現在、転職活動をおこなっている、もしくは転職を視野に入れている女性の方のなかには「システムエンジニアになりたい」と思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、この記事では、女性がシステムエンジニアとして働く際の悩みや仕事内容、メリットのある働き方について解説します。
また、IT・WEBエンジニアへの転職を検討している人に向け、以下の記事でもおすすめの転職エージェントを紹介していますのでご確認ください。


システムエンジニアとして働く女性は増えている
エンジニアとして働く女性の人数は年々増加している傾向にあると言えるでしょう。
一般社団法人 情報サービス産業協会が発表しているデータによると、ITエンジニアとして働く女性の数は以下のように推移しています。
2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 |
38,377人 | 40,065人 | 44,443人 | 44,089人 |
【参考記事】
2019 年版 情報サービス産業 基本統計調査|JISA一般社団法人 情報サービス産業協会
2020 年版 情報サービス産業 基本統計調査|JISA一般社団法人 情報サービス産業協会
2021 年版 情報サービス産業 基本統計調査|JISA一般社団法人 情報サービス産業協会
2022 年版 情報サービス産業 基本統計調査|JISA一般社団法人 情報サービス産業協会
上記のデータから、女性の職業の選択肢のひとつとしてシステムエンジニアを選ぶ方が増えていると言えるでしょう。
では、女性がシステムエンジニアとして増えている理由や活躍している理由はどのようなものなのでしょうか。
女性のシステムエンジニアの増加と活躍する理由
女性のシステムエンジニアが増加した理由
女性のシステムエンジニアが増えている理由は、勤務環境の改善が大きいとされています。
システムエンジニアは元々長時間労働が多くプライベートとの両立が難しいとされている職種でしたが、現在は下記の様な勤務環境の変化が理由で女性も働きやすい職種となっています。
- フレックスタイム制の導入で、勤務開始と終了時間を調整しやすくなった
- リモートワークの増加で、自宅でも勤務がしやすくなった
- 未経験者でも、プログラミングスクールなどでスキルを習得しやすくなった
女性のシステムエンジニアが活躍する理由
女性がシステムエンジニアで活躍しやすい理由には以下3点が挙げられます。
- 業務内容に男女差が存在しない
- プログラミングなど専門的なスキルを習得すれば可能な職種
- 言語能力に関して女性が優れている
システムエンジニアは他の職種と比較しても、女性が働きやすい職種となっており、近年は女性のシステムエンジニアが活躍するケースも増加しています。
女性システムエンジニアを目指すメリット
この項目でご紹介する女性がシステムエンジニアを目指すメリットは主に以下のとおりです。
・専門的なスキルを身に付けることができる
・他職種と比較しても年収が高い傾向にある
・リモートワークで自宅からでも仕事ができるケースがある
それでは、ひとつずつ見ていきましょう。
専門的なスキルを身に付けることができる
システムエンジニアはプログラミングの際、「Java」や「PHP」などのプログラミング用語を使用して業務をおこないます。
こうした言語を使ってのプログラミングスキルはエンジニア職以外では触れることがないため、手に職がつき、専門的なスキルを身に付けることができるでしょう。
他職種と比較して年収が高い
システムエンジニアは他の職種と比較しても平均年収が高い傾向があります。
スキルや経歴を積むにつれて収入があがるため、特に女性の場合は安定して稼ぐことができる点が大きなメリットといえます。
また、フリーランスや個人事業主として働くシステムエンジニアも多く、収入や働き方に幅を持たせることが可能です。自分のライフスタイルに合った働き方が実現できる点も魅力といえます。
リモートワークで自宅からでも仕事ができるケースがある
システムエンジニアはリモートワークがしやすい職種であるという点もメリットです。
家庭を持つ女性の場合は、通勤時間などを削減することで時間効率化を図ったり、お子さんのお迎えなどにも柔軟に対応することができるでしょう。
また、将来的に地方へ移住したいとお考えの場合でも、リモートワークでも業務を進めやすいシステムエンジニアであれば、今後の勤務地やライフプランについても視野を広げることができます。
女性がシステムエンジニアを目指すデメリット
ここまでは、女性がシステムエンジニアを目指すメリットについてご説明しました。
では、ここからは女性がシステムエンジニアを目指すデメリットについても整理しておきましょう。
職場に女性が少ないことがある
システムエンジニアは男性の割合が高く、職場によっては女性がほぼいないといったケースも想定されます。そのため、システムエンジニアとして就職する場合は男性社会であるということを想像しておくとよいでしょう。
他にも女性のキャリアモデルが少ない、男性が出世しやすいといった課題が考えられますので、実際に働く企業の雰囲気やキャリア実績などを調査しておくことがおすすめです。
産休や育休を取得しづらい
起業によっては産休や育休を取得しづらい場合も多く、特にシステムエンジニアは男性が多いことから、制度が整っていないこともあるため注意が必要です。
近年では育児休暇制度の導入も増えてきていますが、制度が整っていない企業の場合は、旦那の転勤や出産を機に会社を辞めなければならないというケースも想定されます。
事前に企業の福利厚生や制度についてリサーチしておくとよいでしょう。
昇級や昇進がしづらいケースがある
昇級や昇進のしやすさという面では、企業にもよりますが女性が活躍しづらい場合もあるようです。
とくに、女性社員が少ない企業などでは、キャリアモデルとなる女性がいない場合もあります。女性が活躍しているイメージが持ちづらい職場では、3年後、5年後にどうなっていたいかと考えたときに、漠然とした理想を描くだけになってしまい悩んでしまうかもしれません。
また、企業によっては、産休や育休を取得することを良く思わない職場も少なからずあります。
そのため、働き方に悩む人も多いはずです。産休や育休の取得を推奨している企業も増えてきているため、どうしても受け入れられない企業の場合は転職を検討してもよいでしょう。
女性システムエンジニアの年収
統計データを見ると、男女で50~100万円ほどの年収の違いが出ていることから、実際のところ男女で年収の差があると考えられます。
なお、令和3年におけるシステムエンジニアの平均年収は509万円(※)で、全職種の平均年収である454.5万円より高くなっています。システムエンジニアは比較的給料が高いことが分かります。
(※)【参考記事】令和3年分「民間給与実態統計調査結果」│国税庁
|
年齢 |
現金給与額 |
年間賞与等 |
年収換算 |
|
システムエンジニア(男) |
平均 |
39.4 |
384.4 |
1090.5 |
5703.3 |
~19 |
18.8 |
164.5 |
128.2 |
2102.2 |
|
20~24 |
23.7 |
255.2 |
335.9 |
3398.3 |
|
25~29 |
27.5 |
302.6 |
806.3 |
4437.5 |
|
30~34 |
32.5 |
356.0 |
1093.9 |
5365.9 |
|
35~39 |
37.7 |
395.7 |
1165.9 |
5914.3 |
|
40~44 |
42.4 |
423.2 |
1239.5 |
6317.9 |
|
45~49 |
47.5 |
435.9 |
1243.1 |
6473.9 |
|
50~54 |
52.4 |
459.2 |
1413.4 |
6923.8 |
|
55~59 |
57.0 |
453.0 |
1240.4 |
6676.4 |
|
60~64歳 |
61.8 |
345.5 |
768.9 |
4914.9 |
|
65~69 |
66.5 |
381.9 |
454.3 |
5037.1 |
|
|
年齢 |
現金給与額 |
年間賞与その他特別給与額 |
年収換算 |
|
システムエンジニア(女) |
平均 |
34.6 |
313.2 |
863.2 |
4621.6 |
~19 |
19.0 |
159.0 |
52.2 |
1960.2 |
|
20~24 |
23.7 |
256.2 |
428.1 |
3502.5 |
|
25~29 |
27.2 |
286.1 |
794.7 |
4227.9 |
|
30~34 |
32.4 |
318.4 |
953.3 |
4774.1 |
|
35~39 |
37.4 |
315.3 |
988.4 |
4772.0 |
|
40~44 |
42.5 |
349.9 |
919.9 |
5118.7 |
|
45~49 |
47.4 |
379.7 |
1174.9 |
5731.3 |
|
50~54 |
52.1 |
365.5 |
1318.6 |
5704.6 |
|
55~59 |
57.2 |
403.8 |
617.4 |
5463.0 |
|
60~64 |
61.0 |
236.8 |
1065.7 |
3907.3 |
|
65~69 |
67.5 |
220.0 |
615.0 |
3255.0 |
【参考記事】賃金構造基本統計調査
女性のシステムエンジニアも40代以降は平均年収が500万円を超えますが、家庭の事情や体力的な部分で難しい面もあり、長く働くことができれば高収入を狙うことができるといえるでしょう。
フリーランスの場合の平均年収は以下で解説しています。

女性がシステムエンジニアを目指すのにおすすめのプログラミングスクール
この項目では、女性がシステムエンジニアを目指すのにおすすめのプログラミングスクールをご紹介します。
テックキャンプ

テックキャンプは、株式会社divが運営しているプログラミングに特化したエンジニアスクールです。
エンジニアに必要なスキルを身に付けられるだけでなく、システムエンジニアなどの職種への転職サポートまで提供しているサービスとなります。
業界や職種に特化したスタッフが在籍しているため、求職者の状況や希望に沿ったサポートをしてくれるでしょう。そもそもプログラミング学習に強いサービスでもあるため、未経験からのシステムエンジニア転職を目指す人にもおすすめできます。
また、女性で周囲にシステムエンジニアや業界経験者がいないという人でも、テックキャンプであれば同業者のつながりができる可能性があります。
侍エンジニア

侍エンジニアは専属の講師がマンツーマンでプログラミングを教えてくれるプログラミングスクールです。エンジニアやさらに高度なプログラミング技術を学びたい場合にも最適で、転職保証コースでは転職できない場合の返金対応もあります。
コースによって内容や費用が異なりますので、自身の目標や取得したいスキルに合わせて選択するとよいでしょう。
フリーランスを目指すためのコースもあるため、育児や出産によって働き方を見直したい人にもおすすめです。
DMMウェブキャンプ

DMMウェブキャンプはすでにエンジニアとして働いていてスキルアップを図りたい人におすすめの転職サービスです。「働きながらITエンジニアを目指せる」というキャッチコピーもあるように、エンジニアへの未経験転職を目指す人に適しているサービスといえるでしょう。
オンラインでの学習やカウンセリングが可能なため、育児をしながらの利用もしやすくなっています。
業界に特化した転職サポートも充実しているため、キャリアアップを目指したい人や転職へのアドバイスが欲しい人にもおすすめです。
女性がシステムエンジニアとして働くときのFAQ
この項目では、女性がシステムエンジニアとして働くときのFAQについてお答えします。
システムエンジニアのやりがいは?
ものづくりの楽しさを味わえるのがシステムエンジニアの醍醐味です。
まったく何もなかったところから積み上げていき、ひとつのシステムができた瞬間は仕事のやりがいといえるでしょう。
ほかにも、「どの会社でも通用するスキルや知識を身につけられる」「比較的に給料が高い」など、個人のスキルアップや、給与面などもやりがいに挙げられるでしょう。
社内SEと常駐SEでやりやすさに違いはある?
社内SEと常駐SEで仕事のやりやすさは大きく変わります。社内SEのメリットとしては以下が挙げられます。
- 常駐SEより残業時間が少ない
- 逼迫した納期がない
- 勤務場所が同じである
- ユーザーとの距離が近い
- IT戦略にも携われる
同じ業務の繰り返しで退屈に感じたり、業務時間外に急なトラブル対応が舞い込んできたりすることがあるデメリットがありますが、社内SEは人気の職種です。
社内SEが一つの会社で大量募集されることはありませんので、求人数はどうしても少なくなってしまいます。そのため、倍率は高いです。しかし、高い倍率をクリアすると仕事のやりやすさを感じることができるでしょう。
一方、客先常駐SEはストレスを感じやすいという傾向であると言えるでしょう。
常駐のシステムエンジニアは不慣れな環境や人間関係からストレスを感じることも多いようです。コミュニケーション能力の高い人は適応しやすいかもしれませんが、苦手な人には厳しい現場もあるのかもしれません。
まとめ
女性のシステムエンジニアが働く環境や、システムエンジニアを目指すメリット・デメリットについて解説しました。システムエンジニアは高年収を目指したり、専門的なスキルを身に付けることができたりといったメリットがありますが、労働環境や働き方にまだ課題が見られる面もあります。
システムエンジニアを目指す人は、本記事で紹介している転職エージェントの活用がおすすめです。業界知識のポイントや面接対策のアドバイスなど、転職成功率を高めるためのサポートを受けることができるためです。
ぜひ転職エージェントなどを活用して、自分にあった企業を見つけてください。