があります。自分のスキルや経験が、転職市場にとってどれほどの価値があるのかを事前に見極めましょう。

希望の条件とのギャップや自分にあった条件を認識でき、求人も選びやすくなります。

自分の評価を正しく認識することが、成功への近道となるはずです。

これまでのスキルや経験を活かせる職業・業種を選ぶ

41歳の人材の魅力は、これまで培ったスキルや経験があり、転職後即戦力となる点です。

つまり、スキルや経験をアピールすることで、未経験の業界や職種であっても採用されることもあります。

他の業界や職種への転職の場合は、希望の業界に応用できるスキルや知識がないかも考えてみましょう。

希望条件を明確にする

41歳の転職に限りませんが、年収ややりがい、働き方など条件を明確にしておくのは大切です。

ただし、41歳の求人はそもそも数が少なく、希望条件が全て合う求人を見つけるのは難しい可能性が高いでしょう。

そこで「年収が少し下がってもいいからやりがいを重視する」「週休2日だけは譲れない」といった、希望条件の優先順位をつけることで、より転職活動が成功しやすくなります。

自分がどうして転職をしたいのかを、よく考えて軸を見つけましょう。

ポジティブな転職理由を伝える

一般的に41歳は、周囲の状況を客観的に判断できる人材とされる年代です。

そのため、「人間関係が悪化したから」「年収が低いから」といったネガティブな理由での転職は、改善するために動くことができない、同じことがあったら辞めてしまうとマイナスな印象を与えることもあります。

なるべく「経験を活かして新しい場所で活躍したい」といったポジティブな転職理由を考えておきましょう。

家族に相談する

41歳となると、一人での生活ではなく家族がいることも少なくありません。子どもの教育資金、親の介護、住宅ローンといった大きな資金が必要なこともあります。

年収が下がる可能性もある転職は、家族も不安になるものです。相談せずに転職活動をすると、家族仲に悪影響を及ぼす場合もあります。

家族に相談し、お互いが納得したうえで転職活動をするのがおすすめです。

長期戦を覚悟する

41歳の転職活動では選考に時間がかかることがあります。

即戦力を求めているだけに、企業側も応募者のスキルや人柄が自分の会社にあっているのかを慎重に判断する必要があるからです。

半年以上かかるケースもあるため、長期戦を覚悟して転職活動に備えるのが成功するカギとなるでしょう。

可能であれば就業しながら転職活動すると給与の心配もなく転職しやすいでしょう。

41歳未経験で転職する時の注意したいポイント

41歳で未経験の業種や職種に挑戦する際、注意すべきポイントは以下のとおりです。

• 経験に近いものを選ぶ
• 求人数の多い業界を選ぶ
• 独立を見越す

経験に近いものを選ぶ

41歳で業種・職種全てが未経験での転職は、キャリア形成などを考えると同条件の若い世代に敵わない可能性が大きいです。

そのため出来るだけ今までの経験やスキルを活かせる求人を選ぶことで、転職しやすくなります。

業界は同じでも、職種は異なるといったように、知識やスキルが活かせることをアピールしつつ、新しい環境で挑戦したいというポジティブな気持ちを伝えるようにしましょう。

求人数の多い業界を選ぶ

41歳を対象とした求人は、元々の数が多くありません。

業種にこだわりが無い場合は介護業界や建築業界、不動産業界のような人材不足や今後の需要が増える業界がおすすめです。

41歳は即戦力を期待されていることが多く、マネジメントスキルなどはどの業界でも求められます。未経験の業種や職業でも、即戦力を期待して採用されることもあります。

独立を見越す

41歳は仕事のスキルや経験を積んでいるだけでなく、人生経験も積み重なり、若い世代以上にライフプランを見通せる力をつけているはずです。

目指すライフプランによっては、独立を視野に入れた転職活動をするのもひとつの方法です。

マーケティングやコンサルといった独立しやすい職業を選んで転職し、実績作りをおこなうことで、将来的には独立する方法もあります。これからの長い人生で、何をしたいのかをよく考えてみましょう。

41歳でも転職しやすい業界・職種

41歳でも転職しやすい業界や職種としては以下などがあります。

• 介護業界
• 営業職
• コンサルタント
• ドライバー職
• システムエンジニア
• 接客

介護業界

高齢化が進み、介護業界はかねてより慢性的な人材不足に陥っています。そのため、年齢や経験が不問という求人も多く、41歳でも転職しやすいのが特徴です。

さらに資格支援制度が整っている企業も多く、未経験でも安心して挑戦しやすい環境といえます。

資格取得によるキャリアアップも見込めるため、人と関わることが好きで、キャリア形成をしたいと考えている方には向いている業界です。

営業職

41歳の人生経験から生まれる余裕によって、営業業務では顧客に安心感を与え説得力も増すでしょう。

実力がそのまま給与に反映する給与体系の企業も多く、人と関わりながらバリバリ成果を出して稼ぎたいと考える方には向いている職種です。

コンサルタント

営業や接客の経験を活かして、コンサルタントの道に進むことも可能です。

コンサルタントは顧客の課題をヒアリングし、解決方法を提案するのが主な業務となります。

顧客の悩みを理解し、分析して提案するスキルが必要となります。

ドライバー職

タクシーやバス、トラックといったドライバーは人手不足であり、41歳でも挑戦しやすい職種です。

取り扱うサービスによって必要な免許が異なりますが、資格支援制度が整っている企業が多く未経験でも挑戦しやすいです。

ただし、長距離運転などを求められる求人もあるため、自身の体力と相談しながら考えるのがおすすめです。

システムエンジニア

ソフトウェアの設計開発といった、専門知識が必要になる職種です。未経験であれば、スクールに通うといった実務経験が必要となります。

しかし、IT化が加速する現代には今後も必要な職種で、独立もしやすいため、将来のキャリア形成を考えている方には特におすすめです。

接客

飲食店やホテルスタッフ、販売員など幅広い企業で求められる接客業。

さまざまなお客様と接するだけに41歳の人生経験を活かしながら働ける職種ではないでしょうか。

シフト制を導入していることが多く、家族の時間に合わせたい方には働きやすい環境です。

41歳の転職活動の方法

この章では、41歳が実際に転職活動をする方法を4つに分けて紹介します。

• 転職サイトを利用する
• ハローワークを利用する
• 知り合いに紹介してもらう
• 転職エージェントを活用する

転職サイトを利用する

自分で求人を探したい場合は、転職サイトを利用します。

ただし、転職サイトは40代向け求人数が少なく、長期戦になることもあります。

ミドル世代向けの求人に強い転職サイトもありますので、40代に向けた求人数をある程度確認してからサイトに登録しましょう。

ハローワークを利用する

直接窓口で相談できるハローワークを利用する方法もあります。こちらも40代に特化しているわけではないという留意点があります。

スタッフが求人先の詳細な情報を持っている場合もありますので、相談しつつ良い求人を見つけましょう。

知り合いに紹介してもらう

41歳ともなれば、友人だけでなく仕事関係での人脈も広がっているはず。

知り合いに仕事を紹介してもらうことで、ミスマッチが起こりにくく、希望の条件に近い求人が見つかりやすくなります。

興味がある業界の知人には、自分から仕事がないか声をかけていきましょう。

転職エージェントを活用する

現在の仕事が忙しく自分でなかなか求人を探せない方には転職エージェントの利用がおすすめです。

転職エージェントに登録すると、希望条件に合わせてアドバイザーが求人を探してくれます。さらに、非公開求人という市場に出回ってない求人に出会える可能性もあります。

自分に合ったエージェントを選ぶことで、効率的に転職活動を進められます。

41歳の転職は転職エージェントがおすすめ

41歳で転職するのであれば、効率よくできる転職エージェントがおすすめです。

活用するメリットは以下のとおりです。

• 自分の「強み」や「市場価値」がわかる
• 条件交渉がスムーズになる
• 膨大な求人から合ったものを探してくれる

自分の「強み」や「市場価値」がわかる

転職エージェントの利用には、アドバイザーが自分を客観的に判断して「強み」を見つけ出してくれるというメリットがあります。

強みから自分の市場価値を見極めることができ、どんな条件であれば有利なのかを判断できるでしょう。41歳となると経験やスキルは膨大で、どれが本当の強みになるのか自分ではわかりにくいこともあります。

サポートが入ることで、強みを見つける時間も短縮でき、効率よく転職活動を進められます。

条件交渉がスムーズになる

41歳は前職の経験から希望の年収や役職などの条件を求めるため、条件交渉が難航することがあります。

また、現職で役職に就いている場合は退職日が半年後などの規定がある場合もあり、入社日の交渉が必要なこともあるでしょう。

転職エージェントを活用していると、条件交渉は全てエージェントがおこなってくれるため、企業と気まずい思いをすることなくスムーズに調整してくれます。

膨大な求人から合ったものを探してくれる

41歳の求人が少ないといっても、一人で全ての求人の情報を集めて確認するには膨大な時間と労力がかかります。

転職エージェントであれば、希望条件を伝えるだけで、膨大な求人から条件に合ったものを提案してくれます。さらに、強みや市場価値を分析し、自分では気づけなかった求人を提案してくれることもあります。

41歳におすすめの転職エージェント

リクルートエージェント

ビズリーチ

doda

doda X

41歳での転職はエージェントにサポートしてもらうことが大切

41歳の転職は他の年代よりも難しいですが、成功するポイントを押さえつつ、自分に合った方法で転職活動することで成功率が高まります。

忙しく時間がないという方は、効率よく転職活動ができる転職エージェントの活用は必須。

自分の強みを客観的に判断できるだけでなく、非公開求人など多くの求人に出会えるチャンスがあります。一度、相談してみてはいかがでしょうか。