転職で年収が上がると聞くとうれしいですが、たしかに不安も伴いますよね。

転職して年収が上がりすぎるのが怖いと思う理由は、年収に見合った仕事がうまくこなせるか自信が持てなかったり、業務にプレッシャーを感じてしまったりなど、さまざまな要因があります。

本記事では、転職で年収が上がりすぎるのが怖いと感じたときに必ずチェックすべき項目と潜むリスクについて紹介します。

年収を上げた転職で失敗したくない方は、最後まで読んでみてください。

関連記事：転職エージェントおすすめ比較ランキング！人気エージェントの選び方を年代・職種別に一覧で解説

年収が上がりすぎる転職は怖い？転職前に確認すべき4つの理由

年収が上がる転職で確認すべき4つの項目は、次のとおりです。

詳しく解説します。

年間休日を確認する

年収が大幅に上がる転職はたしかに魅力的ですが、年間休日が極端に少ない場合もあるので、年間休日についての確認は見落とさないようにしておきましょう。

たとえば、年収600万円以上だとしても、年間休日が100日未満だったり、完全週休二日制が保証されていなかったりすると年収が増えてもプライベートの時間や健康を犠牲にしてしまう恐れがでてきます。

この状態では高年収を得たとしても代償として働きすぎてしまい、結局ストレスや疲労が溜まり、長く勤務ができない事態に陥る可能性があるでしょう。

また、筆者自身も年間休日が少ない企業に勤務していた経験がありますが、仕事が忙しすぎて「なんのために仕事をしているんだろう…」と精神的にも体力的にも疲弊した経験があります。

そのため、「もっと年間休日や労働環境を確認しておけばよかった」と後悔しないためにも、転職前に年間休日はあらかじめ確認してみてください。

離職率を確認する

年収が急激に上がる転職に不安を感じるなら、まず企業の離職率を確認するのが重要です。

いくら高年収でも離職率の高いブラック企業であれば、結局離職して再び転職活動しないといけなくなります。

たとえば、外資系コンサルティング企業に転職し、年収1,200万円という好条件に惹かれて入社したとしましょう。

入社後のノルマが想像以上に過酷で、わずか半年で退職する状態になってしまっては貴重な人生の時間を損してしまいます。

すぐに離職しなければいけない状態にならないためにも、転職する際には給料面だけでなく、事前に離職率や口コミを確認するようにしましょう。

配属先を確認する

転職で年収が急に上がる場合、配属先は必ず確認する必要があります。

なぜかというと、高年収の理由は海外勤務が含まれていたり、危険作業が前提になっていたりする場合があるからです。

もし、事前に確認せずに転職してしまうと「海外に行く予定はなかった…」「こんな危険な現場作業があると思わなかった…」など、思わぬリスクに直面するかもしれません。

そのため、転職する際は年収だけでなく、配属先についてもしっかり確認してみてください。また、雇用契約書には配属先も明記されているので、疑問があれば必ず質問しましょう。

残業時間を確認する

年収が大幅に上がる転職のときは、残業ありきで高額な年収を提示している企業もあるのでしっかり確認しましょう。

リクルートエージェントの調査によると、正社員の1か月の平均残業時間は16時間前後となっています。

	男性	女性
20代	14.4時間	9.8時間
30代	16.2時間	8.7時間
40代	16.4時間	8.7時間
50代	15.1時間	8.4時間

そのため、16時間を大きく上回る残業時間がある企業の場合は、いくら年収が高いといっても辞めておくのが無難です。

過度な残業は健康に悪影響を及ぼし、仕事のパフォーマンスやキャリアにもマイナスの影響が出てしまいます。

このように、転職してから「こんなに残業があると思っていなかった…」とならないよう、年収が残業前提になっていないか事前に確認するようにしてみてください。

転職して年収が上がりすぎる5つの理由

転職して年収が上がりすぎる5つの理由は、次のとおりです。

それぞれ見てみましょう。

企業からスカウトを受けて転職している

企業からのスカウトを通じて転職すると、年収が大幅に上がる可能性が高くなります。

スカウト経由の転職は、企業が積極的にあなたを求めている証拠であり、それだけ高い評価と報酬を得られる機会となります。

また、筆者も転職エージェントを通じたスカウトや別企業からスカウトされた経験がありますが、相場単価より1.3〜1.7倍くらいの単価感を提示された記憶があります。

このように企業からスカウトを受けた場合も、転職での年収を上げやすい方法といえるでしょう。

転職する業界・企業の年収が高い

年収が高い業界や企業に転職することで、前職より年収が大幅に上がる場合があります。

たとえば、大手総合商社や銀行、コンサルティングファームなどの業界では、年収が他の業界に比べて非常に高い傾向にあり、転職できれば前職と比較しても大幅に年収アップできるでしょう。

また、筆者の場合は、美容業界からプラント業界に転職した経験がありますが、このときは年収が150万円程上がりました。

このように、業界や企業によって、年収の水準には大きな差がでることは理解しておきましょう。

外資系企業への転職をしている

外資系企業への転職は、年収が大幅に上がる理由の1つです。

外資系企業は少人数での業務や若手にも大きな裁量を与える文化があるため、年収が高くなる傾向にあります。

とくに、コンサルティング業界や金融業界の外資系企業では、同じ職種であっても、日系企業よりも高い報酬が提供される場合が多くあります。

そのため、外資系企業への転職は高年収を実現するチャンスといえるでしょう。ですが、責任や労働時間も増えるケースもあり注意が必要です。

外資系企業への転職で年収アップを目指すなら、外資系企業も選択肢に入れる価値は十分ありますが、リスクも理解したうえで決断するようにしてみてください。

スキルと需要がマッチしている

転職で年収が大幅に上がる理由の1つとして、あなたのスキルが転職先企業のニーズと完全に一致している場合です。

企業が求めるスキルとあなたの持つスキルと需要がマッチしていると、企業側としても高い年収を支給してでも欲しい人材となります。

とくに、需要が高いスキルを持っている人材は、企業の利益を大幅にあげる可能性を秘めているので非常に貴重な存在です。

そのため、IT知識やマーケティング、営業力などを兼ね備えていれば、多くの企業が求める人材といえるでしょう。

スキルと需要がマッチすれば年収も上がり、仕事自体にもやりがいを感じやすくなります。まずは、自分のスキルを活かせる企業を見つけてみてください。

内定前に給料交渉をしている

内定をもらう前に給料交渉できると、前職より大きく年収を上げられる可能性があります。

筆者が今まで転職してきた経験からも、ほとんどの企業で希望の年収を聞かれました。

筆者の場合は、交渉するのが苦手で大きな金額アップとは行きませんでしたが、内定前に条件を提示したことにより前職より50〜100万円程度の年収アップに成功した実例があります。

また、多くの企業は、内定を出した後に雇用条件を提示しますが、その時点では交渉する余地が残されているケースもよくあります。

このことから、可能なら内定獲得後にもう一度交渉すれば、より年収アップを実現できる可能性もあるでしょう。

もし、自分で交渉するのが難しい場合や不安がある場合は、転職エージェントを活用してみるのもおすすめです。エージェントであれば、あなたの代わりに企業と交渉をおこない、最適な条件を引きだしてくれます。

年収アップを目指すなら交渉のチャンスを逃さず、しっかりと自分の価値を企業に伝えるようにしてみてはいかがでしょうか。

転職年収アップの相場は5〜10％

転職時の年収アップ率は業界や職種、経験の有無、元の年収などによって異なりますが、多くのケースで5〜10％のアップが目安となります。

そのため、5〜10％の範囲内で年収アップが実現できれば、給料面での転職は成功と考えてよいでしょう。

ただし、転職の目的が給料アップ以外、たとえば新たな挑戦や働く環境の改善である場合、年収が下がるケースもあります。自分の転職がどのような視点での転職か、事前に理解しておく必要はあります。

関連記事：第二新卒の年収アップは実現可能？平均年収や成功させるコツを解説

転職で年収アップしたのに後悔する3つの理由

転職で年収アップしたのに後悔する3つの理由は、次のとおりです。

それぞれ解説します。

関連記事：年収が下がる転職は後悔する？後悔しないための転職ステップも紹介

思ったより激務だった

年収が上がっても、仕事が想像以上に激務だと転職を後悔してしまいます。

とくに、外資系企業や急成長中の建設業の企業などでは、長時間労働の中、高いプレッシャーの仕事がある場合もよくあります。

もし、毎日の残業が続き、休日も仕事に追われていると「年収が高くても、こんなに大変な仕事をしていて何の意味があるのだろう…」と後悔しかねません。

そのため、年収アップの前提の転職では、自分が転職しようとしている業界がどれほどきついのかもあらかじめ確認しておく必要があります。

もちろん、年収アップはうれしいですが、無理なく続けられる仕事かどうか見極める必要もあるでしょう。

時給換算すると思ったより年収アップしていない

転職で年収がアップしたと思っても、実際に働く時間を考慮して時給に換算すると、思ったほどの年収アップができていないケースもあるでしょう。

このように感じるのは労働時間が増え、時間あたりの収入が期待ほど上がっていないことが原因です。

とくに残業が多かったり、仕事量が増えたりすると年収は増えても、その分労働時間も増えるため、時給換算するとあまり変わらない、もしくは逆に下がってしまいます。

年収が20％アップしても、労働時間が30％増えている場合、実際には時給が下がっているので本末転倒です。年収だけにとらわれず、時給や労働条件も総合的に考えて、自分にとって最適な転職を目指してみてください。

昇給割合が前職より低かった

転職して年収アップしたものの、前職と比べて昇給のペースが遅い場合、将来の収入に不安を感じ後悔してしまう場合があります。

たとえ、年収が一時的に増えても、毎年の昇給が500円であれば、10年後になっても5,000円しか増えない計算となります。この状態であれば、将来的に不安になってしまう方も多くいるでしょう。

一方、昇給率が高い企業であれば、はじめは年収が低いとしても成長が見込め、長期的に見れば転職が上がった転職先より年収が上がり、将来年収に差が生まれる可能性もでてきます。

このように、転職を考える際は初期の年収だけでなく、昇給の可能性や割合もしっかり確認する必要があるといえるでしょう。

年収が上がる転職を成功させるためのポイント

年収が上がる転職を成功させるためには、転職先企業や業界についてしっかりとリサーチをおこなうのが重要です。

企業の労働環境や成長性、昇給制度などを詳しく調べておくと、企業に対する期待値調整もできるので、転職後に後悔しにくくなるでしょう。

具体的には、企業のホームページや口コミサイト、転職エージェントを活用して、企業の労働環境や昇給制度、成長性などを詳しく調べてみてください。

転職は人生の大きな転機なのでしっかり準備して、後悔のない転職をしましょう。

怖すぎるくらい年収を上げたい方向け：おすすめ転職エージェント3選

怖すぎるくらい年収を上げたい方におすすめの転職エージェントは、以下の3つがあります。

それぞれの特徴について、詳しく解説します。

リクルートエージェント

ビズリーチ

リクルートダイレクトスカウト

転職で年収が上がりすぎるのが怖い方からよくある質問

転職で年収が上がりすぎるのが怖い方からよくある質問について、3つそれぞれ解説します。

転職して年収アップは300・200・150・100・50万円いくらが現実的ですか？

転職して年収アップを現実的に考えると50万円程度が一番現実的でしょう。

50万円であれば、前職と同じ業界であっても経験を活かした状態で現実的に交渉できます。

100万円以上になってくると、企業側によほどのメリットがないと実現するのは難しいかもしれません。

転職で年収は何パーセントアップする？

転職で年収アップを実現できるのはおよそ30～40％で、繰り返しになりますが年収アップの相場額は前職の5％～10％といわれています。

前職の年収が500万円と仮定すれば、転職後に年収アップする場合はおよそ525～550万円程度になるでしょう。

転職で年収を上げる上限はいくらですか？

転職で年収を上げる上限は、転職前の年収の20%程度が目安と言われています。

たとえば、前職の年収が350万円であれば420万円、400万円であれば480万円を目安にすると年収が上がる転職の成功率も大きく向上する可能性が高いでしょう。

企業側にも予算があるので、提示されている年収より20％以上極端に高い金額の場合は了承を得られないケースもあるので注意しておきましょう。

転職で年収が上がりすぎるのが怖い方に関するまとめ

転職で年収が上がるのはうれしい反面、激務があったり年間休日が少なかったりと怖いなと感じることも多いでしょう。

しかし、転職前に年収が大きく上がる理由を知り、対策しておけば年収が上がる転職に後悔するようなことはありません。

とはいえ「本当にこの企業に転職しても大丈夫なのかな…」と一人の判断で転職先を選ぶのが不安になる方もいるでしょう。

このような悩みがある方は、転職エージェントやキャリアカウンセラーなど転職のプロに相談してみるのもおすすめです。

本サイトでも状況に応じた転職エージェントをそれぞれ紹介しているので、気になる方は合わせて利用してみてはいかがでしょうか。