アパレル業界は華やかなイメージを持たれていますが、同時にきつい仕事でもあります。

特に正社員として働くと、日々の接客に加えて在庫管理やSNSの更新など、マルチタスクを求められる機会も多いでしょう。

そこで本記事では、アパレルの仕事がきつい理由と対処法を紹介します。どうしても販売員の仕事がきつい方に向けて、おすすめの転職先や、転職エージェントも紹介しています。

ぜひ最後まで記事を読み、仕事とプライベートのバランスが取れた働き方をしてください。

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アパレル正社員の仕事がきつい理由11選

アパレル正社員のきつさはすでに体感していると思いますが、理由を11点にまとめました。

「共感できる！」「わたしも同じことを思っている！」と、感じる方もいるでしょう。アパレル業界で働くきつさを、詳しく紹介します。

長時間労働がきつい

アパレルショップで働く正社員は、長時間労働になりやすいです。

店舗によっては営業時間が8時間を超えることもあり、早番や遅番のシフト調整ができないと開店から閉店後のレジ締め作業まで担当する可能性もあるでしょう。

ゴールデンウィークや夏休みなどの繁忙期は特に忙しく、アルバイトが休みを取ると正社員に多くの負担がかかります。

繁忙期には休み希望を出しにくく、長時間労働のシフトが続く可能性も少なくありません。

立ち仕事が多く体力的にきつい

店舗の営業中は立ち仕事になるので、体力的にきついと感じる方もいるでしょう。

土日・祝日はお客さまの人数も多くなり、接客に加えて商品の補充作業も増えてきます。

休憩中も店内が混みあうとヘルプに呼ばれることもあり、ゆっくりと食事の時間を確保できず、体力を消耗しやすいです。

土日・祝日に休みにくい

アパレルショップで働く正社員は、どうしても土日・祝日は休みにくいです。

週末にあわせたセールやキャンペーンを行うと、販売員を確保するために出勤人数は増えます。

セールやキャンペーンの準備は金曜日の営業終了後からおこなうので、夜遅くまで残業をした翌朝の出勤がきついと感じることもあるでしょう。

理不尽なクレームがきつい

アパレルショップの正社員は、お客さまからの理不尽なクレームに対応する機会は少なくありません。

営業スキルの高い販売員は、お客さまの話をよく聞きニーズを汲み取る力が高いので、理不尽なクレームに対してストレスを感じてしまいます。

人気商品の販売終了に対するクレームや、試着室の待ち時間へのクレームを言われるたびに、仕事がきついと感じる方もいるでしょう。

売上ノルマや目標達成がきつい

アパレルショップの販売員は、店舗や個人に設定された売上ノルマ・目標達成がきついです。

売上ノルマや目標は本社や店長が設定する場合が多く、現場の状況を考慮せずに高いノルマを課されることも少なくありません。

特に正社員は売上ノルマや目標達成へのプレッシャーがあり、数字を意識した接客にストレスを感じる方もいます。

仕事量に対して給与が低い

日々の仕事量に対して給与が低いことに、不満を感じているアパレル販売員もいるでしょう。

正社員は長時間の接客や、営業終了後に行うディスプレイの変更などもあり、仕事量は多くなりやすいです。

多くの仕事をこなしているのに給与の金額が少ないと、アパレルの仕事をきついと感じてしまいます。

店舗全体の管理がきつい

アパレルの正社員は店舗全体を管理するので、アルバイトよりも責任は大きいです。

キャリアアップが早い方は入社2〜3年で店長を任されることもあり、店舗管理のプレッシャーをきついと感じることもあるでしょう。

店舗責任者は商品の発注やスタッフのマネジメントだけでなく、備品の破損やインターネット環境の管理など、幅広い業務を担当します。

マルチタスクになりやすい

アパレル正社員は幅広い業務を担当するので、マルチタスクになりやすいです。

商品の発注や売上管理の途中でも接客のヘルプに呼ばれることもあり、事務作業のタスクはどうしても後回しになってしまいます。

マルチタスクでは仕事の優先順位を考える必要もあるので、アパレルの正社員をきついと感じてしまいます。

メールやSNS対応に時間がかかる

メールやSNS対応には、多くの時間がかかります。

お客さまからの問い合わせメールには素早い返信を求められるので、問い合わせ内容の確認や返信文の作成をきついと感じることもあるでしょう。

また、店舗のSNS担当になると、X（Twitter）やInstagram、公式LINEやTikTokなど複数のアカウントを管理する必要もあります。

アカウントによって発信内容や画像サイズを編集する必要もあり、マルチタスクを抱える正社員には辛いところです。

職場の人間関係で気を使う

正社員は職場の人間関係にも気を配る必要があるため、精神的にきついと感じる方も少なくありません。

特に、休み希望の調整やノルマ達成のためにスタッフ同士でお客さまを取りあってしまうと、職場の雰囲気が悪くなってしまいます。

職場の雰囲気をよくするために気を使いすぎて、ストレスを感じる方もいるでしょう。

40代や50歳になっても働けるか不安　

アパレルの正社員として、40代や50代になっても働けるかを不安に感じる方もいます。

年齢を重ねると体力的にきついだけでなく、店舗で取り扱うブランドのイメージと自身の年齢に差が出てくる心配もあるでしょう。

毎年の流行やトレンドの変化に対応する必要もあり、仕事や家庭が忙しい中では勉強時間を確保しにくいです。

アパレル正社員の仕事がきついときの対処法5選

仕事がきついときに行う対処法は、以下のとおりです。

店舗で実践できる項目があれば、ぜひ活用してください。

こまめに休憩をとる

長時間労働や立ち仕事が続いて体力的にきついと感じたら、こまめに休憩をとりましょう。

店舗のバックヤードには小さなイスを置き、お客さまの少ない時間帯には座って休むことも大切です。

休憩中は水分をとり、30秒ほど目を閉じると頭の中をリフレッシュできます。

ゴールデンウィークや夏休みなどの繁忙期はスタッフ同士で協力し、休憩時間を確保できるように調整してください。

スタッフの育成に力を入れる

マルチタスクを抱えてきついと感じる方は、スタッフの育成に力を入れましょう。

スタッフのスキルを底上げすると負担は分散され、効率的に仕事を進められます。

アルバイトに接客やレジ打ちなどの店舗業務を任せられると、正社員は事務作業やお客さまからの問い合わせ対応が可能です。

幅広い仕事を抱えている方は、スタッフを育成して業務の負担を分散させてください。

労働環境を改善する

店舗の労働環境を改善すると、日々の業務で感じるストレスを減らせます。

具体的には、以下の取り組みを検討してください。

本社の担当者や店長に相談し、日々の負担を減らせる仕事環境を整えましょう。

時短勤務制度を活用する

長時間労働で休む時間を確保できないときには、時短勤務制度を活用しましょう。

店舗によっては時短勤務制度があり、8時出社～14時退勤（休憩なし）や、14時出社～20時退勤（休憩なし）などでシフトを調整できる場合があります。

特に、子育て中や親の介護が必要な方は、制度をうまく活用してください。自身のライフステージにあわせて働き方を変化できると、仕事のストレスを軽減できるでしょう。

転職を検討する

どうしてもアパレル正社員の仕事がきつい場合は、転職を検討してください。

販売員の経験が長い方は、コミュニケーションスキルが高く接客業や営業職の仕事に転職しやすいです。

商品の在庫や売上管理を担当する方は、Excelなどのツールを使えるので、事務職に転職できる可能性があります。

日々の業務が忙しく仕事がつらいと感じたら、アパレル業界からの転職を検討しましょう。

関連記事：アパレルで働く30代女性が未経験転職は可能？おすすめ職種やスキルを解説

きついのにアパレル正社員を続ける2つのリスク

このような状況もあり、アパレル正社員からの転職に踏み切れない方も多いでしょう。

とはいえ、きついと感じたまま仕事を続けると、以下のリスクを抱えてしまいます。

2つのリスクを、詳しく解説します。

異業種に転職しにくくなる

仕事がきついと感じたままアパレル正社員を続けると、異業種に転職しにくくなります。

アパレル業界で長く働くと専門性は高まりますが、他の業種で必要なスキルを習得しにくいでしょう。

アパレル業界はトレンドの変化が激しく、常に最新の情報を入手する必要があります。衣料品やコーディネートの深い知識は、異業種で活かせるとは限りません。

そのため、転職する際に自身のスキルと企業のニーズがマッチせず、転職活動がスムーズに進まない可能性もあります。

年齢が上がると転職先が少なくなる

転職をする際は、年齢が若いと有利になりやすいです。

厚生労働省の調査をもとに、転職希望者の成功率を表にまとめました。

転職希望者の年齢	転職した人の割合
全体平均	45.2％
15歳～24歳	60.7％
25歳～29歳	50.3％
30歳～34歳	41.9％
35歳～39歳	41.9％
40歳～44歳	36.2％
45歳～49歳	36.6％
50歳～54歳	35.4％
55歳～59歳	38.2％
60歳～64歳	67.1％
65歳以上	70.6％

転職成功率の全体平均45.2％を上回る年齢層は、15歳〜29歳までと定年退職後に再就職をする60歳以上です。

基本的に年齢が若いほど転職活動はスムーズに進むので、きついと感じたままアパレルの仕事を続けると、転職先は少なくなるでしょう。

正社員の仕事がきつい方は、正社員を辞めたい方へ、辞めたい理由とあなたの気持ちをラクにする8つのことをあわせて読んでみてください。

アパレル販売員の平均年収は357万円

厚生労働省の職業情報提供サイトによると、アパレル販売員（衣料品販売）の平均年収は357万円です。

年齢別の平均年収を、以下の表にまとめました。

年齢	平均年収
全体平均	357万円
19歳まで	246万円
20歳～24歳	288万円
25歳～29歳	335万円
30歳～34歳	361万円
35歳～39歳	385万円
40歳～44歳	414万円
45歳～49歳	399万円
50歳～54歳	381万円
55歳～59歳	361万円
60歳～64歳	295万円
65歳～69歳	250万円
70歳以上	219万円

平均年収のピークは40歳〜44歳の414万円で、年齢を重ねると収入は緩やかに下降します。

アパレル正社員として働き続けても収入は減少する可能性があり、キャリアアップを求める方は転職を検討する価値はあるでしょう。

アパレル正社員におすすめの転職先・職種

アパレル業界で正社員として働くと、さまざまなスキルや知識が身につきます。

転職のときにおすすめする職種や業種は、以下のとおりです。

営業職や接客業は、コミュニケーションスキルが高く接客技術を活かしたい方におすすめの転職先です。レジ操作や在庫管理方法など、販売員としての経験を活かせるので、転職活動をスムーズに進められるでしょう。

長時間の立ち仕事をきついと感じる方は、デスクワークで働ける事務職をおすすめします。

アパレルが好きでこれまでに学んだブランドや商品知識を活かしたい方は、アパレルメーカーへの転職も選択肢に入るでしょう。

最新のツールが好きな方やSNS運用を担当した方は、IT業界やWebマーケティングへの転職もおすすめです。特にIT業界は人手不足が続いており、未経験でも転職できる可能性があります。

アパレル正社員からの転職におすすめの職種は、以下の記事で詳しく解説しました。ぜひ参考にしてください。

関連記事：アパレルからの転職を成功させたい！おすすめの職種や注意点などを紹介

アパレル正社員から転職する3ステップ

アパレル正社員から転職をするときには、以下の3ステップで転職活動を進めましょう。

内容を詳しく解説します。

自己分析をする

転職を成功させるためには、自己分析が大切です。

自己分析では、これまでの経験や仕事で得たスキル、自身のキャリアビジョンや転職する理由を整理してください。

適切に自己分析を行うと、自身に向いている職種や業種を理解でき、転職活動で使用する職務経歴書や履歴書をスムーズに作れるでしょう。

自己分析の方法がわからない方は、第二新卒の転職には自己分析が重要な理由とポイントを解説の記事を参考にしてください。

適職診断をする

転職活動を進めるときには、自己分析とあわせて適職診断も行いましょう。

適職診断とは、マークシートやWebテストを行い、あなたに適した職種や業種を見つける方法です。

適職診断を行うと自身に向いている職種や業種を絞り込めるので、転職活動をスムーズに進められます。

適職診断は多くのツールやサービスから選べますが、厚生労働省編一般職業適性検査など信頼できるものを利用してください。

転職エージェントに登録する

1人で行う転職活動に不安のある方は、転職エージェントに登録しましょう。

転職エージェントに登録すると、担当のキャリアアドバイザーが転職活動をサポートしてくれます。

具体的には、希望する職種や業種にあった求人を紹介してもらえ、面接のセッティングや内定後の条件交渉まで依頼可能です。

職務経歴書や面接対策もサポートしてくれるので、転職活動に不安のある方は転職エージェントへの登録をおすすめします。

アパレル正社員におすすめの転職エージェント

アパレル正社員が転職する際に、おすすめの転職エージェントを紹介します。

転職エージェントへの登録後はキャリアアドバイザーが幅広くサポートしてくれるので、ぜひ活用してください。

iDA

iDAは、アパレルやファッション、コスメ業界に特化した転職エージェントです。1万5千件（※1）以上の求人情報を取り扱っており、正社員や契約社員以外にも、オープニングスタッフや短期アルバイトでの働き方も選択できます。

iDAには無料で利用できる研修制度があり、アパレルの基礎知識やセールスワークだけでなく、インバウンド対応やラッピングの技術なども学べます。全国22箇所に拠点があるので、地方に住んでいる方でもエージェントとの面談に行きやすいでしょう。

アパレル業界でキャリアアップをしたい方は、iDAへの無料登録をおすすめします。

（※1）2024年4月時点の求人数

リクルートエージェント

リクルートエージェントは、多くの非公開求人を取り扱う転職エージェントです。幅広い職種の求人情報を保有しており、アパレル業界から異業種へ転職する際におすすめできます。

リクルートエージェントへの無料登録後は、キャリアアドバイザーから幅広いサポートを受けられます。職務経歴書を簡単に作れる「職務経歴書エディター」の利用や、面接通過率のアップが期待できる「面接向上力セミナー」の参加も可能です。

「店舗が忙しくて転職活動の時間を確保できない」「はじめての転職で面接に自信がない」方は、リクルートエージェントに無料登録し、サポートを受けてください。

（※1）リクルートエージェント公式サイトより

クリーデンス

クリーデンスは、アパレルやファッション業界に特化した転職エージェントです。アパレル出身のキャリアアドバイザーも在籍しており、経験者の立場からアドバイスをもらえるでしょう。

クリーデンスはハイキャリア求人も多数取り扱っており、大手企業や外資ブランドへの転職も可能です。また、クリーデンスは転職サイトdudaを運営するパーソルキャリア株式会社が運営しており、アパレル業界以外の転職情報も得られるでしょう。

転職先の企業を1社に絞らず幅広い選択肢から選ぶ方は、クリーデンスに無料登録をしてください。

（※1）クリーデンス公式サイトより

【仕事がきつい】アパレル正社員に関するよくある質問

アパレル正社員に関するよくある質問は、以下の4つです。

質問への回答を紹介します。

アパレル店員にノルマはありますか?

多くのアパレル店舗では、達成するべき売上ノルマや目標を設けています。

売上ノルマは個人に設定する場合と、店舗全体に設定する場合の2種類です。

ノルマの種類や毎月の目標金額は店舗ごとに異なるので、転職をする際は企業の担当者に確認をしてください。

アパレルの社員は何歳まで働けますか?

厚生労働省の職業情報提供サイトによると、アパレル販売員（衣料品販売）の平均年齢は42.6歳です。

販売員は比較的体力のある20代～30代が多くなりますが、バイヤーやデザイナー、マーケティング業務は年齢を問わずに活躍できるでしょう。

企業の管理職や役員になるとキャリアや経験を求められるので、アパレル社員は年齢を問わずに働けます。

アパレルの離職率を教えてください

厚生労働省の調査によると、アパレルを含む小売業界の離職率は以下のとおりです。

小売業界の離職率は平均よりも高く、20代前半から転職を検討する人は多いでしょう。

参考資料：新規高卒就職者の離職状況（平成31年3月卒業者）
新規大卒就職者の離職状況（平成31年3月卒業者）

40代でアパレル正社員として働くことはきついですか？

40代のアパレル正社員は、きつい部分もありますが十分に活躍できます。

店舗で取り扱うブランドイメージが若年層の場合でも、若手社員のサポートやマーケティング業務でこれまでのスキルを活かせるでしょう。

一方で「体力的に販売員の仕事がきつい」「子育てが忙しく長時間労働ができない」と感じたら、転職も選択肢の一つです。

時短勤務やフレックスタイム制を採用する企業に転職すると、年齢を重ねても無理のない働き方ができます。

関連記事：40代から一生出来る仕事13選！仕事選びのポイントや探し方のコツを解説

アパレル正社員がきついと感じたら転職エージェントに登録しよう

本記事では、アパレル正社員が仕事をきついと感じる理由や対処法を紹介しました。

「土日・祝日に休みが取りにくい」「職場の人間関係に気を使う」などのきつい理由はありますが、ファッションが好きな方にはアパレル販売員は魅力的な仕事です。

とはいえ、正社員としての仕事が本当にきついなら、転職も検討してください。転職エージェントに登録すると、あなたに向いている仕事を提案してもらえます。

転職エージェントへは無料で登録できるので、まずは情報収集だけでも始めてみましょう。