特別支援学校の教員をやっていると、「もう辞めたい」「辛くて続けるのが厳しい」と感じる方もいるでしょう。

実際に担任を任されたけど、日々の書類作りが大変だったり、他の先生から常に指摘されることが増えたりして、上手く仕事ができない方もいます。

こういった辛いときはどう乗り越えるのが適切なのでしょうか？

今回は特別支援学校の教員が辛いと感じている方向けに、ストレスを感じたときの対処法や、人間関係で悩んだときの解決法などについて解説していきます。

この記事を読んで、自分が悩んでいることについて考えるきっかけにしてみてください。

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特別支援学校の教員が辛いと感じる瞬間8つ

特別支援学校で教員をやっていると辛い、大変だと感じる瞬間が多くあります。

生徒とのコミュニケーションを取るのが大変だったり、保護者への対応が大変だったりといった事情があるのです。

ここでは特別支援学校の教員が辛いと感じるポイントを8つ紹介していきます。

自分がどの瞬間に辛いと感じるのかを一緒に考えてみてください。

1.コミュニケーションを取るのが大変

特別支援学校の教員は生徒とのコミュニケーションが大変です。

もちろん、すべての生徒に言えることではないですが、知的障害の重い生徒や自閉症の生徒など、障害によって話し方、接し方が変わってくるため混乱してしまいます。

理解していくのも難しいですし、自分が言いたいことも伝わらないとなると、こちらとしてもどう伝えたら良いのか分からなくなるでしょう。

このように、生徒とのコミュニケーションで大変な思いをする教員の方もいます。

2.体力を使う

特別支援学校の教員は体力を使う場面もあるため、体力的に辛い職業です。

生徒の中には、暴力をふるってしまう人がいるため、その場合は抑える必要があります。体の不自由な生徒の介助が必要な場合もあるのです。

生徒たちに問題がないか、常に気をつけて仕事をしないといけないため、かなり大変な仕事と言えるでしょう。

3.教員同士の人間関係で悩んでしまう

人間関係という面で教員同士での人間関係に大変さ、辛さを感じる方もいます。

クラスの担任は複数担任制で一緒になった先生との人間関係で悩んでしまったり、上手くいかない場合があると、苦労してしまう方もいるのです。

中には、教員同士での人間関係が原因で教員を辞めてしまう方もいます。

教員同士での人間関係もかなり深刻な問題となっているのです。

4.保護者への対応が大変

保護者への対応が大変で、教員の仕事に辛さを感じる方もいます。

丁寧な対応をしてくれる保護者もいる反面、電話で多くの要求をしたり、長文での連絡をする保護者もいます。

保護者によって対応を変える必要があるところも大変といわれるポイントといえるでしょう。

このように、保護者への対応で苦労している教員の方もいます。

5.障害への知識を身につけるのが大変

特別支援学校に通う生徒には、知的障害や視覚障害、自閉症など様々な障害を持った方がいます。

生徒それぞれの特性や配慮、教育方法があるため、全部を完璧に覚えていくとなるとかなり大変です。

配慮ができていないと、時には周りの先生に迷惑をかけてしまうこともあるでしょう。

このように、障害への知識不足で大変だったり辛い思いをしてしまう場合もあるのです。

6.子どもの成長が見えづらい

特別支援学校の教員をしていると、子どもの成長が見えづらい、分かりにくいところがあります。

通常の学校であれば、学力の向上など目に見えて分かりやすい成長がありますが、特別支援学校だと、障害や特性により成長などが見えづらいという側面があるのです。

成長が見えづらいと教員としても、これでいいのだろうかと不安に感じてしまう、辛く感じる方もいるでしょう。

7.周囲に理解してもらえない

特別支援学校の教員をしていると、周りに理解してもらうことができず辛さを感じてしまう方もいます。

とくに課外活動などで、他のクラスの先生と一緒になった際は、自分のクラスの生徒への配慮を求めることになります。

その際になかなか理解が得られないとなると、支障が出てしまい大変です。

このように、周囲から理解を得られないことへの大変さや辛さを感じる方もいます。

8.仕事量が多い

特別支援学校の教員は、子ども一人ひとりへの配慮をしっかりとしないといけません。

そのことから、かなり時間や手間がかかってしまい、仕事量が多くなってしまいます。

とくに学校行事のときは、打ち合わせなどが多くなり大変です。

このように、通常の学校よりも仕事量が多いことから、辛さを感じる方もいます。

ストレスを感じたときの対処法5つ

特別支援学校の教員は辛さを感じるポイントが多く、ストレスを抱えてしまう方が多い傾向にあります。

こういったストレスを感じたときは、それぞれの対処法を試していくことがおすすめです。

ここでは、ストレスを感じたときの対処法を5つ紹介していきます。

1.保護者への対応をしずぎない

保護者への対応に大変さ、辛さを感じている場合は保護者への対応をしすぎないことも大切です。

保護者とのコミュニケーションをしっかり取ることも重要ですが、保護者へ対応しすぎてしまうと、業務に支障をきたす可能性があります。

適切にコミュニケーションを取りつつ、必要な情報共有や相談に応じることが大切です。学校側とも協力しながら対応していくことで、教員としてもスムーズに仕事を進められるでしょう。

まずは保護者への対応を考えることから始めてみましょう。

2.障害について一つずつ学んでいく

障害に対する知識が足りないと感じる方は、一つずつ学んでいくことが大切です。

学んでいくことで、生徒に対する理解度が上がり、対応の幅も広がります。

おすすめは研修や勉強会に参加することで学びを深めることができます。

また他の先生がどういった対応をしているかを見るのも良いでしょう。

どう教えているのか、子どもたちとの接し方はどうしているのかを見ると、何かヒントを得られる場合もあります。

3.理解をしてもらえるように努める

自分のクラスの生徒が理解してもらえないと感じる場合は、理解してもらえるように努めることがおすすめです。

学校内であれば、職員会議などで子どもに対しての配慮について伝えてみるのが良いでしょう。

また教員同士での理解が難しいと感じる場合は、学校や教育委員会に支援を受けてみるのも良い方法です。

困っていることを伝えることで、より良い方向に動いていくこともあります。

まずは理解してもらえるように自分から動いてみましょう。

4.子どもの変化をよく観察する

子どもの成長が見えづらい、分かりにくいと感じる場合は子どもの変化をよく観察することが大切です。

新しくできたこと、成長などに注目することも大事ですが、場合によってはちょっとした変化がある可能性もあります。

例えばできなかったことでも、「できなかったことをやろうとした」「前よりも少し進めるようになった」など、観察していると褒めるポイントがあるかもしれません。

まずは、子どもの変化を観察することから始めるのがおすすめです。

5.仕事の効率化など工夫をしてみる

仕事を一人でやるのが大変と感じる場合は、仕事を効率よく進められないかを考えてみましょう。

周りの教員に協力してもらうことも、とても有効的です。

また、生徒と一緒にできる部分があれば、一緒にやっていくことで負担が軽減することもあります。

まずは周りにお願いできるところはないか、一緒にできるところはないかを考えてみるのがおすすめです。

特別支援学校教員に向いている人の特徴

ここまで辛いと感じる瞬間や、ストレス対処法について読んできて、自分に特別支援学校の教員は向いているのか改めて考えたい方もいるでしょう。

特別支援学校の教員は生徒に対して気長に待ってる方や、知識を常にアップデートできる方が向いているといえます。

ここでは、特別支援学校教員が向いている人について、解説していきます。

周りと上手くコミュニケーションが取れる人

生徒はもちろん、教員同士や保護者と上手くやりとりができる方は教員に向いているといえます。

それぞれ違う障害を持つ生徒に対しては、生徒に合ったコミュニケーションを取ることが必要です。

また教員同士でのしっかり話して連携をとる、保護者への丁寧な対応も求められてきます。

様々な人と話すことが得意、苦ではないと感じる方は教員の仕事に向いているといえるでしょう。

体力がある人

様々な生徒に対応していくことから、特別支援学校の教員は体力が必要です。

生徒によってそれぞれ対応が違うこともありますが、生徒によっては日常生活を送る上で介助が必要な場合もあります。

毎日おこなうとなると、かなり大変になることからそれなりの体力が必要です。

教員をやっていく上で、体力に自信がある人は向いているといえます。

気長に待てる人

特別支援学校には、成長が見えづらかったり、ゆっくり進んでいく生徒が多くいます。

そういったときでも、しっかり生徒と向き合い、よく観察していけ方が求められてくるでしょう。

生徒の成長に対して、気長に見守れる。ゆっくり向き合える人は教員に向いているといえます。

知識をアップデートしていける人

特別支援学校には、様々な障害を持った生徒がいます。

自分が対応したことがない生徒と接することになっても、自分からどういった障害で、どういった配慮が必要なのか学び、対応していけるスキルが必要です。

障害についての常に知識をアップデートしていける人は、向いているといえるでしょう。

柔軟に対応できる人

障害を持つ生徒と接していると、急に生徒の様子がおかしくなるなど様々な出来事が起こります。

こういった予期せぬことが起こっても臨機応変に対応できるスキルが必要です。

柔軟に対応できることで、生徒自身を守ることにも繋がります。

どんなときでも柔軟に対応できる人は教員に向いているといえるでしょう。

特別支援学校教員に向いていない人の特徴

特別支援学校教員に向いていない人はどういった人なのでしょうか？

周りとコミュニケーションを取るのが苦手、体力に自信がないと教員には向いていない可能性があります。

ここでは、特別支援学校教員に向いていない人について、詳しく見ていきましょう。

体力に自信がない人

特別支援学校の教員は体力を使う場面が多々あります。

生徒によっては介助が必要な人もいるため、日々生徒の介助をしたり、時には暴れてしまう生徒を止めたりしないといけない場面もあるでしょう。

教員としてただ教えるだけでなく、体力を使うときもあるため、体力に自信がない人には向いていない可能性があります。

自分には体力があり、しっかり仕事をこなせているか見直してみましょう。

話すことが苦手な人

周りとのコミュニケーションを取るのが苦手な人は、教員に向いていない可能性があります。

特別支援学校では、生徒に合わせたコミュニケーションが必要です。教員との間でしっかり話すことや保護者への対応も必要になってくるため、柔軟にコミュニケーションが取れるスキルが必要になってきます。

そのため話すのが苦手、人に合わせたコミュニケーションを取るのが苦手となると、教員として苦しい思いをしてしまいます。

自分が話すことに苦手意識がないか、今一度考え直してみましょう。

臨機応変に対応するのが苦手な人

障害のある生徒を相手にしていると、トラブルなどが起こることもあります。

予期せぬことが起こったときでも柔軟に対応できる方が求められてきますが、冷静に対応できない、いつも焦ってしまうとなると教員には向いていない可能性があります。

自分は臨機応変に対応できているかは、確認しておいた方が良いかもしれません。

人間関係で悩んだときの解決法6つ

特別支援学校では、生徒をしっかり教育していくために、教員との連携が大切になってきます。

人によっては教員間の人間関係で悩んでしまう方もいるでしょう。

ここでは人間関係で悩んだときの解決法について6つ紹介していきます。

悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。

1.必要なコミュニケーションについて分析する

人間関係をより良くしていく上で、まず必要なコミュニケーションを取れているかしっかり分析することが必要です。

必要なコミュニケーションが分かれば、教員間でのやりとりもスムーズになり、自分自身の信頼を得ることに繋がります。

具体的には、自分の職場でコミュニケーションが上手く取れている先生、信頼されている先生がどういったコミュニケーションを取っているかを参考にしてみましょう。

必要なコミュニケーションを意識することで、人間関係がより良い方向に動くこともあります。

2.必要な情報を伝える

コミュニケーションを取っていく上で、必要な情報をしっかり伝えることも、人間関係を良くしていく上では必要です。

なかには人と話すとなると、何を伝えるべきなのか分からなくなってしまう方もいるかもしれません。

この3つを意識するだけでも、必要な情報を分かりやすく伝えられます。

まずは必要な情報を伝えることを意識してコミュニケーションを取ってみましょう。

3.先輩に対して上手く対応していく

先輩や目上の人と上手く関わっていくことも、人間関係を良くする上で大事な要素です。

先輩と良い関係構築ができれば、自分が悩んだときにアドバイスをもらえたり、一緒に助け合って仕事ができます。

何を言う場合でも、相手へのリスペクトを忘れないようにしましょう。また意見を言う際は根拠を示してなぜ自分がそう思ったかを言うのが大切です。

自分が意見を言うだけの実力があるのかを示すためにも、それなりに成果を出していくことも大事になってきます。

このようにして、先輩と関わる際は上手く対応できるように意識していきましょう。

4.教員同士のコミュニケーションを意識する

職場で人間関係に悩む原因の一つに、教員同士のコミュニケーションが不足している場合があります。

知らないうちに意見が食い違ってしまい、人間関係が悪くなっていることもあるのです。

まずは教員同士でコミュニケーションの時間を確保するところから始めてみましょう。

いきなり時間の確保は難しいと思う場合は、生徒の登下校を待つ時間や掃除時間など、合間の時間でコミュニケーションを取ることがおすすめです。

教員同士の話し合いが足りてないなと感じる場合は、時間を見つけて自分からコミュニケーションを取ることから始めてみましょう。

5.考えすぎないようにする

教員同士のコミュニケーションを取る上で、考えすぎてしまい話せていないという方もいます。

たしかに「相手に悪く思われたらどうしよう…」など考えてしまうと、なかなかコミュニケーションが取れなくなってしまうものです。

ただ話しておかないと後でトラブルや周りに迷惑をかけてしまうことになってしまいます。

まずは考えすぎず、自分の言いたいことをまとめた上で話してみるのがよいかもしれません。

自分で時間を決めた上で、考えすぎを防止して相談するのも良いでしょう。

自分で考えて相手に伝えることは大事ですが、考えすぎにも注意が必要です。

6.転職活動をおこなう

ここまで見てきて、それでも人間関係を解決できない、どうしても続けるのが難しいと考える場合は、転職を視野に入れていきましょう。

人間関係は自分でコントロールできるわけではないため、解決できないとなるとこのまま苦しい状態で続けてしまうことになります。

ある程度、自分から動いてどうしても解決できないと感じる場合は、転職活動をおこない、自分から環境を変えることを意識すると良いでしょう。

特別支援学校教員からの転職を成功させるコツ

ここまで読んできて、人間関係に悩んでしまって環境を変えたい、転職したいと感じる方もいるでしょう。

特別支援学校の教員から転職を成功させるには、どのようなコツが必要なのでしょうか。

まず自分のついて分析をおこなうことや、自分の市場価値を知ることが重要になってきます。

ここでは、特別支援学校教員から転職を成功させるコツを一緒に見ていきましょう。

自分の市場価値を把握する

転職をする上で重要になってくるのが、自分の市場価値を知ることです。

市場価値とは、個人のスキル、持っている資格、経験などで決まってきます。

特別支援学校の教員の場合は、教育するスキルや教員の資格など、教えることに特化したスキルを持っています。

また経験については、これまでこれだけの人数を教えてきたことや生徒をこれだけ成長させることができたなどがあると良いでしょう。

このように、自分のスキルや資格、経験などをまとめてみて、自分が仕事でどういった価値を提供できるかを考えてみましょう。

自己分析をおこなう

転職活動していく上では、自己分析を行い、自分の強みや転職する理由、転職先で実現したいことをまとめていくことも重要です。

自分の強みは何なのか、それをどう仕事に活かせるのかを分析することで、自分によりマッチした仕事に出会うことができ、また面接官の人にも会社に入ったときのイメージをしてもらいやすくなります。

転職する理由に関しては、単に「職場の環境が悪くて転職した」などであると面接官にはあまり良い印象を持たれません。

自分が転職したい理由や自分が実現したいことをしっかり考えた上で伝えることで、前向きに転職していることが伝わり、転職活動もより良い方向に進んでいきます。

まずは自己分析をおこない、自分の強みなどをまとめてみましょう。

転職エージェントを活用する

教員として転職をする場合は、転職エージェントを利用するのがおすすめです。

転職エージェントでは、キャリアアドバイザーに付いてもらい自分の目指したい職種やこれまでのキャリアに合わせた仕事を紹介してもらえます。

また提出する書類の添削や面接対策もおこなってもらえるため、転職が未経験でも安心して転職活動を進められます。

転職に対してあまり知識がない、どう進めたらよいか分からない方は転職エージェントを活用してみましょう。

特別支援学校教員からの転職におすすめの転職エージェント

ここまで、教員から転職を成功させるためのコツについて解説していきました。

ここでは転職を進めていく上でおすすめの転職エージェントを紹介していきます。

自分に合ったエージェントを見つけて、活用してみてください。

Education Career

Education Careerは教育業界に特化した転職エージェントです。

Education Careerの強みは、教育専門を生かした独自の提案をしてくれる点です。要望に合った提案はもちろんですが、自分には気づかないような選択肢の提案もしてくれます。

また、教員の専門性を活かした書類作成やアドバイスを行ってくれるのも強みです。独自の選考対策のノウハウがあるため、より実践的なアドバイスをしてくれます。

教員の実績を活かした転職をしたい方にはおすすめの転職エージェントです。

ビズリーチ

リクルートエージェント

特別支援学校の教員から転職に関するよくある質問

Q：特別支援学校教員免許は難しいですか？

A：特別支援学校教員の採用試験の倍率は3.1倍（令和2年）で、通常の小中高等学校の採用率に比べるとやや低くなっています。

採用があるかどうかは自治体によって変わるため、自分が働きたい自治体に採用があるかは調べる必要があるでしょう。

Q：特別支援学校の先生の平均給料は？

A：全国の特別支援学校教員の平均給与は、33万5,600円でした。（厚生労働省）

自治体によって給与に違いがあり、首都圏や三大都市などは必ずしも高いわけではありません。

Q：特別支援教員になるためにはどうすればいいですか？

A：特別支援学校教諭になるには、まず大学で教職課程を履修し、特別支援学校教諭の免許状取得に必要な科目を学ぶことが必要です。

一般の教員免許に加えて、特別支援学校教諭免許状を取得することが求められるでしょう。

まとめ

今回は、特別支援学校の教員が辛いと感じる方向けに解説してきました。

まずは、自分がどんなときに辛いと感じているかを把握する必要があります。把握した上で対処法や解決策がないかを確認してみましょう。

ただそれでも解決がしない、続けるのが難しいとなると転職を一度考える必要があります。

転職未経験でも、自己分析をした上で転職エージェントにサポートがあれば、安心して転職活動を進めることが可能です。

教員としても、一人の人間としてもより良い人生を送れるようにしっかり考えて行動していきましょう。