エンジニアとしてのスキルや経験を持ちながらも、より自分らしい働き方を求めてキャリアチェンジを考えている人は少なくありません。

プロジェクトの納期に追われて長時間労働が続き、ワークライフバランスが取れない状況で悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、エンジニアからのキャリアチェンジにおすすめの職種を7つ紹介しました。

また、エンジニアから転職を考える理由や、キャリアチェンジを成功させるためのコツも解説しています。

将来のキャリアに迷っているエンジニアの方は、記事の内容を参考にしてください。

関連記事：IT転職エージェントおすすめ比較28選【2024年最新】エンジニア向けに徹底解説！

ITエンジニアからキャリアチェンジは可能！

結論として、エンジニアからのキャリアチェンジは十分に可能です。

現在、ITスキルを持つ人材は多くの企業で求められており、エンジニアはIT業界だけでなく異業種へ転職できる可能性が広がっています。

とくにDX（デジタルトランスフォーメーション）を進めている業界や、社内でITツールを導入予定の企業では、技術的な知見を持つエンジニアのニーズは高いです。

一方で、未経験の職種へ転職する場合は、大きく労働環境が変わりストレスを抱えることもあるでしょう。

異業種への転職を検討している方は、業界や企業研究を行い、エンジニアとして身につけたスキルを活かせるかどうかを確認してください。

ITエンジニアからキャリアチェンジを考える理由【体験談あり】

エンジニアからのキャリアチェンジを考える理由を、4つ紹介します。

当編集部が実施したアンケート調査の結果も紹介しますので、参考にしてください。

【アンケート名】エンジニアの転職に関する実態調査
【調査日】2024年6月3日
【調査対象】エンジニアから転職したことのある男女
【調査人数】300人（男性269人/女性31人）
【調査方法】アイブリッジ株式会社Freeasyを用いたインターネットリサーチ
（調査元：キャリアアップステージ編集部）

関連記事：ITエンジニアを辞めたい理由ランキング｜向いていない人の特徴と失敗しない転職活動の進め方

人間関係に不満があるから

職場の人間関係に不満があることは、エンジニアのキャリアチェンジを考える理由となります。

人間関係に問題があると仕事へのモチベーションが低下するため、新しい環境を求めて転職を検討するエンジニアは少なくありません。

当編集部が実施したアンケート調査でも、以下の声がありました。

とくに、長期間同じメンバーで仕事をする自社開発エンジニアや社内SEは、人間関係でストレスを抱えた場合、職場環境の改善を目的とした転職を検討しやすいです。

残業や休日出勤が多いから

年間を通して残業や休日出勤が多い職場だと、ワークライフバランスが取れる職種へのキャリアチェンジを考えてしまうでしょう。

長時間労働に悩んでいたエンジニアからは、以下の声が寄せられています。

とくに、40代・50代になると若いエンジニアと比べて体力も落ち、職場の働き方についていけずにキャリアチェンジを考える人も少なくありません。

給与に不満があるから

現在の給与に不満があることも、キャリアチェンジを考える理由の一つになるでしょう。

転職後に給与アップしたエンジニアからは、以下の声が寄せられています。

このように、キャリアチェンジ後に給与がアップすると、仕事への満足度は高くなる傾向があります。

新しいスキルを習得したいから

新しいスキルを習得したいとった理由から、自身のスキルアップを目的に、キャリアチェンジを考えるエンジニアも少なくありません。

当編集部が実施したアンケート調査でも、以下の口コミが見られました。

とくに、エンジニアから異業種への転職を行うと、新しいスキルを身につけられるでしょう。

ITエンジニアからのキャリアチェンジにおすすめの職種【IT業界】

エンジニアからのキャリアチェンジにおすすめの職種を、IT業界に絞って3つ紹介します。

ITコンサルタント

プロジェクトマネージャー（PM）としてクライアントが抱える課題解決の経験を積んだエンジニアは、ITコンサルタントへのキャリアチェンジがおすすめです。

なぜならば、クライアントの課題を解決した経験は、コンサルタントとして顧客ニーズを把握する上で役に立つからです。

当編集部が実施したアンケート調査でも、ITコンサルタントへキャリアチェンジした方からの声が寄せられました。

一方で、エンジニアとしての経験が少ない方や、顧客折衝の業務を担当していない方は、転職後に苦労するケースも見られます。

以下の記事では、ITコンサルタントへキャリアチェンジする際におすすめの転職エージェントを紹介したので、参考にしてください。

関連記事：ITコンサルタントに転職する際におすすめの転職エージェント11選

プロダクトマネージャー

日頃からユーザー視点でサービスの使いやすさを考えているエンジニアには、プロダクトマネージャーへのキャリアチェンジをおすすめします。

キャリアチェンジをおすすめする理由は、以下の3つです。

このように、ユーザー視点を持つエンジニアは、プロダクトマネージャーとして必要なスキルをすでに持ち合わせていると言えるでしょう。

社内SE

同じ会社のメンバーとコミュニケーションを取りながら働きたいエンジニアには、社内SEへのキャリアチェンジをおすすめします。

実際に社内SEへ転職した方から、以下の口コミが寄せられました。

社内SEへキャリアチェンジを行うメリットとして、勤務先が固定され長期的に安定して働けることが挙げられます。

社内SEへの転職におすすめの転職エージェントは以下の記事で紹介したので、あわせて読み進めてください。

関連記事：社内SEにおすすめの転職エージェント12選を徹底比較！【2024年最新】

ITエンジニアからのキャリアチェンジにおすすめの職種【異業種】

異業種へのキャリアチェンジを検討しているエンジニアに向けて、おすすめの職種を4つ紹介します。

関連記事：IT業界から転職したい！おすすめの転職先と異業種への転職を成功させるには

営業職

コミュニケーションスキルの高い人や、顧客目線でサービスを提案できるエンジニアの方には、営業職へのキャリアチェンジをおすすめします。

なぜならば、エンジニアとしてのスキルや知識を持っているからこそ、顧客の課題を深く理解して最適なサービスを提案できるからです。

また、営業職は対面でのコミュニケーションが行われるため、人との関わりを求めるエンジニアにとって向いている職種です。

以下の記事では営業職に向いている人の特徴を紹介しましたので、参考にしてください。

関連記事：営業に向いている人の特徴は？向いていない人におすすめの対策

マーケティング職

エンジニアとしてのスキルを活かして売上アップに繋がる業務を担当したい方は、マーケティング職へのキャリアチェンジがおすすめです。

とくにWebマーケティングへのキャリアチェンジを行うと、マーケティング施策の実装や自動化を行う際に、エンジニアとしてのスキルを活かせます。

例えば、広告のABテストを自動化し効果測定を効率化するツールを開発したり、ユーザーの行動データを分析できる機能の実装もできるでしょう。

未経験からWebマーケティング職へ転職する方法は以下の記事で紹介していますので、あわせて読み進めてください。

関連記事：Webマーケティング職へ未経験から転職するには？転職手順・やりがい・スキルも解説

事務職

夜勤や長時間労働に悩んでいるエンジニアの方には、事務職へのキャリアチェンジをおすすめします。

事務職は比較的残業が少なく、子育て中のエンジニアでも働きやすい職種と言えるでしょう。

当編集部が実施したアンケート調査でも、待遇面が改善した方からの声が寄せられています。

また、事務職ではエンジニアの業務で身につけたエクセルやワードのスキルも活かせるため、職場で重宝される人材になれる可能性もあるでしょう。

関連記事：【実体験から学ぶ】20代女性が事務職に転職する５つの成功法則

デザイナー

フロントエンドエンジニアとしてスキルを身につけた方には、デザイナーへのキャリアチェンジをおすすめします。

とくにフロントエンドエンジニアの業務で使用するHTMLやCSSなどのコーディングスキルは、Webデザインの現場でも役に立つでしょう。

デザインスキルと技術的な知識の両方を備えた人材は転職市場での評価が高く、内定を獲得しやすい傾向にあります。

以下の記事では未経験からWebデザイナーになる方法を紹介したので、あわせて読み進めてください。

関連記事：未経験からWebデザイナーになる方法とは？必要なスキルや勉強法を紹介

異業種へのキャリアチェンジで活かせるITエンジニアのスキル

異業種へのキャリアチェンジを行う際、転職後も活かせるエンジニアのスキルを3つ紹介します。

ITスキル

エンジニアの業務で培ったITスキルは、異業種へキャリアチェンジした後も大きな武器となるでしょう。

なぜならば、現代のビジネスシーンでは、以下のITスキルが日常的に必要とされるからです。

とくに、エンジニアとして働いた経験を持つ方は、新しいツールやシステムにも素早く対応でき、他のメンバーに使い方のアドバイスもできます。

エンジニアの経験を通じて身につけたITスキルは、どの業種でも求められる能力であるため、新しい環境でも活躍できるでしょう。

コミュニケーションスキル

異業種へキャリアチェンジした後に活かせるITスキルの一つには、コミュニケーションスキルも挙げられます。

理由は、エンジニアは日々の業務の中で、技術的な内容を非エンジニアにもわかりやすく説明する経験を積んでいるからです。

とくに、プロジェクトマネージャー（PM）やテクニカルサポートエンジニアの経験を持つ方は、転職後も高いコミュニケーションスキルを活かして業務を進められるでしょう。

専門的な知識を分かりやすく伝えるスキルは、異業種へキャリアチェンジしても重要なスキルとして評価されます。

課題解決スキル

課題解決スキルの高いエンジニアは、IT業界以外の職種へキャリアチェンジした後も高く評価されるでしょう。

なぜならば、エンジニアの経験で培った問題解決へのアプローチは、どの業界のビジネス課題に対しても効果的に適用できるからです。

例えば、社員の出勤管理を効率よく進められていない職場に対して、課題を特定し無駄な作業を減らせるツールの導入を提案できます。

このように職場の課題を解決できるスキルを持つ方は、異業種へキャリアチェンジした後も活躍できるでしょう。

ITエンジニアからのキャリアチェンジを成功させるコツ

エンジニアからのキャリアチェンジを成功させるコツを、5つ紹介します。

以下のポイントを意識して、転職活動を進めてください。

キャリアプランを立てる

転職活動を始める前に、今後のキャリアプランを立てましょう。

なぜならば、具体的な目標と計画を立てることで自分の目指すべき方向性が明確になり、効率的に転職活動を進められるからです。

キャリアプランを立てる際は、以下3つのステップで進めてください。

それぞれの項目を具体的にイメージすると、転職後のギャップを最小限に抑えられます。

転職理由を明確にする

キャリアプランを立てた後は、転職理由を明確にしてください。

転職理由を具体的に考えると、自分の強みや改善が必要なポイント、重視する勤務条件を理解できるからです。

例えば、残業や休日出勤を減らすことが転職理由であれば、ツールを活用して業務効率化に取り組んでいる求人を重点的に探せます。

また、転職理由を明確にすると採用担当者に具体的な働き方の希望を伝えやすくなり、転職後のミスマッチも防げるでしょう。

スキルシートを作成する

転職理由を明確にできたら、スキルシートを作成してください。

スキルシートを作成すると採用担当者はあなたのスキルや経験を一目で理解できるため、コミュニケーションの効率化につながります。

具体的には、以下の項目を記入しましょう。

また、作成時は箇条書きを積極的に使うことで、採用担当者に伝わりやすいスキルシートが完成します。

キャリアチェンジに必要なスキルを学ぶ

作成したスキルシートをもとにして、キャリアチェンジに必要なスキルを学びましょう。

とくに異業種へ転職する場合には、業界特有のスキルを学んでおくと内定を獲得しやすくなります。

例えば、エンジニアから金融業界へキャリアチェンジする際は、銀行や証券、保険の知識が求められます。

業界ごとに求められるスキルは異なるため、求人情報や職務内容を確認し、必要なスキルを把握しておきましょう。

転職支援サービスを利用する

転職活動で疑問点や分からないことがある場合は、転職支援サービスの利用をおすすめします。

転職支援サービスを利用すると、キャリアアドバイザーに相談しながらキャリアプランを検討でき、スキルシートの添削も依頼できます。

IT業界以外へのキャリアチェンジを検討している方にとっては、情報収集や人脈を広げる機会としても利用するメリットは大きいです。

各サービスは無料相談を行っていますので、公式サイトから気軽に問い合わせてみましょう。

ITエンジニアからのキャリアチェンジで利用したい転職支援サービス

キャリアチェンジを検討しているエンジニアの方に向けて、おすすめの転職支援サービスを3つ紹介します。

レバテックキャリア｜約50職種のIT専門職へキャリアチェンジができる

レバテックキャリアは、IT関連の幅広い職種を取り扱う転職支援サービスです。

バックエンドエンジニアやインフラエンジニアなどを含む、約50種類の職種から求人を紹介してくれます。

例えば、フロントエンドエンジニアのスキルを活かしてWebデザイナーへのキャリアチェンジを希望する方も、担当アドバイザーへ相談できます。

現在のスキルを活かしながら新しい技術を身につけたいエンジニアの方には、レバテックキャリアの利用がおすすめです。

ビズリーチIT｜企業から直接スカウトが届く

ビズリーチITは、年収800万円以上を提示する求人を多数取り扱う、スカウト型の転職サービスです。

エンジニアの求人を中心に、コンサルタントや営業職などIT関連職種の案件も掲載しています。

ビズリーチITは、プロダクトマネージャーやテックリードなど、即戦力のリーダーを求める企業と経験を積んだエンジニアのマッチングを行うサービスです。

そのため、マネジメント職へのキャリアチェンジを検討している方は、ビズリーチITを利用すると効率的に転職活動を進められるでしょう。

【異業種向け】リクルートエージェント｜非公開求人を多数取り扱い

リクルートエージェントは、幅広い業種や職種の求人を取り扱う転職支援サービスです。

2024年12月時点で924,559件（非公開求人を含む）の求人を閲覧でき、エンジニアから異業種へのキャリアチェンジを検討している方にもおすすめできます。

リクルートエージェントに登録するとLINEを利用して気軽に相談ができ、専用アプリをダウンロードするとアプリ内から求人検索や応募も可能です。

担当アドバイザーには、職務経歴書の添削や面接対策のサポートも依頼できるため、はじめての転職でも安心してサービスを利用できるでしょう。

ITエンジニアからのキャリアチェンジに関するよくある質問

キャリアチェンジを考えているエンジニアの方から寄せられる質問を、4つ紹介します。

エンジニアが転職しない理由を教えてください

エンジニアが転職しないおもな理由は、以下の4つです。

このような理由から、なかなか転職に踏み切れないエンジニアの方も多いのではないでしょうか。

キャリアチェンジを検討されている方は、転職支援サービスの担当者など、客観的な視点からアドバイスを受けることをおすすめします。

IT業界で1番稼げる仕事は何ですか？

経済産業省が実施したIT関連産業の給与等に関する実態調査によると、IT業界でもっとも年収が高い職種はコンサルタントとなっています。

職種別の平均年収は、以下の通りです。

ただし、エンジニアが保有するスキルや転職する企業によっても年収は異なるため、あくまでも参考程度に考えましょう。

以下の記事ではエンジニアが年収1,000万円を目指す方法を紹介したので、あわせて読み進めてください。

関連記事：エンジニアが年収1,000万円を目指す方法とは？達成できる人の共通点や企業も紹介！

参考：IT関連産業の給与等に関する実態調査

エンジニアは何歳まで働けますか？

スキルの高いエンジニアであれば、年齢制限なく60代や70代でも働き続けられます。

業界の中で「エンジニア35歳定年説」はよく話題に上がりますが、実際は誤った認識と言えるでしょう。

IT業界では年齢よりもスキルや経験が重視される傾向にあり、35歳以上のエンジニアでも昇進やキャリアチェンジは可能です。

とはいえ、30代後半になると体力面での個人差が大きくなることから、深夜勤務や長時間労働などの働き方を避けるエンジニアも増えてきます。

年齢を重ねるとともに、自分の体力や生活スタイルに合わせて、働き方を変化させることも重要です。

ITエンジニアの離職率はどのくらいですか？

厚生労働省が発表した令和5年の雇用動向調査によると、エンジニアを含む情報通信業の離職率は12.8％です。

すべての産業を含めた離職率は15.4％のため、エンジニアの離職率は平均よりも低いと言えます。

参考：厚生労働省｜令和5年雇用動向調査結果の概況

まとめ｜ITエンジニアからキャリアチェンジを考えているなら転職支援サービスに相談しよう

この記事では、エンジニアからのキャリアチェンジを考えている方に向けて、おすすめの職種を7つ紹介しました。

エンジニアとして働いた経験のある方は高いITスキルを持っているため、転職後も活躍できる可能性は高いでしょう。

ただし、異業種へキャリアチェンジをする場合は、事前に業界の情報や求められるスキルを身につけておく必要があります。

業界ごとに行う情報収集や転職活動に不安のある方は、転職支援サービスで無料相談ができるため、気軽に問い合わせてください。