海外ホテルで働くための方法は3つあります。

いずれの方法も向き不向きがあるため、あなたに合う方法を選ぶことが大切です。

また、求人への応募や実際に海外ホテルで働く準備段階で気をつけたいことを3つ紹介します。

本記事を読めば、どうすれば海外ホテルで働けるのか知ることができ、海外で働く準備を進められるようになります。ぜひ本記事を参考にしてください。

関連記事：海外在住者におすすめの転職エージェント9選｜選び方や注意点も解説

海外ホテルで募集のある職種や就労条件

海外ホテルで募集のある職種は、日本と異なる場合があります。

そこで具体例を交えながら、海外ホテルの職種・業務内容や給与水準、福利厚生について解説します。

関連記事：海外へ転職する方法とは？成功するコツやおすすめの転職エージェントを紹介

職種・業務内容

世界的なホテルであるヒルトンの求人募集ページを参考に、どのような職種があるのか調査しました。

海外ホテルの職種は多岐にわたります。

以下の各分類のなかにさらに細かく募集職種があり、責任範囲も異なります。

職種分類	主な業務内容
ゲストサービス オペレーション フロントオフィス	チェックイン チェックアウト 宿泊手続き 宿泊客対応
ハウスキーピング ランドリー	客室の清掃 リネン類の手入れ ランドリーサービス
コールセンター・予約	宿泊や宴会の予約受付 問い合わせ対応
ケータリング・イベントサービス	宴会や会議のプランニング・準備・運営
料理	レストランや宴会での調理担当。 日本料理担当の日本人シェフの募集もある。
エンジニアリング メンテナンス・設備	ホテルや設備の保守管理・修理
財務・経理	会計処理 財務管理 予算策定
飲食サービス	レストランやバーでの飲食物の提供サービス
人事	採用 人事労務管理 研修実施
営業・マーケティング	販売促進 広告宣伝 顧客管理

給与水準

給与水準も国やホテルの業態、職種によってさまざまです。

国	職種	月収（日本円換算）
インドネシア	ゲストリレーション	16万円〜19万円
ベトナム	フロントスーパーバイザー	16万円〜

当然ながら給与は現地の物価水準に見合った金額となり、物価の高いアメリカと安価な東南アジアとでは、日本円での金額は大きく異なります。

また、チップ文化のある国では、宿泊客から清掃係などの一部ホテルのスタッフにチップが渡されるため、報酬として上乗せされるメリットがあります。

海外ホテルで働くことになった場合でも、毎月給与はもらえるため、安定した生活を送ることは可能です。

ただ、働く国の物価や情勢、将来のキャリアパス、あなたが現地でどのような生活をしたいかを総合的に考えて、給与の妥当性を判断するのがよいでしょう。

福利厚生

どのような福利厚生があるかは、求人への応募段階で確認しましょう。

他の就労条件と同様にホテルによって内容は異なります。

ホテルによっては海外就業に伴い負担の大きくなる渡航費や社宅、食費を負担してくれるところもあります。

また、どれくらいの週休があるかは国やホテルによって異なります。あなたの希望に合わせて、事前に確認することをおすすめします。

繰り返しますが、応募の段階でどのような補助があるのか確認しておくと、具体的にいくらくらいの出費か想定できるので安心です。

海外ホテルで働くために必要な事柄

海外ホテルで働くことにはとても夢があります。

一方で、求人への応募や働く準備段階で気をつけたいことがあります。

一つずつ解説します。

ホテルでの就業経験があると良い

海外ホテルで働くためには、ホテル業界での就業経験があると有利に働きます。

ただし、海外ホテル求人を調べたところ、ホテル業界での実務経験がない場合でも、「接客業務の経験」があれば応募条件を満たす求人もなかにはありました。

ホテルで宿泊客と接する機会の多い職種は、海外でも接客力が求められている証拠です。

このように、社会人経験がある場合は、ホテル業界未経験者よりも実務経験者のほうが採用ホテルのニーズを満たし、有利となる可能性が大いにあります。

日常会話レベル以上の英語力が求められる

海外ホテルで働くには、少なくとも日常会話レベル以上の英語力が必要と考えるのがよいでしょう。

宿泊客と会話が求められるフロント業務のスタッフならなおさらです。

なぜなら、ときに宿泊客の対応で複雑な手続きや専門用語の説明力が求められたり、クレーム対応で高度なビジネス英語が必要になったりする場面があるからです。

そのため海外ホテル勤務では、一般的に日常会話以上の英語力が期待されることを認識しておきましょう。

なお、基本的には英語が話せれば海外ホテルで働くことは可能です。

ただ、海外からの観光客が訪れず、現地の人しか利用しないようなホテルの場合は、英語が通じず現地の公用語での対応が必要となるケースも考えられます。

公用語習得の必要性は採用が決まる前に確認しておくと安心です。

初期費用がかかる

海外ホテルで働きはじめる際は、一定の初期費用が必要です。

勤務を希望する国や地域が決まっていれば、事前におおよその費用を算出し、目安を立てておくとよいでしょう。

転職前に一定の資金がかかるため、できる限り余裕をもった貯蓄を心がけましょう。

海外ホテルで働くための3つの方法

海外のホテルで働くための方法は大きく3つあります。

どの戦略で最終的に海外ホテルで働くことを目指すかは、人によって異なります。

そのため、各方法の解説の最後に「どのような人が向いている方法なのか」を記載しているので、選ぶ際の参考にしてください。

海外転勤のある日本のホテルに転職する

日本のホテルでは将来的に海外拠点へ転勤のチャンスがあります。

実際に日本のホテル50社を調べたところ、いくつかのホテルではコーポレートサイトの採用ページ上で海外転勤の可能性があることを公開していました。

海外も含め、各グループホテルへの転勤はありますか？

正社員は出向ということで、転勤の可能性はあります。

引用：ホテルオークラ東京｜よくあるご質問

海外で働くことはできますか。

はい、一定の要件を満たせば、海外で働くことができます。海外勤務の要件は、主にマネジメントスキルと語学力です。今後、海外展開をさらに強化する計画のため、海外で活躍できる方がますます必要になる見込みです。

引用：星野リゾート｜採用ページのよくある質問

海外の店舗で働きたいのですが、どうしたら働けますか？

Answer.

東横INNでは海外のホテルでも現地、地元の方をスタッフとして積極的に採用しています。

ただし、オープニングヘルプスタッフとして日本から一時期派遣されることもあります。

引用：東横INN｜学生からのよくある質問

しかしながら、すべての日本のホテルが海外拠点をもっていないことや、人事の都合上、積極的に社員を日本から海外へ転勤させているわけではないことに注意が必要です。

場合によっては、「せっかく海外転勤できそうな会社に転職したのに転勤のチャンスが全然ない...」ということになりかねませんので、慎重に判断しましょう。

まとめると、海外転勤のある日本のホテルへ入社することで、将来的に海外勤務への道ができます。

しかし、必ずしも実現するわけではないため、このキャリアパスがあなたに合っているのかよく検討しましょう。

海外ホテルの求人に直接応募する

もう一つの方法は、海外ホテル企業の求人に直接応募することです。

日本にホテルを展開する海外のホテルはもちろんのこと、日本での知名度はない海外ホテルも対象となり、直接応募できる求人はそれなりにあるでしょう。

また日本のホテルでの実務経験もあり、即戦力として活躍できる語学力があれば、選考に進める可能性もあります。

ただ、人材を募集しているホテルを一つひとつ自分で調べ、履歴書や職務経歴書を作り込み、応募する必要があり時間も労力もかかることは理解しておきましょう。

このように、語学力とホテルでの経験を兼ね備えている人であれば、海外ホテルへ直接応募することは現実的な選択肢となり得ます。

転職エージェントを利用して海外ホテルへ転職する

もう一つの方法として、転職エージェントを利用して海外ホテルへ転職することがあげられます。

転職エージェントのサポートを受けることで、海外ホテルの求人情報を効率的に探すことができ、スムーズに応募手続きを進められるのがとくに大きなメリットです。

転職エージェントのような第三者に海外ホテルで働きたいことを相談することで、現実的かどうかアドバイスをもらえます。

もし現実的でなければ、どのようにすれば海外ホテルで働く夢を叶えられるのかも含めて方向性が見えてくるので、今後の働き方やライフプランの参考にできるのも嬉しいポイントです。

海外就職経験がない場合、転職エージェントのサポートを受けることで、海外ホテルへのスムーズな転職活動が可能です。

海外ホテルで働きたい方におすすめの転職エージェント3選

海外ホテルへ就職するためにおすすめの転職エージェントをご紹介します。

最大限のサポートを受けるため、転職エージェントを選ぶ際の参考にしてください。

リクルートエージェント

マイナビエージェント

ビズリーチ

海外ホテルでの就職に関するよくある質問

海外ホテルでの就職についてよくある質問は、以下のとおりです。

ホテルスタッフとは何ですか？

ホテルスタッフとは、ホテルで働くすべての従業員を指します。

たとえば、フロント係、客室係、レストラン係、調理、清掃、設備管理、経理、人事などがホテルスタッフに含まれます。

国やホテルの規模、種類によってスタッフの職種は異なりますが、宿泊客へのおもてなしと快適な滞在を実現するためにホテル運営にかかわる人がホテルスタッフです。

ホテルマンとはどのような仕事ですか？

ホテルマンとは、ホテルで働く従業員の総称です。

もともとはフロントやベルスタッフなど、宿泊客と直接対面する職種の男性スタッフを指していましたが、最近ではホテル内のあらゆる職種の男性従業員を含む広い意味で使われる傾向にあります。

外資系ホテルとは何ですか?

外資系ホテルとは、海外の会社や投資家によって経営されているホテルを指します。

以下は代表的な外資系ホテルチェーンです。

代表的な外資系ホテル

会社名	主なホテルブランド
ヒルトン	ヒルトン コンラッド
マリオット・インターナショナル	マリオット ザ・リッツ・カールトン シェラトン
ハイアットホテルズ	グランドハイアット ハイアットリージェンシー
アコーホテルズ	ブルマン ノボテル
インターコンチネンタルホテルズグループ	インターコンチネンタル

外資系ホテルは、本国の企業文化や経営手法を取り入れており、日本のホテルとは異なる特徴があります。

日系ホテルとは何ですか?

日系ホテルとは、日本の会社や投資家によって経営されているホテルのことを指します。

以下は代表的な日系ホテルチェーンです。

代表的な日系ホテル

会社名	主なホテルブランド
ホテルオークラ	オークラ 日航 JALシティ
ニュー・オータニ	ニューオータニ
星野リゾート	星のや 界 リゾナーレ
東急ホテルズ	東急ホテル アウトリガー（ハワイ）
東横イン	東横INN

一部の日系ホテルは、バリやハワイなどのリゾートエリアや北米、ヨーロッパ、アジアなど海外にもホテルを展開しています。

まとめ

本記事では海外ホテルで働くときの注意点や働く場所を見つける方法などについて解説しました。

海外ホテルで採用してもらうためには、語学力やホテル業界での実務経験があると有利になる可能性があります。

少しでも多くの求人情報に目をとおして、応募できるものがあれば積極的に応募してみましょう。

また、転職エージェントに相談することによって、どのようにアプローチすれば、夢の海外ホテル就職を実現できるのか、アドバイスをもらいながら転職活動を進められるので、ぜひ活用してみてください。

本記事で紹介した内容を参考にあなたの夢を実現させましょう。