「自律神経失調症」は慢性的な疲労や不眠・動悸・不安感など、自律神経の乱れによって生じる病気です。しかし明確な診断基準がなく、正式な病名ではないため、周囲の理解を得にくい場合があります。

この記事では、自律神経失調症のおもな症状や仕事との向き合い方、転職する際に活用できる支援機関を紹介します。周囲に理解が得られず不安な気持ちを感じている方や、自律神経失調症と付き合いながら働く方法を知りたい方は、参考にしてください。

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関連記事：障がい者向け転職エージェント10選｜選び方や活用するポイントも解説

自律神経失調症の方に生じる仕事上の困難

自律神経失調症になると、仕事するのが困難になるケースがあります。

仕事が困難になるのは、主に以下の理由があるからです。

調子の波が不安定

自律神経失調症になると調子の波が不安定となり、スムーズに仕事ができなくなります。

副交感神経が優位の状態になると眠くなり、集中して仕事に取り組めません。調子よく仕事を進めていたとしても急に眠くなるケースも多く、安定してパフォーマンスを発揮できなくなります。

そして、頭痛や腹痛などの症状を起こす人もおり、身体的な不調から仕事がはかどらなくなる場合もあります。

このように自律神経失調症になると精神的にも身体的にも不調をきたし、調子の波が不安定になることもあるでしょう。

疲れやすい

自律神経失調症になると疲れが溜まりやすくなり、仕事に悪影響を及ぼします。

交感神経優位の状態だと過緊張となってゆっくりしたくてもリラックスできず、休みの日でも溜まった疲れが取れません。逆に疲れを取ろうとしても、なかなか眠れず睡眠不足となるケースもあります。

また、1日中寝てしまって生活のリズムが崩れる場合もあるようです。どちらにしても疲れが取れず、仕事に悪影響を与えてしまいます。

周りの人に理解してもらえない

自律神経失調症なのかわかりにくく、周りの人に病気であるとなかなか理解してもらえません。

眠くなったり、体調不良になったりするのは疲れているからだ、と思う人もいるはずです。そのため、少しの休憩や休みで治ると思われ、悩みを相談しても受け入れてもらえません。

また、他人に受け入れられないと不安になり、ひとりで悩みを抱えながら仕事に取り組むことになります。不安なまま仕事をするとケアレスミスを誘発し、クレームやトラブルを引き起こしてしまいます。

このような状態になるとよりいっそう仕事しにくい環境となり、退職のきっかけになるかもしれません。

そもそも自律神経失調症の定義とは

自律神経失調症とは、不規則な生活習慣や過度なストレスが原因となり、自律神経のバランスが崩れて心身に不調が現れることをいいます。しかし病院で検査しても心身の異常が見つからないケースが多く、一般的な疾患の条件に該当しない場合に「自律神経失調症」と診断されることがあります。

そのため病名はさまざまなシーンで使われており、たとえばパニック障害やうつ病、更年期障害などの一歩手前の状態でも自律神経失調症という診断をされることもあるようです。

診断基準や疾患概念が定まっておらず、正式な病名ではないため、障害者手帳の申請対象になりにくい点に注意しなければいけません。

ここからは、自律神経失調症についてさらに解説します。

自律神経失調症の原因と種類

これらの詳細と発症する原因を解説します。

本能性自律神経失調症

「本能性自律神経失調症」とは、感覚器官や内臓の異常な働きによって生じる自律神経の乱れが原因で起きるものです。生まれつき自律神経の調整機能が弱い方や、遺伝などで発症するといわれています。

低血圧や虚弱体質の方の発症率も高いようです。

神経症型自律神経失調症

「神経症型自律神経失調症」とは、緊張や不安・過度なプレッシャーなどの心理的なストレスが原因となり、自律神経のバランスが崩れるものです。

感受性が豊かな方や体調不良に敏感な方、些細なことでも心配してしまう方に多いといわれています。

心身症型自律神経失調症

「心身症型自律神経失調症」とは、自律神経失調症のなかでもっとも発症率が高く、心と体の両方に症状が現れます。原因に考えられるのは、日常的なストレスや過労などです。

心因性の要素が強く、真面目で几帳面な方に多いといわれています。

抑うつ型自律神経失調症

「抑うつ型自律神経失調症」とは、ストレスや過労・遺伝による気分障害（うつ病）が原因で起きるものです。前述の心身症型自律神経失調症がさらに進行したものと捉えると、わかりやすいかもしれません。

完璧主義の方や几帳面な方に多いといわれています。

これら4つのタイプは、人によって症状・程度がさまざまです。おもに女性の方が発症しやすいといわれており、心身の不調を感じたら早期受診で回復を図るのが、症状を悪化させない方法といえます。

【参考記事】
自律神経失調症には色々な種類があるのですか？｜心療内科・老年心療内科・精神科ひだまりこころクリニック

自律神経失調症のおもな症状

自律神経失調症になると、心と体に症状が現れます。また、人によっては複数の症状が同時に起きるケースもあるようです。どのような不調が現れるのか、知識を得るためにも確認しておきましょう。

精神的症状

これらの症状は、常に現れるわけではありません。時と場合によって程度が異なり、一旦治まってもしばらくしたら再び現れるケースもあります。

なお、自律神経失調症が疑われる場合は、心療内科や精神科を受診します。

身体的症状

自律神経は体中の各器官をコントロールしているため、バランスが崩れるとさまざまな機能に支障が出ます。前述した精神的症状も含めてなんらかの異変を感じた場合、医療機関の受診はもちろん、日常生活におけるストレスの原因から一旦離れるのも大切です。

働いている場合は勤め先と相談し、適切な対処を試みましょう。

【参考記事】自律神経失調症｜厚生労働省「e-ヘルスネット」

自律神経失調症で仕事がつらい場合の対応

自律神経失調症を治療しながら働く方のなかには、「仕事がつらい」と感じる人も多くいます。このような状況では、ストレスの原因が職場にあるのかもしれません。

そうなれば、症状改善のために一旦仕事を離れるなどの対応をとり、休養するのがもっとも効果的です。

ここでは、仕事がつらい場合の対応について解説します。

働き方を変更する

自律神経失調症の症状によって仕事がつらいと感じるなら、まずは働き方の変更を検討してみましょう。

たとえば、以下の対処は可能か職場に相談してみるとよいかもしれません。

業務内容によっては対応が難しい場合もありますが、体調の変化や治療時などのさまざまな面で配慮を受けられると、症状の回復が期待できます。

そのためにも、まずは医療機関を受診したうえで上司へ自身の状態を相談し、理解を得るのが大切です。どのような時にどういった対応をしてもらえると助かるのか、職場に望むことを具体的に挙げられると、配慮を受けやすくなります。

休職する

働き方を変えるのが難しい、もしくは変更後も一向に症状が回復しない場合は、休職して仕事から離れるのもひとつの方法です。

休職制度は企業ごとに導入の有無や条件・期間が異なり、申請する際は多くのケースで医師の診断書が必要となります。

また最終的な判断は勤め先がおこなうため、診断書の内容が制度利用の条件に一致していなければ希望どおりに休職できないかもしれません。就労環境を確保したまま十分な休養をとりたい場合は、あらかじめ勤め先の就業規則で休職制度について調査し、期間や条件などを確認しておきましょう。

退職する

自律神経失調症の症状が重度の場合や、休職期間内に症状が回復されなかった場合は、退職を視野に入れる必要があります。

しかし、失業することによって将来への不安感が増加すると症状悪化を引き起こすおそれもあるため、決断する際は十分な注意が必要です。

退職の可能性が出てきた場合は一人で判断せず、主治医や周囲に相談したうえで決定しましょう。もしかすると、治療法の変更や環境調整によって症状の改善がみられる可能性もあるため、慎重に進めるのが大切です。

転職する

現在の仕事が明らかにストレスになっている場合、休職・退職よりも転職して環境改善を図る方が症状の回復につながるかもしれません。

転職する際は、以下の職場環境が整っている企業を選ぶと、自律神経失調症を抱えながら無理なく働ける可能性があります。

転職する際はハローワークや精神疾患などの事情に理解のある転職エージェントを活用するなど、負担にならない方法で転職活動を進めるのがおすすめです。もし障害者手帳の取得がかなうなら、企業の「障害者雇用枠」をねらうのもよいかもしれません。

障害者枠に応募できれば転職活動のハードルが下がるだけでなく、採用後は一般的な社員よりもさまざまなシーンで配慮を受けやすくなります。

また、大手企業や上場企業のほうが障害者枠での雇用を積極的におこなっていることが多いため、安定した会社で働きたい方にもおすすめです。

転職エージェントなら、あなたの体調に応じた転職プランを立ててくれるでしょう。

自律神経失調症で転職する際に活用できる機関

各自治体には、精神障害の方の就労をサポートしてくれる機関が設定されています。自律神経失調症の方が転職活動をおこなう際も活用できるため、詳細を確認しておくと支援を受けながら効率よく転職できる可能性があります。

病気と向き合いながら安心して働ける環境へ転職するためにも、詳細を確認しておきましょう。

ハローワーク

「ハローワーク」は全国に設置されている公共職業安定所で、就労希望者に対して就職相談や求人情報の提供、職業訓練などのサービスを無償提供しています。全国に500ヶ所以上の施設があり、障害者専門窓口を利用すれば、求職者の症状の程度・種類に応じた職業紹介を受けられます。

また専用窓口では、障害に対する知識を持った専門職員による職場定着指導や就労相談などのサポートもあるため、転職におけるさまざまなアドバイスも得られるでしょう。

障害者手帳を取得していなくても利用できるため、自律神経失調症を公表して転職活動をおこなうべきかなど、就労に関するなんらかの悩みがある場合は窓口で相談してみると良いかもしれません。

【参考記事】ハローワーク｜厚生労働省

就労移行支援事業所

「就労移行支援事業所」は、社会福祉法人や民間企業が運営する就労系障害福祉施設です。施設でのサービスは障害者総合支援法に基づいて提供されており、一般企業への就労や転職を目指す障害・難病者に対する就労スキルの習得を目的としています。

なお求職者が離職している場合、以下条件の全てに該当していれば施設を利用できます。

• 精神障害や身体障害・難病を患っている
• 一般企業での就労を希望している
• 65歳未満

休職中の転職活動の場合は、以下の条件に該当する必要があるため注意が必要です。

• 就労移行支援の活用によって、確実に復職できると市区町村が判断した場合
• 雇用企業と主治医が「支援によって休職者が復職可能な状態になる」と判断した場合
• 就労支援機関や医療機関・雇用企業が、休職者に対する復職支援をおこなえない場合

事業所に通えば、生活習慣の確立やマナー・集中力の習得など、自律神経失調症の症状に合わせたサポートを受けながら転職を目指せます。場合によっては、職場見学や実習などの実践的な職業訓練もおこなってもらえるでしょう。

支援内容は事業所ごとに異なるため、利用前に市区町村の窓口へ問い合わせてみてください。

【参考記事】
就労移行支援事業｜厚生労働省
｢平成29年度障害福祉サービス等報酬改定等に関するQ&A(平成29年3月30日)｣等の送付について｜厚生労働省

障害者就業・生活支援センター

「障害者就業・生活支援センター」は、障害者の自立と安定した職業生活の実現を目指し、就労と生活の両面におけるサポートをおこなう福祉施設です。

2023年4月時点で全国に337ヶ所設置されており、就労面ではハローワークや地域障害者センターと連携して就業相談や求職支援を、生活面では健康管理や障害福祉サービスなどの手続きをサポートしてくれます。

上記のいずれかに該当していれば、障害者手帳は必要ありません。ただし医師の診断書を求められる場合があるため、利用の際はあらかじめ各事業所へ問い合わせてみましょう。

【参考記事】
障害者就業・生活支援センターの概要｜厚生労働省
障害者就業・生活支援センターの指定と運営等について_第3 支援対象障害者の範囲｜厚生労働省

地域障害者職業センター

地域障害者職業センターとは、独立行政法人高齢・障害者求職者雇用支援機構が運営し、職業リハビリテーションのサービスを受けられる施設です。

各都道府県に最低1ヶ所は設置されており、以下に挙げるなんらかの障害を抱える方が利用できます。

また、施設では模擬的な就労体験や、ハローワークや企業・医療福祉現場と連携した就労相談も可能です。担当者が利用者の特性を把握し、今後について助言してくれるなど、利用者一人ひとりに合わせて就職前後のサポートをおこなってくれるのが魅力といえるでしょう。

利用したい場合は、最寄りの障害者職業センターへ問い合わせてみてください。

【参考記事】
地域障害者職業センターによる支援｜独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構
全国の施設_地域障害者職業センター｜独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構

転職エージェント

転職エージェントは、求職者一人ひとりにキャリアアドバイザーがつき、就職相談からアフターフォローまでを担っているサービスです。

一般の方も利用できる総合型の転職エージェントはもちろん、障害のある方の転職に特化した転職エージェント、障害者手帳を持っていない方も利用できる転職エージェントもあります。

いずれも無料で利用できるため、転職を考え始めた方はまず登録しておくのがおすすめです。

自律神経失調症の方におすすめの転職エージェント｜障害者手帳ありの場合

自律神経失調症の方が転職するときは、症状に寄り添って親身に相談にのってくれる人がいると安心です。

転職エージェントは、公的な支援施設とは違いオンラインで面談などができるサービスもあるため、「外出するのがつらい」「自宅の近くに公的施設がない」という方にもおすすめです。

障害者手帳を持っている人であれば、障害者枠で働くことができます。障害者枠での雇用は、大手企業や有名企業で導入されていることが多いのが特徴です。

病気への適切なサポートを受けながら安定的に働きたい方はぜひ検討してみてください。

LITALICO仕事ナビ

デイゴー求人ナビ

dodaチャレンジ

dodaチャレンジは、2022年度厚生労働省「人材サービス総合サイト」で障害者の転職支援数No.1になった転職エージェントです。

統合失調症や気分障害（うつ）、神経失調症、複合障害のある方など、障害特性別の専任アドバイザーが求人紹介から入社後フォローまで一貫してしてくれます。入社後半年の就業継続率は全国平均は68.4％に対しdodaチャレンジでは94.1％と高いことからも、マッチングの精度の高さがうかがえます。

面談には家族や支援者も同席することができ、「初対面のカウンセラーと話すのが不安」という人も安心して利用できます。

サービス名	dodaチャレンジ
運営会社	パーソルダイバース株式会社
公開求人数	非公開
おすすめポイント	・障害者の転職支援数No.1 ・大手・優良企業の正社員求人が多数 ・障害特性別の専任アドバイザーが一貫してサポート
対応地域	全国
公式サイト	https://doda.jp/challenge/

atGPエージェント

atGPエージェントは、障害者分野の就職支援サービスにおいて20年以上のノウハウを持つゼネラルパートナーズが運営する転職エージェントです。

公開求人数は1,100件以上と全国でもトップクラスで、地方エリアの求人も多いのが特徴です。時短勤務や在宅勤務の配慮がある企業や正社員求人など、求人の質もよく、利用者満足度は93％と高い点も安心して利用できるポイントです。

ハイクラス転職を目指す「atGPハイクラス」やアスリート専門の「atGPアスリート」、新卒学生専門の「atGP就活エージェント」といった派生サービスも充実しているため、自分の状況に合った仕事探しができます。

サービス名	atGPエージェント
運営会社	株式会社ゼネラルパートナーズ
公開求人数	1,153件
おすすめポイント	・全国トップクラスの求人数 ・面談方法をオンライン、電話、対面から選択OK ・就労移行支援サービス「atGPジョブトレ」とも併用可
対応地域	全国
公式サイト	https://www.atgp.jp/

DIエージェント

DIエージェントは、求人サイト「BABナビ」や在宅雇用支援サービス「エンカク」も運営する株式会社D&Iが運営する転職エージェントです。

在宅雇用求人に強みがあり、病気や障害によって外出することが難しい方に合った求人を豊富に保有しているのが特徴です。希望条件に合った求人や興味のある企業の求人がDIエージェントにない場合は新規開拓してくれる点もポイントです。

「年収を上げたい」「正社員にキャリアアップしたい」「障害への配慮がある会社がいい」など、希望に合わせて専任のキャリアアドバイザーが親身に相談にのってくれます。

サービス名	DIエージェント
運営会社	株式会社D＆I
公開求人数	1,600件以上
おすすめポイント	・時短、在宅勤務、オフィスワーク系求人に強み ・キャリア診断により年収相場がわかる ・人材ごとに新規開拓求人あり
対応地域	全国
公式サイト	https://di-agent.jp/

障害者雇用バンク（旧エラビバ）

障害者雇用バンクは特に20～30代の若手人材の転職に強い転職エージェントです。障害者雇用バンクが保有している求人のほか、大手エージェントやハローワークの求人なども閲覧でき、公開求人数は業界トップクラスです。

公式ホームページには「キャリア相談は何度でも何時間でも」という記載からも、求職者に寄り添って親身に相談に乗ってくれる様子がうかがえます。紹介される求人は希望条件にマッチしているのはもちろん、病気や障害への配慮がある職場を少なくとも10社紹介してもらえるため、たくさんの選択肢の中から自分に合った職場を選びたいという方におすすめのサービスです。

サービス名	障害者雇用バンク
運営会社	株式会社スペシフィック
公開求人数	約4,000件
おすすめポイント	・大手エージェントや就労支援機関、ハローワークなど連携施設が豊富 ・カウンセリングから内定後サポートまでスマホで完結 ・新卒やハイクラス向け求人に強み
対応地域	全国
公式サイト	https://syogai-koyo-bank.com/

自律神経失調症の方におすすめの転職エージェント5選｜障害者手帳なしの場合

障害者手帳を持っていないと障害者枠での就職を目指すことはできないため、一般枠での就職を目指しましょう。一般枠でも病気や障害に配慮してくれる職場もありますので、キャリアカウンセラーと相談しながら自分に合った職場を目指しましょう。

就職カレッジ

就職カレッジは、障害のある方など転職希望者が抱えるさまざまな事情に応じた転職支援をおこなってくれる転職エージェントです。求職者の症状を把握したうえで適切な職場を提案してくれます。

特性に応じたアドバイスや就職に必要なスキルを習得できる無料講座の受講、選考対策や入社後のフォローなど、一貫してサポートしてくれるため、満足度は93.5％と高く、自律神経失調症の方も安心して転職活動ができるでしょう。

doda

dodaは、求人サイトでありながらエージェント機能も使える転職支援サービスです。大手人材サービス会社であるパーソルキャリアが運営している点も安心ポイントですね。

総合型の転職エージェントですので、求人数は20万件以上と多いのが特徴で、キャリアカウンセラーのサポートを受けることで症状や強みに合った企業を見つけられることができるはずです。

サイトには転職ノウハウに関する記事や年収診断などのツールが充実しており、イベントも頻繁に実施しているため、まだ転職するつもりがなくても情報収集のために登録しておくのがおすすめです。

リクルートエージェント

マイナビエージェント

ハタラクティブ

自律神経失調症の方が仕事を続ける場合に大切なこと

自律神経失調症の方は体調を崩したり、仕事をミスしたりしないように配慮しなければなりません。

仕事を続けるには、以下のような方法を実践してみるとよいでしょう。

周りの人の理解を得る

周りの人に自律神経失調症を理解してもらえれば、心に余裕ができて仕事しやすい環境を整えられます。

自律神経失調症について理解してもらうには上長や同僚と定期的に対話したり、医療機関が発表しているデータを使って症状を伝えたりするとよいでしょう。

また、情報を伝えるだけでなく、いかに辛い状態になるのかもしっかりと話すことが大切です。症状が仕事に影響すると理解してもらえれば、ちょっとした休憩を取らせてくれるかもしれません。

対話しても周りから理解してもらえないなら、診断書や医師の意見書などを用いるのもよいでしょう。

会社の制度を利用する

自律神経失調症の症状を抑えるのに役立つ制度があるなら、積極的に利用しましょう。

利用できる主な制度は、以下のとおりです。

体調不良の際には全休するのが望ましいものの、仕事の進捗状況によって丸一日休むのは難しいという日もあるでしょう。そのような場合は、会社の制度をうまく利用して労働時間を短縮したり、出勤時間を早めたりするのが効果的です。

自律神経失調症になると体調が不安定になるため、調子によって仕事の時間を変更できるかどうか会社の制度を調べておきましょう。

精神的にリラックスする

リラックス法を取り入れれば、疲れが溜まりにくくなってスムーズに仕事を進められます。

自律神経失調症になるきっかけとして、ストレスの増加が挙げられます。そのため、ストレスが溜まらないよう、仕事中にリラックスできる方法を実践するとよいでしょう。

たとえば、一定の時間が経過したら深呼吸している、ストレッチしてみるなどです。深呼吸すれば体中に酸素が行き渡って筋肉がほぐれ、緊張状態にある体をもとにもどしてくれます。ストレッチも同様の効果があり、体の緊張から解放され、精神も安定します。

自律神経失調症の方が転職・復職する際に気を付けたいこと

自律神経失調症が改善して体調が安定しても、急いで社会復帰することで再発の危険性があります。

ここでは、自律神経失調症の方が転職・復職で症状が再発しないためにも、就労するうえでの留意点を解説します。

転職・復職を目指せる状況か確認する

自律神経失調症からの転職・復職を目指すためには、自身が働ける状態にあるか確認するのが大切です。そもそも社会復帰できると考えられるのは、以下の条件に該当している方といえます。

上記を目安とし、不足点があればもう少し様子を見て転職・復職を検討するのがよいでしょう。

安定して働けるよう対策する

企業によっては、自律神経失調症などの負担を抱える方に対して「リハビリ勤務」や「慣らし勤務」などの就労準備期間を設けている場合があります。これらの制度は、障害者が少しずつ職場と業務に慣れる目的で導入されており、期間中の業務内容や就業時間はさまざまです。

安定して働ける状態を目指すためにも、制度が設けてある場合は積極的に利用しましょう。

無理のない働き方を意識する

自律神経失調症がある場合、心身に負担をかけるような就労は禁物です。

以下に挙げる無理のない働き方を意識し、症状再発を防ぎましょう。

万が一、勤務中に体調が悪くなりそうだと感じたら、我慢せず上司に相談してください。早退や休憩などの対応をとってもらい、退勤後かかりつけ医を受診しましょう。

最後に｜自律神経失調症で働くなら無理のない環境を整えよう

自律神経失調症は発症の原因が思い当たらないケースも多く、人によってさまざまな症状が現れます。明確な診断基準がないため周囲の理解を得にくく、働くうえで悩みが生じる可能性もあるでしょう。

しかし、自律神経失調症はストレスを感じにくい職場へ転職したり、第三者のサポートを受けたりすることで、症状を軽快させながら仕事に取り組めるようになります。

ひとりで抱え込まず適切な支援機関や転職エージェントを利用し、無理なく働ける環境を整えましょう。