医師の年収は1,000万を超えるのか?儲かる医師になるための方法を徹底解説

編集者
CUS編集部
株式会社アシロ
転職サイトやエージェントは何を選ぶかではなく、『どう使いこなすか』にフォーカスしたWEBメディア。株式会社アシロの転職メディア編集部による、転職エージェントの賢い『使い方』とキャリアアップ実現の方法論を解説。
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一般的に医師の年収は高いイメージがありますが、実際1,000万円を超えるほどの収入があるのでしょうか?診療科目や勤務医か開業医かによってどのくらい年収の差があるのかも気になるところですね。

年収が高ければ仕事のやりがいやモチベーション維持につながりますし、生活も安定します。1,000万円をひとつの目標としている医師も多いのではないでしょうか。

この記事では医師の年収について徹底解説していきます。これから医師を目指す方や現役の医師で収入アップを目指す方はぜひ参考にしてください。

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関連記事:医師向けの転職エージェント4選|選び方や成功するポイントも解説

目次

医師の年収は1,000万を超える?医師の平均年収

医師の平均年収はいくらかご存じでしょうか。年収が高いとされている医師ですが、1,000万円を超えるほどの年収があるのか、実際の年収はどのくらいなのか、平均年収をみてみましょう。

厚生労働省のデータによると医師の平均年収は1,378.3万円です。

【参考記事】厚生労働省の賃金構造基本統計調査

これだけでみると医師の平均年収は1,000万円を超えています。では、男女や年齢別ではどうなのでしょうか。

ここからは男女や年齢別に医師の平均年収を詳しく解説していきます。

年齢別の平均年収

令和元年の厚生労働省のデータによると、医師の平均年収は年齢によって差があることがわかります。30代半ば頃から平均的に1,000万円を超えるようです。

男性女性
20~24歳474.5万円435.8万円
25~29歳751.7万円639.0万円
30~34歳952.4万円1,008.4万円
35~39歳1,197.3万円1,011.2万円
40~44歳1,840.4万円1,184.8万円
45~49歳1,572.1万円1,309.6万円
50~54歳1,704.3万円1,640.6万円
55~59歳1,744.7万円1,463.9万円
60~64歳1,826.3万円1,205.1万円
65~69歳1,609.4万円1,399.9万円
70歳~1,506.8万円4万円
【参考記事】厚生労働省の賃金構造基本統計調査

年数が経つにつれ研修や経験を積み重ねていき、医師としてのスキルアップが年収アップにもつながることがわかります。

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性別による平均年収

男女の性別による年収に差はあるのでしょうか。同じ医師として仕事をするのに男女の差はないように思われますが、実際はどうなのでしょう。

厚生労働省のデータでは男女の年収に少し差があるようです。

性別による医師の平均年収
男性医師の平均年収

1,552.5万円

女性医師の平均年収

1,188.3万円

【参考記事】令和2年賃金構造基本統計調査

男女の年収の差の理由として、女性は比較的年収の低い皮膚科や眼科の医師の比率が高く、年収の高い脳神経外科や外科の医師の比率が低いことがあげられます。

男女で差があるというよりは、診療科目が影響しているといえるでしょう。

都道府県別平均年収

都道府県別ではどのような年収の差があるのでしょうか。一般的なイメージとして、大都市ほど年収が高いように感じますが実際はどうなのかみてみましょう。

都道府県別平均年収
  • 1位 山梨県   1,863.1万円
  • 2位 群馬県   1,819.4万円
  • 3位 愛媛県   1,800.8万円
  • 4位 岐阜県   1,787.4万円
  • 5位 石川県   1,780.9万円

【参考記事】令和2年賃金構造基本統計調査

東京や大阪、愛知の三大都市圏は5位までに入っていないので意外な結果かもしれません。

都市部以外の地域の年収が高い理由として、医師不足問題を抱えている地域では医師を確保するために高い賃金が設定されていることがあげられます。

勤務医と開業医の年収の差

医師になるからには、将来は開業したいと考えている方も少なくないと思います。勤務医と開業医では年収にどのくらいの差があるのでしょうか。

厚生労働省のデータではこのようになっています。

勤務医と開業医の年収の差
勤務医平均年収

1,490.9万円

開業医平均年収

2,763.4万円

【参考記事】第22回医療経済実態調査(医療機関等調査)報告

数字だけみてみると開業医の方が1,000万円以上も多いことがわかります。しかし、年収が高いからといってその分全部が収入となるかといえばそうではありません。

それについては後ほど詳しく説明します。

医師は高収入だが出費も多い職業?

一般的に、医師は高収入の仕事として知られています。

実際、厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」を参照すると、医師は2番目に年収が多い職業であることがわかります。

順位職業月給
(きまって支給する現金給与額)
年間賞与
その他特別支給額
年収
1位航空機操縦士121万2,200円34万600円1,488万7,000円
2位医師92万400円61万1,100円1,165万5,900円
3位大学教授(高専含む)66万1,300円275万4,800円1,069万400円
4位法務従事者54万5,400円245万3,600円899万8,400円
5位大学准教授(高専含む)54万4,300円206万8,900円860万500円
【参考記事】令和4年賃金構造基本統計調査|厚生労働省
※企業規模計(10人以上)の「きまって支給する現金給与額」×12ヵ月分と「年間賞与その他特別給与額」の合計より、年収を算出

しかし、高収入である一方で、医師は出費が多い職業ともいえるようです。この章では、医師の出費について詳しく解説します。

毎月の生活費

医師の出費の特徴として、毎月の生活費が高い傾向が挙げられます。

以下の図は、リクルートドクターズキャリアが実施した「医師のお金大調査」より、「世帯の毎月支出額」を引用したものです。

引用元:医師のお金大調査|リクルートドクターズキャリア

全体の結果に着目すると、「51万円〜100万円」と回答した方がもっとも多くなっています。日本国内における2人以上の世帯の平均消費支出は平均29万865円であることからも、医師家庭の支出の多さがうかがえるでしょう。

また、高年収である一方で、マネープランの悩みが多いのも医師の特徴です。前掲の調査によると、お金の悩みがないと答えた医師はわずか20%で、多くの医師が「支出過多」「収入が足りない」「貯蓄できない」と悩んでいるようです。

引用元:医師のお金大調査|リクルートドクターズキャリア

医師は研修の終了と同時に給与額が急激に上がる職種で、前述の「年齢別の平均年収」を参照しても、25歳〜29歳という早い段階で日本の平均年収を超えることがわかります。そのため、医師自身や配偶者に節約の概念が生まれにくく、毎月の支出が多くなりやすいのかもしれません。

なお、医師の転職では、年収が下がる可能性があることも否定できません。転職の際は、今の生活費を維持できるかどうかにも着目して、自分に合う職場を選択する必要があります。

【参考記事】家計調査(2022年)|総務省統計局

【関連記事】医師の転職での注意点|医師が転職で失敗する事例と転職成功のポイントは?失敗の原因や転職の注意点も解説

子供の教育資金にお金をかける傾向

「子供にも医者になってほしい」と願う人が多いことも、医師特有の特徴です。

リクルートドクターズキャリアによると、子に医学部に進学してほしい人、または実際に進学させた人の割合は、全体の4割近くに上っています。

引用元:医師のお金大調査|リクルートドクターズキャリア

医学部の大学費用の平均は、国公立大学で350万円、私立大学で3,224万円です。これに医学部進学のための塾代や高校までの学費が加算されるうえ、子供が2人以上になると大変な金額となります。

年収が1,000万円を超えていたとしても、子供の教育資金に負担を感じる方は少なくないでしょう。

【参考記事】医学部学費ランキング(国立/公立/私立)|医科大学(医大)6年間の授業料総額が安い・高い順や平均学費を紹介|医学部受験ノート

学会の参加費用が高額になることも

医師のなかには、学会への参加費用に悩まされている方も多いかもしれません。

学会の参加費は、勤務先の病院から支給されるケースと、自身で費用を支払うケースがあります。メドピア株式会社がアンケート調査をおこなった結果、約2割の医師が全額自腹で学会に参加していることがわかりました。

学会には、毎回の参加費のほか、入会費や更新費などもかかるのが通常です。たとえば、日本皮膚科学会と日本消化器病学会の公式サイトには、以下のような費用が掲載されています。

【日本皮膚科学会】
  • 入会金:1万5,000円
  • 年会費:1万5,000円
  • 支部所属会費:2,000円~8,000円
  • 学会参加費:1万5,000円(当日登録)
【日本消化器病学会】
  • 入会費:1万5,000円
  • 年会費:1万5,000円
  • 学会参加費:1万円

【参考記事】日本皮膚科学会(入会案内第39回年次学術大会・総会
日本消化器病学会(入会案内年会費について第107回日本消化器病学会総会

これらの金額に交通費や宿泊費が加算されると、毎回10万円近くの出費になるケースも起こり得ます。

また、医師全体の所属学会数の平均は4つで、勤務医は年間3回〜4回の頻度で学会に参加している方がもっとも多いようです。たとえば、年間4回の学会に参加する場合、出費の合計が高額になる可能性もあります。

学会は、医師にとって最新知識を学ぶ貴重な場となります。学会には積極的に参加したいものの、なかには全額自費での参加に負担を感じる医師もいるでしょう。

【参考記事】学会参加全額“自腹”の医師は2割|日経メディカル
勤務医の半数以上、過去1年で学会発表の経験あり|m3.com

なぜ医師の年収は高いのか

なぜ医師は年収が高いのでしょうか?これにはいくつかの理由があります。どれも納得できるような理由なので、それだけ医師という職業は大変でありリスクもともなうのです。

医師の年収が高い理由をいくつか解説していきます。

高齢化による需要の増加

少子高齢化にともない、高齢者は増加しています。多くの疾患において加齢は大きなリスクになるため、複数の疾患を抱えている高齢者も多くみられます。

しかし、国民皆保険制度により通院回数が多い人でも受診しやすい環境になっていますし、入院、手術などにより高額になってしまう治療費も定められた負担額で治療を受けられるので、医療機関や医師の需要は増加傾向にあります。

また、病院に通うことができない高齢者のための訪問診療や介護施設での診療など、医師の働く場所は病院内にとどまらないため、多方面で医師は必要とされ求められています。

このようなことから、医療の発展にともない平均寿命が伸びていることで、高齢化による医師の需要は高まっているといえるでしょう。

医師法・医療法を学ぶ必要がある

医師法とは、医療に携わっている人が必ず守らなければならない法律です。主に医師免許・国家試験・臨床研修・医療業務について規定されています。

これは医師には必須の知識で、時代とともに変更され続けていくので、その度にしっかりと知識を学ばなければなりません。

医師法に違反すると厳しい罰則が課せられ、場合によっては医師として働くことができなくなってしまいます。

法律で医師しかできないことが定められていること、それをしっかりと学び知識として身に付けなければならないことが、医師の年収が高くなっている要因のようです。

医師不足や地域格差

都市部に医師が集中し、地域によっては深刻な医師不足が問題となっています。

医師不足の地域では専門的な治療や診察を受けることができず、遠方の病院を紹介するなどの対応をせざるを得ないことも少なくありません。

これは患者にとっても医師にとってもデメリットでしかありません。どこに住んでいても適切な治療が受けられるように地域間の医療格差をなくしていく必要があります。

そういった医師不足の地域ではその問題を解消するために好条件の待遇で医師を迎え、定着してもらえるような対策をとっているところも少なくありません。

このことが、地方の医師の年収が高いことにつながっていると考えられます。

大きな責任を負う必要がある

医師は国家資格を取得し、その資格を活かして各自の判断で治療や投薬指示をおこなわなければなりません。

人の命に関わり、命を預かる社会的に大きな責任がのしかかってくる仕事です。自分の判断や処置の仕方によっては患者の命を落としてしまう可能性もあり、現場の医師たちは精神的に大きな重圧を背負っています。

人の命に関わる仕事という責任感を常に持ち続け、失敗は許されないという重圧と戦い、一瞬たりとも気の抜けない大変な仕事をこなしているのです。

また、万が一医療事故などがおこってしまった場合は、中には患者の家族との間で訴訟などに発展することもあります。

その際にマスコミなどに大きく取り上げられ評判が悪くなってしまうことで、病院の存続に影響がでてしまう場合もあります。

医師の年収は割に合わない?そういわれる理由

平均で1,000万円を超える年収があるにもかかわらず、割に合わないと思っている医師も少なくありません。収入の金額だけみると高額なので特に不満はなさそうですが、実際はどうなのでしょうか。

長時間にわたる労働時間や、急な呼び出し対応など過酷な労働環境や、高収入であるがゆえの税金などの問題点もあり、これだけの収入があるにもかかわらず総合的にみて割に合わないといわれる理由について解説します。

仕事内容が激務である割に合わない

勤務医であれば当直の泊まり勤務もあり、当直後にそのまま日勤で勤務などもよくあることです。当直時に救急で運ばれてくる患者の対応や入院患者の対応で一睡もできずに朝になることもあります。

長時間にわたる労働時間だけではなく、自宅にいる時なども患者の容体が急変した時、緊急のオペが入った時などすぐに病院に向かわなければならないオンコール対応などもあり、プライベートをゆっくり楽しむ時間もなさそうです。

労働時間はあってないようなもののため、年収1,000万円あったとしても時給換算にしたらそれほど高い金額でもないため割に合わないと感じるのでしょう。

厚生年金による保障がない

開業医の場合は個人事業主にあたるので、厚生年金ではなく国民年金の加入になります。そのため、厚生年金に比べて受け取れる年金額がかなり少なくなる傾向にあります。

受け取れる年金額だけでなく、遺族年金や障害年金も厚生年金に比べると手厚い保障がなくなってしまいます。

そのため、開業医は貯蓄や私的年金を組み合わせて老後の資金を準備しておかなければなりません。複数の私的年金を組み合わせるとなるとその分の出費がかさんでしまいます。

開業医は勤務医よりも年収が高いとも言われていますが、年金などの保障が手薄になってしまうので自分でしっかり管理することが必要になってきます。

税金が高額すぎる 

日本は累進課税制度を導入しているため、勤務医は高収入だとその分所得税も高額になってしまいます。

激務の対価として高額な収入を得ているにもかかわらず、税金でたくさん引かれてしまい、手取り額が思ったより少なくなればがっかりしてしまいますね。

1,000万円の年収の場合、手取り額は7割強で約730万円、1,500万円だと手取り額は7割を切り、約1,040万円になるようです。

節税対策としていろいろな方法がありますが、そこまできちんと考えて実践している医師はそう多くはないでしょう。

退職金が出ない

開業医の場合、自分が経営者でもあるため、定年退職時に会社からもらえる退職金がありません。老後の資金は自分で積み立てや資産運用などで準備しておく必要があります。長期間にわたり積み立てをしておかないといけないため、その分の出費が増えてしまいます。

また、勤務医であっても退職金が必ずもらえるとは限りません。退職時に退職金を支払うことは法律で決められていることではないため、退職金制度がない病院もあります。

いざ退職となった時に退職金がなかったということにならないように、自分が勤務する病院に退職金制度があるかどうか早めに調べておく必要があります。

退職金制度がなかった場合、勤務医同様自分で老後の資金を準備しておく必要があるため、長期間にわたり出費が増えることになります。

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年収が高いのは何科?開業医の場合

厚生労働省のデータによると開業医の場合、年間収入が一番高いのは産婦人科になります。

産婦人科の平均年収は4,551.9万円となり、続いて眼科の3,377.9万円、整形外科の2,998.4万円となっています。

【参考記事】第22回医療経済実態調査(医療機関等調査)報告

それぞれ収入が多い理由を詳しく解説していきます。

産婦人科

産婦人科は命の誕生の手助けをし、その瞬間に立ち会うことができるためやりがいのある診療科目になります。

近年は、晩婚化によりリスクのある出産や、不妊治療をおこなう夫婦が増加傾向にあるため、産婦人科のニーズも高まっています。

多くの場合、出産は入院をともない、不妊治療は高額な治療費がかかることなどから産婦人科は収入が多くなる傾向にあると考えられます。

不妊治療は確かな技術と実績があれば他県からも治療に訪れることも少なくありませんし、妊活や不妊治療に関する社会的な認知度も広まってきていますので、ますます産婦人科のニーズは高まるのではないでしょうか。

眼科

近年、使い捨てコンタクトレンズを使用する人が増加しています。使い捨てコンタクトレンズはレンズを使い終わる度に、次のレンズを購入するための処方箋が必要になりますので、定期的に受診する患者が多くなります。

また、パソコンやスマートフォン使用による目の不調や、花粉症患者の増加で受診する患者が増えていることも収入が多いことの要因のひとつです。

手術をともなう治療であっても一人でおこなえ、日帰り手術がほとんどであるため人手が少なくて済み、人件コストがかからないのも高収入の要因となっています。

整形外科

腰痛や膝の痛みなどは高齢化社会においては切っても切れないものです。整形外科は外科的な治療だけでなくリハビリも行うところがほとんどなため、長期的に通うことが多くなり、整形外科を定期的に受診する患者は増加しています。

慢性的な痛みの治療だけではなく、交通事故によるけがの治療や子どものけがなど突発的な治療もあり、受診理由も様々なことから幅広い年代の患者に対応しています。

子どものけがから思春期の関節痛、高齢者の腰、膝の痛みまで幅広い年代に需要があることと治療が長期的になることが整形外科の収入が高くなりやすい要因と考えられます。

開業医には多額の支出がある

開業医は勤務医に比べ約2倍の収入があるといわれていますが、ただ収入が多いだけではなく支出が多いことも知っておきましょう。

まず、開業するのに開業資金がかかります。高額な設備投資から始める必要がありますが、その多くは借金をして開業をします。そのため、収入の中から返済していかなければならず、その分の支出が多くなります。

軌道にのって返済の心配もなくなったからといって安心はできません。医療は日々進歩していますので、最新の設備の導入や老朽化に備えた資金の準備、看護師やスタッフの人件費など病院を存続させていくために必要な運転資金は常に必要になります。

収入全てが年収になるわけではないので、収入が多いからといってその全てが手元に残るわけではないということを覚えておきましょう。

最も年収が高いのは何科?勤務医の場合

勤務医の場合、労働政策研究・研修機構のデータによると、最も年収が高いのは脳神経外科、続いて産婦人科、外科となっています。

【参考記事】勤務医の就労実態と意識に関する調査

全て手術をともなう診療科目ですが、年収が高いのとの関係性はあるのでしょうか。年収が高いのにはそれなりの理由がありますので、それぞれの理由を解説していきます。

脳神経外科

脳神経外科は脳や脊髄の治療をおこないます。脳や神経は非常に繊細な組織のため、少しのミスで重大な後遺症が残ったりしてしまうため、非常に高度な手術の技術や脳や神経に関する知識が必要となります。

このように脳神経外科は少しのミスが命取りになってしまうため、高い専門性が必要となってくることが高年収の要因になっています。

産婦人科

分娩をともなう産科はいつどのタイミングで分娩がはじまるかわからないため、オンコールの待機や当直なども多く非常に激務になります。

また、分娩時におこるトラブルで訴訟リスクが高いため、敬遠されがちな科目でもあるため、産科は常に医師が不足している状態です。

そういった背景から医師不足の問題を解決するために高い年収を保証している病院が多いのです。 

外科

外科は患者の命と直結している手術をおこなうという観点から基本給がほかの科目より高めに設定されていることがあります。

それに加えて急な呼び出しなどの時間外労働も多いため、そのようなことが高年収の要因になっています。

また、一人前になるために多くの経験が必要であり、修業期間も長いことから若手の医師があまり好まない現状もあります。

そういった医師不足を解消するために高年収を保証しているところも多くあります。

医師が年収アップさせるための方法

「年収をアップさせたい!」

そんな時にどんな方法があるのか知っておくことで、スムーズに行動に移すことができます。年収アップは医師という仕事に対するモチベーション維持や、やりがいにもつながるでしょう。

また、将来のためにもできるだけ早いうちから年収をアップさせておきたいものです。

ここでは年収アップについていくつかの方法を紹介します。自分の環境や将来のビジョンなどに合わせ、最適な方法で年収アップにつなげていきましょう。

民間病院に転職

民間病院は国内の病院の7割をしめ、大学病院のような大規模な医療環境はないものの、地域密着型として大きな役割を担っています。

それぞれの専門医師が在籍している大学病院に比べ、医師一人が対応する患者の数が圧倒的に多いため民間病院の方が収入は多い傾向にあるようです。

また、民間病院は看護師にかかる人件費が公立病院や大学病院に比べ安い傾向にあるため、その分医師にかけられる費用が高くなっています。

加えて自分の頑張りが評価に結びつきやすく、役職につく、給与がアップするなど、目に見える評価につながることも年収をアップさせる要因になりそうです。

医師不足の地域に転職 

地域によっては深刻な医師不足などの問題を抱えているところがあります。高齢化がすすんでいるのに医師が少ないなどの問題を抱えている地域では、高待遇で医師を確保したいとの考えから都市部よりも年収が高い傾向にあります。

また、そういった地域では定着して勤務して欲しいとのことから、収入以外での条件面もかなえやすいことがあります。

交通の便が悪い地域では交通費支給だけでなくタクシー代が支給されるケースもあり、福利厚生の部分でも、都市部の病院より医師不足の地域の病院の方が、しっかりと手厚く保障してくれる傾向にあります。

アルバイトを始める

一番手っ取り早いのはアルバイトをすることでしょう。

医師のアルバイトはスポット的にできるものや非常勤などで長期的にできるものなどいろいろありますので、自分の勤務状況やどのくらいの時間が確保できるかによってアルバイト先を決定するとよいでしょう。

当直や検診のアルバイトだと月に3〜4回こなせれば相場として300〜400万円の年収アップが可能です。

しかし、勤務先によってはアルバイトが禁止されている場合があるので、事前に確認しておかないとアルバイトがばれてトラブルになってしまうことも考えられるため注意が必要です。

事前に就業規則などをしっかり確認しておきましょう。 

転職サイト・エージェントを利用する 

年収アップのために転職を考えているなら、その道のプロである転職サイトやエージェントを利用するのもよいでしょう。

医師の年収は勤務する病院の経営形態によって大きく変わってくるので、よりよい条件の病院探しは重要になります。

多くの医師にとって、プライベート時間の確保が難しい中での転職では、自分でできる情報収集にも限度があります。そこで、転職サイトやエージェントは力強い味方になってくれるでしょう。

転職エージェントは求人の紹介だけではなく、給与交渉なども無料でおこなってくれます。忙しい医師には電話やオンラインで相談や面談が気軽にできるのも助かりますね。

フリーランスとして活動する 

フリーランス医師とは特定の病院に所属せず、複数の病院や企業と契約を結び非常勤で働く医師のことです。

アルバイトの単発の仕事は時給が高いことや求人数も多いためこれだけでも十分収入を得ることができます。厚生労働省のデータによると、勤務医の平均年収は(平成30年度)1,161万円です。

一方アルバイトのスポットの時給相場は1〜2万円になるので、一日8時間勤務で週5日勤務の場合、年収換算にすると1,920万円となり、その差は大きくなります。

スポットのアルバイトや非常勤をうまく組み合わせることで常勤の勤務医よりも高い年収を得ることができます。近年は医師の中では最も高い年収を目指せるというフリーランス医師の働き方が注目されています。

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年収1,000万円を目指すなら医療法人がおすすめ

医師の年収は診療科目によって差があることをお伝えしてきましたが、経営形態によっても差がでてきます。労働政策研究・研修機構のデータによると、最も稼げるのは医療法人の1,443万円となっています。

続いて個人病院の1,414万円となっており、最も年収が低いのは学校法人の739万円となっています。

【参考記事】勤務医の就労実態と意識に関する調査

医療法人と学校法人では約2倍の収入の差があります。

年収1,000万円を目指すなら医療法人の病院を探してみてはいかかでしょうか。

フリーランス医師の注意点

年収が高く、自由度も高いフリーランス医師としての働き方が注目され、人気があるようです。働く場所や勤務日数や時間を自分で決めることができ、人間関係のわずらわしさもなく、そのうえ高収入となればみんなフリーランスを選びそうですが、もちろん注意すべきこともあります。

そこをきちんと理解したうえでフリーランスを目指すのかどうか決めましょう。ここではフリーランス医師になることを考えた時に注意しておきたいことについて解説します。

収入が不安定

非常勤やスポットでの勤務になるフリーランスは、収入が不安定です。

常勤の医師であれば毎月決まった額の収入がありますが、フリーランスの医師は人員がたりていないところでの勤務がほとんどのため、雇用先で常勤の人員を確保することができれば契約を打ち切られてしまうことになります。

そうなれば新しい仕事先を探すことになりますが、自分の希望と雇用側の需要がマッチしなければ採用には至りませんし、自分の希望する条件以外のところで働くのではフリーランスになった意味がありません。

そのため、新しい仕事先が決まるまで時間がかかる場合があり、その間は一時的に収入が途絶えてしまう可能性があることには注意しましょう。

自己負担額が多くなる                    

フリーランス医師は個人事業主となるため、どうしても社会保障がうすくなってしまいます。国民健康保険や国民年金、学会の参加費やそれにともなう交通費、スキルアップに必要な研究費など、全て自分で支払わなければいけません。

また、収入が多いほど節税対策をしないとかなり高額の税金を収めることになります。しかし仕事をしながら節税対策や経費のことを学ぶのは難しいです。

確定申告やその他の事務手続きなども自分で行わなければならないので、大変だからと税理士などに委託するとその分コストがかかってしまいます。

そのため、自分で負担しなければならない金額と収入のバランスをしっかりと把握しておく必要があります。

年収1,000万医師を目指す方におすすめの転職エージェント

まだ年収1,000万円に満たない医師が年収1,000万を目指すなら、転職をするのが一番の近道になります。転職を考えた時に利用したいのが医師専門の転職エージェントです。

自分で一から探すのは時間も労力もかなり必要になりますし、医師専門のエージェントなら自分では気が付かないことを教えてくれますので転職の際はぜひ利用してみましょう。

ここでは年収1,000万を目指す方におすすめの転職エージェントをご紹介します。

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【関連記事】マイナビDOCTOR(ドクター)の評判や口コミは?特徴や利用が向いている方も解説

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【関連記事】M3キャリアエージェントの評判を解説!効率的に活用する方法は

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登録から入職までの期間は常勤の場合で平均2週間〜1ヵ月、非常勤であれば平均1週間〜2週間ほどということなので、非常にスピーディーに転職先が決まりやすくなっています。

また、雇用先との条件交渉や面談後に断る場合など、自分ではいいにくいことも全てお任せできるので、こういったことが苦手な方でも安心して転職先を探すことができます。

医師転職ドットコムのホームページには実際に転職された方の声も多数掲載されていますので、ぜひ参考にしてください。

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まとめ

医師は働き方や職場環境などが多様であり、それぞれの科目や働き方によって大きく年収も変わってきます。医師であれば1,000万を超える年収を達成することは可能ですが、自分の希望する年収以外の条件でそれが叶うかどうかはよく調べてみる必要があります。

医師の年収は、主に需要と供給のバランスと責任の大きさによって決まっていることが多いです。たとえば、医師が少なくなりやすい責任の重い科目である脳外科や、時間問わず対応が求められて激務化しやすい産婦人科などは高年収になる傾向にあります。

また、医師の平均年収が高い地域が山梨県、群馬県、愛媛県……と続いたように、医師不足が起きやすい地方の方が、年収が高くなる傾向があります。

開業医であれば、勤務医に比べて年収が1,000万以上高くなる代わりに、社会保障が手薄になることや医師業の他に開業資金、運転資金を工面するなど経営をおこなう必要もあります。

フリーランスの医師であれば平均的に時給が1万円を超え、自分で働き方や労働時間をコントロールしながら年収2,000万近くを目指せる一方で不安定を受け入れる必要があります。勤め先に常勤の医師が採用されてしまえば職を探し直す間、収入が止まってしまう可能性があるからです。

このように、高収入ゆえの大変さもあるので注意すべき点もよく理解することが大切です。

年収の上げ方としては、働き方や科目を戦略的に選択する以外には、転職によって上げる方法もあります。

非常に限られた短い時間の中で、転職する必要がある医師にとっては、転職エージェントを活用することがおすすめです。

1,000万以上の高収入を得る医師になるために必要なことと、自分の医師としてのやりがいやモチベーションなどのバランスを保ちながら、理想の医師像を目指していきましょう。

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