「28歳の未経験人材がITエンジニアに転職するのは難しい?遅くない?」と転職を迷う方もいるかもしれませんが、実際の転職の成功率は高く、年齢的にも未経験職種にチャレンジできる可能性がある歳といえます。
ただし、28歳という年齢は、未経験者が気軽に転職を検討できる最後のチャンスともいえるため、慎重かつ大胆に転職活動を進めていく必要があります。
そこでこの記事では、28歳の未経験者がITエンジニアに転職する際に成功させるコツや、おすすめのエンジニア職種などを紹介します。28歳からのITエンジニア転職を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
28歳未経験でITエンジニアに転職するのは難しい?
28歳の未経験者がITエンジニアに転職するのは難しくありません。
日本企業の組織体制において、30代は中間管理職やマネジメントポジションを任されたり、後輩や新卒入社の社員を管理する立場に転換したりする時期です。
このような背景があり、多くの企業では、28歳の採用に際してポテンシャルよりも即戦力を期待するようになり、未経験者を歓迎する求人は減る傾向にあるようです。
IT業界は実力が重視される傾向にありますが、やはり日本の組織体制において、年齢的な制約は少なからずあると考えられます。
28歳で未経験人材がITエンジニアに転職することは、30代の転職に比べていくらか気楽ですが、「30歳という節目まであと2年しかない」と考えると、現場で経験を積める最後のチャンスともいえそうです。
28歳未経験人材がITエンジニアへの転職を成功させるコツ
28歳未経験人材がITエンジニアへの転職を成功させるコツには、以下のようなものがあります。
- 自己分析を徹底する
- 明確なキャリアビジョン・キャリアプランを立てる
- 転職のラストチャンスと意気込んで転職活動に向き合う
- 実際にコードを書いてプログラムを動かしてみる
- 初心者向けの技術書・入門書を読む
- 求人内容を精査して応募する
- 転職エージェントを活用する
それぞれのコツについて解説していきます。
自己分析を徹底する
未経験でITエンジニア職への転職を成功させるためには、自分の興味や適性に合った分野を見つけることが大切です。
自己分析をおこなうことで、自分が何に興味をもっているのか、どのようなスキルや経験があるのか、今後どのようなキャリアを築いていきたいのかといった点を明確にすることができます。
また、自己分析を徹底することで、自分がもっている強みや弱みを客観的に把握することができ、スキルアップの方向性や求める職種に対する具体的なイメージがつかめるようになります。これにより、自己PRや面接で自信をもってアピールできるようになり、転職活動の成功につながるでしょう。
もし、自分一人では自己分析がうまくできない場合は、転職エージェントやキャリアカウンセラーに相談するのもひとつの方法です。
転職エージェントのキャリアアドバイザーやキャリアカウンセラーは、キャリアに関する専門的な知識と経験をもっており、自分では気づかないような強みや適性を見つけてくれるかもしれません。
明確なキャリアビジョン・キャリアプランを立てる
ITエンジニアへの転職を成功させるには、明確なキャリアビジョン・キャリアプランを立てることが大切です。
キャリアビジョンは、将来的にどのようなエンジニアになりたいかという明確なイメージをもつことを指し、キャリアプランは、その目標を達成するための具体的なステップや学習計画を立てることを指します。
このようなビジョンやプランをもつことで、転職先でのキャリアパスが明確になり、自己成長につなげることができます。
また、自分のスキルや知識、経験を客観的に見つめることができ、不足している部分を補うことができるでしょう。
さらに転職先の企業も、明確なビジョンやプランをもっている人材には将来の成長を期待できるため、採用に有利に働くことがあります。
一方、ITエンジニア未経験である現段階において、明確なキャリアビジョン・キャリアプランをもつことが難しい方もいるでしょう。
また、転職エージェントや人材紹介会社のサポートを受ければ、自分に合った職種や企業を見つけられる可能性もあります。
ただし、どのような方法であっても、自分自身の将来のキャリアイメージやキャリアプランをもつこと、さらに、今後の自己成長のために必要なステップを明確にすることが大切です。
転職のラストチャンスと意気込んで転職活動に向き合う
28歳未経験者がITエンジニアへの転職を成功させるためには、目の前の転職活動を未経験職種への転職のラストチャンスと考え、意欲的に向き合うことが必要不可欠です。
前述したように、28歳を過ぎると、企業は求職者の将来性よりもスキルや経験を重視する傾向にあります。
「今がITエンジニア転職のラストチャンス」と意気込んで転職活動をおこなえば、必要なやる気を引き出すことができ、さらに自分のスキルや経験を高めるためにもプラスに働くでしょう。
また、危機感をもって転職活動に向き合うことで、徹底した自己分析や企業研究につながり、自分自身の強みや将来のキャリアパスを明確にできるはずです。
実際にコードを書いてプログラムを動かしてみる
実際にコードを書いてプログラムを動かしてみることは、エンジニアになるための重要なコツのひとつです。
なぜなら、実際に手を動かして作業することで、理論だけではなく知識を深めることができるからです。
初心者でも理解しやすく、基本的な概念をカバーした入門書やチュートリアルが多数存在するため、そこから始めてみるといいでしょう。
実際にコードを書けば、実践的な問題に直面し、解決策を考える能力が向上します。また、プログラムの作成プロセスで発生したエラーやバグを修正する作業を繰り返すことで、問題解決能力も高まるでしょう。
もし、実際にコードを書くのが難しい場合は、オンラインの学習プラットフォームや、体験型のワークショップなどを活用するのも方法のひとつです。
また、公開されているサンプルコードを見たり、GitHubなどのソースコード管理システムを調べたりすることで、実際のプログラムの構造や機能を学ぶことができます。
初心者向けの技術書・入門書を読む
「初心者向けの技術書・入門書を読む」ことは、ITエンジニア転職を成功させるために重要な要素のひとつです。
プログラミングには多種多様な言語があり、それぞれに独自の文法やルールが存在します。また、エンジニアに必要なスキルや知識は多岐にわたり、初心者にとっては理解しづらいものが多いのも事実です。
初心者向けの技術書・入門書は、初心者でも理解しやすいように、基本的な知識から丁寧に解説されています。
これらの書籍を読むことで、プログラミングに必要な知識を一から身につけることができ、スキルアップにつながります。また、実践的な問題解決に必要なアルゴリズムやデータ構造など、ITエンジニアに必要な基礎知識も身につけることも可能です。
こうした自己学習により、現場で必要なスキルや知識をより深く理解し、素早く該当言語の習熟を図ることができるでしょう。
求人内容を精査して応募する
求人内容を精査して応募することは、転職を成功させるうえで非常に重要な要素のひとつです。
求人内容を精査することで、自分自身がどのような仕事に興味があるか、希望の職種にはどのようなスキルが必要かを把握でき、より深い自己分析にもつながります。また、企業に求められるスキルと自身のスキルがマッチしているかどうかを見極めることもできるでしょう。
もし、求人内容に合わない仕事に応募した場合、採用されたとしても仕事に適性がなく、うまくいかない可能性が高くなります。
また、適性に合わない仕事に無理して勤め続けると、精神的なストレスがたまり、身体の不調をきたすおそれもあるでしょう。
自分自身が本当に興味をもてる仕事や適性に合っている求人に応募することは、転職を成功させるための重要なポイントとなります。
転職エージェントを活用する
転職エージェントを活用することで、未経験者でも自分に合った仕事を見つけられる可能性を高められるでしょう。
転職エージェントのキャリアアドバイザーは、特定の業界の転職事情に精通していることが多く、求職者のスキルや経験に応じて個別にアドバイスをしてくれます。
また、履歴書・職務経歴書の書き方や面接対策についてのアドバイスも受けられるうえ、自己分析やキャリアアップのためのヒントも教えてもらえるメリットがあります。
IT業界は人手不足に陥っている反面、優良求人の競争率は高く、未経験者が自分一人で希望どおりの求人情報を見つけることは困難ともいえます。
転職エージェントを活用すれば、自分のスキルや経験を適切に評価してくれる企業との出合いも増えるかもしれません。
28歳未経験人材におすすめのITエンジニアの職種と平均年収
28歳未経験人材におすすめのITエンジニアの職種として、以下の職種が挙げられます。
- プログラマー
- テストエンジニア
- フロントエンドエンジニア
- バックエンドエンジニア
- SE
- アプリケーションエンジニア
- サーバーエンジニア
- ネットワークエンジニア
- フィールドエンジニア
- データサイエンティスト
- フルスタックエンジニア
この章では、それぞれの職種について詳しく解説します。
なお、各職種の平均年収については、以下のサイトの給料情報を参考にしました。
【参考記事】
年収や給与を職種名で検索|indeed
職種別平均年収ランキング|マイナビエージェント
プログラマー
プログラマーが使用するプログラミング言語は多岐にわたり、Python、Java、JavaScriptなどが現在のIT業界では主要とされています。また、プログラマーにはコーディング能力や論理的思考力、チームで働く力などが必要とされます。
未経験者がITエンジニアの中でプログラマーを目指すメリットとして、まずプログラミング言語や技術が比較的簡単に学べる点が挙げられます。
さらに、プログラミングは実践的な作業が多いため、繰り返し手を動かすことでスキルアップを図れることも魅力です。
また、ITエンジニアの需要の高まりとともにプログラマーの求人も増加傾向にあり、未経験者でも転職の機会が増えている点もメリットでしょう。
多岐にわたる業務内容から自分の強みや興味を活かせる特定の分野に特化することで、高度な技術を習得でき、より高い報酬を得られるようになることもプログラマーの利点といえます。
平均年収は約455万円と言われています。
テストエンジニア
プログラミング言語はテスト自動化ツールに関するスクリプト言語が必要とされることが多く、たとえば、Selenium WebDriverの場合はJava、Python、Rubyなどが使われます。
そのほか、コミュニケーションスキルやテストケース設計スキル、問題解決力など、チームプレイヤーとしての能力や学習意欲も重要性が高いでしょう。
開発とは異なり、高いプログラミングスキルは必ずしも求められないため、未経験者でも挑戦しやすい職種といえます。高い学習意欲やコミュニケーションスキルがあれば、十分なスキルを短期間で身につけることも不可能ではありません。
テストエンジニアは開発者と協力して完成物の品質の向上にあたるため、協調性のある方に向いている仕事です。テストエンジニアを入口として、エンジニアとしての基礎スキルやチームワーク力を学び、プログラマーなど他職種へのキャリアアップにつながる可能性もあるでしょう。
平均年収は約494万円と言われています。

フロントエンドエンジニア
仕事に必要なプログラミング言語には、HTML、CSS、JavaScript、PHPがあります。また、Web開発やデザイン、SEOの知識、多様化するデバイスに対応するためのレスポンシブデザインの知識など、幅広いスキルが求められます。
フロントエンドエンジニアには、ユーザーにとって使いやすいデザインや操作性を実現することが求められるため、デザインに興味がある人に適している仕事です。
プログラミング初心者にとって、HTML、CSS、JavaScript、PHPは難易度が低く、教育機関やオンライン学習サービスでも学べるため、フロントエンドエンジニアに必要なスキルは比較的習得しやすいといえます。
また、Webサイトの画面デザインに興味がある方は、自分が開発したものを実際にユーザーに使ってもらえることにやりがいを感じられるでしょう。平均年収は約609万円と言われています。
バックエンドエンジニア
バックエンドエンジニアに必要なプログラミング言語は、JavaやPython、Ruby、PHPなどがあります。また、データベースの知識や設計力、API設計のスキルも求められます。
未経験の方でも、プログラミング学習サイトなどを活用し、基礎的なプログラミングスキルを身につければ活躍を見込めるでしょう。
バックエンドエンジニアは、クライアントからの要求をヒアリングしたり、フロントエンドエンジニアと協力してWebサイトやアプリケーションの開発にあたったりするため、コミュニケーションスキルが欠かせない仕事です。
SE
SEの仕事はプログラミングだけでなく、クライアントとのやり取りやシステムの設計、開発プロセスの管理、テスト、運用など、多岐にわたります。
IT業界が人手不足に陥る中、SEの人員も不足しているので、未経験の若手人材を採用して育成しようと考える企業も増加傾向にあります。そのため、未経験でも採用してもらえる可能性はあるでしょう。
システム開発工程の経験がない方には覚えることが多く、転職初期は苦労するかもしれませんが、仕事を通してIT業界の幅広い知識やスキルの習得が可能です。
平均年収は約472万円と言われています。

アプリケーションエンジニア
アプリケーションエンジニアの仕事に必要なプログラミング言語としては、Java、C、C#、PHP、Swift、Kotlinなどがあります。また、求められるスキルは、アプリケーションの設計・開発・テストに加え、データベースの設計やWebAPIの開発などが挙げられます。
未経験者にアプリケーションエンジニアの仕事をおすすめする理由は、スマートフォンの普及によって開発人材の需要が高まっているからです。また、自分が作ったアプリケーションが世界中で使われる可能性がある点も魅力といえます。
アプリケーションエンジニアは、クライアントの要望を聞いたりチーム内で連携したりしながら進める仕事であるため、高いコミュニケーション能力が求められます。
あわせて論理的思考力が備わっていると、チーム内でスムーズに開発が進められ、未経験者でも活躍できる見込みがあるでしょう。
平均年収は約426万円と言われています。
サーバーエンジニア
また、Linuxなどのサーバーオペレーションについての知識や、ネットワークの基礎的な知識も求められるでしょう。
サーバーエンジニアは、クラウドサービスなどの普及により需要が増加傾向にあり、未経験者でもチャンスがある職種といえます。
担当領域は裏方の仕事がメインになりますが、インフラを支える大切な役割を担っており、システム開発・運用において重要度が高い仕事でもあります。
未経験者でも、学習意欲や問題解決能力があれば、スキルを身につけてやりがいを感じることができるでしょう。平均年収は465万円と言われています。
ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアは未経験でも採用されるケースが多く、入社後の研修も充実していることが多いようです。転職活動前にネットワークの入門資格である「CCNA」を取得すると、基礎的な知識を保有している証明となるでしょう。
ネットワークエンジニアは、IT業界で必要とされるスキルを働きながら学べる職種です。また、社内のあらゆる部署と関わりながら業務を進めるため、コミュニケーション能力や問題解決力を身につけることもできます。
熱意と努力次第でネットワークエンジニアの道を歩むことができるため、未経験者にもおすすめの職種といえます。
平均年収は約408万円と言われています。
フィールドエンジニア
フィールドエンジニアに必要な技術は業務によって異なりますが、基本的にはネットワークやOSの知識が必要です。
フィールドエンジニアには、クライアントからトラブルの内容を聞き出すコミュニケーション能力や、不具合を解決する判断力、その場で臨機応変に対処する応急処理能力などが求められます。
これらのスキルは、学歴や職歴よりも、人柄やコミュニケーション能力によって判断されることが多く、未経験者でもそのポテンシャルがある場合、採用される可能性は十分にあるでしょう。
クライアントの目の前でおこなう作業には緊張感を伴いますが、直接感謝の声を聞けることはやりがいにもつながるでしょう。
平均年収は約362万円と言われています。
データサイエンティスト
プログラミング言語としては、PythonやRが主に使われます。また、データベースの知識や統計学の基礎、機械学習のアルゴリズムに関する知識も求められます。
IT業界未経験者がデータサイエンティストを目指すのは容易ではありませんが、業務に必要な知識は独学でも身につけられるものです。
また、データサイエンティストの需要は年々増加傾向にあり、今後もその需要は続くと予測されます。そのため、未経験者でも、データサイエンティストとして長期的に安定したキャリアを築くことは不可能ではないでしょう。
現在はオンラインでデータサイエンスの学習ができる環境が整っており、手軽に学び始められる点もメリットといえます。
ただし、データサイエンスは複雑な分析やアルゴリズムの理解が必要であり、入門から上級まで一気に学習するのは難しいものです。コツコツと基礎から学び、徐々にスキルを磨くことが大切なプロセスとなります。
平均年収は約534万円と言われています。
フルスタックエンジニア
業務に求められるプログラミング言語は、たとえばWeb開発のフルスタックエンジニアであれば、フロントエンド開発に必要なHTML、CSS、JavaScript、React、バックエンド開発に必要なJava、Ruby、Python、Node.jsなどが一般的です。また、データベースの知識、ネットワークの知識、セキュリティの知識なども必要となります。
一人で幅広い業務に対応できるフルスタックエンジニアは需要が高く、企業側からも給与面などで優遇される可能性があるため、未経験者が目指す価値は高いでしょう。
また、開発全体を担当するため、さまざまな技術に触れながら、広範囲にわたる知識を身につけることができます。
将来的には独立して仕事をする道も考えられるなど、選択肢が多い点も魅力です。
幅広い分野で優れたスキルが求められるフルスタックエンジニアは、未経験者にとってハードルが高い職種ではあるものの、多くの学びやスキルアップの機会を提供してくれる仕事であるといえます。
28歳未経験人材でITエンジニア転職を考えたほうがよい人とは?
28歳未経験人材でITエンジニアへの転職を考えたほうがよい人には、以下のような方が該当します。
- キャリアビジョン・キャリアプランの変更があった
- 現職でキャリアアップ・キャリアパスが望めない
- 職場環境の問題に直面している
ITエンジニアの各職種は、高い需要に追い風を受ける形で年々求人数が増加傾向にあり、さまざまなキャリアアップを果たせる可能性があります。
「現状維持では将来が不安」という方は、未経験分野に気軽に転職できるラストチャンスとして、ITエンジニアへの転職を検討するとよいでしょう。
キャリアビジョン・キャリアプランの変更があった
ITエンジニア職へのキャリアビジョン・キャリアプランの変更があった場合は、28歳の未経験人材であっても転職をおすすめします。
ITエンジニアの各職種は、昨今のITシステム需要により求人数が多く、さまざまなキャリアアップの可能性が見込めます。
システム開発のプロジェクトに参加したり、クライアントから高評価を受けたりすることで、多様なキャリアプランを描くことができるでしょう。
現職でキャリアアップ・キャリアパスが望めない
現職でキャリアアップやキャリアパスが望めず、仕事へのモチベーションが上がらない原因になっている場合は、たとえ未経験であってもITエンジニアへの転職がおすすめです。
ITエンジニアにはエントリーポジションとよばれる「プログラマー」や「テストエンジニア」、「フロントエンドエンジニア」の職種があり、次のステップとして「SE」や「アプリケーションエンジニア」、「バックエンドエンジニア」などの職種があります。
職場環境の問題に直面している
現在の職場でパワハラやセクハラ、モラハラなどの問題に直面している場合は、意を決してITエンジニアに転職するのもひとつの解決策です。
ITエンジニアの仕事はチームでプロジェクトを進めるのが基本ですが、一人で黙々とおこなえる作業も多くあります。
企業や会社での働き方に違和感をもっていた方でも、理想の業務スタイルを実現できる可能性があるでしょう。
28歳未経験人材がITエンジニアに転職するメリット・デメリット
たとえば22歳で新卒入社した方の場合、28歳の若手社員には約6年のキャリアがあることになります。6年の間に仕事を通して養われたコミュニケーション能力や問題解決力、論理的思考力などは、ITエンジニアの仕事においても大きな武器となるはずです。
また、ITエンジニアは人材不足で需要が高く、将来性も見込める仕事です。基本的には実力主義の業界でもあるため、28歳の中途入社でもキャリアビジョン・キャリアプランを描きやすいことはメリットといえます。ITエンジニアの技術を身につければ、さまざまな分野で活躍の道がひらけ、大きなやりがいを感じられるでしょう。
IT業界では次々と新しい技術が開発されるため、ITエンジニアには日々の勉強を怠らない向学心が求められます。実務だけでは最先端の技術を吸収できない可能性があり、別途自身で学習を進める必要が出てくるでしょう。
28歳は新しい知識を吸収しやすい年齢ではありますが、自己学習に意欲的に取り組めない方にとっては厳しい選択となってしまうおそれがあります。
28歳未経験人材がITエンジニアに転職する難易度
前述したように、28歳未経験者がITエンジニアに転職するのは、そう難しいことではありません。
エントリーポジションとして知られるプログラマーやテストエンジニアには、未経験歓迎の求人も多く存在します。一方で、フルスタックエンジニアのように、幅広く優れたスキルを必要とされる職種は、未経験からの転職は難しいと考えたほうがよいでしょう。
システム設計全体に関わりたい場合や、クライアントの要望から設計書を作成する要件定義などの上流工程に携わりたい方は、SEやアプリケーションエンジニアの求人に応募してみるのもひとつの方法です。
ただし、SEやアプリケーションエンジニアなどの上流工程を任せられる職種は、「作成するシステムを稼働させるために必要なプログラミング言語の把握」や「実際の開発工数を踏まえたスケジュール管理」を徹底する必要があります。また、それらをクライアントに伝えるのも、SEやアプリケーションエンジニアの役割です。
前職でマネジメント経験がない方にとって、上流工程の仕事はやや難易度が高い可能性もあるため、開発工程に特化したプログラマーやテストエンジニアから始めるとよいでしょう。
28歳未経験人材がITエンジニアに転職するための学習方法
28歳未経験者がITエンジニア転職のためのスキルを身につけるには、以下のような学習方法があります。
28歳という年齢は、未経験歓迎の求人に応募できるギリギリの歳と考えてよいでしょう。
ITエンジニアに転職する際は、求人票に「未経験可」と書いてあったからといって「転職後に知識・スキルを身につけよう」と考えるのではなく、転職活動前からある程度の準備をしておくことが大切です。
オンライン学習プラットフォームを利用する
UdemyやUdacity、Courseraなどのオンライン学習プラットフォームを利用して、プログラミングの基礎から学ぶことができます。自分に合った講座を選べることと、自分のペースで学習できることが魅力の学習方法です。
スクールに通う
プログラミングスクールや専門学校に通うことで、短期間でプログラミングスキルを習得することが可能です。実践的なカリキュラムや、現役エンジニアの講師によるフィードバックも受けられるため、より実践的な学習に取り組めます。

実践的な開発に取り組む
オープンソースのプロジェクトや個人開発に取り組むことで、実践的なスキルを磨くことができます。また、GitHubやStack Overflowなどのコミュニティに参加すれば、知識を共有したり、問題解決能力を磨いたりできるでしょう。
インターンシップに参加する
IT企業でのインターンシップに参加することで、実践的なスキルや業務に必要な知識を身につけることができます。また、企業内でのコミュニケーションの方法を学べたり、プロジェクト進行経験を積んだりでき、転職後の仕事のイメージもつかみやすくなることもメリットです。
28歳未経験人材のITエンジニア転職でおすすめエージェント
28歳未経験者のITエンジニア転職において、おすすめの転職エージェントをご紹介します。
リクルートエージェント

リクルートエージェントは、幅広い求人情報を有する総合型の転職エージェントです。豊富な転職成功実績と圧倒的な取り扱い求人数が特徴で、転職支援実績No.1(※)を獲得したこともあるほどです。
総合型の転職エージェントとはいっても、キャリアアドバイザーの担当領域は業種・職種別に分かれており、ITエンジニアを専門とするアドバイザーも在籍しています。豊富な実績から得られたノウハウをもとに、未経験者を転職成功に導くためのポイントを押さえた転職支援サービスを提供してくれます。
2023年4月20日時点のSE・ITエンジニアの公開求人数は8万9,008件、非公開求人数は8万3,630件にも上ります。
IT業界に限らず、さまざまな業界の求人が保有されているため、興味のある分野に絞って転職活動に臨むのもいいでしょう。広い視野で求人を紹介してもらえることは、総合型転職エージェントならではのメリットです。
※リクルートエージェントの公式サイトより
公開求人数 ※SE・ITエンジニア | 8万9,008件(2023年4月20日時点) |
非公開求人数 ※SE・ITエンジニア | 8万3,630件(2023年4月20日時点) |
対象地域 | 全国 |
運営会社 | 株式会社リクルート |
公式サイト | https://www.r-agent.com/ |
doda

dodaは、総合人材サービスを手がけるパーソルキャリア株式会社が運営する転職エージェントです。
dodaは、キャリアアドバイザーから転職支援を受けられる「転職エージェント」と、自分で求人を探して応募できる「転職サイト」の両方の機能をあわせ持っているのが特徴です。
転職活動に欠かせない転職ノウハウや業界分析データの情報収集がスムーズにおこなえる一方で、自分のペースで転職活動を進めることも可能で、ニーズに合わせて機能を使い分けられます。
さらに、企業から直接オファーを受けられる「スカウトサービス」もあり、一石三鳥の転職エージェントといえるでしょう。
また、dodaは求人数の多さも特徴で、3万9,938件(2023年4月20日時点)ものITエンジニア職の求人が保有されています。
公開求人数 | 3万9,938件 |
非公開求人 | あり |
対象地域 | 全国 |
運営会社 | パーソルキャリア株式会社 |
公式サイト | https://doda.jp/ |
まとめ
28歳の未経験人材がITエンジニアに転職することは、決して不可能ではありません。約6年の社会人経験で培われたコミュニケーション能力や問題解決能力は、ITエンジニアへの転職においても評価材料となるはずです。
ただし、未経験だからといってスキルがない状態で転職できるわけではないため、ある程度の技術を身につけてから転職活動に臨むのが得策です。
まずは目指す職種を定め、業務に必要なスキルに絞って習得するといいでしょう。
また、ITエンジニアは転職後も自己学習を欠かさなければ、28歳の中途入社であってもキャリアアップが望める仕事です。
ITエンジニアとしてのキャリアプランに迷いがある方は、転職エージェントの力を借りて、明確なビジョンを描いたうえで転職活動に取り組むことをおすすめします。
プログラミングスクールや転職エージェントを活用して、ぜひITエンジニアへの転職を叶えてください。