証券会社の仕事に興味があるのに「仕事がきつい」「未経験者には難しい」と聞き、不安になっている方が多いのではないでしょうか。

証券会社の営業職は、金融商品を提案したり証券口座の開設を案内したりする仕事です。顧客の大切な資産を運用する場面も多いため、高いコミュニケーション能力や提案力が求められます。

この記事では、証券会社の仕事がきついと言われる理由やメリット、職種別の仕事内容や向いている方の特徴について解説します。

「証券会社の仕事が気になる」「証券会社への転職を検討している」という方は、この記事を最後まで読んで参考にしてください。

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証券会社の仕事がきついと言われる4つの理由

証券会社の仕事はなぜきついと言われるのでしょうか？ここではその理由を4つ紹介します。

ノルマがきつい

証券会社の仕事がきついと言われる1つ目の理由は、厳しいノルマが設定されていることです。

証券会社の営業職は売上目標やノルマが設定されていることがほとんどのため、思うような結果が出ないときはつらいと感じてしまうでしょう。

ノルマを達成しようとして高単価の商品ばかり提案していては、顧客からの信頼を失ってしまいます。

顧客との信頼関係を維持しながらノルマを達成することは容易ではないため、証券会社の仕事はきついと言われます。

労働時間が長い

仕事量が多く、労働時間が長い点も証券会社がきついと言われる要因です。

証券会社の営業職は、出勤前に株式相場のチェックをおこない、出勤後は顧客へ提案するための資料作成やミーティングへの参加、外回りなどに多くの時間を費やします。

帰社後も打ち合わせや書類作成などで、長時間の残業をおこなうことも少なくありません。

このようなハードスケジュールを毎日こなさなければいけないことも、証券会社がきついと言われる理由の1つです。

常に最新の経済・金融情報のアップデートが必要になる

証券会社で働くためには、常に最新の経済や金融情報のアップデートしなければなりません。

そのために早起きして新聞やニュースに目を通したり、継続的に学習したりすることが必要ですが、それが苦痛に感じる方もいます。

また、最新の経済情報だけでなく、競合他社の商品知識や国内外のニュースも把握する必要があり、その大変さが証券会社がきついと言われる要因です。

新規開拓で相手にされないことが多い

新規開拓営業をおこなった際に相手にされないことが多い点も「証券会社はきつい」と言われる理由です。

電話をかけて新規顧客を獲得する「テレアポ」の仕事では、1日中電話をかけてもアポイントが数件しか取れないことがほとんどです。また、アポイントが取れたとしても契約につながるとは限りません。

このことから、証券会社の仕事は強いメンタルと体力が必要とされ、「きつい仕事」だと言われることが多いのです。

証券会社で働くメリット4選

大変な側面が多い証券会社の仕事ですが、証券会社で働くメリットも多くあります。ここでは、証券会社で仕事をする魅力を4点紹介します。

高い給与が得られる

証券会社で働く大きなメリットとして、高い給与が得られる点が挙げられます。マイナビエージェントの調査によると、証券会社の平均年収は513万円で、業種別平均年収ランキング3位に入っています。

参考：マイナビエージェント「2020年テーマ別平均年収ランキング」

証券会社の営業職は、成果を上げればその分給与に反映されます。営業成績が給与に直結することでモチベーションが上がり、やりがいにつながるのです。

経済や金融に関する知識が豊富になる

証券会社で働いていると、経済・金融に関する知識や売買のタイミングを見極める能力が身につきます。

証券会社では顧客の資産を運用して利益を得るために、日々の情報収集が欠かせません。また、スキルアップのために証券アナリストやAFPなど、多様な難関資格にチャレンジする方もいます。

証券会社で働くことで得た経済・金融知識は、プライベートでの資産運用やライフプランニングに役立つでしょう。

顧客の資産運用をサポートできる

顧客の資産運用をサポートして喜んでもらえることも、証券会社で働く魅力の1つです。

なかには、老後資金に不安を抱いている人も多くいるため、そのような顧客に対して最適な金融商品や投資計画を提案することで、役に立てるでしょう。

「資産運用を通して人の役に立ちたい」という方にとって、証券会社で働くことは大きなやりがいにつながります。

論理的な提案力が備わる

証券会社で働く4つ目のメリットは、論理的に提案できる能力が高まることです。

証券会社の営業は「なぜこの商品が良いのか」を論理的に考えて顧客に提案します。何事も論理的に考える癖が身につけば、他の職に就いたときでも、解決までの道筋が立てやすくなるのです。

その結果、柔軟性や適応力が身につき、どのような環境に身を置いても変化に適応できるようになります。

証券会社の職種と仕事内容

証券会社で働くと一言で言っても、あらゆる職種が存在します。ここでは、証券会社の職種と仕事内容を紹介します。

営業職

1つ目に紹介するのは営業職です。証券会社の営業職は、顧客に金融商品を勧めたり証券口座の開設を案内したりします。

証券口座の営業は、資産運用に関して顧客にアドバイスを提言することもあるため、金融や経済の深い知識を備えておかなければいけません。

また、顧客と信頼関係を構築するためのコミュニケーションスキルや提案力も必要です。

関連記事：未経験から営業職はやめとけ？実情や転職成功のカギを徹底解説

コールセンター

証券会社のコールセンターのおもな業務として、口座開設の手続きや書類に関する問い合わせ対応、株価の照会や受発注対応、クレーム対応などが挙げられます。また、自社の新サービスや新商品を既存顧客に提案することもあります。

数字を扱うのが好きな方や聞き上手な方は、コールセンターの仕事が向いています。

金融商品開発

証券会社の金融商品開発は、市場の調査や顧客のニーズ分析をおこない新商品を開発するのが役割です。

運用戦略のアイデアや商品コンセプトを考え、それを具現化して顧客にとって魅力的なものにブラッシュアップしていきます。

市場の動向を敏感に捉える洞察力や高い分析力が必要な職種です。

関連記事：コールセンターはやめとけって本当？実情や対処法・不向きな人までわかりやすく解説

事務職

証券会社の事務職は、顧客からの問い合わせ対応や営業のアシスタント、顧客情報の管理などをおこないます。電話で金融商品の説明をする機会もあるため、金融に関する専門知識も必要です。

証券会社の事務職はデータ入力や集計をおこなうことが多く、WordやExcelを使いこなせる方が重宝されます。

また、顧客と電話で接する機会が多いため、コミュニケーションスキルに長けている方は事務職に向いていると言えます。

関連記事：未経験から一般事務への転職はなぜ難しいのか？転職する方法について解説

きついと言われる証券会社への転職に向いている人とは

ここで、証券会社に向いている方の特徴を見てみましょう。

コミュニケーション能力が高い

証券会社に向いている人の1つ目の特徴は、コミュニケーションスキルに長けている方です。証券会社の仕事は顧客の大切な資産を守ることが役割のため、顧客に安心感を与えるためには細かい気配りや丁寧な対応が必要です。

コミュニケーション能力が高い方は、金銭が絡むシビアな状況でも上手に意思疎通することで顧客から信頼を得ることができるでしょう。

向上心が高い

証券会社の仕事は向上心が高い方に向いています。毎日の業務をこなすだけでなく、金融情勢や市場の傾向など、常に情報をアップデートする必要があります。

そのため、向上心が高く自ら進んで物事を学べる方は、証券会社に転職しても活躍できるでしょう。

また、毎月のノルマをどのようにして達成するべきかを考え、進捗を確認しながら行動し続けられる人材も証券会社で重宝されます。

精神的に強い

メンタルの強さも証券会社で働くうえで重要な要素です。

証券会社の営業では、新規顧客から話を聞いてもらえなかったり怒鳴られたりすることも少なくありません。また、ノルマを達成できず上司から叱責されることもあり、常にプレッシャーを感じる仕事です。

営業で断られてもめげない強さや、怒られてもすぐに切り替えられる方が証券会社に向いていると言えます。

経済や金融動向に興味がある

証券会社に向いている人の4つ目の特徴は、経済や金融動向に興味があり、楽しみながら情報収集できる方です。

証券会社の仕事では、常に経済や金融動向と向き合う必要があります。経済や金融動向に興味がなければ、すぐに飽きて情報のアップデートが遅れてしまうでしょう。

経済や金融に関心があり、その知的好奇心によってあらゆる調査・分析ができる方は、証券会社で長く活躍できる人材になれます。

証券会社に転職する際におすすめの資格

証券会社に転職する際は、資格を取得しておくことがおすすめです。ここでは、保有しておくべき資格を紹介します。

証券外務員

証券外務員とは、顧客に金融商品を販売したり勧誘したりできる資格です。株式や債券などの金融商品は、証券外務員の資格がなければ販売できません。

そのため、あらかじめこの資格を取得していれば、転職に有利になる可能性が高いのです。

証券外務員資格には一種と二種の2種類があります。一種資格は信用取引、デリバティブ取引などの商品も取り扱えるため、一種資格の取得がおすすめです。

証券アナリスト

証券アナリスト資格とは、株式や債券などの分析や資産運用のプロフェッショナルだと認定される資格です。公益社団法人日本証券アナリスト協会が認定している資格であり、投資対象の分析や評価、財務分析などの知識が身につきます。

証券アナリストの試験を受験するためには、あらかじめ指定の通信講座を17ヶ月間受講しなければなりません。

講座の受講から資格取得までに1年半以上の期間が必要のため、スケジューリングに気をつける必要があります。

AFP

AFPとは、ファイナンシャルプランナーとしての知識を十分に持ち、相談者に対して適切なアドバイスができる方に与えられる資格です。2級ファイナンシャルプランナー技能士に合格して、AFP認定研修を受けることで取得できます。

金融商品に関するアドバイスができるプロとして高い評価を得ることができるため、転職時にアピールできる資格です。

証券会社へ転職するための3つのコツ

証券会社への転職は、ここで紹介する3つのコツを意識してみてください。

未経験であれば早めに転職活動をおこなう

未経験で証券会社へ転職する場合は、早めに転職活動を始めるようにしましょう。30代以降は即戦力として経験者が優遇されますが、20代であれば業界未経験でもポテンシャル採用が期待できるためです。

企業がポテンシャル採用をおこなうのは、即戦力人材と比較して前職の企業カラーに染まりきっておらず、新卒社員と同じく組織の活性化や世代交代を進められるからです。

未経験で証券会社にチャレンジしたい方は、遅くても30代前半までに転職活動を始めると良いでしょう。

転職に有利な資格を取得する

証券会社へ転職する際、資格を持っていれば選考を有利に進めることができます。証券会社の仕事は、顧客へのコミュニケーションスキルやメンタルの強さの他に、高い専門知識が要求されます。

上記で紹介した資格を取得し金融知識や財務分析能力などをアピールすれば、転職活動で有利になりライバルよりも早く活躍できるでしょう。

スキルの棚卸しをおこなう

転職活動を始める際は、あらかじめスキルの棚卸しをおこなっておきましょう。

スキルの棚卸しとは、これまでの経験を振り返って自分の長所や短所、やりたいことなどを整理することです。スキルの棚卸しをおこなうことで、応募企業が求める人物像に近いかどうかを把握できます。

また、スキルの棚卸しにより自分が向いている社風や環境、仕事への価値観が理解できるため、転職のミスマッチを防ぐ効果もあります。

証券会社への転職で活用するべき転職エージェント3選

証券会社に転職する際は、転職エージェントの利用がおすすめです。ここでは、証券会社への転職におすすめの転職エージェントを紹介します。

MWH HR Products

MWH HR Productsは、ハイクラス転職に特化した三井物産グループが運営する転職エージェントです。金融やコンサル業界の求人をはじめとした幅広い求人を取り扱っていることが特徴です。MWH HR Productsには、経営幹部・ミドルマネジメント層向けの年収600万〜1,000万円以上のハイクラス求人が豊富です。大手有名企業の案件も保有しているため、キャリアアップを目指す方にとっておすすめの転職エージェントです。

また、MWH HR Productsは業界出身の専門コンサルタントが多く在籍しています。中には証券会社出身のコンサルタントもいるため、証券会社へ転職するための書類作成や面接対策のサポートが受けられます。

また、中長期的なキャリア相談も可能です。20年以上の転職支援実績をもとにしたキャリアパスのシミュレーションが受けられ、キャリアの方向性に迷っている方も安心して利用できるでしょう。

サービス概要
サービス名	MWH HR Products
運営会社	MWH HR株式会社 Products
金融業界求人数	337件
対応地域	全国
公式サイト	https://job.mwhhrp.com/

ビズリーチ

ビズリーチは、ハイクラス転職に特化した転職エージェントです。取り扱っている求人のうち、1/3以上が年収1,000万円以上であるため、キャリアアップを目指す方は登録しておきたい転職エージェントの1つです。

会員登録をしてスキルや職務経歴を公開すれば、企業やヘッドハンターからスカウトメールが届く仕組みです。スカウトメールの中には、思いもよらぬ待遇の求人があるかもしれません。そのため、自身の市場価値を知るために登録する方も多いサービスです。

ビズリーチにはヘッドハンターが多数在籍しており、サポートを希望するヘッドハンターを自由に選ぶことができます。

証券会社への転職を希望する場合は、金融業界や営業職に強いヘッドハンターを選ぶと良いでしょう。ケースによっては、ヘッドハンターから面接対策や内定後の条件交渉の支援を受けることもできます。

マイナビ金融エージェント

マイナビ金融エージェントは、株式会社マイナビが運営する金融業界に特化した転職エージェントです。金融系の全般の職種に対応しているため、証券会社の求人も見つけることができます。また、マイナビ金融エージェントは若手向けの求人を多く保有しているため、未経験でも応募できる案件が多いことが特徴です。

マイナビ金融エージェントに在籍しているキャリアアドバイザーはメガバンクや地銀、証券会社や生命保険会社出身の方ばかりです。そのため、現場のリアルな情報を参考にして転職活動が行えます。また、業界出身のキャリアアドバイザーからキャリアカウンセリングを受けることで、自分では気付かなかった強みやアピールポイントが見つかるかもしれません。

マイナビ金融エージェントには、ここでしか募集していない「独占求人」も取り扱っています。応募先の選択肢を少しでも増やしたい方は、マイナビ金融エージェントの利用を検討してみてください。

サービス概要
サービス名	マイナビ金融エージェント
運営会社	株式会社マイナビ
金融業界求人数	887件
対応地域	全国
公式HP	https://mynavi-agent.jp/finance/

まとめ

証券会社の仕事は、ノルマのキツさや労働時間の長さ、常に情報のアップデートが必要とされることから「きつい」と言われることが多くあります。

しかし、証券会社で働くことで、高い給与や経済・金融に関する知識が豊富に得られることが大きなメリットです。

また、証券会社への転職を成功させるコツとしては、未経験者の場合はできるだけ早く転職活動を行う、スキルの棚卸しを十分におこなう、転職エージェントを活用するなどが挙げられます。

証券会社はハードワークである反面、やりがいのある仕事です。証券会社への転職を検討している方は、この記事を参考に転職活動に臨んでみてください。