このように、うつ病やうつ病の経験を持つ方にとっては、転職できるのか不安な方は少なくありません。

うつ病経験がある方でも、うつ病へ理解のある職場や人間関係が良好な職場で働くことは可能です。

しかし、自分一人で企業ごとに内情を把握して、自分をアピールして内定を獲得することは簡単なことではありません。

そこで活用したいのが、一人ひとりの希望にあわせてサポートしてくれる転職エージェントです。

無料で利用できる転職エージェントを活用して、あなたが働きやすく、長続きできる職場を見つけてください

本記事では、うつ病・うつ病経験者向けの転職エージェントの活用方法や転職のコツ、注意点などを詳しく解説します。

関連記事：フリーターにおすすめの転職エージェント16社比較ランキング｜選び方と転職/就職成功のポイント

うつ病・うつ病経験者の人におすすめの転職エージェント

うつ病を患っている方が使いやすい転職エージェントを紹介します。

LITALICO仕事ナビ

デイゴー求人ナビ

dodaチャレンジ

dodaチャレンジは、dodaの中でも障がい者転職のサポートに特化した転職エージェントです。

時短勤務OKの求人や、在宅勤務制度がある求人をはじめ、事務系求人を多く保有しているため、負担を減らした働き方をしたいと考えている方におすすめの転職エージェントです。

利用者の半数がうつ病や発達障がいで悩む方であることからも、病気に対して理解を持ってサポートしてもらえる可能性が高いでしょう。

【dodaチャレンジの口コミ・評判】

ここまで理解のあるアドバイザーは他にいない

20代女性 双極性障害

症状や闘病履歴を丁寧に聞き、こうと決めつけず「私はどうなのか」を重視してサポートしてくれました。精神障害についてここまで理解のあるアドバイザーは他にいないと思います。

引用元：サービスご利用者の声｜dodaチャレンジ

心強い一言に励まされました

30代女性 うつ

ただ優しく親切なだけでなく、必要なときにはきちんとアドバイスをくれ、私のキャパシティで対応できる範囲で活動をサポートしてくれました。「ベストパートナーになりたい」という言葉が心強かった！

引用元：サービスご利用者の声｜dodaチャレンジ

サービス名	dodaチャレンジ
運営会社	パーソルダイバース株式会社
公開求人数	1,960件（※）
非公開求人数	非公開
対応地域	東京、大阪、など全国
公式サイト	https://doda.jp/challenge/

atGPエージェント

atGPエージェントは、障害者向けの転職支援サービスを運営しており、ハイクラス転職を目指す「atGPハイクラス」やアスリート専門の「atGPアスリート」、新卒学生専門の「atGP就活エージェント」など障害者向けにさまざまな転職支援サービスを運営しています。

障害別にスキル習得を目指せる就労移行支援サービス「atGPジョブトレ」と併用することもでき、転職活動前から入社後までトータルにサポートしてもらえます。

また、「障害のある方の雇用実績がある企業」「障害への配慮事項」など、さまざまなテーマで求人を検索できる点もatGPの特徴です。

サービス名	atGPエージェント
運営会社	株式会社ゼネラルパートナーズ
公開求人数	1,262件
対応地域	全国
公式サイト	https://www.atgp.jp/

ランスタッドチャレンジド

ランスタッドチャレンジドは、精神的、身体的な障がいの内容に合わせ、希望の転職を叶えるサポートをおこなっている転職エージェントです。

精神障害者保健福祉手帳を持っている方は、ランスタッドの精神保健福祉士による就労サポートを受けられるため安心して利用しやすいでしょう（対応エリアは東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪）。

手帳を持っていない方でも、精神的な疾患に理解のある転職エージェントを利用することは、ご自身の負担を減らし、自分が働きやすい職場に転職できる可能性を高めます。

【ランスタッドの口コミ・評判】

ランスタッドに登録し、通院同行を何度かしていただき、今までの課題整理を行い働き方、再燃に繋がる疲労蓄積を避けるため、自分が持つ障がい特性や配慮事項を丁寧に書面に落とし込み、紹介予定派遣という形で30時間就労からの就業スタートを選択しました。人的な環境の変化や真夏や真冬の季節的な変化による疲労度合いをみながら業務量を調節していただき4ヶ月後フルタイムに移行し、無事6ヶ月後社員として採用されました。また、障がい特性や配慮事項を理解いただいているだけではなく、自分の興味や価値観そして、苦労して取得してきた資格と経験が活かせる業務を切り出していただき、自分のキャリア形成にもまた興味が持てるようになりました。

引用元：転職成功例～皆さまの声｜ランスタッド

（前略）

紹介された会社の面接では、自分の本来やりたかったこと、興味がある ことまで丁寧にヒアリングをしてもらえ、プライベートで自作するほどパソコンが好きなことを伝えたところ、当初予定していた事務職としてではなく、今後のキャリアを考えて、最終的には一部IT部門でも業務も任せてもらうこととなり、給与面でも充分な待遇で内定をもらうことが出来ました。

それまで、障がい者枠の場合は簡単な事務作業しか任せてもらえないのではないかという意識がありましたが、紹介会社を通じて一人ひとりの適性を把握した上で配属先を検討してもらえる企業と出会うことが出来、結果期待以上の転職を叶える事が出来ました。

引用元：転職成功例～皆さまの声｜ランスタッド

サービス名	ランスタッドチャレンジド
運営会社	ランスタッド株式会社
公開求人数	312件（※）
非公開求人数	非公開
対応地域	東京、大阪、など全国
公式サイト	https://www.randstad.co.jp/challenged/

アビリティスタッフィング

アビリティスタッフィングは、株式会社リクルートスタッフィングが提供する、障がい者向けの人材派遣サービスです。

精神障害者保健福祉手帳を持っている、または申請中の方、就職先への障がいの開示が可能な方が利用可能になっています。

対象地域は東京ほか首都圏です。また事務職の求人を多く保有しているため、都内近郊で事務職への転職を考えているなら効果的に活用できるサービスといえるでしょう。

【アビリティスタッフィングの口コミ・評判】

32歳女性／うつ病

障がいに理解のある会社を紹介してくれるので、安心して面接に臨めました。未来に希望を持つことができ、毎日楽しく業務を行っています。

引用元：アビリティスタッフィングの利用者の声｜アビリティスタッフィング

26歳男性／うつ病

アビリティスタッフィングに登録することで、ご縁のある会社を見つけられる機会が増え、就職に向けての選択肢が広がりました。

引用元：アビリティスタッフィングの利用者の声｜アビリティスタッフィング

サービス名	アビリティスタッフィング
運営会社	株式会社リクルートスタッフィング
公開求人数	非公開
非公開求人数	非公開
対応地域	東京都の求人が約90％
公式サイト	https://ability.r-staffing.co.jp/

マイナビパートナーズ紹介

マイナビパートナーズは、うつ病をはじめとした精神障害などに悩む方が長く働ける仕事に出会えるよう、サポートし転職先を紹介するサービスを提供しています。

障がい者専任のキャリアアドバイザーが、個々に合わせたキャリアカウンセリングをおこなってくれます。

ご自身の障がいを客観的に見つめ、今できることと将来どうなりたいかを考えるサポートになるでしょう。

自分らしく活躍できる職場選びに迷っているなら、おすすめの転職エージェントです。

サービス名	マイナビパートナーズ
運営会社	株式会社マイナビパートナーズ
公開求人数	247件（※）
非公開求人数	非公開
対応地域	東京、大阪、など全国
公式サイト	https://mpt.mynavi.jp/

Rodina

Rodinaはメンタルヘルス不調から休職や離職をしている方が、安心して仕事のリスタートがおくれるよう健康面･生活面を整え、スムーズな社会復帰･復職･就職ができるようにサポートする専門機関です。

自立訓練（生活訓練）、就労移行支援をおこなっています。

働き方や考え方、置かれた状況など、人それぞれであるため、これまでの経験やキャリアを振り返り、その人がその人らしく、自分らしい社会生活が送れるようにサポートしてくれます。

また、就業が叶った後も月1回以上のペースで対面相談をおこない、安心して働き続けられる環境作りをサポートしています。

メンタルヘルス不調で休職･離職している方の復職･就職をサポート｜リワークセンター

サービス名	Rodina
運営会社	株式会社Rodina
公開求人数	優良求人を直接ご紹介
拠点所在地	北海道、東京、埼玉、千葉、神奈川、静岡、愛知、京都、大阪、兵庫、広島、福岡に計46か所開設
公式サイト	https://service.rodina.co.jp/

うつ病の人が転職エージェントを活用すべき理由

うつ病やうつ病経験者が転職エージェントを利用することは、さまざまな負担の軽減に役立ちます。転職エージェントを利用すべきか迷っている方は、以下を参考にしてください。

転職活動からくる精神的な負担を減らせるから

転職を決めるまでには、情報収集、応募書類の作成、面接、そして選考まで、多くの段階を経る必要があります。これには時間や労力がかかるだけでなく、精神的な負担も伴います。特にうつ病やうつ病を経験された方にとって、このプロセスは一層困難に感じるかもしれません。

また「一人でやらなければならない」という状況も、プレッシャーになりやすいと考えられます。

しかし転職エージェントを活用すれば、転職のプロがサポートし二人三脚で進めてくれるため、落ち着いて転職活動を進めやすくなります。

無料転職サポートで身体的な負担を減らせるから

転職を成功させるためには、自己分析をしたり、効果的な面接対策をしたりと戦略的に転職活動を進める必要があります。

また、入社してからのミスマッチを防ぐために実際の職場を見学に行くこともあるでしょう。しかし何社も見学に行くのは、身体的負担を伴います。

多くの転職エージェントは、企業担当者とパイプを持っており、「実際はどのような雰囲気の会社なのか」「人間関係は良好か」「直近の離職率」「有給取得率」などを教えてもらえる場合があります。

転職エージェントではこうした企業研究のサポートや、応募書類の添削、模擬面接など、さまざまなサポートが全て無料で受けられるため、精神的負担だけでなく身体的な負担も減らせるでしょう。

うつ病に考慮した転職先を紹介してもらえるから

うつ病やうつ病の経験を持つ方にとって、理解ある職場環境やサポート体制を持つ企業を見つけることは非常に重要です。

しかし個人で転職活動を進める場合、それらを詳しく確認するのは困難です。

転職エージェントは、個人の状況や希望を理解した上で、最適な転職先を紹介してくれます。これにより、精神的な負担が伴うリスクを減らし、適応しやすい職場環境への転職を実現できる可能性があります。

うつ病の人が転職を成功させる方法

うつ病やうつ病経験者の方が転職を成功させるためには、以下の点を押さえておくことが大切です。

ブラック企業の特徴に該当しない企業を選ぶ

過度なストレスや過労は、うつ病の悪化やうつ病再発のリスクになりかねません。

ブラック企業は労働者の権利を無視した取り扱いや過度な労働を強いることが知られており、そういった企業の特徴を知ることで、未然に回避することが可能です。

例えば、過去の労働問題の記録、過労死の報道、不自然に高い離職率など、注意すべきポイントをリサーチしましょう。

転職エージェントに相談して選ぶ

転職エージェントは、多くの求人情報や企業の実態を把握していることもあるため、自分一人で情報収集するよりも多くの情報を知れる可能性があります。

うつ病やうつ病の経験がある場合、エージェントにその経験を正直に伝えることで、ご自身に合った働き方を見つける手助けをしてもらえたり、理解ある企業を紹介してもらえたりします。

相談しながら選ぶことで、「本当に働けるのかと」いった不安も解消されやすく、納得のいく転職が叶えやすくなるでしょう。

自分のこれからを考えて企業を選ぶ

転職を成功させるためには、単に今の状態だけでなく、将来の自分のキャリアやライフスタイルを考慮した企業選びが必要です。うつ病やうつ病の経験を持つ方は、自身の健康状態の安定を図れるよう、治療を続けられる環境、ワークライフバランスを重視した職場選びが大切です。

うつ病の人が転職エージェントを利用する際の注意点

うつ病やうつ病経験者の方が転職エージェントを利用するなら、以下の点に注意してください。

担当者には遠慮しないようにする

転職エージェントを利用する際、担当者とのコミュニケーションは非常に重要です。しかし、自身の状態や希望を遠慮して伝えなければ、不適切な求人を紹介されるリスクもあります。

転職エージェントのキャリアアドバイザーは転職活動におけるプロです。また、転職は精神的な安定を図りながら働ける場所を探す大切な機会です。

担当キャリアアドバイザーには遠慮せず、正直に自分の状態や希望を伝えることが、適切なサポートを受けるための鍵となります。

うつ病を患っていることを正直に伝える

うつ病を患っている、うつ病の経験があることは正直に伝えましょう。

うつ病の経験や現状を隠してしまうと、最適なサポートや求人紹介が受けられなくなる可能性があります。

また、うつ病を隠して入職したとしても、配慮が得られず過剰な業務を負うことになったり、通院のための早退や遅刻、休みが取りづらかったりと、せっかくの転職がご自身のためにならない可能性もあります。

自身の状態を理解してくれる企業や、適切な働き方を提案してくれる企業を見つけるためには、病歴を正直に伝えることが大切です。

転職先の希望条件を確実に伝える

転職先に希望する条件は、具体的に伝えるようにしましょう。

業界、職種、年収、リモートワーク可能などの働き方、通勤距離など、希望する条件はたくさんあるはずです。遠慮せずまずは叶えたい条件を全て伝えましょう。

全ての条件が叶えられるとは限りませんが、何も伝えなければ希望に合う求人を紹介してもらうこともできません。

譲れない条件に優先順位をつけつつ、キャリアアドバイザーと相談しながらより自分が安心して働ける転職先を見つけましょう。

うつ病の人に向いている仕事

うつ病やうつ病を経験したことがある方にとって、職場環境や仕事の内容は非常に重要です。一般的には、過度なストレスや長時間の労働を要求されない、自身のペースで働ける仕事が適しています。

令和3年度の「ハローワークを通じた障害者の職業紹介状況などの取りまとめ」によると、精神障がいを抱える方の就職状況は以下のとおりでした。

産業別の就職状況（上位5つ）

産業	就職状況
医療福祉	41.5％
製造業	11.4％
卸売小売	10.5％
サービス業	9.9％
公務・その他	5.1％

職業別の就職状況（上位5つ）

職業	就職状況
運搬・清掃・包装等の職業	31.7％
事務的職業	25.0％
サービスの仕事	11.9％
生産工場の職業	11.1％
販売の職業	4.1％

これらのことから、一人で取り組みやすい仕事やルーティンワークで突発的なトラブルに見舞われにくい仕事、医療福祉関連、自分の経験を活かし人の気持ちに寄り添いながら働ける仕事などがおすすめといえるでしょう。

近年ではリモートワークで働ける仕事も多くなっています。データ入力やプログラミング、デザインなどはリモートワークも望みやすい代表的な職業です。

プログラミングやデザインにはある程度のスキルが必要ですが、自宅でコツコツ取り組みたい方は、こうした職業や働き方も向いているかもしれません。

うつ病経験者からよくある転職についての質問

転職後にうつ病がバレてしまうことはある？

多くのうつ病経験者が抱える懸念の一つです。しかし、健康診断の結果や医療情報は、プライバシーの観点から勤務先に伝えられることは原則としてありません。ただし、病歴を伏せたまま転職する場合、就業後に体調を崩した場合の対応などを考慮する必要があります。

うつ病の経験は転職で不利になる？

うつ病の経験自体が転職の際に不利となるわけではありません。むしろ、どのようにその経験を乗り越え、自己成長を果たしてきたかをアピールポイントとして伝えることで、ポジティブな評価を受けることも考えられます。重要なのは、自分の経験をどのように伝えるか、どのようにプレゼンテーションするかです。

うつ病やうつ病経験を隠してもいい？

うつ病やその経験を隠すか明かすかは、個人の選択になります。ただし、隠すことによって後々トラブルの原因となることも考えられるため、慎重な判断が必要です。

特に仕事の内容や働く環境に影響するような場合は、事前に伝えておくことをおすすめします。

まとめ

うつ病やその経験を持つ人が転職を考える際には、多くの悩みや不安があるでしょう。しかし、適切なサポートと情報収集により、再び充実したキャリアを築くことが十分に可能です。

転職エージェントの利用や、うつ病に理解のある企業を選ぶことで、より良い職場環境を手に入れることができる可能性があります。

大切なのは、自分自身の健康と幸福を第一に考え、自分に合った働き方を追求することです。

親身に相談に乗ってくれる転職エージェント、キャリアアドバイザーのサポートを受け、安心して働ける職場を見つけましょう。