「バイトを今日限りで辞められる？」
「シフトが残ってても辞められるのかな……」

こんなふうに悩んでいませんか？

シフトが残っている状態でバイトは辞められるのか、気になる方は少なくないでしょう。

シフトの残りの有無を問わず、法律的には辞めることは可能です。しかし実際には気まずく感じたり、スムーズに辞められるのか不安になったりしますよね。

そこでこの記事ではシフトが残っていてもバイトを辞められる理由や、辞めるまでの対処法をくわしく解説します。バイトを辞めるときの注意点についても紹介しているため、参考にしてください。

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シフトが残っている状態でバイトを辞めることは可能！

結論として、シフトが残っている状態でバイトを辞めることは可能です。

契約期間の定めがない無期雇用の場合、法律上は2週間前までに退職の意思を伝えることで退職できます。

当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。

（引用：民法第627条）

その際、シフトの残りの有無は関係しません。また、雇用主の同意さえ得られれば2週間待つ必要もないため、即日で辞められるケースもあります。

一方で、契約期間の定めがある有期雇用の場合、契約期間が終了するまでは働くのが原則です。

ただし、民法第628条では「やむを得ない事情がある場合は即日退職できる」と定められています。

（やむを得ない事由による雇用の解除）

当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う。

（引用：民法第628条）

やむを得ない事情としては、次のような例があります。

関連記事：パワハラ（パワーハラスメント）の定義とは？3つの要件と6類型を徹底解説

また、労働基準法第137条の定めにより、契約期間の初日から1年以上経っていればいつでも退職が可能です。

働いた分の給料は支払われる

働いた分の給料は支払われるのか、心配になる方も多いでしょう。

辞めたのが給料日前でも、働き始めて数日や初日だったとしても、働いた分の給料はきちんと支払われます。

労働基準法第24条で、「働いた分の賃金の支払いは雇用側の義務である」と定められているためです。

ただし辞めるまでに無断欠勤があったり、バックれて辞めたりした場合はその限りではありません。就業規則にのっとって減額されたり、最悪の場合は損害賠償を請求される恐れもあるため注意しましょう。

締め日によっては支払いが1ヶ月〜2ヶ月程度先になることもあるため、きちんと振り込みがあるか確認を忘れないようにしてください。

もし給料が手渡しの職場で、あとから取りに行くのが気まずい場合は、辞める前に相談しておくのがベストです。

シフトが残っている状態でもすぐに辞められるケース

シフトが残っている状態でも、次のケースでは即日で辞められる可能性があります。

怪我や病気でこれ以上働けなくなった

怪我や病気で物理的に働けなくなった場合、たとえシフトが残っていても出勤は不可能です。緊急的な状況でも、可能な限りバイト先には連絡を入れましょう。

即日で辞めるにあたって、診断書の提出を求められることもあります。そのため、ウソの怪我や病気を言い訳にして辞めることは考えないほうが無難です。

関連記事：体調不良で欠勤のまま退職するのは法的にOK！3つの方法と伝え方を解説

引っ越しなど家庭の事情で働けなくなった

引っ越しや親戚に不幸があったなど家庭の事情は、自分の都合でどうにかなるものではなく、誰が悪いわけでもありません。

正直にバイト先に伝え、残りのシフトを代わってくれる人を探すなど、最大限の努力をしてから辞めるといいでしょう。

バイト先にパワハラや違法行為がある

バイト先にパワハラや違法行為があった場合は、民法第628条の「やむを得ない事由」に該当する可能性があります。

労働基準監督署や労働相談センターに相談してみてください。

聞いていた労働条件と異なる

聞いていた労働条件と異なる場合も、即日で辞められる可能性が高いでしょう。

労働基準法15条2項で「明示された労働条件が事実と相違している場合、労働者は即時に労働契約を解除することができる」と定められているためです。

もし雇用主側が認めないようなら、労働基準監督署や労働相談センターに相談してみてください。

バイトを始めたばかりで辞めたいときはどうする？

バイトを始めた初日や数日で「なんだか合わない」「思っていたのと違う…」と辞めたくなることもあるかもしれません。

その場合でも、なるべく早く辞めるほうがお互いのためです。

言い出すのが気まずくて数日引き伸ばしたり、我慢したりすることもあるでしょう。

しかし、バイトの始めたてはまだ研修段階であり、1人分の人手として計算に入っていません。どうせ辞めるなら、余計な給料を払い続けるよりも早く辞めてくれたほうが、雇用主側にとっても効率がいいといえます。

もちろん、自分も1日でも早く辞めて次のバイトを探したいと思っているはずです。始めたばかりなら、人間関係の後腐れを心配する必要もありません。

ウソを重ねるとどんどん辞めづらくなるだけなので、正直に伝えてスッパリと辞め、新しいバイト先を見つけるようにしましょう。

シフトが残っている状態でバイトを辞めるまでの対処法5つ

とはいえ、シフトが残っている状態でバイトを辞めるのは気まずさをともなうものです。

辞めるまでにできる対処法を5つまとめたので、参考にしてください。

残りのシフトを代わってくれる人を探す

お店にとっても自分にとっても一番いいのは、残りのシフトを代わってくれる人を探すことでしょう。

うまく代わりを見つけられればシフトに穴を開けずに済む上、自分は出勤せずに辞められます。

シフトが出ている日数や時間が多かったり、バイト先に仲のいい人がいなかったりすると難しいかもしれませんが、可能な限り当たってみてください。

有給消化にできないか相談する

アルバイトでも、6ヶ月以上かつ所定労働日の8割以上出勤していれば有給休暇が発生すると労働基準法第39条で定められています。

条件を満たしていれば当然使う権利があるため、上司に相談してみましょう。

なお、退職時に雇用主が有給取得を拒否することは違法です。万が一拒否された場合はもっと上の上司や人事部、労働基準監督署に相談してみてください。

ただしマナーとして、自分が有給を取ることで残ったスタッフに迷惑がかからないよう、タイミングなど最大限の配慮はしましょう。

退職日を早めてもらえないか相談する

すでにシフトが出ていても、退職の意思を伝えたら雇用主側でシフトを変更してくれる可能性もあります。

雇用主の同意が得られなくても2週間経てば退職は成立しますが、合意の上で退職できる場合、退職日を早めてその日のうちに退職することも不可能ではありません。

その際、残りのシフトを自分を除いたスタッフで組み直してもらえればベストでしょう。

シフトが出ている分は最後まで働く

代わりが見つからず、有給もなく、退職日を早めることも無理な場合は、腹をくくって最後まで働くのもひとつの手です。

最後まで出勤すれば同僚や上司に感謝の言葉も伝えられますし、円満退職できるならそれに越したことはありません。

まわりの目や空気が気になるかもしれませんが、あと数週間我慢すれば辞められるのですから、これも勉強だと割り切ってしまいましょう。

退職代行サービスで即日退職する

どうしても「あと1日たりとも出勤したくない」という場合は、退職代行サービスで即日退職する方法もあります。

必要なやりとりはすべて退職代行サービスがおこなってくれるため、バイト先に直接連絡する必要がなく、手続きもすべて郵送で済みます。

労働組合と提携しているサービスなら、有給消化などの交渉にも対応可能です。

費用はかかるものの「とにかく面倒なく辞めたい」「上司や同僚と顔を合わせたくない」という方は検討してみてください。

関連記事：退職代行で可能な「即日退職」の仕組み｜すぐに辞めたい人が押さえるべきポイント

即日でバイトを辞めたいときにおすすめの退職代行サービス3選

ここでは、即日でバイトを辞めたいときにおすすめの退職代行サービス3選を紹介します。

自分に合ったサービス選びの参考にしてください。

関連記事：退職代行おすすめランキング13選｜サービス内容を比較

退職代行Jobs

退職代行Jobsは、交渉にも対応している退職代行サービスです。

労働組合と提携しているため、必要なときだけ組合費用を払って交渉に当たってもらえます。

また、顧問弁護士の監修のもとで運営されており、非弁行為の心配がなく安心です。

最短30分で手続きが完了するスピーディーさも魅力で、即日で辞めたい人に向いています。

有給休暇の取得や未払い給与の支払い、退職金などの交渉を希望する方は、退職代行Jobsの利用を検討してみてください。

関連記事：退職代行Jobsの口コミ紹介！メリットや注意点、評判、料金などを解説

退職代行ガーディアン

退職代行ガーディアンは、労働組合法人が運営している退職代行サービスです。

24,800円（税込）の一律料金で、退職後に起こりうる嫌がらせ連絡や書類の未交付といったトラブルにも、すべて費用内で対応してくれます。

20年以上の労働組合法人運営ノウハウを持っているため、安心して任せられるでしょう。

相談から退職までLINEで完結でき、全国対応しているため、都市部はもちろん地方在住の方でも使いやすいサービスです。

関連記事：退職代行ガーディアンの口コミ・評判・体験談は？料金や注意点なども解説

退職代行OITOMA

退職代行OITOMAは、24,000円（税込）の安さで利用できる退職代行サービスです。

労働組合が運営するサービスの中では最安水準のため、安さを重視して選びたい方にぴったりです。

料金の後払いが可能・万が一退職できなかった場合は全額返金保証があるなど、安心のシステムも整っています。

弁護士監修の退職届テンプレートがもらえるのも便利なポイントです。

追加料金なしで退職完了まで無制限で相談・サポートしてもらえるため、安心して利用できるでしょう。

関連記事：退職代行OITOMA（オイトマ）の口コミ・評判・体験談は？料金や注意点なども解説

シフトが残っている状態でバイトを辞めるときの注意点

シフトが残っている状態でバイトを辞めるときは、次の点に注意しましょう。

2週間〜1ヶ月前までに退職の意思を伝える

円満退職のためには、2週間〜1ヶ月前までに退職の意思を伝えるのがベストです。

アルバイトでも、退職時は就業規則で1ヶ月前までの申告と定められていることがほとんどです。それが無理なら、法律上雇用主の同意を得られなくても辞められる2週間前までには伝えましょう。

バイト代がどこまで出るかや有給の有無を確認する

シフトが残っている状態でバイトを辞める場合、退職日や勤務日数をしっかり把握しておく必要があります。あとから給与が振り込まれたときに間違いがないか確認するためにも、必ずチェックしておいてください。

また、アルバイトでも6ヶ月以上かつ所定労働日の8割以上出勤すれば有給休暇が発生します。使わずに辞めてしまうと損をするため、退職時にしっかり消化するようにしましょう。

バックレない・無断で辞めない

どうせ辞めたらもう関わらないからとバックレたり、無断で辞めたりすることは避けましょう。

まず、職場の人たちはなぜ出勤してこないかがわからないため、電話連絡が来たり自宅へ様子を見に来られたりする可能性があります。それだけでなく、緊急連絡先にしている家族へ連絡が行き、おおごとになる恐れもあるでしょう。

バックレたことがわかれば残りの給料が支払われなかったり、最悪の場合は損害賠償になったりするケースもないとはいえません。

正社員より立場が軽いから辞めても平気だろうと思わず、社会人としてのマナーを守り、一言でも断ってから辞めるようにしてください。

関連記事：仕事を飛ぶ（バックレる）のはNG！デメリットやオススメの辞め方を紹介

シフトが残っている状態でバイトを辞めたいときによくある質問

シフトが残っている状態でバイトを辞めたいときによくある質問に回答します。

バイトを当日限りで辞めると損害賠償になる？

あらかじめ退職の意思を伝えていれば大丈夫です。

しかし、バックレたり無断欠勤を続けて辞めたりすると損害賠償の対象になる可能性があるため注意しましょう。

辞める意思を電話やLINEで伝えるのは非常識？

基本的には対面で伝えるのがベストです。

しかし、上司と勤務時間が合わない・顔を合わせづらいといった事情もあるでしょう。その場合でもなるべく電話連絡を選び、LINEを使うのは避けてください。

ほかのLINEに紛れて読まれず、その結果新たなシフトを組まれてますます辞めづらくなる可能性があるためです。

関連記事：退職を電話で伝えてもOK？伝え方のポイントや状況別の例文を紹介

辞める意思を伝える場合の例文は？

辞めたい理由と辞めたい日付を簡潔に伝えましょう。

例文としては次のようなものがあります。

関連記事：【具体例付き】理想の退職理由と例文｜円満に退職するためのポイント

まとめ

シフトが残っているとはいえ、家庭の事情や体調不良、または人間関係の問題などで辞めたくなる場面もあるでしょう。

そんなときでも、代わりの人を見つけたり退職日を調整してもらったりするなど、誠意を見せることが大切です。どうせ辞める職場だからとバックレる、無断欠勤するなどといった態度は避けましょう。

それでもどうしてもこれ以上出勤できないときは、退職代行サービスを使うのも方法の1つです。費用はかかるもののスピーディーに辞められるため、必要に応じて検討してみてください。