「仕事や職場環境に不満があり、辞めたいと思うものの、上司に伝えられない」「就業期間が短いから、引き止められそう」そのような理由から、退職を言いづらい方も少なくありません。

本記事では退職を言いづらいときの対処法とその理由、言い出せたきっかけを解説します。

この記事を参考にすれば、上司に退職を伝えることができ、円満に会社を辞められる可能性がアップします。ぜひ実践してみてください。

関連記事：仕事を辞めたいあなたに！原因と対処法・辞める際の判断基準

上司に退職を言いづらいときの対処法

上司に退職を言いづらいときの対処法は2つあります。

いずれかの方法を実践すれば、退職手続きも進むでしょう。

別の上司や人事部に相談する

退職を決意したら、直属の上司に伝える必要があります。しかし、その上司がパワハラしてきたり、話が通じなかったりする場合はその限りではありません。別の上司や人事部に相談しましょう。

上司に退職を言いづらいからといって、メールで退職相談したり、机の上に退職届を置いたりするのはおすすめしません。後日受理していないと上司に言われてしまう可能性があるためです。

別の上司や人事部に退職を相談する際は、口頭で伝えてください。もし別の上司や人事部とすれ違ってしまう場合は、いつもより早く出社し、他の社員が少ない時に伝えるのもありです。

相談する時期は閑散期や会議の少ない日などがよいでしょう。

退職代行サービスを利用する

別の上司や人事部にも相談できないが、早く会社を辞めたい場合は退職代行サービスの利用がおすすめです。退職代行サービスは、社員本人に代わって退職の手続きを進めてくれるサービスです。

退職代行を運営している企業は3つあります。1つ目は民間企業、2つ目は労働組合、3つ目が弁護士法人です。それぞれ対応業務が異なるため、自分の条件に合うサービスを選ぶとよいでしょう。

費用を抑えたい場合は、民間企業が運営する退職代行サービスがおすすめです。利用料金は2万円〜で労働組合や弁護士法人が運営しているサービスよりと安めです。ただし対応可能業務は、退職意志の伝達のみとなります。

2つ目は労働組合が運営する退職代行サービスです。利用料金は2.4万円〜で、対応可能業務は退職の意思伝達、退職条件・有給休暇の取得交渉です。労働組合の団体交渉権を行使するので、非弁行為にはなりません。

3つ目は弁護士法人が運営する退職代行サービスです。利用料金は2.5万円〜となっています。対応可能な業務は以下のとおりです。

勤務先とトラブルになった場合、裁判を通して対応できるのが強みです。具体的には、損害賠償などのトラブル対応、過去のハラスメントに対する慰謝料や未払い賃金の請求まで対応できます。

労働基準法にもとづいて交渉してくれるので、費用面を考えてもお得といえます。

関連記事：退職代行おすすめランキング13選｜サービス内容を比較【最新版】

退職を言いづらい理由

退職希望者が上司に退職を言いづらい理由は5つあります。

以上のことから、なかなか退職を言い出せず、ズルズルと会社を続けてしまう人も少なくありません。

1ヶ月など短期間で辞めてしまうから

上司に退職を言いづらい理由として、短期間で辞めてしまうことが挙げられます。

例えば研修期間中に業務内容が向いていないと判断した、家庭の事情で辞めざるを得なかったときです。

周囲の反応が気になり、退職を伝えられないのはよくあることでしょう。

入社したばかりなら重要な仕事を任される可能性は少ないでしょう。新たな人員を確保しやすいので、そこまで罪悪感を抱く必要はありません。

人手不足で仕事がまわらなくなるから

急な欠員補充や育休中の人材の代わりに入社したけれど、さまざまな理由で退職しなければいけなくなることもあります。

人手不足の補充だとわかっているため、上司に退職は伝えにくいかもしれません。

しかし、人手不足で仕事が回らないのは会社の問題であり、あなたの問題ではありません。

ただ円滑に退職するためにも、繁忙期や大きなプロジェクトが動いているうちは退職しない方がよいでしょう。

もし何らかの事情で、早急に辞める必要がある場合、上司に話を通すのが筋です。

上司が忙しくて2人きりで話す時間がなかなか確保できない場合は、メールなどでアポイントを取れるようにしておきましょう。

ただし派遣など、雇用期間に定めのある雇用形態の場合、契約期間中の退職は原則できません。事情がある場合は派遣元企業に相談してください。

人間関係がよくないから

職場の人間関係がギスギスしていると退職は言いづらいかもしれません。

退職の意思を伝えてしまうと、仲間はずれにされたり、嫌がらせを受けたりなどのトラブルが発生する可能性があります。

一般的には退職するまでに1ヶ月かかります。気まずい雰囲気の中、仕事したくない人もいるかもしれません。

もし職場の人間関係が悪く、すぐにでも退職したいなら退職代行を利用してみてください。

退職代行に利用すれば、場合によっては、即日退職が可能です。

人間関係・職場環境に不満がないから

職場環境や仕事内容にも特に不満はなく、お世話になった人たちに申し訳ないということから、退職を言いづらい人もいます。

少しでも会社に負担をかけたくないなら、閑散期などのタイミングで退職を申し出た方がよいです。

また退職までに丁寧に引き続きしたり、業務マニュアルを作成したりすれば、会社の負担を軽減できるでしょう。

引き止められそうだから

あなたにしかできない業務がある場合、上司に引き留められる可能性があります。能力を評価してくれるのは嬉しいものの、困りますよね。

相手にNoと言えない性格なら、そのまま仕事を続けてしまう可能性もあります。

また退職理由を聞かれた場合は、正直に答えない方がよいでしょう。

以下のような、企業側が改善できそうな問題が退職理由なら、上司から引き止められる可能性があります。

上司からの引き止めを防ぐには、相手が諦められるような状況を用意するのが大事です。

例えば退職届を出したり、企業から内定をもらっていたりすれば相手も何も言えなくなります。

関連記事：確実に退職できる5つの理由や例文を解説！伝える5つのコツも紹介

退職を言い出せたきっかけ

上司が退職を言いづらいと思っていた人が、一歩踏み出したきっかけは主に3つあります。

次の転職先が決まったから

次の転職先が決まり、入社日も決定した場合はいつまでも会社を続けるわけにはいきません。

そのまま仕事を続けてしまうと両企業に迷惑がかかるため、上司に退職を言い出せたという人もいます。

次の就職先が決まっていれば、安心して引き継ぎや業務に取り組めるでしょう。

もし上司に退職を言いづらいのであれば、言わざるを得ない状況をつくるのもよいかもしれません。

体調を崩してしまったから

業務や人間関係が原因で、体調を崩したのがきっかけで上司に退職を言い出せた人もいます。

うつ病になったなど体調を崩した場合は、まず休職が推奨されます。もし休職中に体調が改善されなかったら、退職も可能です。

ただ体調を崩してしまうと社会復帰するのに時間がかかります。

このような状況にならないためにも、覚悟を持って退職する旨を上司に伝えましょう。

今の仕事が向いていないことがわかったから

3ヶ月仕事をすれば、今の仕事が向いているかどうか判断できます。

長期間続けてもキャリアアップが見込めなかったり、ストレスが改善されなったりする場合、退職を言い出すきっかけとなります。

ただし上司に「今の仕事が向いていない」と伝えると、引き止められたり、別の部署に異動になったりする可能性があります。

もし会社の環境や人間関係が嫌なら、正直に伝えない方がいいかもしれません。

関連記事：退職した方がいい会社の特徴14選！該当する時の対処方法も解説

会社を円満に辞めるコツ

上司に退職する旨を伝えても、会社を円満に辞めるまでは油断できません。

退職するまでは以下を意識して、業務を進めていきましょう。

就業規則を確認する

退職を決意したら、まずは就業規則を確認しましょう。

退職日する際は何日前に伝えなければいけないかが記載してあるためです。

民法では2週間前に退職する旨を伝えればよいと記載しています。

就業規則には、1〜3ヶ月前と記載してあることが多いようです。

企業は人材を確保しなければいけないので、早めに伝えた方が円滑に退職できるでしょう。

上司に相談する

退職を決意したら、上司に相談しましょう。

上司と話す時間がなかったり、話が通じなかったりする場合は、別の上司や人事部に相談してみてください。

上司や人事部に相談せず、いきなり会社を辞めてしまうと、業務に支障が出てしまいます。

後ほどトラブルに発展する可能性があるので、必ず上司に伝えましょう。

メールや手紙だと上司が見逃す可能性があるので、口頭で伝えてください。

前向きな退職理由にする

退職理由を伝える場合は「スキルアップのため」「ずっと挑戦してみたかったため」と、前向きなものにしましょう。

会社に不満があるという理由で退職すると伝えたら、上司に引き止められる可能性があるためです。

例えば人間関係が良くないという理由で退職するなら、別の部署に異動する可能性があります。

給与が少ないからと伝えれば、給与アップを検討してくれるかもしれません。

企業から引き止められたくないのなら、前向きな理由を伝えましょう。

関連記事：​​【退職理由別】退職の伝え方と円満退職の秘訣！

退職願や退職届などを提出する

退職願や退職届の提出は義務ではありません。

しかし直属の上司が話を聞かないタイプなら、退職後に損害賠償請求などのトラブルに発展する可能性があります。

そのトラブルを未然に防ぐためにも、退職願や退職届は出しておきましょう。

直属の上司が受理してくれないなら、別の上司や人事部に提出しても問題ありません。

繁忙期の退職は避ける

人手不足の企業の場合、繁忙期で退職すると、さまざまな人に恨まれてしまうかもしれません。

閑散期や後任者が入ってから退職した方が、円満退職を実現できるでしょう。

もし事情があって繁忙期で退職する際は、残業するなど、少しでも負担を軽減できるように業務を行ってください。

関連記事：退職時期や切り出すベストタイミングは結局いつ？円満退職を実現させるポイントとは

引き継ぎはしっかりする

何らかの事情があって早く退職しなければいけないときは、わかり次第、業務マニュアルを作成しましょう。

引き続きをしっかりすれば、後任者も早く仕事を始められます。新人担当者の負担も軽減できるでしょう。

円満退職すれば、退職後に必要な手続きがスムーズに進む可能性があります。

退職まで気を抜かないようにしましょう。

退職代行を利用する

会社に相談せず、急に退職することだけは避けましょう。

円満退社しなければ、今後の事務手続きがうまくいかない可能性があるためです。

上司が話を聞かないタイプで、退職を言いづらい場合は退職代行サービスの利用をおすすめします。場合によっては即日退職もできるからです。

詳しくは「退職が言いづらい人におすすめの退職代行3選」をご確認ください。

関連記事：退職代行おすすめランキング13選｜サービス内容を比較【最新版】

円満退社するメリット

円満退社するメリットは3つあります。

事務手続きがスムーズになる

退職が決まれば、有給休暇の消化や必要書類の提出や引き継ぎなど、さまざまな手続きが必要です。

退職までにトラブルが発生した場合、手続きを後回しにされる可能性があります。

退職までに丁寧なやり取りを心がけていれば、スムーズに事務手続きしてもらえる可能性が高いでしょう。

社内メンバーと良好な人間関係を築ける

何かの縁があって、前職のスタッフと関わる機会があるかもしれません。

業界によっては、退職後も協力会社という関係で一緒に業務を担当する可能性があります。

円満退社した方が、転職後に再会した後もスムーズにやり取りできるでしょう。

もし会社に不満があって辞める際でも、正直に伝えない方がよいといえます。

罪悪感が残らない

退職を上司に言いづらい人は、退職後のことを想像して心を痛める繊細な人が多いでしょう。

そのような人物が前向きな気持ちでスタートを切るためには、退職前に以下を実践することがおすすめです。

自分が抜けてからも仕事が回せそうな状態をつくれば、安心して新しいスタートを切れるでしょう。

退職が言いづらい人におすすめの退職代行3選

退職が言いづらい人におすすめの退職代行は3つあります。

上司となかなか2人きりになる時間がない、そもそも上司に話が通じない場合は、退職代行を利用することで、スムーズに手続きを進められます。

退職代行Jobs

退職代行Jobsは弁護士監修の退職代行サービスです。利用料金は26,000円〜とリーズナブルです。クレジットカードから銀行振り込みまで、さまざまな支払い方法に対応しています。

合同労働組合ユニオンジャパンという労働組合と提携しているので、会社との交渉も依頼できるのが特徴です。万が一、会社が退職を受理しない場合も支援してくれます。

有給休暇の無料申請サポートもしてくれるので、有給休暇の残日数によっては即日退職も可能です。退職代行Jobsなら最短30分で手続きが完了するため、早く会社を辞めたい方におすすめのサービスです。

関連記事：退職代行Jobsの評判・メリット・デメリットは？口コミや使い方も紹介

退職代行ガーディアン

退職代行ガーディアンは労働組合が運営している退職代行サービスです。料金は24,800円と一律です。もし退職手続きにトラブルが発生しても追加料金はかからないので、安心して利用できるでしょう。

労働組合が運営しているので、懲戒解雇や損害賠償の請求が発生した場合も徹底的に阻止できます。

即日退職にも対応しているので、希望を出せば相談日に退職できるのも退職代行ガーディアンの強みです。できるだけ円満退社できるよう支援してくれます。職場関係の人に会いたくない人やすぐに会社を退職したいけど、荒波を立てたくない人は利用してみてください。

関連記事：退職代行ガーディアンの評判は？メリット・デメリットを口コミとともに解説

退職代行OITOMA

退職代行OITOMAは、労働組合と提携している退職代行サービスです。年中無休・24時間体制で利用者をサポートしています。そのため、夜勤や早朝勤務の人でも利用しやすいサービスです。

退職代行OITOMAの特徴として、全額返金保証がついていることが挙げられます。これまでに退職できなかったケースはありません。しかし万が一退職できなかった場合は全額返金してくれるので、安心して利用できます。ただし自らの意思で退職手続きを中断したい場合は、返金できないので注意です。

退職手続きに時間がかかったとしても利用料金は24,000円と一律です。退職の意思を上司に伝えても受理されなかった人は利用してみてください。

関連記事：退職代行オイトマの評判を口コミとともに解説！どんな人が利用すべきサービスか

まとめ

上司に退職を言いづらいときの対処法は2つあります。

いずれかの方法を実践することで、退職手続きを進めてもらえるでしょう。もし別の上司や人事部に相談できない場合は、退職代行サービスの利用がおすすめです。

退職代行サービスを活用すれば、状況に応じて即日退職もできます。現職を円満退職し、新しいスタートを切りましょう。