現在プログラマーとして働いており、上流工程を担当するSE（システムエンジニア）に転職したいと考えている方もいるでしょう。

本記事では、プログラマーからSE（システムエンジニア）を目指すにあたり、それぞれの違いや必要なスキル、押さえておくべきポイントについて紹介します。

具体的なキャリアパスについても紹介しますので、お悩みの方はぜひ参考にしてみてください。

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プログラマーとSE（システムエンジニア）の違い

まず、プログラマーとSE（システムエンジニア）の仕事の違いについて、簡単に解説します。

働き方や収入は会社毎に違いはありますが、大まかな区別はつけられるようにしておきましょう。

プログラマーとSE（システムエンジニア）の仕事内容の違い

開発における工程を大雑把に分けると以下のようになります。

一般的に、これらのうちプログラマーの業務範囲は主に開発部分を担当します。

一方、SE（システムエンジニア）の業務範囲は1~2のいわゆる上流工程と言われる部分です。

また、プロジェクト全体の管理をする場合も多くあります。

しかし、そもそもこれらの業務範囲は所属する会社によって違い、ほとんどの工程をおこなうITエンジニアも珍しくありません。

そのため、「プログラマーだからプログラミングだけしていれば良い」「システムエンジニアだから開発には関わらない」といった考えは、自身の選択肢を狭めてしまうとともに、転職後に想定外の業務を任されるといったトラブルの原因になります。あまり肩書きにはこだわらないようにしましょう。

プログラマーとSE（システムエンジニア）に求められるスキルの違い

プログラマーとSE（システムエンジニア）に求められるスキルについて、以下にまとめました。

主にプログラマーはプログラミングスキルや課題解決能力など、技術面でのスキルを求められる傾向にあります。

一方でシステムエンジニアは上流工程を担当するため、技術面でのスキルに加え、ヒューマンスキルが重要になってきます。

その中でも最も重要と言えるのが、コミュニケーションスキルです。

設計もですが、コミュニケーションこそシステムエンジニアの主な仕事とも言えるでしょう。

あらゆる関係者から話を聞き、必要に応じて交渉したりと、プログラマーとはまた違ったコミュニケーションが必要になります。

仕事を円滑に進めるためのコミュニケーションはどの職種でも使えることなので、今のうちから積極的に身につけるようにしましょう。

プログラマーとSE（システムエンジニア）の年収の違い

厚生労働省の令和5年賃金構造基本統計調査では、SE（システムエンジニア）・プログラマーという記載のされ方ではありませんが、以下のように記載されています。

職種	平均年齢	平均年収
システムコンサルタント・設計者	41.8歳	約685万円
ソフトウェア作成者	38.6歳	約557万円

システムエンジニアが該当する「システムコンサルタント・設計者」の方がプログラマーの該当する「ソフトウェア作成者」よりも収入は多いですが、いずれも平均年収よりも高い水準の収入であると言えます。

【参考記事】令和5年賃金構造基本統計調査一般労働者 職種｜厚生労働省

SE（システムエンジニア）のキャリアパスとは

SE（システムエンジニア）のキャリアパスをあげると、以下のようなものがあります。

それぞれ簡単に解説します。

管理職として人材育成や経営業務に携わる

まず、管理職としてエンジニアの人材育成をする立場になる選択肢です。

これは設計やタスク整理だけではなく、予算や納期決めなどの意思決定をする立場にもなります。

また、部署の人材管理など、開発以外の重要な業務をこなす必要が出てきます。

会社員としてSE（システムエンジニア）を続けた場合、将来の展望としてはとくに多い選択肢といえるでしょう。

専門職としてITスペシャリスト・ITアーキテクトになる

管理職ではなく、ITの専門家として知識・スキルを磨き、高い水準で実務をこなすスペシャリストになる選択肢もあります。

その場合、ITスペシャリスト・ITアーキテクトなどの高いスキルを証明する必要が出てくるかもしれません。

SE（システムエンジニア）を経て専門家を目指すのであれば、資格取得なども視野に入れておきましょう。

プロジェクトリーダー・マネージャーとして進行管理・監督をする

大規模なプロジェクトに携わりたい方は、PL（プロジェクトリーダー）やPM（プロジェクトマネージャー）を目指すのも手です。

企業によっては両者の差がないこともあるようですが、一般的にはSEからプロジェクトリーダーを経験したのち、プロジェクトマネージャーになるケースが多いようです。

ITコンサル等で独立やフリーランスになる

SE（システムエンジニア）としてプロジェクトを進めてきた経験が豊富にあれば、ITコンサルやフリーランスとして活躍する選択肢もあります。

独立やフリーランスをした場合は、自分で案件を得るための営業活動をしたり、必要な業務を任せる人材を見つけたりなど、開発以外の業務も必要となります。

もし独立やフリーランスを目指すのであれば、早いうちから人脈作りなども積極的におこないましょう。

プログラマーからSE（システムエンジニア）への転職で大切なポイント

ここでは、プログラマーからSE（システムエンジニア）への転職を考えるうえで、大切なポイントを3つ紹介します。

いずれも転職の際や将来のキャリア形成においても大切なポイントなので、積極的に実践してください。

積極的に設計に関わる

SE（システムエンジニア）になると、プログラマー時代では作り慣れていなかった設計資料の作成に苦戦してしまう可能性があります。

そのため、早いうちから可能な限り設計に関わっておくことがおすすめです。

もし設計に関われない立場だったとしても、自分が開発に携わる箇所は資料におこしてみたり、プライベートで設計書からシステム開発をしたり、実務経験にはならずとも学ぶ方法は沢山あります。

自分が実装する際にどのような資料が用意されているかを把握するだけでもわかることはありますので、積極的に学ぶようにしましょう。

SE（システムエンジニア）として何がしたいかを明確にする

なぜプログラマーからSE（システムエンジニア）になりたいか、システムエンジニアになって何がしたいのかを明確にすることも大切です。

など、目指すところによって学ぶべきことも違います。

具体的にどういったスキルを身につけたいかも明確にできれば、システムエンジニア以外の職種も視野に入るかもしれません。

マネジメントについての理解を深める

SE（システムエンジニア）になると、どのような道へ進もうともマネジメントへの理解は必要になってくることが想定されます。

そのため、マネジメントについての理解をできるだけ深めておきましょう。

エンジニア向けのマネジメントや要件定義などについて書かれた書籍や学習サイトなどは豊富にありますので、時間ができたら学ぶようにしましょう。

プログラマーからSE（システムエンジニア）へ転職したいならプロに相談しよう

この章では、プログラマーからSE（システムエンジニア）への転職をサポートしてくれるエージェントを紹介します。

転職エージェントはスキルの棚卸しや自分にあった求人を探してもらえるなど、キャリアアップを考えて転職する際のサポートが受けられます。

業界理解や自分に足りないものを把握したい場合などでも力になってもらえるので、積極的に活用してください。

関連記事：SE（システムエンジニア）におすすめ転職エージェント13選！利用のメリットや口コミも紹介

マイナビITエージェント

マイナビITエージェントは、転職業界大手マイナビのITに特化したエージェントです。

大手エージェントで保有している求人数も多く、あなたが希望する収入、働き方などに合わせた幅広い選択肢を提示してくれるでしょう。

また、エンジニア経験のあるアドバイザーも在籍しているため、具体的なアドバイスも期待できます。

SE（システムエンジニア）としてどういう働き方をすることになるのかを考えるうえでも、経験のあるアドバイザーの意見はとても有益です。

初めての転職活動であれば、安心してお任せできるエージェントの一つです。

レバテックキャリア

レバテックキャリアはITエンジニアやクリエイターに特化したハイクラス転職エージェントです。

SE（システムエンジニア）はもちろん、他職種のエンジニアなどの求人も多数保有しています。

また、レバテックキャリアの公式サイトによると、支援を受けたエンジニアのうち、90％の方が「アドバイザーの知識が豊富」と回答しており、94％の方が紹介された求人に満足したと回答しています。

もしハイキャリア志向でやりがいと高収入を狙いたいという気持ちがあるようでしたら、レバテックキャリアを活用しましょう。

Geekly

GeeklyもITに特化した転職エージェントです。

業界別だけでなく、それぞれの職種に合わせた専門のコンサルタントが在籍しているため、希望する分野への転職についてより専門的なアドバイスが期待できます。

専門コンサルタントならではの視点で、あなたの強みや市場価値を見つけ、それが活かせる求人を選んでもらえるでしょう。

もし「自力での転職活動はどうやれば良いかわからない」、「専門的なアドバイスやサポートが欲しい」と思うようでしたら、Geeklyに登録してみてはいかがでしょうか。

プログラマーからSE（システムエンジニア）に転職した方の体験談

この章では、自社の独自アンケートをもとに、プログラマーからSE（システムエンジニア）に転職した経験のある人の体験談を紹介します。

プログラマーからシステムエンジニアになることで、視野が広がったという声がありました。

適性は人それぞれですが、スペシャリストよりゼネラリストになりたいと考えている方にとっては、システムエンジニアは有効なキャリアパスといえるでしょう。

【アンケート名】エンジニアの転職に関する実態調査
【調査日】2024年6月3日
【調査対象】エンジニアから転職したことのある男女
【調査人数】300人（男性269人/女性31人）
【調査方法】アイブリッジ株式会社Freeasyを用いたインターネットリサーチ（調査元：キャリアアップステージ編集部）

プログラマーの転職に関してよくある質問

最後に、プログラマーからSE（システムエンジニア）になるにあたってよくある質問と回答を紹介します。

SE（システムエンジニア）になるにはプログラマーを経験しないといけませんか？

必ずしもプログラマーを経験しなければならないわけではなく、未経験からSE（システムエンジニア）として働く人もいます。

ただ、やはり開発を知っていたり経験していたりすると設計にも役立ちますし、システムエンジニアは設計後のプロジェクト進捗の管理をすることも多いため、開発者とのコミュニケーションが欠かせません。

開発について話ができたり、開発現場の事情を汲み取れたりする方が、より円滑な仕事ができます。

以上のことから、システムエンジニアは必ずしもプログラマーを経験している必要はありませんが、経験していると重宝されると言えます。

プログラマーからSE（システムエンジニア）になるには何年かかりますか？

個人差はありますが、プログラマーから始めて一人前のSE（システムエンジニア）になるには5年ほどかかるとされています。

最初は下流工程であるテスト・運用・保守などからスタートし、徐々に下流工程をまとめる進捗管理やマネジメントが割り振られるようになるはずです。

ただし人によって適性は異なりますので、場合によってはシステムエンジニアではなく、スペシャリストになる方もいるでしょう。

SE（システムエンジニア）の方が将来性は高いですか？

プログラマーとSE（システムエンジニア）はともに将来性が高い職業といえます。

一概にどちらが上とは断言できませんが、システムエンジニアの方が上流工程を担当するため、年収に関しては高い傾向にあります。

とはいえIT業界は深刻な人材不足を抱えているため、上流・下流に関わらずエンジニアの将来性は高いと評価できるでしょう。

まとめ｜プログラマーからSE（システムエンジニア）への転職では必要なスキルを理解しよう

プログラマーからSE（システムエンジニア）への転職は、設計などで苦戦する可能性もありますので、早いうちから勉強しておくなどの準備が大切です。

システムエンジニアになるうえで、プログラマー経験は必須ではありません。

しかし、プログラマーからシステムエンジニアへの転職は経験が活かせる良い選択肢の一つです。

それぞれの業務範囲について理解したうえで、自分により向いている仕事をぜひ見つけてください。