仕事へのストレスやパワハラなどの理由から、会社を突然辞めることもあるでしょう。
その際にも、退職届の提出が求められます。
本記事では、突然辞める際の退職届の書き方や、退職届を出す流れについて解説します。退職代行を利用するメリット・デメリット、おすすめの退職代行サービスも紹介するので、退職を検討している方は参考にしてください。
関連記事:仕事を辞めたいあなたに!原因と対処法・辞める際の判断基準
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目次
突然辞める際の退職届の書き方とは?
退職が初めての場合、どのように書けばいいのかわからない方も多いでしょう。
ここでは、退職届の書き方や例文、退職願と辞表の違いについて紹介します。
一般的な退職届と書き方は同じ
突然会社を辞める場合でも、一般的な退職届と書き方は変わりません。
特別なことを書く必要はないため、一般的な退職届のフォーマットや会社指定のものを使用します。
インターネットでも、退職届のテンプレートをダウンロードできるのでチェックしてみましょう。
退職願・退職届の例文
ここでは、退職届と退職願の例文を紹介します。
会社からの指定がない限りは、以下の例文を縦書きにして作成しましょう。
【退職願の例文】
①退職願
②私儀
このたび③一身上の都合により、④令和○年○月○日をもって⑤退職いたしたく、ここにお願い申し上げます。
⑥令和○年○月○日
〇〇部〇〇課
⑦氏名(印)
⑧株式会社●●●●
代表取締役社長 ●●●●殿
【退職届の例文】
①退職届
②私儀
このたび③一身上の都合により、④令和○年○月○日をもって⑤退職いたします。
⑥令和○年○月○日
〇〇部〇〇課
⑦氏名(印)
⑧株式会社●●●●
代表取締役社長 ●●●●殿
例文の通り、退職願と退職届はほとんど同じ文章です。
しかし、違う部分もあるため、番号の順番にポイントを紹介していきます。
- 冒頭は退職願であれば「退職願」、退職届なら「退職届」と書きます。
- 「私儀」もしくは「私事」と表記します。
- 退職理由を述べます。
自己都合退職であれば「一身上の都合」とし、会社都合であれば「貴社、事業部門縮小に伴い」など、該当する理由を書きましょう。 - 退職願は退職を希望する日付を、退職届は退職確定日を書いてください。
- ここでは、文末の表現が異なります。
退職願の場合は退職を願い出ている段階なので「退職いたしたく、お願い申し上げます」と表記します。
退職届は退職が承認されたあとに提出するため「退職いたします」と意思表示をします。 - この部分の日付は、実際に提出する日付を書きましょう。
- 所属部署は正式な部署名で書きます。
氏名の横に押印をする際にシャチハタは避けましょう。 - 宛名は最高執行責任者になるため、会社の場合は社長宛、医療法人や社会福祉法人などの場合は理事長宛になります。
退職願・退職届・辞表の違い
退職届の他にも、退職願や辞表がありますが、同じものだと認識している方もいるのではないでしょうか。
ここからは、退職願・退職届・辞表の違いや役割について解説します。
退職願
また、退職願は必ずしも求められる書類ではなく、口頭で伝えて済ませるケースも多くあります。
しかし、口頭だと証拠が残らないため、書類として残すことでトラブルを回避できるケースもあるでしょう。
退職届
労働契約の解除を届け出るために必要なので、ほとんどの会社で退職届の提出が求められます。
会社によっては指定のフォーマットがあり、提出先が異なる場合もあるため、上司に確認して出しましょう。
辞表
代表取締役・専務取締役・監査役などの会社の役員や、公務員が使うため、一般の雇用されている会社員は出しません。
退職届と同じ扱いになる書類ですが、雇用関係にある方は退職届が求められるので、間違って出さないように気をつけましょう。
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解消するには?
突然辞める際の退職届の理由の書き方
「退職届の書き方」で説明した通り、退職届には退職理由を書く必要があります。
ここからは、突然辞める際の退職届の理由の書き方を紹介します。
自己都合の場合
実際の退職理由は人によってさまざまですが、自己都合での退職理由は「一身上の都合」と記載するのが一般的です。
たとえば、退職理由が以下に該当するなら「一身上の都合」で問題ありません。
- 結婚・出産
- 介護
- 待遇への不満
- 人間関係の不満
- 体調不良
- 家族の転勤
「一身上の都合」と表記しないのは、会社都合で退職する場合になります。
会社都合の場合
会社都合による退職であれば「一身上の都合」とはせず、詳細な理由を記します。
「一身上の都合」と記載すると、会社都合にもかかわらず、自己都合退職として処理される可能性があるので注意しましょう。
理由の例は以下を参考にしてください。
退職理由 | 退職理由の書き方 |
---|---|
人員整理(リストラ) | 貴社、事業部門縮小に伴い |
退職勧奨 | 貴社、退職勧奨に伴い |
倒産 | 貴社、業績不振による倒産に伴い |
また、退職する際は退職届が求められますが、会社都合で退職すると不要の場合もあります。
退職届を出すことで自己都合退職として処理されるといったトラブルになる可能性があるため、会社都合で退職する場合は確認して出しましょう。
パワハラが原因の場合
パワハラやセクハラなどのハラスメント行為が原因で退職する場合は、退職理由の書き方が2パターンあります。
会社都合にならないため、失業保険の受給開始日が遅い・給付期間が短いなどのデメリットがありますが、速やかに職場を離れることができるでしょう。
会社都合として退職できれば、失業保険を早く受給でき、自己都合退職よりも転職活動でポジティブな印象を与えやすいです。
また、訴訟や損害賠償請求では、退職届に明記した理由が注目される可能性があります。
会社が受理しなくても、出した事実があれば問題ないため、一方的であっても理由を書いて出しましょう。
会社に退職を求められた場合
会社に退職を求められて退職をする場合は、会社都合による退職です。
基本的に退職届を出さなくても契約の解除が可能ですが、会社から求められた場合は提出しましょう。
前述した通り、会社都合の退職では「一身上の都合」と書くのではなく、会社都合であることがわかる理由を記載します。
しつこく強要されるのであれば、以下の機関で無料相談ができるので検討しましょう。
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突然辞める際の退職届を出す流れ
突然辞めると決めた場合、退職届を出すタイミングはいつなのか悩む方もいるでしょう。
退職届を出す流れは、おおむね以下の流れで進みます。ひとつずつ解説していくので参考にしてください。
1.就業規則を確認する
退職届を提出する前に、まずは就業規則の確認をおこないましょう。
就業規則には従業員が就業にあたり守るべきルールを明記しており、退職の手続きに関する項目があります。
退職届の提出は、法律上は2週間前までとされていますが、会社によっては1~2ヶ月以上前に「退職願」の提出が必要と記されている場合もあります。
ルールを守っていない場合は退職交渉が難航する恐れがあるので、退職を決意した際は就業規則の確認から始めるようにしましょう。
2.適切な封筒に入れる
退職願・退職届が作成できたら、適切な封筒に入れましょう。
ビジネス向けには白か茶色の封筒が一般的ですが、退職届は正式な書類なので、白で無地の封筒が適しています。
サイズは便せんに合わせるため、B5であれば長形4号、A4なら長形3号を選びましょう。
封筒の表に「退職願」または「退職届」と表記し、裏面の左下方に差出人である自分の所属部署と氏名を記載してください。
3.直属の上司に手渡しする
就業規則に郵送やメールで送付と記載がある場合を除いて、退職届の提出は直属の上司に手渡しがマナーです。
手渡しする際は、他の従業員がいない時間帯や、会議室などの人気のない場所で渡すと良いでしょう。
また、上司に渡す際は、退職届の封をせず、封筒のふたを折った状態で渡します。
病気やケガなどで退職届を手渡しできない場合は、郵送しても良いか上司の指示を仰ぎましょう。
退職届を郵送する際は、退職届の封筒をそのまま送らないようにしてください。ひと回り大きい郵送用の封筒を用意し、そのなかに退職届を入れて送りましょう。
突然辞める場合退職代行を利用してもいい?
パワハラや会社への不満が募っている場合、退職届を出したくても「もう会社に行きたくない」「このまま会わずに辞めたい」と思うことがあるでしょう。
退職の意志を自分で伝えられない場合、退職代行サービスを利用するのも方法のひとつです。
退職代行サービスとは、本人に代わって会社に「辞めたい」と退職の意志を伝えてくれるサービスです。
「本人以外が退職の意志を伝えても認められないのでは?」と疑問に思うかもしれませんが、法的に退職の意志を本人が伝えなければならないといった決まりはありません。
しかし、退職代行サービスは合法的な退職手段であるものの、ポジティブな印象を受けない方がいるのも事実です。
ここからは、退職代行サービスを利用するデメリットとメリットを紹介していきます。
退職代行を利用するデメリット
退職代行サービスの利用を検討している方は、デメリットを理解しておくことが大切です。
以下3つのデメリットについて、詳しく解説していきます。
非常識と思われるリスクがある
退職代行サービスは認知度が高まっていますが、利用することに否定的な意見を持つ方は少なくありません。
「本人が退職を申し出るのが常識」だと考える方は多くいるため、退職代行を利用すると非常識だと思われるリスクがあります。
仕事や責任を放棄したと思う方もいるので、上司や同僚との信頼関係は失われるでしょう。しかし、パワハラで辞める場合は、信頼関係がない状態がほとんどです。
自分で申し出て退職をしたくても辞めさせてもらえないケースが多いため、退職代行サービスを利用するのは決して非常識ではありません。
パワハラやセクハラなどがある会社が非常識なので、気にせず利用を検討しましょう。
職場の方に心配や迷惑をかける
退職代行サービスを利用すると、翌日から出社しないまま会社を去るケースが少なくありません。
何も知らされていなかった場合「事故やトラブルがあったのでは」「家から出られない状況なのでは」と職場の方に心配をかける可能性があります。
また、引き継ぎ期間がないため、仕事の面では大きな迷惑をかけるでしょう。
もしくは、退職完了後にお世話になった方には連絡したり、事前に引き継ぎ準備をおこなったりすると良いでしょう。
費用が発生する
退職代行サービスは有料になるため、費用が発生するのはデメリットといえます。
費用の相場は以下の表を参考にしてください。
引用元:退職代行サービスの依頼金額はいくら?料金相場や費用による違いを解説
運営元 費用相場 民間企業 1万円~5万円 労働組合 25,000円~3万円 弁護士 5万円~10万円
退職代行サービスは、運営元によって費用が異なります。
安い民間企業は退職時の交渉ができないケースが多いため、利用時は確認しましょう。
また、悪徳業者に引っかからないために、登録をする前は基本情報や評判を調べることが大切です。
退職代行を利用するメリット
続いては、退職代行を利用するメリットを3つ紹介します。
退職代行サービスについて詳しく知らない方は、理解を深めるために参考にしてください。
退職を伝えるストレスがなくなる
会社を辞めたくても、自ら申し出る勇気を出せない方は少なくありません。
退職代行サービスは退職の意志を代弁してくれるため、退職を伝えるストレスがありません。
特に上司からパワハラを受けている場合、退職したくても本人を前にすると恐怖心から言い出せないケースが多くあります。
退職代行サービスを利用すると、相談した日の翌日から会社に行かなくて良いので、上司に会わないままの退職が可能です。
心理的ストレスの大幅な軽減が期待できるため、どうしても自分で言い出せない方は利用を検討しましょう。
会社をきっぱりと辞められる
退職代行サービスは、退職達成率が100%なので、会社をきっぱりと辞めることができます。
なぜなら、退職の申し入れから2週間経てば、雇用者の承諾がなくとも退職できることが法律で定められているからです。
そのため、退職を申し出たくても話をそらされたり聞き入れてくれなかったりするのなら、退職代行サービスを利用してスパッと辞めるのも手段のひとつといえます。
未払いの給料や退職金を受け取れる
ブラック企業を退職する場合、残業代が未払いだったり、退職金を払ってもらえなかったりするケースが珍しくありません。
退職代行サービスでは、未払いの給料や退職金の請求を代行してくれます。
しかし、民間企業の退職代行は、会社との交渉が不可能なサービスが多いので注意しましょう。
未払いの給料や退職金を受け取りたい場合は、労働組合や弁護士の退職代行サービスへの相談を検討してください。
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退職代行Jobsについてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
関連記事:退職代行Jobsの口コミ紹介!メリットや注意点、評判、料金などを解説
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以下の記事では、退職代行ガーディアン利用者の口コミや料金などを確認できます。
関連記事:退職代行ガーディアンの口コミ・評判・体験談は?料金や注意点なども解説
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関連記事:退職代行OITOMA(オイトマ)の口コミ・評判・体験談は?料金や注意点なども解説
仕事を突然辞める際の退職届に関するよくある質問
最後に、仕事を突然辞める際の退職届に関するよくある質問を紹介します。
同じ疑問をお持ちの方は、解決するために役立ててください。
上司が退職届を受け取ってくれない場合は?
突然退職願を出した場合、上司が受け取ってくれないことが考えられます。
その場合は、直属の上司のさらに上の上司に退職の意志を伝え「上司が退職願を受け取ってくれない」ことを相談しましょう。
それでも難しい場合は、さらに上の上司、あるいは人事部に相談してください。
退職届は撤回できる?
「退職届」は、原則撤回できないので注意しましょう。
また、同じ扱いになる「辞表」も、撤回はできません。
退職の意志を申し出るために提出する「退職願」のみ、退職の承認前であれば撤回できる可能性があります。しかし、確実に撤回できる保証はないため、原則撤回はできないと考えておきましょう。
退職届はパソコンで作成しても良い?
従来、退職届は手書きが主流でしたが、手書きでなければならない決まりはありません。
現代はパソコンが普及しており、退職届のテンプレートも出回っているので、パソコンで作成しても問題はないでしょう。
しかし、誠意を伝えたいなら、労力を要する手書きの退職届をおすすめします。
パソコンで作成する場合でも、文章の向きは丁寧な印象を与える「縦書き」が無難です。
即日退職の退職届は出せる?
法律上では2週間前に申し出をすることが条件なので、即日退職の退職届を出すことは原則できません。
しかし、以下に該当する場合は「やむを得ない事由による雇用の解除」にあたるため、即日退職が可能です。
- 精神障害や重篤な疾病
- パワハラやセクハラが横行している
- 生計を共にする家族の疾病・介護
- 過重労働など勤め先の違法行為
突然辞める際でも退職届は必要!きっぱり辞めたいなら退職代行サービスの検討をしよう
退職届は労働契約の解除を届け出るための書類なので、突然辞める際でも提出が必要です。
退職届を提出する前は就業規則を確認し、決められたルールに則って提出しましょう。書き方がわからない場合は、本記事を参考にして作成してみてください。
退職代行サービスを使うことで、退職の手続きに関するストレスを大幅に軽減できます。
現職の方のことを考えると利用するのをためらうかもしれませんが、心身の健康が何よりも大切です。
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