「営業を辞めて良かった」と思えるような、後悔のない選択をしたい。そう考えていませんか？

営業をやっていて「つらい」と感じることが増えてきたり、「もし営業を辞めたらどうなるのだろう」と悩むことが増えてきたりしたのであれば、それは今が退職や転職を検討すべきタイミングかもしれません。

本記事では、実際に「営業辞めてよかった」と感じている人の体験談や、「営業を辞めたい」と感じた時にまず実践していただきたいことを紹介します。

この記事が、今読んでくださっている方を不安から解放するためのヒントになれば幸いです。

営業を辞めて良かった」と感じた実際のエピソード

この記事を読んでいる人の中には「営業を続けていくことに不安があるが、転職して解決できるのかもわからない」と考えている人も多いのではないのでしょうか。

同じような状況から実際に転職し、「営業を辞めて良かった」と感じている人の体験談を紹介します。

「営業を辞めて良かった」と感じたエピソード【自社アンケート結果】         

まずは、自社で行ったWEBアンケートの中から、一部を抜粋して紹介します。

ノルマを追い続けなければならない営業職において、プレッシャーに押しつぶされたり、ネガティブな言葉を聞き続けたりしてメンタルを病んでしまう人は少なくありません。

この方は、営業を辞めて転職したことでストレスから解放され、頭脳労働をしていく中で、働くことへの満足度を高めることができたようです。

社内外問わず、多くの人とコミュニケーションを取ることが求められる営業では、人間関係を維持することに注力するあまり、自身の心身の変化には気づけずにメンタル不調ぎりぎりまで頑張ってしまうことも多いようです。

この方は、営業を辞めて人間関係が重視される環境から離れることで、自身の心身ケアに目を向けることができたようです。

ノルマに追われる焦りと、自分でも感じていることに対する上司からの指摘で、より焦燥感が募ってしまう状況を経験したことがある人も多いのではないでしょうか。

この方のように、営業として働いている間は日常を過ごすのに精いっぱいで、その環境から解放された時にやっと、無理をしていた自分に気づけることもあるようです。

「営業を辞めて良かった」と感じたエピソード【ネット上の声】

続いて、ネット上の声も一部抜粋して紹介します。

数字に追われるのが苦手

私は、不動産会社で1年営業を経験し、テレアポや飛び込み営業を経験しました。目標の数字を達成するために、上司とマンツーマンの営業会議が開かれることも多く、｢お客様にステキなお部屋を提案したい｣と営業を選んだものの、数字に追われる生活に疲れを感じていたんです。

転職を決意し、同じ不動産業界で営業事務に挑戦しました。今は数字に追われることもなくなり、顧客に商材の魅力を知ってもらう資料を作成することにやりがいを感じています。（23歳女性）

【引用】求人ジャーナルコラム

営業は様々な商材・サービスから好きなことを仕事にしやすい職種でもありますが、必ず数字の達成もついてきます。
数字に追われるうちに、好きだと感じていたことも嫌いになってしまう方は少なくないでしょう。

この方は、業界を変えずに職種を変えることで、数字に追われる環境からの解放と、好きな商材に関わる仕事をするという2つを叶えることができたようです。

このままでいいのか不安

私は、電機メーカーのルート営業を5年経験しました。｢もともと人と話すのが好きだし、営業の仕事にも向いている｣と感じていましたが、ルーティーンワークをこなしていく中で、将来の収入や自身の営業スキルへの不安を感じ始めました。

その後は、新規開拓がメインの営業職に転職しました。様々な顧客の困りごとをヒアリングし、最適な解決策を提案していく営業スタイルになり、かなり高いスキルが要求されますが、営業としてスキルアップできるのが嬉しいです。以前とは違い、やりがいのある日々を送れるようになりました。（32歳男性）

【引用】求人ジャーナルコラム

営業職は向いていると感じつつも、営業方針や商材が合わないことが要因で課題を抱える方もいらっしゃいます。

この方は、営業方針の異なる企業に転職をすることで、自身のキャリアアップに対する不安を解消し、日常への満足度をUPすることができたようです。

ワークライフバランスを重視したい

私は、大手広告代理店で営業を2年経験しました。広告代理店でバリバリ仕事をこなすことに憧れていましたが、現実は深夜まで会社にこもって働くことも多く、疲れから休日は寝て過ごすことがほとんどでした。｢この先もずっとこの働き方はできない。ワークライフバランスをもっと大切にしたい｣と思い、転職を決意。

現在は、人事事務に転職し、社員の育成や採用に携わる仕事に就いています。繁忙期はあれど、残業はほとんどありません。今は、自分が採用や育成した人が成長し、会社に貢献してくれることに喜びを感じています。（25歳女性）

【引用】求人ジャーナルコラム

特に営業職では、期限のない過剰労働へ心身共に不安を感じる方が多いのではないでしょうか。どれだけ仕事を頑張りたいと思っていても心と身体の健康がなければ、働き続けることは難しいでしょう。

この方は、ワークライフバランスを重視することで逆に、「結果を出せている」と自信をもって続けられる仕事に出会うことができたようです。

営業を辞めたい！と感じるよくある理由

日本労働組合が2021年に実施したアンケートによれば、「退職を検討したことがある」と回答した割合は80.8％と、かなり高い数値となりました。

【引用】営業職の退職動機に関するアンケート調査

また、辞めたくなった理由の第一位は「給料が安いから」（32.4%）、第二位は「仕事量が多すぎるから」（30.1%）、第三位は「モチベーションが維持できないから」（29.4%）と続きました。

【引用】営業職の退職動機に関するアンケート調査

ここでは、このような営業をやめたい理由について、よくあるものを詳しく解説します。

【関連記事】営業がきつい理由とは？「辛い」「辞めたい」と感じる前の対処法を解説
「もう営業なんてやりたくない！」と感じたら営業職以外に転職するコツ

厳しいノルマに限界を感じたから

営業は「達成までの過程」ではなく「ノルマや数字などの結果」が求められる傾向にあります。

もちろん課せられたノルマや数字を達成されれば評価される職種ですが、簡単に達成し続けられるわけではありません。

当月のノルマを達成しても、すぐに次のノルマを達成するための営業活動が求められ、一息つく間もなくノルマに追われ続けます。さらには、ノルマを達成したからとより厳しいノルマが課せられる、という環境にプレッシャーを感じモチベーションが低下してしまうこともあります。

ノルマに追われ続けることで、自身のスキルアップや質の高い営業活動にも集中ができずキャリアアップへの不安につながり転職を考えるケースもあるようです。

ほんとですよね…業界厳しいから営業ノルマもやかましくてストレスすごいのに、いくら頑張っても給料上がるわけじゃないし…みーんな辞めていきますよそりゃ╮( •́ω•̀ )╭笑笑

— もんど (@mond0317lnk) December 18, 2024

長時間労働と少ない休みに疲弊したから

営業は顧客ありきの職種です。

業界・商材によっても異なりますが、顧客都合で定時後に商談が生じたり、休日に顧客のもとまで訪問したりすることもあります。

アポイントがとれても、成約までには数回の商談やメール・チャットでの連絡が必要になり、やり取りが増えていくと身体的にも負担を感じることがあります。もちろん商談の数だけ資料作成などの事務的な業務が発生するため、必然と残業は多くなってしまう傾向にあります。

少ない休みも休息に充てて終わってしまい、プライベートを楽しむ時間もない、となれば「辞めたい」と思う方も少なくはありません。

前職の営業で激務を経験して、成長できたなとは思うけど、万人におすすめはできない。
結局激務をするとそれだけど仕事をした気になってるのは良くある。
それよりも、仕事の効率性とかコネを磨いた方が後々役に立つことも多い。

— 野口正太郎 | AI Engineer (@Taro_Nuco) November 1, 2024

営業方針や商材が合わないと感じるから

顧客の課題を解決するためには扱う商材やサービスに限界があるのにも関わらず、企業の方針で無理な営業活動を辞めることもできない、という状況にジレンマを感じたことはないでしょうか。

「顧客とのコミュニケーションが好き」「顧客の課題を解決できることが楽しい」など営業に対するポジティブな要素を感じていても、営業方針や商材とのミスマッチで「辞めたい」と感じることも少なくありません。

無形商材の営業経験しかないので、有形商材の営業に自信は、ぶっちゃけないです。要領は同じとよく言いますが、僕は苦手です。

— おりさか＠しゃかりき転職エージェント (@orisaka_takuten) December 3, 2024

「今まで有形商材・個人営業を経験したから、今後は無形商材・法人営業に挑戦したい」という転職希望者はものすごく多い。インセンティブ関係なく年収を上げたいならやはり後者の道を選んだ方がよいですね。より高度な問題解決のスキルが身につくからです。自分の将来像に合った業界の選択が大事です。

— あいさき｜営業コンサルタント (@s_tokyo001) January 7, 2025

営業を辞めたほうが良い人の特徴

営業を辞めたいと感じる理由は様々ですが、理由によっては業界・商材を変えて営業職を続けていく、という選択肢もあります。

そうではなく、そもそも営業職を辞めた方が良い可能性がある人はどのような特徴があるのでしょうか。

ここでは、いくつか主な特徴を紹介します。

コミュニケーションが苦手な人

営業では関係性を構築するだけではなく、コミュニケーションによるトラブルや認識の違いが起きないよう、細心の注意を払った、まめなコミュニケーションが求められます。

コミュニケーションや対人関係に苦手意識があるとストレスを感じやすく、営業職の継続が難しくなる傾向があります。

メンタルに不調を感じている人

営業はノルマへのプレッシャーや顧客との交渉による負担でストレスが溜まりやすい職種です。

結果が全てと言わんばかりの環境に、メンタルが不安定になっていく方も少なくありません。

体調不良になっている場合は、営業を辞めることを検討することも必要です。

プライベートの時間も大切にしたい人

営業は顧客都合に左右されやすい職種です。

業界・商材にもよりますが、定時後や休日に顧客からの連絡に対応しないといけない場面もあります。

仕事とプライベートを完全に分けたい人に、営業はおすすめしません。

モチベーションが上がらない人

営業には「企業の売上に関われる喜び」や「顧客とのコミュニケーションの楽しさ」などの魅力もありますが、毎月ノルマが達成できるわけではなく、時には顧客からのクレーム対応をすることもあります。

自身のモチベーションのセルフコントロールが苦手な人は営業を続けるやる気がキープできなくなってしまいます。

マルチタスクが苦手な人

営業は商談の合間に営業資料の作成や、アポイントの取得、顧客の見込み管理などマルチタスクになる場面が多く、計画性を求められる職種でもあります。

無計画で業務を進めていると「商談成功率に対して必要な商談数が足りていないから無理な提案をする」など自身の目標が達成できないだけではなく、顧客との関係性を悪化させてしまう可能性もあります。

営業が転職しやすい職種

一般的に営業職は市場価値が高いとされる職種のため、経験を積むことで転職にはメリットが多数あります。

ここでは、営業職からの転職がしやすいおすすめの職種を紹介します。

インサイドセールス

インサイドセールスとはメールや電話などのオンライン上で行われる内勤型の営業活動スタイルの職種です。

テレアポのようにアポイントを取得することだけが目的ではなく、顧客の課題やニーズをヒアリングし、場合によっては提案や成約までオンライン上で行います。

今までの営業経験を活かしつつ、顧客への訪問などはせずに内勤での業務がしたいと考えている方におすすめです。

カスタマーサポート

カスタマーサポートとは顧客からの問合せに対応する職種であり、顧客と企業をつなぐ重要な役割を果たすポジションです。製品・サービスの説明からクレーム処理まで様々な問合せに対応します。

顧客が何を解決したいと考えているのかを理解し、最適な解決策を提示することが求められるため、営業で培ったヒアリング力や提案力は強みとなるでしょう。

また、カスタマーサポートは受付時間が決まっているため、定時終了後の顧客対応などもほとんど発生しません。

営業での経験を活かしつつ、プライベートの時間も大切にしたい方におすすめの職種です。

カスタマーサクセス

カスタマーサクセスとはサービスや商材を利用し始めた顧客を対象に、顧客の課題解決や期待成果の達成をサポートすることで顧客満足度を上げたり、解約率の低減を目指したりする職種です。

顧客からの問合せに対応するカスタマーサポートとは異なり、カスタマーサクセスでは顧客が抱えている不満や不安を見つけ出し、先回りして解決策を提示することが求められます。

営業で培ったヒアリング力や問題解決力などのスキルを活かしつつ、顧客を継続的にサポートしていきたいという方に向いています。

キャリアアドバイザー

キャリアアドバイザーとは求職者に対し、今後のキャリア形成を支援する職種です。

転職エージェントに在籍し、サイトに登録した求職者と面談などを通して自己分析から面接対策までサポートしていきます。

キャリアアドバイザーは求職者がすでに自覚している要望のみではなく、本人も気が付いていないような要望を引き出し、最適な転職先を提案することが求められます。

営業で培ったヒアリング力や提案力を活かすことができ、営業よりも相手に寄り添った提案をしていきたいと考えている人におすすめの職種です。

コンサルタント

コンサルタントとは顧客が抱える課題を解決するために戦略を立て、専門的な知識とスキルを提供する専門職です。

営業では顧客の課題解決のため、自社のサービスや商材を提案することが主ですが、コンサルタントは顧客の現状を詳細に調査し潜在的な課題も含め、解決する具体的な策を提示することが求められます。

レベルの高い問題解決能力やヒアリング力が求められるため、営業経験で培ったスキルを基盤とし、さらに専門知識などを習得して顧客に深く寄り添った仕事をしたいと考える人におすすめです。

マーケティング職

マーケティング職とは、市場調査を行い、商材やサービスの認知度・普及率を向上させるための戦略を考え、広告運用やSNSの活用などの施策を実行する職種です。

営業で培った分析力をマーケティング職で必要な、顧客ニーズの把握や市場トレンドの分析に活かすことができます。

ユーザーの行動パターンをデータで分析し、トライアンドエラーを繰り返して効果を測定していくため、より思考分析が得意な人に向いています。

企画職

企画職とは市場を分析してニーズを探り、新しい企画を考えて商品やサービス、戦略に落とし込むことで売上を生み出す仕組みを作り上げる職種です。

企画職には商品企画のほかにも営業企画や経営企画などさまざまな種類があります。

営業時代に感じていた商材や営業方針の課題をダイレクトに解決できるため、根本的な課題を解決していきたい人におすすめの職種です。

転職エージェントを活用して未経験職種に転職するまでの流れ

「未経験職種への挑戦」というとハードルが高く感じる方も多いのではないでしょうか。

実は、転職エージェントを活用することで未経験職種への転職成功率を高めることができるのです。

ここでは、転職エージェントを活用して営業以外の職種に転職するまでの流れを解説します。

キャリアカウンセリング

転職エージェントのキャリアアドバイザーと面談を行い、自身の経験やスキルを客観的な視点も含めて分析することで、未経験職種でどのように活かせるかを明確にすることができます。

効果的な自己PRの作成

営業職以外の知識も豊富なキャリアアドバイザーのサポートを受けながら、説得力のある志望動機を作成することができます。

書類添削・面接対策

未経験分野での応募書類作成や面接対策について、キャリアアドバイザーから具体的なアドバイスを受けることで選考通過の可能性を高めます。

未経験職種求人の紹介

転職エージェントは非公開求人も含め、さまざまな求人を持っています。

未経験者向けの求人やポテンシャル採用を行っている企業の求人を多く扱っているい転職エージェントや、2〜3社の転職エージェントを併用することでより多くの求人情報にアクセスでき、選択肢が広がります。

面接・内定

面接は1社2～3回が平均的で、大手企業では3～5回になることもあります。

面接後にはキャリアアドバイザーが企業のリアクションをもとに面接のフィードバックをしてくれるので、最終面接まで準備を万全に整えることができます。

また、内定後も入社までサポートを受けることができ、スムーズに入社ができます。

営業を辞めずに続けるべき人の特徴

自分自身でも気が付いていないけど実は営業が向いている、という人もいます。

以下で紹介するような特徴を持つ人は、営業を続けつつ営業を辞める以外方法で問題を解決する策を探すのもおすすめです。

強い目標達成意欲を持つ人

営業は常にノルマや数字を達成することが求められ、達成し続けてもより高いノルマが課せられる可能性のある職種です。

目標達成に対して強い執着心があり、目標達成のためにあらゆる手段を考え、実行する姿勢を持っている人は向いているでしょう。

優れたコミュニケーション能力を持つ人

営業で成果を残すためには顧客の課題を上手く引き出すヒアリング能力や、相手の意見から相手が求めることを上手く汲み取る能力、自分の意見を相手が理解できるように伝える能力などが求められます。

コミュニケーション能力を存分に活かすことができるでしょう。

高い学習意欲と適応力がある人

営業では顧客や市場の状況の変化により、最適な提案方法なども変化する場合があります。

常に新しい情報やスキルを吸収し、自分のものにし続けることのできる学習意欲の高さと、市場の変化や新しい状況に対応できる柔軟さを持つことで顧客層を限定しない営業ができるでしょう。

強いメンタルを持つ人

営業は成約など楽しいことばかりではなく、断られることやクレームを対応することもあります。

断られても落ち込まず、挫折を恐れないで失敗を成長と学びの機会として捉えられる人は営業に向いているでしょう。

自己管理能力が高い人

営業ではノルマを達成するための道のりを細分化してスケジューリングすることや、顧客からの問合せにスピード感のある対応をしていくことも非常に大切です。

効率的にスケジュールを管理し、自ら積極的かつスピーディーに行動を起こせる人に向いています。

営業を辞めたいと思ったらまずすべきこと

「まだ辞めるには早いかも」「辞めるなんて甘え？」と悩んだとしても、ストレスから精神的な負担が増えてしまっている場合や、どうしても営業に向いていないと考えている場合には辞めることも一つの手段です。

ただし、衝動的に退職をして後悔することになってはもったいないので、以下で紹介する内容をまずは一度自分自身で確認してみましょう。

辞めるにしても、辞めないにしてもより良いほうに向かっていくための参考にしてください。

【関連記事】【甘えじゃない】営業職を辞めたいときの対処法と心構え

営業を辞めたい理由、ストレスの原因を明確にする

「営業を辞めたい」と思う理由やストレスを感じるポイントは人それぞれです。

やめたい理由やストレスを感じるポイントが明確でないと、仮に営業を辞めたとしても転職先で同じことが要因となりまた「辞めたい」と感じるきっかけになってしまいます。

「営業辞めてよかった」と感じるためにも、辞めたい理由やストレスの原因を冷静に考え、言語化しましょう。

紙に書き出すなどして具体的に整理することが重要です。問題の本質を把握することで凝り固まっている思考をほぐし、思いもよらぬ対処法が見つけられる可能性があります。

周囲に相談する

退職を決意する前に、まず周囲の人に相談をしてみましょう。

友人や家族など会社外の信頼できる人への相談で今の気持ちを整理することができたり、上司など会社の人に相談をすることで社内の環境を変え、辞めたい理由となっている要素を除去できたりする可能性があります。

時には社内異動として営業職自体から離れるという方法もあります。

転職を検討する

営業を辞めたい理由、ストレスの原因によっては転職を検討することもひとつの手段です。

会社の営業方針があっていない、コミュニケーションを負担に感じるようになってしまった、などの理由であれば、転職して環境を一新することが解決になる可能性もあります。

例えば、営業職自体が嫌なわけではなく、今の会社の営業方針や商材がマッチしていないだけということはよくあります。

今まで不満や不安を感じたポイントを振り返り「新規開拓がなければ」「興味のある商材であれば」などの理由が出てきた場合には、他の業界・商材を扱う企業への営業での転職という選択をすることもできます。

営業を辞めたい理由、ストレスの原因によって転職の方向性も変化しますので「そもそも転職をするのか」だけではなく、給与や社風など何を重視して転職するのか、どんな職種に転職したいのかなどをしっかり検討すべきでしょう。

営業を辞めるときに注意すべきこと

営業を辞めるのは慣れない環境で一から学び直すことでもあります。

転職ともなれば新しい社風・人間関係などに慣れることも求められ、今抱えている問題とは別の問題で苦戦する可能性もあります。

以下に紹介するポイントも含め「営業を辞めるのか」を検討していきましょう。

転職のタイミングを慎重に見極める

心身の負担から1日でも早く解消されたい、という感情から転職先を決断してしまうと、慎重な選択ができずにミスマッチが生じてしまう可能性があります。

転職することで解消したい不安や課題を整理することで一度気持ちを落ち着かせて、転職の適切なタイミングを選びましょう。

転職の適切なタイミングは人それぞれですが、「市場動向」「自身のスキル・ポテンシャル」「金銭面」の3点を見て判断するのがおすすめです。

年収が下がる可能性も考慮する

多くの営業職では基本給にプラスしてインセンティブが重要な収入源となっています。

転職によって固定給へ移行することで、成績によって変動しない安定した収入を得ることもできますが、逆に高い成績を出せていた場合には年収が下がってしまう可能性もあります。

例えば、営業職時代の基本給が300万円＋インセンティブのAさんとBさんを比較してみましょう。

2人とも転職を機に、基本給を400万円に上げることができましたが、Bさんはインセンティブ部分が多かったので、合計年収で比較するとマイナス50万円という結果になってしまいました。

転職をする際にはインセンティブの有無や条件など、転職先の給与体系を十分に理解することが大切です。

また、現職と転職後の収入を比較する際には基本給だけではなく、インセンティブも含めた総額で確認をしておきましょう。

学習の必要性がある

営業を辞めての未経験職種に挑戦をするには、転職先の商材・サービスについて理解する必要があるのはもちろんですが、職種によっては新たな知識やスキルを習得するための自己学習が必要です。

例えば、ITエンジニアはプログラミング言語や開発環境に関する知識が必要になり、外資系企業の職種であればTOEIC800点以上の実践的なビジネス英語が求められる場合があります。

実際にどのような知識やスキルが必要になり、どのように学習していくのかなどの情報も事前に知っておけるとよいでしょう。

営業職からの転職を検討中の方におすすめのエージェント

まだ完全に辞めたいと決意した段階ではなくても、転職エージェントの利用ができます。

「転職エージェントに登録したから必ず転職しないといけない」というわけではなく、転職するかを決断するのはあなた自身です。

少しでも転職を考えているのであれば、まず転職エージェントの転職ノウハウを元にした客観的なキャリアアドバイスをもらってみるのもおすすめです。

とはいっても、どの転職エージェントを利用すればいいのかわからない、と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。転職を検討中の方におすすめのエージェントをご紹介しますので、参考にしていただけると幸いです。

リクルートエージェント

マイナビエージェント

ビズリーチ

転職エージェントの利用に不安がある方へ

「こんな理由で転職を考えていいのか」「無理に転職をすすめられるんじゃないか」など転職エージェントの利用に何かしらの不安や抵抗感を持っている方も多いのではないでしょうか。

実際は、最初に登録した情報だけでいきなり求人を紹介されるということはありませんし、あくまでも最終的に決断をするのは自分自身です。

自分をよく見せようとする必要などもありません。素直に自分のことを伝えることで本当に求めている情報や必要なサポートを得ることができます。

まずは気になるエージェントに登録をして、転職エージェントからの連絡を待ちましょう。

「営業を辞めて良かった」と思えるために、辞める前におさえておきたいポイント

衝動に任せて営業を辞めても「辞めてよかった」と思えるわけではありません。

営業からの異動・転職をした後に心から「辞めてよかった」と感じられるように、以下のポイントをおさえておきましょう。

営業を辞めて叶えたいことを明確化する

営業を辞めたいと思う理由やストレスの原因を明確にすることが重要だとお伝えしましたが、同じだけ「営業を辞めて叶えたいこと」を明確にすることも大切です。

問題のある状況から状況が変化したからと言って「辞めてよかった」と思える確証はありません。

しかし、実際には「どんな人材になりたいか、どんな仕事をしたいか、考えつかないからとりあえず転職しよう」という人も多いのではないでしょうか。営業を辞めたいというネガティブな感情は一度忘れ、営業を辞めて挑戦したいことや、どんな人材になっていきたいのかを考えてみてください。

仕事に関することだけでなく、プライベートで叶えたいことも考えるのがポイントです。

例えば「残業の多さがつらいから辞める」のであれば、残業が少ない職種に転職をして自分の時間が確保できた時に何をしたいのかを考えてみてください。「新しいスキルを習得するために勉強がしたい」という人もいれば「友人と気兼ねなくお酒を飲みたい」という人もいます。

「友人と気兼ねなくお酒を飲みたい」という何気ないことですが、叶えるためには友人と時間が合せられる勤務時間であること、自由にお酒を飲めるだけのお金を稼いでいること、など仕事に関わる要素が実は含まれています。

このように営業を辞めて叶えたいことを考えていくことで、自分が今後目指すべき道のりも見えてきたりするのです。

自分の好きなこと・苦手なこと、興味があること、得意・不得意など自己分析をして、分析をもとに営業を辞めて叶えたいことを書き出してみてください。

営業での経験やスキルを棚卸する

営業職はどの企業からも求められる市場価値の高い職種ですが、未経験職種に転職した場合にも営業での経験やそこで培ったスキルは活かすことができます。

とはいっても、本人が自身のスキルを認識しておらず、これから挑戦する職種でどのように活かせるのかのイメージも沸いていなければ活かすことは難しいですし、そもそも転職の選考通過が難しくなる場合もあります。

例えばあなたがこの記事をここまで読んでくださっているのは、営業を辞めて幸せになる自身の未来を少しでもイメージしたいからではないでしょうか。

同じように企業の採用担当者もあなたを採用して自社で活躍してくれるイメージができるかを見ているものです。

そんな時「未経験ですがやる気はあります」という人材と「営業で培った折衝力を様々な部署と連携する御社のプロジェクトに活かしていきたい」という人材では後者の人材が魅力的に見えるでしょう。

面接時の自己アピールの準備としてはもちろん、長期的な視点でスキルをどのように発展させていきたいか、というキャリアプランの設計にも役立つ情報ですので、営業での経験やスキルを棚卸して整理してみましょう。

様々な業界・職種を見る

営業でも業界・企業によって営業方針や働くスタイルが異なるように、他の職種でも同様のことが言えます。

十分な知識を持たずに職種を選択してしまうと、営業を辞めたいと思っていた理由が全く解消されなかった、という状況に陥ってしまう可能性もあります。

例えば「事務職＝残業が少なくてノルマがない」というイメージを持つ方は多いですが、業界・企業、さらには部署によって実情は変化します。急激に事業拡大している企業では、発生した経理を処理する経理部の人数がまだ不足しているため事務職だが残業が多い、というケースもあります。

先入観にとらわれて業界や職種の選択肢を狭めてしまうことがないよう、「営業が転職しやすい職種」で紹介している職種や、周りの人が勤めている業界・職種など、幅広く知識を集めていただきたいです。

なかなか自分では調べる時間も取れない、ということであれば転職エージェントを活用して情報を集めるのもおすすめです。

【まとめ】現状を変えるための第一歩は自己分析

この記事では、営業を続けていくことに不安を抱えている方、ストレスに押しつぶされそうな方に対して、実際の体験談を参考に、営業職の人が感じやすい不安やストレスの原因を解消するための方法と選択肢を解説いたしました。

日々、数字に追われる営業職では「現状を変えたい」と思う瞬間が訪れることは少なくないのです。

重要なのは「現状を変えたい」と思ったその先の行動なのです。

あなたが今、「まだもう少し営業の仕事がんばれる気がする」と思っていても、「今すぐ辞めたい！とにかく解放されたい！」と思う頃には、冷静に解決策を考えられる心の余裕はなくなっている可能性があります。

少しでもストレスや不安を抱えているのであれば、まずその理由を整理してみてください。自分と向き合い、自己分析をすることで、営業を続けるにしても、部署異動や転職で営業を辞めるにしても、納得できる選択肢を見つけることができるでしょう。