営業事務へ転職を考えている方にとって、

「営業事務の仕事はきつい」「営業事務はやめとけ」

このような声が気になる方も多いでしょう。

しかし、実際の営業事務の仕事内容や向いている方の特徴、転職するメリットを理解することで、転職への判断材料となります。

営業事務の求人選びのポイントも解説しますので、営業事務に興味のある方は、ぜひ、読み進めてみてください。

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営業事務はやめとけといわれる理由

営業事務の仕事は魅力的な面も多くありますが、「営業事務はやめとけ」という声も一部で存在します。この章では、やめとけと言われる理由を解説します。

営業のやり方に合わせる必要がある

営業事務はやめとけという理由のひとつに、営業の方のやり方に合わせる必要があることが挙げられます。営業事務の仕事は、基本的に営業担当の指示に従って業務を進めます。

時には営業マンから、厳しい指導を受けたり、上から目線で指示を出されたりすることもあるでしょう。

また、複数の営業担当者との密なコミュニケーションが日常的に求められるため、負担に感じることもあります。

人間関係の悩みはどこの職場でもありますが、担当する相手によって業務に影響が出ることも考慮しておきましょう。

繁忙期は残業が続く場合がある

オフィスワークが中心の営業事務は、比較的定時に退社しやすい職種です。

しかし、営業担当のスケジュールや顧客の都合に合わせて業務をおこなうため、予定通りに仕事が終わらないこともあるでしょう。

例えば、営業担当者の帰社時間が遅くなり、急な資料作成や発注業務などイレギュラーな案件が発生する場合があります。とくに繁忙期は複数の案件が重なるため、仕事量が増えて残業が続くケースも少なくありません。

修正ややり直しの業務が多い

営業事務の仕事は、お客様の要望に応じて資料を作成します。

そのため、発注数の修正や納期日の変更など、修正ややり直しの業務が発生することがあります。

その都度、迅速に対応する必要があるため、多くの作業が一度で完結しないことを理解しておく必要があります。

細かい雑用が多くキャパオーバーになる

営業事務の業務は、見積書や発注書など書類作成のほかにも、お客様への電話連絡、受発注業務、在庫管理、納品スケジュールの調整対応などさまざまな業務を担当します。それに加えて、荷物の仕分けやサンプル品の出荷、来客時の対応など細かい雑用を頼まれるケースもあるでしょう。

雑用が重なるとキャパオーバーになりやすいため、臨機応変に対応するスキルが求められます。

自分のミスでお客さまに迷惑をかけてしまう

どんな仕事にも責任は伴いますが、営業事務は営業部門のチームの一員であるため、自分のミスが直接お客様に影響を与えてしまうことがあります。

ミスを避けることが理想ですが、万が一の場合は営業担当が営業事務の代わりに謝罪する場合もあるでしょう。

自分のミスで他人に迷惑をかけてしまうことを心苦しく思う場面もあります。営業事務はその先にお客様があることを前提に、責任感を強く持ち、細心の注意を払って業務を遂行する必要があります。

新たな知識の習得が求められる

自社から新商品やサービスが発表された場合、新たな知識の習得が求められます。また、サポート資料を作成する際には、顧客に自社の魅力を最大限に伝えるため、業界の市場動向や競合他社の情報を把握する必要があります。

営業事務の仕事は与えられた仕事をこなすだけではありません。会社に貢献するために積極的に学ぶ姿勢が求められます。

学ぶことに時間をかけたくない、与えられた仕事をコツコツこなしていきたいという方は一般事務職が向いているでしょう。

スケジュールに沿った仕事ができない

営業事務は、イレギュラーな案件も多いこともやめとけといわれる理由のひとつといえます。営業事務の業務はルーティンワークの一般事務とは異なり、常に優先順位を決めて迅速に対応しなければなりません。

休憩中や就業前に、営業担当から緊急依頼が発生することもあるでしょう。そのような場合も冷静に判断し、

業務の優先順位を見極める必要があります。

そのため、業務の進行が予定通りにいかない職種だと理解しておく必要があります。

売上に直接関与する業務ではない

営業事務はサポート業務が主な役割であり、成果を上げるのは営業担当の仕事です。売上に直結関与する業務ではないため、仕事に貢献している実感を得にくい側面があります。

営業職の場合、目標を達成すれば売上に対してインセンティブがつく企業もあります。

一方で、営業事務は、仕事の成果が給料やボーナスに反映されにくく、仕事へのモチベーションが薄れることもやめとけといわれる理由と考えられるでしょう。

営業事務の仕事内容・年収・休日を解説

営業事務の仕事内容や1日の流れ、年収や休日など一般職との違いを詳しく解説します。

営業事務の仕事内容

営業事務の主な仕事は以下のとおりです。

内容
書類作成・処理	見積書、契約書、納品書、請求書など営業活動に伴う書類を作成。
受発注業務	顧客からの注文を受け、発注業務を行います。 受発注数の管理や集計業務を担当することもあります。
在庫管理	メーカーや製造業、販売業など商品を扱う会社では、日ごと、月ごとに在庫数の記録や管理。
売上計上・管理	営業部門の売上を定期的に管理。 売上分析や売上報告書の作成を指示される場合もあり。
電話・メール・来客対応	営業担当は外出している場合が多いため、顧客からの問い合わせが合った場合、営業事務が対応。
その他	備品の管理、郵便物の発送、仕分け作業など細かい雑務。

営業事務の仕事は多岐に渡ります。主にパソコンを使って資料作成をおこなうため、PCスキルは最低限必要となってくるでしょう。

営業事務の1日の流れ

営業事務の仕事のイメージを掴みやすくするため、1日の流れを解説します。

時間	内容
9:00 出社	メールチェック タスクの確認 優先順位付け
9:30 始業	営業担当から依頼された書類作成 顧客・営業担当からの問い合わせ対応
12:00 お昼休憩	※休憩時間に顧客からの問い合わせが来る場合がある
13:00～	受発注対応・伝票処理・電話対応 夕方までに受発注業務を済ませ、空いた時間に細かい雑務を行う
16:30～	営業担当とのミーティング 1日の報告 急ぎタスクの確認
18:00 退社	※営業担当の帰社時間が遅くなり、残業となるケースもある

大まかな1日の流れは決まっているものの、緊急案件や来客対応、空いた時間に雑務を済ませておくなど、優先順位を決めて仕事を進めていく必要があります。

営業事務と一般職の違い

営業事務と一般事務の違いは、営業事務は営業活動のサポート業務が主な役割なのに対して、一般事務の仕事は部門を限定せず幅広い業務を担当するという点です。

営業事務では顧客からの問い合わせに対応する機会も多く、社外のやり取りが一般事務に比べて多い傾向です。

営業事務は緊急を要するイレギュラー案件も多く、柔軟な対応力が求められます。一般事務は定型業務が多く、トラブルなどが起こらなければ定時退社も比較的可能といえるでしょう。

営業事務の年収

求人ボックスの情報によると、営業事務の正社員の平均年収は350万円と示されています。給与の分布を見ると、給与幅は327万円～1,070万円と幅広いのが特徴です。

引用元：求人ボックス 営業事務の仕事の年収・時給・給料

そのため、勤務先や経験値、スキルによって大きく差があります。資格を取得すれば資格手当がつく企業もあるため、給与アップを考えている方は転職に有利に働くでしょう。

営業事務の休日

転職情報サイトdodaの情報によると、年間休日や月間残業時間は以下のとおりです。

平均年間休日：123.7日

平均月間残業時間：11.1時間

引用元：doda　あの職種とはどんな仕事？doda職種図鑑

営業事務は残業が多いイメージもありますが、クリーンな会社も多く比較的働きやすい職種といえるでしょう。

営業事務に転職するメリット

営業事務はやめとけいわれることもありますが、さまざまなやりがいやメリットがある仕事といえます。

営業事務に転職するメリットを解説します。

キャリアパスを立てやすい

営業事務への転職は、キャリアパスが立てやすいこともメリットのひとつです。

例えば、営業事務として実務経験を積むことで、将来的には営業部門のリーダーや管理職などマネジメントを担う役職へ昇格するチャンスがあります。

また、営業事務で培ったコミュニケーション能力や顧客対応のスキルは、営業職へのキャリアチェンジに有利に働きます。

営業事務として営業職の一連の流れを把握しているため、転職の際にも今までの経験が大きな強みとなるでしょう。

チームの一員として同じ目標に向かって仕事ができる

営業事務は、営業部門のチームの一員として営業担当をサポートし、同じ目標に向かって業務を進めます。チームのメンバーが売上に貢献すれば、チーム全体で喜びを共有できるため、大きなやりがいとなるでしょう。

また、お客様とのコミュニケーションを通じて、自身の対応力が評価され受注につながることもあります。サポート的な役割ながらも売上に貢献できる点では、他の事務職にはない魅力を感じる仕事といえるでしょう。

未経験の求人が多く挑戦しやすい

営業事務の仕事は未経験可能な求人も多くあり、特別な資格がなくても挑戦できます。お客様のニーズを的確に汲み取り、チームのメンバーと密にコミュニケーションを取れるスキルがあれば、営業事務として活躍の幅が広がります。

人の助けとなる仕事をしたい方やチームで働くのが好きな方は、営業事務への転職に挑戦してみましょう。

関連記事：【実体験から学ぶ】20代女性が事務職に転職する５つの成功法則

営業事務に向いていない人

以下のようなタイプの方は営業事務に向かないといえます。

営業事務は、営業担当や顧客とのコミュニケーションが頻繁に求められるため、人と関わる仕事が苦手な人には向かないといえます。

また、見積書や請求書作成のためのワードやエクセル、営業資料のサポートではパワーポイントなど、最低限のパソコンスキルが求められます。

営業事務は、基本的に依頼された指示に従い業務を進めるため、自らアクションを起こしたい方にも不向きです。作業の手順やルールのあるルーティンワークで働きたい方は、一般事務職の方が向いているでしょう。

営業事務に向いている人

営業事務に向いている人の特徴は以下のとおりです。

営業事務は営業担当者や顧客、営業関連の部署など多くの人とのやり取りがある仕事です。

そのため、一般事務と比べて人と接する機会が多く、円滑なコミュニケーションが取れる方が向いています。

また、予期しない状況にも臨機応変に対応できる方は、業務をスムーズに遂行できるでしょう。

営業担当者を陰ながら支える営業事務の仕事は、人の助けとなる仕事がしたい方、チームで働くのが好きな方にも向いています。

チームメンバーの一員として目標達成を目指し、営業担当から信頼される営業事務を目指しましょう。

営業事務に転職する時に有利な資格

営業事務に転職する際に役立つ資格を5つ紹介します。

MOS

MOS（マイクロソフトオフィス・スペシャリスト）は、wordやexcel、PowerPointなどのオフィスソフトの操作スキルを証明する資格です。営業事務では書類作成時にWordやexcelソフトを使用することが多く、PowerPointで営業のプレゼン資料を作成することもあります。

MOSを取得することで、パソコンスキルを客観的に証明できるため、転職時の強みになるでしょう。

秘書検定

秘書検定は、社会人に求められる一般常識やビジネスパーソンとしての基礎知識を身につけられる資格です。秘書業務に限らず、電話応対や礼儀作法など基礎的な社会人スキルを証明できるため、転職の際に有利に働くでしょう。

営業事務の外部への対応力は、営業担当の評価に直結します。

そのため、秘書検定を通じて正しい対処法を身につけておくことをおすすめします。

日商簿記

日商簿記は認知度が高く、多くの企業が事務職の採用基準として重視する資格です。営業事務では各種契約書や請求書の作成、入金確認の際に役立ちます。

日商簿記を取得することで、簿記の知識を活かして正確な経理処理ができるため、業務をスムーズに進められるでしょう。一般事務職だけではなく、会計事務や経理事務など、さまざまな事務職で活かせる資格です。

長く安定して働きたい方は、2級以上を取得しておくとキャリアの選択肢が広がるでしょう。

ビジネス文書検定

ビジネス文書検定とは、ビジネス文書の作成に必要な知識や技能を評価する資格です。

この資格では、文書作成における一定の型や特有の言い回しを学び、適切に書き表す能力を習得できます。

営業事務では、メールでのやり取りやお客様へのお礼状など社外文書を作成する機会が多いため、ビジネス文書検定の資格が役立つでしょう。

ビジネス実務法務検定

ビジネス実務検定とは、ビジネスに関する実践的な法律知識を認定する資格です。

さまざまな業界で通じる法律知識を身につけられるため、営業事務への転職を考えている方に適しています。

とくに、契約書や取引に関する書類を作成する際に、法律知識が役立ちます。

ビジネス実務法務検定はあらゆる分野で有効な資格であり、将来のキャリアアップにもつながります。

営業事務の求人選びで抑えるべきポイント

営業事務の求人を選ぶ際には仕事内容や職場環境など、さまざまな要素を考慮することが重要です。こちらでは営業事務の求人選びのポイントを解説します。

残業時間など条件をしっかりチェックする

営業事務の求人を選ぶ際には、残業時間などの労働条件をしっかり確認することが重要です。

求人票には月の平均残業時間や、所属する部署の残業時間の目安が記載されています。

また、残業手当についても注意が必要です。会社によっては、実働〇時間を超えた分のみ残業手当が支給される場合や、残業手当が100％支給される企業もあります。労働条件をチェックして、無理なく働ける職場を見つけましょう。

自分に合う業界かを見極める

営業事務の仕事は業界によって業務内容が大きく異なります。

そのため、自分にあった業界を見極めることが大切です。

例えば、有形商材を扱うメーカーや小売業、無形商材を扱う保険や情報システム、広告業界などがあります。それぞれ異なる専門知識が求められるため、自分の興味や強みに合わせて転職先を選びましょう。

ワークライフバランスを重視する企業を選ぶ

ワークライフバランスを重視する企業を選ぶことは、営業事務の求人選びのポイントのひとつです。営業事務の忙しさは会社によって異なるため、残業を常態化していない社風や、定時退社を推奨する企業を選ぶことが大切です。

口コミサイトで実際の社員の声を確認し、面接の際に疑問点を質問することで、社内の働き方を感じ取ることができます。育児休暇や産休制度、有給休暇の取得のしやすさなど、生活と仕事のバランスがとりやすい企業を選びましょう。

転職エージェントを利用して理想の職場を探す

転職を考える際には、会社の規模や社風、経営方針だけではなく、自分に合った働き方ができるかどうかも重要なポイントです。理想的な転職先を見つけるには、転職エージェントの利用がおすすめです。             

転職エージェントのキャリアアドバイザーは、企業の内情や労働環境を深く知っているため、自分の条件に合った最適な転職先を提案してくれます。転職エージェントを上手に活用して、理想のキャリアチェンジを実現しましょう。

営業事務からの転職におすすめの転職エージェント

転職に役立つおすすめの転職エージェントを3選ご紹介します。

マイナビエージェント

リクルートエージェント

ビズリーチ

営業事務やめとけに関するよくある質問

営業事務やめとけに関する質問にお答えします。

営業事務から営業職に転職できる？

営業事務の経験は、営業職に転職する際に大きなアドバンテージとなります。営業事務で培ったコミュニケーション能力や柔軟な対応力は、営業職でも大いに活かせるでしょう。

また、営業サポートとして営業職の流れを一通り把握しているため、転職後もスムーズに業務が遂行できます。

自ら成果を上げたいという意欲を持った方は、営業職にチャレンジしてみましょう。

営業事務に転職する方の平均年齢は？

dodaの求人情報によると、営業事務に転職した人の平均年齢は「28.3歳」です。最も多い年齢層は25～29歳であり、20代後半から転職を意識する方が多い傾向にあります。

dodaの求人情報によると、営業事務に転職した人の平均年齢は「28.3歳」です。最も多い年齢層は25～29歳であり、20代後半から転職を意識する方が多い傾向にあります。

引用元：doda　あの職種とはどんな仕事？doda職種図鑑

関連記事：28歳で転職は厳しい？遅い？未経験・スキルなしで異業種へ転職するポイントを男女別に解説

まとめ

今回は、営業事務やめとけといわれる理由を解説しました。

営業事務はサポート役として企業の売上に貢献し、キャリアパスも豊富に選べる魅力的な職種です。

業務量や残業などで大変な面もありますが、その一方で大きなやりがいが得られます。資格取得でスキルアップも期待でき、積極的に学ぶ姿勢があれば評価される仕事といえます。

転職エージェントを利用すれば、理想的な転職先が見つかるでしょう。営業事務の仕事を通じて自分のキャリアの幅を広げていきましょう。