公認会計士の転職先でおすすめの選択肢13選と会計士に強い転職エージェント5社比較

編集者
佐藤達也
【キャリアアドバイザー】国弁護士・公認会計士・税理士等の士業や、管理部門特化の転職サポートを行う人材紹介会社に在籍。士業・バックオフィスに特化した転職ノウハウ・企業調査を担当しています。分野特化だからこその、勘所を押さえたリアルな情報を発信できるよう心がけています。
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公認会計士の最初のキャリアは監査法人となるケースが多いですが、入所から3年~5年くらい経ったタイミングで「そろそろ次のキャリアを築きたい」と感じて転職を考える方が多くいます。

激務からの脱却や業務範囲の拡大など転職の目的はさまざまにあり、それによってフィットする転職先も異なります。

監査法人から転職する場合、どのような転職先が候補に挙がるのでしょうか?

この記事では監査法人からの転職を考える公認会計士に向けて、転職先の選択肢や希望別のベストな転職先について解説します。

後半では、公認会計士の転職支援に特化した転職サイト・エージェントについて詳しくご紹介しておりますので、併せてご覧いただけますと幸いです。

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目次

公認会計士におすすめの転職先候補13選

監査法人から転職先にはどのような選択肢があるのでしょうか?転職先ごとの特徴やその後のキャリアパスなどについて解説します。

監査法人からの転職先として人気を集めているのが一般事業会社です。

大企業や上場企業、中小企業にベンチャー企業といった選択肢があり、それぞれで業務内容や求められる役割は異なります。

ワークライフバランスの実現を希望する際に有力な候補となるのは一般事業会社(大手・上場企業)の経理や内部監査室です。法令遵守が徹底されており、労務管理体制も整っている傾向があるので過重労働は避けられる可能性が高いでしょう。

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経理・財務部

公認会計士が一般事業会社へ転職する場合にもっとも有力な候補となるのが経理部です。

会計知識を活かせるほかに税務や予算編成など幅広い経験を得ることができます。特に上場企業であれば監査法人での経験を活かすことも可能で、管理職としての採用にも期待できます。

監査法人+一般事業会社の経理の経験があると、IPOベンチャーやコンサル等さまざまなキャリアパスが広がります。

ただし、一般事業会社でも残業が多い、有休が取得しにくいといったケースもあるので個別の企業ごとに実態を確認することが大切です。

内部監査

大企業の場合は内部監査室があり、企業内でありながら監査経験をそのまま活かせる転職先となります。

経理部と比べると求人はかなり少ないですが、近年は内部監査を強化する企業が増えており、一定のニーズがあります。

管理職へのキャリアパスが考えられるでしょう。

経営企画室

経営戦略の立案・実行を担う部署です。公認会計士は財務分析能力やM&Aに関する知識が評価され経営企画室に配属される場合があります。

会計・財務以外にもマーケティングや販売データ分析など幅広い知識や経験が求められますが、コンサルや監査法人のアドバイザリー部門など、さまざまなキャリアにつながる可能性があります。

IPO準備中の企業・CFO候補

IPOを目指すベンチャー企業でも公認会計士のニーズがあります。公認会計士は財務・会計の専門知識があるので、CFO(最高財務責任者)ポジションで転職する場合もあるでしょう。

まずは経理や内部監査室に入り社内でキャリアアップしてCFOを目指すケース、最初からCFOとして迎え入れられるケースなどがあります。

IPOの経験はそうそうできるものではないため、その後のキャリアにおいても非常に有利に働きます。

監査経験に加えてIPOも経験した公認会計士であれば、上場企業の財務部長や戦略コンサルなど、監査法人のみの経験では進めないキャリアの道も見えてくるでしょう。

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FAS

FAS系コンサルは財務デューデリジェンスやバリュエーションで公認会計士の知識・スキルを活かしやすいため、監査法人からの転職先として有力な候補となります。

コンサル経験がなくても公認会計士であれば採用される可能性はかなり高いと考えてよいでしょう。

FAS系コンサルを足がかりとして事業会社やほかのコンサル、監査法人のアドバイザリー部門など複数のキャリアパスも考えられます。

戦略系コンサルファーム

経営・ビジネスの視点からコンサルを提供する戦略コンサルは、クライアントの売上に直結する責任の重い業務です。

興味を持つ公認会計士も多いですが、高いビジネスセンスや地頭のよさ、論理的思考能力などが要求されるため相当の準備期間が必要な転職先となります。

監査法人の経験だけだと転職は難しいですが、監査法人に加えて投資銀行やコンサルティング会社、上場企業の財務・経理部門での経験などがあると転職できる可能性があります。

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M&A・企業再生

監査法人での経験はM&Aコンサル・企業再生コンサルタントとして活躍できる可能性が高いです。

買い手・売り手の評価や調査を行うだけでなく、案件について当事者が納得のいくようにまとめる必要があるため、問題解決力、コミュニケーション能力、リーダーシップが求められる環境です。

そのため、(ハードワークにはなりがちですが)やりがいやクライアントとの距離が近い仕事ができます。

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会計事務所・税理士法人

会計事務所や税理士法人も監査法人からのメジャーな転職先です。会計事務所はクライアントの規模が小さいため経営者との距離が近く、クライアントから頼りにされる存在になるのでやりがいも大きいです。

税務スキルも身につくので将来的に独立したい場合には必須の経験となるでしょう。税理士法人も法人税務のスキルを習得でき、スキルの幅を広げられます。

税理士・税務コンサルタント

公認会計士は税理士登録をすることも可能です。そのため税理士登録をした上で税務コンサルタントとして活躍する道もあります。

いまは中小企業に対する税務サービスを中心とした会計事務所や税理士法人もありますが、会計士資格を持って業務にあたる方はまだまだ少なく、差別化も図れます。

今まで培ってきたスキルを活かし国際税務や企業再編税務などの分野で活躍するという選択肢も視野にいれてみてはいかがでしょうか。

財務会計コンサルタント

財務会計業務は外部のコンサルタントに依頼するニーズも高く、コンサルティングファームだけではなく事務所に依頼している企業も多くあります。

企業のニーズは、グローバル展開・IPO、M&A等で様々ですが、経営管理の仕組みづくりや財務経理業務の効率化、システム入れ替え時の仕様・要件定義など多岐にわたり、幅広い知識を基にした即応力が求められます。

中小規模の監査法人

監査法人から監査法人へ転職するパターンもあります。同じ規模の法人への転職もなくはありませんが、基本的には規模の異なる法人へ転職するケースが多いでしょう。

高ポジションを狙うなら大手監査法人から中小監査法人への転職が考えられます。中小監査法人は大手と比べるとポジションに空きが出やすく、出世しやすい環境です。大手出身者は高ポジションで転職できる場合もあります。

中小から大手

新卒で中小監査法人に就職したものの、やはり最先端の監査スキルを身につけたい等の考えから大手監査法人へ転職するケースです。

ただし、大手監査法人への転職では年齢的なハードルもあるので、難しいケースもあります。

大手から中小

監査法人間の転職では大手から中小への転職のほうがメジャーです。

分業制が敷かれている大手では担当部署の業務しか経験できないため、幅広い業務経験を積める中小へ転職するのはよくあるパターンです。

法人側も大手監査法人出身者を歓迎する傾向にあり、管理職として採用するケースもあります。

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アドバイザリー部門

監査法人の中でも監査ではなくアドバイザリー部門へ転職するパターンもあります。

監査法人にいる公認会計士がアドバイザリー部門へ異動したいと思ってもなかなか難しいケースが多いので、基本的には転職によって叶えるケースが多くなります。

BIG4監査法人のアドバイザリー部門なら最先端のFAS実務を身につけることができ、コンサルや投資銀行等へのキャリアを展開できます。

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金融機関

金融機関にはM&A支援部署が設置されている場合があるので、公認会計士としてもそこを目指して転職活動を進めることになります。

M&Aに関する知識・スキルを習得する必要がありますが、財務デューデリジェンスやアドバイザリー業務の経験などが活かせるので公認会計士と親和性のある転職先です。

ただし求人数は少ないので、金融機関に絞って転職活動を進める場合は長期的な視点で転職活動を行う必要があります。

投資銀行

投資銀行では主にM&Aに関するコンサルを行います。

規模の大きいクライアントが多くダイナミックな案件に関与できるためやりがいが非常に大きく、金融・コンサルのスキルを身につけることもでき、その後のキャリアパスも豊富です。

ただし学歴や実務経験、語学力など応募条件が厳しいので、転職可能性は低いと考えられます。

少なくとも監査法人のみの経験では難しいでしょう。

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公認会計士が転職を考える主な理由7つ

監査法人というと公認会計士の独占業務・花形業務である監査に携わることができ、さらには高年収を得ることも可能です。

一般的には恵まれているように感じる職場ですが、なぜ監査法人から転職を考えるのでしょうか。

激務・ワークライフバランスの実現

監査法人は激務で知られています。3月決算のクライアントが多いため特に忙しいのは4月~6月ですが、それ以外の決算月のクライアントもあるため結局は年中忙しいというのが実情です。

繁忙期には終電で帰宅して早朝に出勤することもしばしばあります。

特にBIG4監査法人では海外ファームの要請から厳格な手続きが求められるため業務量が多く、「このような激務は長くは続けられない」「ワークライフバランスを改善したい」と感じて転職を考える人も少なくありません

結婚した、子どもが生まれたなど家庭環境の変化が生じやすい30代の公認会計士でよく見られる理由とも言われています。

裁量権の大きな仕事をしたい

大手監査法人は巨大な組織なので、少なくともマネージャークラス以上にならないと公認会計士個人に裁量権が与えられることはありません。裁量権の大きな仕事をしたい場合は、大手監査法人から中小監査法人や、一般事業会社の経営企画室への転職が候補となります。

また、クライアントと二人三脚でビジネスを進める感覚が強く、経営者からも頼りにされます。

将来のキャリアに不安を感じた

監査法人の主業務は監査なので、そのほかの業務経験がないことで将来のキャリアに不安を感じるケースがあります。

監査法人内でのキャリアを完結させるつもりならよいのですが、いずれは転職や独立をと考えたときには、監査法人以外でのキャリアを考えるのは自然なことかもしれません。

監査以外にもスキルの幅を広げたい場合は、FAS系コンサルや監査法人のアドバイザリー部門、会計事務所などが候補となります。監査経験を活かしつつ、コンサルやアドバイザリー業務の経験を積めるためスキルの幅が広がるでしょう。

クライアントと近い距離で仕事がしたい

大手監査法人の公認会計士に多いケースですが、クライアントともっと近い距離で仕事がしたいと考えて転職する人もいます

大手監査法人にいると業務が分業化されているので今行っている業務の位置づけや意味がわかりにくく、クライアントから感謝される機会もありません。

モチベーションを保つのが難しいので、クライアントの顔が直接見える距離で仕事をしたいと考えるのです。この場合はコンサルや会計事務所、税理士法人への転職がよくあります。

グローバルに活躍したい

一般事業会社(大手・上場企業)では海外子会社がある、海外駐在ポジションがあるなどグローバルに展開しているケースが多いので転職先の有力な候補です。

大手監査法人でも海外赴任プログラムや派遣研修プログラムなどがあるので、中小監査法人からの転職先としては選択肢に挙がるでしょう。

監査法人での出世が見込めない

監査法人で最高職位であるパートナーにまで昇格すれば、社会的な地位や名誉、高年収を手にすることができます。

公認会計士のキャリアの理想とも言えるかもしれません。

しかしご存じの通り監査法人の出世は上が詰まっている状況で、パートナーはおろかマネージャーに昇格するのも容易ではありません。

特にスタッフ・シニアスタッフクラスの若手人材にとっては法人内での出世に希望を抱きにくいのではないでしょうか。

監査法人での出世が見込めないと判断したタイミングで法人の外でのキャリアに目を向け、転職を考えるのもよくある理由です。

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監査はやりきったから業務の幅を広げたい

監査法人に入所して3年~5年ほど経った頃は、監査を一通り経験するのはもちろん主査(インチャージ)として現場を仕切る経験も積み、「監査はやりきった」と感じるタイミングでもあります。

すると「監査以外にも会計士としての専門性を発揮できる環境に身を置きたい」「業務の幅を広げたい」と思うようになり、転職のきっかけとなります。

公認会計士の転職市場について【2023年最新版】

続いて公認会計士の転職市場全体の状況を確認しましょう。

新型コロナウイルス感染拡大は公認会計士の転職にも影響をおよぼしたのでしょうか?

コロナ禍で会計士の求人はどう変わった?

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、日本経済においても先行きが不透明となり、企業の倒産などが相次いでいます。

監査法人のクライアントである企業が業績の悪化等により売上が減少すれば、その分法人への報酬が減り、法人の採用活動にも影響が生じます。

公認会計士の採用としては、コロナ禍で厳選採用の傾向が強まったと言えるでしょう。

選考ハードルが上がった、未経験者よりも経験者がこれまで以上に有利になったなどの影響があります。

また公認会計士の転職先である一般事業会社等も一時的に採用活動をストップさせたことなどから、コロナ禍前と比べると求人はやや減少したと見る向きもあります。

ただ、これらの影響は限定的だと考えられます。

公認会計士は独占業務を持つ士業であること、法定監査を課せられた企業は景気の良し悪しにかかわらず監査を受ける必要があることなどが理由です。

また事業譲渡や経営統合など不景気なりの需要があるので、コロナ禍であっても公認会計士の業務がなくなることはなく、人材のニーズも変わらずにあります。

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年齢による影響は?

年齢としては引き続き30代の公認会計士がもっとも需要があります。

即戦力性とポテンシャルの両方を兼ね備えた人材層であり、将来的な幹部候補としての期待値もあるからです。

コロナ禍で厳選採用の傾向が強まったことで、即戦力となる30代のニーズはより高まったと言えるでしょう。

40代になると求人件数が減るなど転職活動は厳しさを増しますが、転職のチャンスはあります。特にIPO準備企業や一般事業会社の内部監査室などで需要があります。

監査法人から転職する場合は職位からして年収ダウンとなるケースが多いですが、IPO準備企業では好待遇の求人もあり年収維持またはアップの可能性もあるでしょう。

内部監査室は基本的に大手企業での勤務になること、残業が少ないことなどから比較的働きやすい環境を手にすることができます。

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公認会計士が自分に合った転職先を見つけるために

どの転職先でもやりがいは自身の考え方次第で感じられるものですが、一般的にはコンサルやベンチャー企業のCFOなどがやりがいを感じやすい転職先と言えるでしょう。

ルーティンワークがなく、学びの機会が大きいなど自身の成長性を感じやすい環境です。監査に飽きた人や仕事の面白さを感じられなくなった人からは、「転職してとても楽しいと感じる」との声も聞かれます。

一般事業会社も、企業の内側から自社の成長を後押しできるという意味でやりがいを感じやすい環境と言えます。

ここでは、公認会計士が自分に合った転職先を見つけるために必要な行動について解説します。

転職の目的を整理する

まずはなぜ転職したいのか、その目的を整理することです。

ワークライフバランスや年収アップ、スキルの幅を広げるなどの目的を明確にすることで、一貫性のある転職活動を進めることができます。応募先へのアピールにも説得力が生まれるでしょう。

キャリアの棚卸しをする

これまでのキャリアの棚卸しを行いましょう。

転職市場において自分にどのような価値があるのか、どのような方向性でキャリアを展開していくのかを整理することができます。

具体的にはオーソドックスな方法ですが紙に書き出すのがおすすめです。キャリアを視覚化することができ、客観的な視点から自身を見つめ直すことができます。

転職の優先順位を決める

自分が希望する業務を担当しつつ、ワークライフバランスや年収アップも叶えられれば素晴らしいことですが、実際にすべての希望を叶えるのは困難です。

転職に際してこれだけは譲れないという条件に絞って転職活動をすることで、結局は納得感のある転職につながります。

転職経験のある公認会計士に話を聞く

実際に転職した経験がある公認会計士に話を聞くのも有益です。

転職活動でどんな点を意識したのか、転職前と転職後でギャップを感じた部分はあったのかなどを聞かせてもらえると参考になるでしょう。

転職市場の状況は年単位で変わりますので、できるだけ近年に転職した人の話を聞くのが望ましくあります。

公認会計士の転職に強い転職エージェントに相談する

転職エージェントに相談すると、最新の転職市場の動向や最適なキャリアの選択肢に関するアドバイスや転職サポートを受けることができます。

また公認会計士の求人は一般公開されていないケースが多く、一般的な転職サイト等では求人を見つけにくいため、転職エージェントに非公開求人を紹介してもらう必要性が高いです。

公認会計士は専門性の高い職種なので、公認会計士の転職に強い転職エージェントに相談するのがよいでしょう。業界事情や業務内容に精通しているため、最適な転職先を提案してくれます。

自身の経歴と照らし、どのような転職先の候補があるのかを聞くだけでも有益なので、まずは相談してみることをおすすめします。

【公認会計士特化】転職エージェントおすすめ5社比較

 目標を明確にしたうえで、自分の強みを知ったり企業とのマッチングを上手く行ったりするために欠かせないのが転職サイト・エージェントの利用です。

ハイスタ会計士|公認会計士特化・監査法人・事業会社への転職支援に強い

ハイスタ会計士

ハイスタ会計士は、今回ご紹介する転職エージェントの中でも、公認会計士・経理・財務人材の転職に特化した専門エージェントです。

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    まとめ

    公認会計士が監査法人から転職する場合は実に多様な選択肢があります。

    ご自身の年齢や経歴、どのようなキャリアを築きたいのかによって最適な転職先は変わるので、まずは転職の目的の整理やキャリアの棚卸しから始めてみましょう。

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