美容外科や美容クリニックで働いていて、美容看護師を辞めたいとお考えではないでしょうか。

自分以外の美容外科の看護師がどのようなことに悩んでいるのか、美容外科の看護師を自分は辞めるべきなのかなど、気になることも多いですよね。

本記事では美容外科の看護師が辞めたいと思う理由と対処法をご紹介します。

退職の判断基準やおすすめの転職先も解説するので、転職を検討中の人はぜひ参考にしてください。

関連記事：【2024年最新】看護師向けおすすめ転職エージェント16選！施設・働き方別に徹底比較

美容外科の看護師が辞めたいと思う理由5選と対処法

美容外科の看護師が辞めたいと思う理由は、次の5つです。

本章では、5つの理由について詳しく解説していきます。

美容外科・美容クリニックで働いていて美容看護師を辞めたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

ノルマや営業がきつい・つらい

美容外科の看護師が辞めたいと思う理由のひとつが、ノルマや営業がきつい・辛いと感じることです。

美容外科や美容クリニックによっては、販売ノルマや売上目標が設定されている場合があります。

患者に営業をかけることに違和感を感じ、きつい・辛いと感じる方もいるでしょう。

ノルマや営業がきつい・辛いと感じる場合の対処法は、とにかく続けてみることです。

最初は慣れないかもしれませんが、経験を重ねていくなかで、自分なりの営業トークができるようになっていきます。また、自分の提案で患者が喜んでくれるなど、やりがいを感じる場面もあるはずです。ぜひ無理のない範囲で頑張ってみてください。

人間関係で問題がある

人間関係で問題があることも、美容外科の看護師を辞めたいと思う理由になり得ます。

販売ノルマや売上目標があると、ほかの美容看護師と競い合うシーンもあるはずです。

励まし合える関係ならよいのですが、対抗意識が強いと不協和音が生じる可能性もあります。

このようなことから居心地が悪いと感じ、美容看護師を辞めたいと考える方も多いでしょう。

このような状況においておすすめの対処法は、「仕事上の関係だ」と割り切ることです。

業務をスムーズに進められる程度の関係性を築きつつ、つかず離れずのほどよい距離感を保ちましょう。

また、日頃から誠実な対応やムラのない態度を心がけ、まわりの信頼を得ることも大切です。

看護スキルが低下する恐れがある

看護スキルが低下する恐れがあることも、美容外科の看護師が辞めたいと思う理由でしょう。

美容看護師の業務は、病院看護師とは異なります。

注射や採血をおこなったり、手術をサポートしたりすることはありますが、一般の病院・病棟で習得した知識・技術を活かすシーンはあまりありません。

そのため、徐々に看護スキルが低下する恐れがあるでしょう。

看護スキルを低下させたくない場合、大きな手術を頻繁におこなう美容外科を選ぶのがおすすめです。

手術室看護や注射・採血・点滴の機会が多い環境に身を置くことで、知識・技術の衰えを防ぎましょう。

病院の仕事とのギャップがある

病院の仕事とのギャップがあることも、美容外科の看護師が辞めたいと思う理由のひとつです。

病院看護師として働いていた方が美容外科の看護師に転職すると、患者との接し方の違いに違和感を覚える可能性があります。

売上を重視する傾向や接客のような対応にストレスを感じ、辞めたいと考える方もいるでしょう。

このような場合、患者への営業も接客のような対応も、美容外科に必要な業務であると捉えることが大切です。

肌や体に悩みを抱える患者に寄り添い丁寧な対応をすることは、美容看護師の重要な役割です。

仕事に熱意をもって取り組むことで対処していきましょう。

年齢的に今後のキャリアに不安がある

年齢的に今後のキャリアに不安があることも、美容外科の看護師が辞めたいと思う大きな理由です。

美容看護師の多くは20〜30代です。そのため、40代が近づいてくると「これからもこの職場で働いていけるのか」と、今後のキャリアに不安を感じる方が増えてきます。

また、病棟への転職を見据えている場合、病院看護経験が少ないことや病院看護スキルの低下に焦りを感じる方も多いでしょう。

年齢的に今後のキャリアに不安を感じる場合は、一般の皮膚科として保険診療もおこなう美容外科へ転職することがおすすめの対処法です。

このような美容外科なら経験が活かしやすく、看護師の年齢も高い傾向にあります。ぜひ検討してみてください。

また、今後のキャリアに悩んでいるなら、美容看護師向けの転職エージェントに相談してみるのもおすすめです。

美容・看護業界に精通した転職のプロのアドバイスは、きっとあなたの役に立つでしょう。

本記事のほか、こちらの記事も参考にしてください。
関連記事：美容クリニックに強い転職サイトおすすめ8選

美容外科の看護師の離職率

美容看護師の離職率は、入社から半年以内で30〜40%ほどといわれています。

もちろんこれは、クリニックにより異なります。

参照：高須クリニック 教えて、幹弥先生！「Q.なんで美容クリニックの看護師は離職率が高いんですか？」

また、病院看護実態調査によると、2022年度の正規雇用看護職員全体の離職率は11.8%、うち新卒採用者は10.2%、既卒採用者は16.6%です。

比較すると、美容看護師の離職率は病院看護師の約2〜3倍にあたり、高い傾向にあることがわかります。

出典：日本看護協会「2023年病院看護実態調査報告書」

美容看護師の離職率が高い原因は、美容外科が自費診療であることでしょう。

自費診療であるがゆえ、「美容外科の看護師が辞めたいと思う理由5選と対処法」の章で解説したような状況が起こりやすいといえます。

しかし、美容看護師の仕事は、デメリットばかりではありません。こちらの記事をチェックしてみてください。
関連記事：美容外科の看護師は1,000万超えも可能？年収が高くなる理由や一般病院との違いとは

美容外科の看護師が辞めるべきかの判断基準

美容外科の看護師が辞めるべきかの判断基準は、次の3つです。

本章では、3つの判断基準について詳しく解説していきます。

美容外科・美容クリニックで働いていて美容看護師を辞めるかどうか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

職場環境の改善が見込めないなら辞める

美容外科の看護師が職場環境が原因で辞めるべきか悩んだ際、改善が見込めないなら辞めるべきでしょう。

人間関係に問題がある・教育体制に不満があるなど職場環境の改善が必要な場合、まずは上司に相談してみてください。

その際、上司が具体的な策を講じてくれないのであれば、退職を検討してもよいかもしれません。

声を上げてから半年程度で状況に変化がなければ、改善の可能性は低いといえます。

なお、美容看護師の仕事自体に不満がない場合は、ほかの美容外科・美容クリニックへの転職を検討するのもひとつの方法です。

身体やメンタルに影響が出ているなら辞める

身体やメンタルに影響が出ているなら、美容外科の看護師を辞めるべきです。

どのような職場にも、辛いことやきついことはあります。しかし、身体やメンタルに影響が出るほどなら話は別です。

辞める決心がつかないのであれば、一時的に休暇をもらうのもよいでしょう。

休んでも回復しないなら、思い切って退職するべきです。

身体やメンタルが壊れてしまうと、あなたの人生に支障をきたす可能性があります。無理をせず、自分を大切にしてください。

関連記事：看護師が疲れたと感じる理由は？ストレスを抱えて働くリスクや対処法も解説

他にやりたいことがあるなら辞める

他にやりたいことがあるなら、美容外科の看護師を辞めてもよいでしょう。

ただし、退職するのは、やりたい仕事や目的を明確にしてからにするのがおすすめです。

フワッとした気持ちで異なる職種・業種に転職しても、長く続かない可能性があります。

転職を繰り返していると、計画性や忍耐力がないと判断されてしまい、次の就職に影響が出てしまうかもしれません。

再び看護師の仕事をしたいと考えている場合は、充分検討してから行動するようにしましょう。

美容外科の看護師を辞めたあとの転職先

美容外科の看護師を辞めたあとの転職先として代表的なのが、次の4つです。

本章では、4つの転職先について詳しく解説していきます。

美容外科の看護師を辞めたあとの転職先が気になる方は、ぜひ参考にしてください。

関連記事：看護師から転職を成功させるポイントとは？おすすめの業種を紹介

一般の病院

もともと病院看護師だった美容看護師の方におすすめの転職先が、一般の病院です。

一般の病院は現在、看護師不足の傾向にあります。

そのため、看護師採用の需要が高く、比較的転職しやすいといえます。

ただし、美容看護師としての勤務が長かった場合、ブランクに苦しむ可能性があることに留意しておきましょう。

以下は、令和元年に厚生労働省が発表した「看護職員需給推計」です。

2025年には、最大27万人の看護師不足が起こる可能性があることが示されています。参考にしてみてください。

出典：厚生労働省「医療従事者の需給に関する検討会 看護職員需給分科会 中間とりまとめ」

他の美容クリニック

美容外科の業務内容が嫌で転職するわけではない看護師の方には、他の美容クリニックへの転職もおすすめです。

経営理念や職場環境、勤務条件は、クリニックにより異なります。

今の職場ではうまくいかなくても、他の美容クリニックや美容外科でなら、快適に働ける可能性もあるでしょう。

自分に合った美容看護師の仕事をみつけるなら、転職エージェントに相談するのがおすすめです。

次の章では、美容外科の看護師が転職する際におすすめの転職エージェントを紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

訪問看護

訪問看護職も、美容外科の看護師におすすめの転職先のひとつです。

訪問看護は日勤がメインのため、昼の時間帯に勤務を希望する方にはぴったりの仕事といえます。

患者の治療やケアをおこなう際、看護師としての経験が活かせるのもメリットでしょう。

ただし、訪問看護は多くの場合、夜間のオンコール対応が必要です。

ミスマッチを防ぐためにも、求人の内容をしっかり確認しておくことが重要といえます。

関連記事：訪問看護の転職方法とは？失敗しない求人の探し方を解説！

美容関連のメーカー

看護師は辞めたいものの美容に関わる仕事を続けたい方には、美容関連のメーカーへの転職がおすすめです。

美容看護師として美容の最前線で働いていた経験を活かしやすいことはもちろん、美容関連製品の企画・開発や販売など、看護師のときとは異なる方法で美容と関われるのが魅力でしょう。

美容関連のメーカーへの転職を検討してみたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
関連記事：美容業界に強い転職エージェント12選｜メリットや転職成功のポイントも紹介

美容外科の看護師が転職するならエージェントの利用がおすすめ

美容外科の看護師が転職する際におすすめの転職エージェントは、次の2社です。

本章では、2社について詳しく解説していきます。

美容外科や美容クリニックの看護師から転職を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

レバウェル看護

レバウェル看護は、看護師のための転職エージェントです。2024年の調査では、顧客満足度No.1の看護師転職サイトに選ばれています。

業界最大級の医療系転職サイトならではの豊富な求人数が魅力で、2024年時点で15万件以上の求人を保有しています。

希望条件に合った求人だけを紹介してくれるので、労働環境を見直したい美容看護師の方の転職にもおすすめです。

なお、累計利用者は40万人を超えており、豊富な実績も強みといえます。

年間4,000回以上の職場訪問で集めた現場のリアルな情報を提供してもらえるのもうれしいポイントです。

クリニックの経営理念や退職者の退職理由なども聞けるので、自分に適した求人かどうかの判断がしやすいのもメリットでしょう。

ナース専科 転職（旧：ナース人材バンク）

ナース専科 転職（旧：ナース人材バンク）は、日本最大級の看護師転職サービスです。

年間10万人以上に利用されており転職支援実績も豊富なため、信頼度の高いサービスといえます。

各都道府県に担当キャリアパートナーが在籍する地域担当制により、地方の求人に詳しいことも特徴です。

首都圏はもちろん、北海道から沖縄の離島まで、日本各地の求人情報を網羅しています。

希望するエリアの求人がなかなか見つからない美容看護師の方は、一度相談してみるとよいでしょう。

なお、キャリア相談だけでも対応してくれるため、転職するかどうか悩んでいる看護師の方にもおすすめです。

医療・看護業界の特性を熟知したプロのキャリアパートナーに、今後の方向性をじっくり相談できます。

後悔のない選択をしたい美容看護師の方は、ぜひ活用してみてください。

美容外科を辞めたい看護師によくある質問

美容外科を辞めたい看護師によくある質問は、次の2つです。

本章では、2つのよくある質問について詳しく解説していきます。美容外科を辞めたい看護師の方は、ぜひチェックしてみてください。

看護師の退職理由1位は何ですか？

2021年度のデータによると、看護師全体の退職理由1位は「看護職の他の職場への興味（全体の11.5%）」です。

なお、以下は、看護師の退職理由1位を年齢別にまとめたものです。ぜひ参考にしてみてください。

年齢	1位の退職理由
24歳以下	勤務時間が長い・超過勤務が多い（​​全体の17.0%）
25〜29歳	看護職の他の職場への興味（全体の17.8%）
30〜34歳	看護職の他の職場への興味（全体の15.4%）
35〜39歳	看護職の他の職場への興味（全体の13.1%）
40〜44歳	子育て（全体の12.5%）
45〜49歳	看護職の他の職場への興味（全体の11.0%）
50〜54歳	看護職の他の職場への興味（全体の10.8%）
55〜59歳	親族の健康・介護（全体の9.2%）
60歳以上	定年（全体の26.3%）

美容外科ナースは何歳まで働けますか？

美容外科ナースには年齢制限がないため、20〜50代までさまざまな年齢の看護師が働いています。

したがって、基本的には定年まで働ける職業といえるでしょう。

また、雇用対策法の改正により、キャリア形成のためなどの例外を除き、求人募集の際の年齢制限も禁止されています。

募集・採用における年齢制限禁止について
雇用対策法が改正され、平成１９年１０月から、事業主は労働者の募集及び採用について、年齢に関わりなく均等な機会を与えなければならないこととされ、年齢制限の禁止が義務化されました。

引用：厚生労働省「募集・採用における年齢制限禁止について」

しかし、募集内容に年齢制限がない場合でも、美容外科・美容クリニックにより採用したい年齢層は異なります。

応募するか迷った際は、活躍している年代や歓迎の条件などをチェックし、自分にあてはまるか確認してみるとよいでしょう。

まとめ

今回は、美容外科の看護師が辞めたいと思う理由と対処法、美容外科の看護師が辞めるべきかの判断基準や美容外科の看護師を辞めたあとの転職先をお伝えしました。

美容外科の看護師を辞めたいなら、転職エージェントの利用がおすすめです。

美容・医療業界に精通した転職のプロに、転職するかどうかはもちろん、今後のキャリアについても詳しく相談できます。

本記事を参考に、ぜひ自分にぴったりの転職先をみつけてください。