仕事を辞めてから転職活動をするメリット・デメリットや注意点を徹底解説

編集者
CUS編集部
株式会社アシロ
転職サイトやエージェントは何を選ぶかではなく、『どう使いこなすか』にフォーカスしたWEBメディア。株式会社アシロの転職メディア編集部による、転職エージェントの賢い『使い方』とキャリアアップ実現の方法論を解説。
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「転職活動は現職を辞めてからすべきか、在職中にすべきか、どちらがいいのだろう?」

「仕事を辞めてから転職活動を進めたら不利になる?」

といった悩みや疑問を抱える方も多いのではないでしょうか。

どちらのタイミングにもメリット・デメリットがあるので、あなたが置かれている状況に応じて決める必要があります。あなたにあった方法で転職活動を進めることで、あなたの希望に合った転職先が見つかるはずです。

本記事では、転職活動をスムーズに進めるための方法について解説するので、これから転職する方はぜひ参考にしてください。

 

この記事の執筆者
高橋宇内
高橋 宇内 氏人事&キャリアドバイザー経験者
採用コンサルタントとして企業の人事を複数担当。転職後キャリアドバイザーとして、新卒・中途の求職者の支援。
目次

仕事を辞めてから転職するのはリスクが大きい

仕事を辞めてから転職活動をするか悩んでいる方も少なくありません。

結論、仕事を辞めてから転職活動をする方がリスクを背負います

仕事を辞めてから転職活動を進めると、自分とは合わない企業に転職する可能性があるからです。

ミスマッチになる理由はいくつかあるので、本記事で解説します。

仕事を辞めてから転職したほうがいい人の特徴

転職活動は仕事を辞めてからの方が、リスクが少ないと解説しました。しかし、下記に該当する人は、仕事を辞めてから転職活動を進めるのがおすすめです。

  • 仕事が原因で体調を崩している
  • 労働環境が劣悪である

上記について詳しく解説するので、該当する人は参考にしてください。

仕事が原因で体調を崩している

仕事が原因で体調を崩している人は、仕事を辞めてから転職活動を進めるのをおすすめします。体調を崩し続けると、うつ病になる可能性も高く、社会復帰に時間がかかるからです。

仕事において体調を崩すのは、仕事が原因のストレスを感じている可能性が考えられます。

そのままの状態で仕事を進めると、うつ病になるリスクがあります。仕事が原因で体調を崩し続ける人は、仕事を辞めてから転職活動をするべきでしょう。

労働環境が劣悪である

ブラック企業で働いている人も、仕事を辞めてから転職活動を進めるのをおすすめします。労働環境が悪いと、仕事をしてもストレスが溜まるばかりです。

長時間働くことが当たり前の環境である場合は、社員が働きやすい環境改善に力を入れるとは考えにくいため、仕事を辞めてから転職活動をするべきです。

また、転職の意向を伝えると、退職を引き留められる可能性もあります。このような企業は、ブラック企業によくあるケースなので、早急に退職手続きを進めましょう。

辞めてから転職活動を開始するデメリット

仕事を辞めてから転職活動を進める人の中には「~していたら」「~していれば」と、後悔する人は少なくありません。

後悔する人は、仕事を辞めてから転職活動をするデメリットを知らない可能性が考えられます。

仮に仕事を辞めてから転職活動をする場合は、デメリットを理解したうえで進める必要があるでしょう。

これから転職をする人で、仕事を辞めてから転職活動をするデメリットを知らない場合は、ぜひ下記の4つを参考にしてください。

  • 収入が途絶えるため貯金を切り崩すことになる
  • 転職できるか焦ってしまい希望条件に妥協が生まれる
  • 長引くと転職活動が不利になる
  • 精神面のストレスが大きい

収入が途絶えるため貯金を切り崩すことになる

収入が途絶え、貯金を切り崩しながら進めるのは、仕事を辞めてから転職活動を開始するデメリットです。

安定した収入が無いまま転職活動を進めると「早く企業を決めないとお金が無くなってしまう」と焦った行動を取ってしまうケースがあります。

焦って転職活動を行うと、正しい判断ができず、相性が悪い企業に転職してしまう可能性が高くなってしまいます。

仕事を辞めてから転職活動をすると一見、時間に余裕ができると思われますが、決してそうではありません。

そのため、貯金が少ない人で、仕事を辞めてから転職活動を考えている場合は、進め方を検討した方がいいでしょう。 もし、仕事を辞めてから転職活動をするのであれば、貯金を貯めてから始めるのがおすすめです。

ただし、貯金は徐々に減るので、転職期間に限りがあることを理解しておきましょう。

高橋 宇内氏

収入や貯金が無くなり焦ってしまうのは、転職に失敗しがちな人によくあるケースです。転職を成功させるためには、自分の現状を確認してから判断するようにしましょう。

転職できるか焦ってしまい希望条件に妥協が生まれる

転職できるか不安になり、希望条件に妥協してしまうことも、デメリットの1つです。

仕事を辞めてからの転職活動が長引くと、金銭的にも精神的にも苦しくなります。

このような状況下では、自分のキャリアビジョンを達成するための希望条件に対するハードルを下げてしまう傾向があります。

仕事を辞めてからの転職活動が長引くと、焦りや不安から「とりあえず転職先が見つかればいい」という考えで選考に臨むケースがあります。

初めは転職先が見つかったことに喜ぶかもしれませんが、実際に入社してみると思い描いていたキャリアビジョンとは異なる可能性が高くなります。

ミスマッチした状態で働くと、不満が溜まり、早期離職に繋がりかねません。短期間の間で転職を繰り返すと、企業からは「すぐに辞めるだろう」という評価を受けてしまいます。

転職活動において希望に合う会社から内定をもらえるまで継続することが重要です。

高橋 宇内氏

転職活動が長期化すると、希望条件を下げてしまいがちです。そんなときは焦らずに「なぜ転職をするのか」目的や目標を見直すのもいいでしょう。

長引くと転職活動が不利になる

転職活動が長期化すると、転職活動自体に不利な影響が生じるというデメリットもあります。

転職活動が長期化すると、企業側からは「真面目に転職活動を取り組んでいないのではないか」と不安視されます。このように、転職活動が長引くと、企業側からの第一印象が悪くなるのがデメリットです。

また、転職活動の期間が長くなると、難易度は徐々に上がるため、理由も重要になります。

たとえば、転職活動の期間が長くなった場合、下記のどちらを採用したいと思うでしょうか。

  • 「転職活動の期間が長くなった理由は、資格取得をしていたからです。」
  • 「転職活動の期間が長くなった理由は、アルバイトを始めながら進めていたからです。」

上記の場合、資格取得を目指していた人を採用する企業がほとんどです。

企業は、求職者が転職活動期間中にどのような行動をしていたのかも、評価の対象となります。

そのため、仕事を辞めてから転職活動を始める人際に、転職先がすぐ決まらない場合は、なぜ長引いたのか説明できる理由が必要となります。

高橋 宇内氏

転職活動の期間が長引いてしまう人は、いまの転職活動に改善すべき点があるでしょう。そんなときは、自己分析で現状を見つめ直して再スタートするのがおすすめです。

精神面のストレスが大きい

精神面のストレスが大きくなるのも、仕事を辞めてから転職活動を開始するデメリットです。

転職活動を始めてすぐ転職先が決まれば、ストレスは少ないでしょう。

しかし、転職先が決まらず活動期間が長引いてしまうと、徐々にストレスは大きくなります。

ストレスが増えると、企業の選定や希望条件に対する妥協が生じやすくなり、思い描いていた転職活動とは異なる結果になる可能性が高くなります。

転職先がミスマッチであったり、自身のキャリアビジョンと合わなかったりすることも考えられます。

転職活動で精神面のストレスが増えても、根気強く進めた方が、将来のためになるでしょう。

もし転職活動がつらくなった場合は、友人や転職エージェントに相談するのがおすすめです。

高橋 宇内氏

一人で抱え込まずに、信頼できる人々に支えてもらうことも大切です。

仕事を辞めてから転職活動を開始するメリット

続いては、仕事を辞めてから転職活動をするメリットについて解説します。

仕事を辞めてから転職活動を開始しても、いくつかのメリットがあります。

そのため、仕事を辞めてから転職活動を開始するメリットとデメリット、どちらも理解したうえで進めるのがおすすめです。

本記事では、仕事を辞めてから転職活動を開始する下記4つのメリットについて解説します。

  • スケジュール調整がしやすく転職活動を優先できる
  • 転職活動に専念でき情報収集などに時間を使える
  • 時間が空くことで自己分析などに時間を割ける
  • 失業保険を利用できる

スケジュール調整がしやすく転職活動を優先できる

スケジュール調整がしやすく転職活動を優先できるのは、仕事を辞めてから転職活動をするメリットです。

転職活動は、志望先の企業から採用してもらうために、自己分析や企業・業界研究、書類作成など、時間を確保しなくてはいけません。

仕事を辞めた後であれば、転職活動に集中できるので、選考対策に時間を割けるでしょう。

とくに転職活動では、自己分析や企業・業界研究に時間を使う必要があります。

時間が確保できれば、転職後にミスマッチが起こるリスクを抑えられ、納得した企業に転職できる可能性が高まります。

また、仕事を辞めると、転職期間中にスキルアップや資格取得に向けた勉強時間の確保ができます。

自分のレベルを上げてから転職活動を行えば、より高待遇の企業に転職できる可能性もあります。

ただし、転職期間が長引くと、焦ってしまうケースも考えられるため、収入面などの現状を分析したうえで決めるのがおすすめです。

高橋 宇内氏

会社を辞めてから転職活動を進めると、不安が溜まりやすくなるので、転職に関する悩みは転職エージェントに相談しましょう。

転職活動に専念して情報収集などに時間を使える

転職活動に専念して情報収集などに時間を使えるのも、仕事を辞めてから転職を開始するメリットです。

転職活動に失敗する人は、企業や業界研究が不十分であるケースがよくあります。

一方、転職活動に成功する人は、企業や業界研究を徹底的に行い、自分との相性を見極めています。

仕事を辞めてから転職活動を行えば、企業や業界研究などの情報を集める時間が確保できるので、転職後ミスマッチのリスクを抑えられるでしょう。

現職を続けながら転職活動をすると、時間が取れずに情報収集できない可能性があります。

そのため、企業や業界研究などの時間が増えるのは、仕事を辞めてから転職活動をするメリットだと言えます。

高橋 宇内氏

転職活動を成功させるには、情報収集はとくに大切です。

志望する業界や職種、企業など、気になる情報を徹底的に調査すれば、ミスマッチを防いで転職活動ができます。

時間が空くことで自己分析などに時間を割ける

時間が空くことで自己分析などに時間を割けるのも、仕事を辞めてから転職活動をするメリットです。

自己分析は、企業や業界研究と並行して進めるべきです。仕事を辞めていれば、時間を自由に使えるので、十分な自己分析が可能です。

自己分析を行うことによって、自分に合った企業や職種を見つけ、ミスマッチを避けることができます。

また、自己分析で自分の強みやアピールポイントが明確になれば、面接でスムーズに回答できます。

自己分析が不十分なまま転職活動を進めると、ミスマッチが起きるだけでなく、面接での合格も難しくなる可能性があります。

そのため、自己分析に十分な時間を割くことは転職活動において重要です。

高橋 宇内氏

ミスマッチが起きるのは、自己分析不足が原因である可能性が高いです。

志望した企業や業界に転職するためには、徹底した自己分析を行うようにしましょう。

失業保険を利用できる

現在の勤め先で雇用保険に加入している方は、退職後に失業保険を受給できるメリットがあります。

仕事を辞めてからの転職活動となると金銭的な不安は避けられませんが、失業保険を利用できれば、受給期間は安心して転職活動を続けられるでしょう。

雇用者側の都合で退職したことを「自己都合による退職」といい、失業保険は以下のように給付されます。

給付額 退職前6ヵ月間の賃金日額の約50%~80%
給付日数 雇用保険の被保険者期間によって90日~150日
受給要件 退職前の2年間に雇用保険の被保険者期間が通算12ヵ月以上あること
給付時期 手続き後、7日間の待期期間と2ヵ月間の給付制限期間が経過してから
手続き方法 ハローワーク窓口で求職申し込みをおこない、離職票を提出
【参考記事】雇用保険手続きのご案内|ハローワークインターネットサービス

失業保険は約35ヵ月にわたって受給できるため、転職活動が長引いた際に経済的な不安を和らげてくれるでしょう。金銭的な焦りが原因となって転職先を妥協して決める事態も防止できるはずです。

とはいえ、失業保険をもらえる期間は限られており、人によっては失業保険を受給できないかもしれません。

そのような場合、転職活動が長期化してしまうと貯金を切り崩しながらの生活を余儀なくされてしまいます。

経済的な不安は精神面の不安にもつながり、転職活動に悪影響を及ぼす可能性もあるでしょう。

失業保険は失業者にとって心強いものですが、頼りにしすぎないよう注意し、できるだけ早期に転職を決められるように転職活動を進めていくのが重要です。

高橋 宇内氏

求職者の中には、失業保険の存在に気付かない人も少なくありません。失業保険は求職者にとっても安心材料になります。

ただし、失業保険に頼りすぎるのではなく、早期に転職先が決められるように活動しましょう。

転職先が決まってから仕事を辞めるデメリット

転職先が決まってから仕事を辞めると、安心感があるように思えますが、いくつかのデメリットがあります。

デメリットを理解したうえで転職活動をしないと、後悔する可能性もあります。

そのため、転職先が決まってから仕事を辞めるデメリットも把握しておくことが重要です。

本記事では、転職先が決まってから仕事を辞めるデメリットについて、下記3つを解説します。

  • 仕事と転職活動の両立が多忙になる
  • 急募の求人だと選考で不利になる可能性がある
  • 転職に必要なスキルや資格を身につける時間がない

これから転職活動を始める人は、ぜひ参考にしてください。

仕事と転職活動の両立が多忙になる

転職先が決まってから仕事を辞めるデメリットとして、仕事との両立が多忙になることがあげられます。

転職活動は、自己分析や企業・業界研究、選考対策など、さまざまな準備が必要です。

しかし、現職を続けながら転職活動をすると、時間の確保が難しくなります。

もし、仕事を辞めないで転職活動を開始する場合は、就業時間後または休日に進めなくてはいけません。働きながら転職活動を続ける人は、焦らずマイペースで進めるのがおすすめです。

また、転職活動に時間が割けない人は、転職エージェントを利用するのがおすすめです。

転職エージェントを活用すれば、時間が少ない中でも書類作成や企業研究をサポートしてくれるので、効率的に進められます。

仕事と転職活動の両立で多忙になる人は、進め方を工夫すると負担を減らして行えるでしょう。

急募の求人だと選考で不利になる可能性がある

急募の求人だと選考で不利になるのも、転職先が決まってから辞めるデメリットです。

急募の求人は、迅速な対応ができる人材を必要としているため、仕事を続けながら転職活動をする人によっては不利になります。

もし急募の求人に応募する場合は、事前に履歴書や職務経歴書を作成し、面接対策の準備を整える必要があります。

しかし、転職先が決まってから辞める場合、十分な時間を確保して準備するのが難しくなるかもしれません。

急募の求人に対して他の求職者と比べると、アピールが不十分になる可能性があります。

このように、転職先が決まってから辞めようと考えている人は、急募の求人だと不利になる可能性が高くなります。

しかし、急募の求人以外にも魅力的な企業はあるので、焦らず転職活動を進めるのがおすすめです。

転職に必要なスキルや資格を身につける時間がない

転職に必要なスキルや資格を身につける時間がないのも、転職先が決まってから仕事を辞めるデメリットです。

転職においては、スキルや資格を持っていると有利に進められます。

しかし、転職先が決まってから辞める場合は、スキルや資格を身につけるための時間が限られてしまう可能性があります。

新しい職種や業界に転職する際、必要なスキルや資格を習得するための時間が必要です。

たとえば、専門的な知識や技術を身につけるには、研修や学習期間が必要であり、一定の時間を確保しなくてはいけません。

ただし、必ずしも転職に必要なスキルや資格を身につける必要はありません。転職先の求める人物像に合わせて、成長意欲や学習能力をアピールするのも大切です。

転職後にも、スキルアップや資格取得の機会があります。

仕事を辞めないで転職活動をする人は、自分にできる行動を考えて進めるようにしましょう。

転職先が決まってから仕事を辞めるメリット

続いては、転職先が決まってから仕事を辞めるメリットについて解説します。

転職活動をするうえで大切なのは、メリットとデメリットを理解して決断することです。

これから転職する人は、仕事を辞めてから転職活動をするデメリットだけでなく、下記のメリットも把握したうえで判断するのがおすすめです。

これから転職活動を開始する人は、ぜひ参考にしてください。

  • 収入があるので安心して転職活動に臨める
  • 希望の企業が見つかるまで長期戦が可能
  • 転職先を決めておくことで引き止めを断りやすくなる

収入があるので安心して転職活動に臨める

転職先が決まってから仕事を辞めることによるメリットの一つは、収入があるために安心して転職活動に臨むことができることです。

仕事を辞めてから転職活動をする場合、金銭面の焦りから妥協して転職先を決めてしまう可能性があります。

一方、定期的な収入があれば、生活費などの日常的な心配を軽減できます。

転職活動でお金に対する不安が消えると精神的な余裕が生まれるので、焦って転職先を選んでしまうリスクを減らせるはずです。

転職活動が終わる期間はわからないので、経済的な面で安心感を得られるのは、ミスマッチを避ける予防策とも考えられます。

また、働きながら転職活動をする人は、転職エージェントの活用がおすすめです。

転職エージェントを利用すれば、企業や業界についての情報を提供してもらえるので、自己分析などに集中して時間を使えます。

このように転職エージェントを活用すれば、時間に余裕を持ちながら効率的な活動が可能です。

仕事を辞めずに転職活動を行う場合は、時間の使い方を工夫して進めると、有意義に進められるでしょう。

長期的に転職活動を行える

希望の企業が見つかるまで長期的に転職活動を行えるのも、転職先が決まってから仕事を辞めるメリットです。

仕事を辞めた後に転職先を探し始めると、できるだけ早く転職先を決めないと経済的にも厳しくなります。

一方、仕事を辞める前に転職先を決めるのであれば、転職までのブランクが空いたり経済的な心配が減ったりするので、長期的な転職活動が可能です。

転職市場は日々変化しており、希望の企業や条件に合う求人がすぐに見つかるとは限りません。

そのため、転職先が決まってから仕事を辞めれば、焦らず慎重な選択ができます。適切な転職先を見つけるためには、時間がかかる場合もあるので、長期戦で戦えるのは大きなメリットだと言えるでしょう。

ただし、時間に余裕があると転職活動がだらけてしまう可能性もあります。転職活動が長引くと本来の目的を失う可能性も考えられるので、明確な理由が無くならないように注意が必要です。

転職先を決めておくことで引き止めを断りやすくなる

転職先を決めておくことで引き止めを断りやすくなるのも、転職先が決まってから仕事を辞めるメリットです。

現職で働きながら転職活動を行う場合、上司や同僚、チームメンバーなど、周囲の人々に転職の意思を伝える必要があります。

その際、先輩社員から「あと1ヶ月働いてほしい」など、就業期間の延長を交渉されるケースも珍しくありません。

断るのが苦手な人だと了承する可能性もありますが、希望する転職先が見つかっていれば、現職での引き止めの誘いに対して断りやすくなります。

転職先が既に決まっていると、他のオファーや引き止めの誘いに対しても、冷静な判断ができます。

十分な時間を確保して円満な退職手続きを行うことで、現職との関係を良好な状態で転職できます。

ただし、転職先が決まってから辞める場合の注意点もあります。

社内の人間関係や業務への影響を考慮し、適切なタイミングで辞表を提出するのが重要です。また、雇用契約や労働法の規定に基づき、適切な通知期間や手続きを行う必要もあります。

転職先が決まってから辞めるメリットを最大限活用するには、計画的に行動し、自分のキャリア目標や転職先の要件を明確にすることが大切になるでしょう。

転職活動において年代別に注意すべきポイント

転職活動では、年代によって求められるスキルや注意すべきポイントが異なります。

この章では、年代別に分けて、転職活動の取り組み方を解説します。

第二新卒・20代|ポテンシャルを重視される

まだキャリアが浅い第二新卒や20代の若手社員の場合、スキルや経験よりもポテンシャルを重視して採用されることが多い傾向にあります。

これまでの実績をもとに、成長のための努力を惜しまない人材であることや、熱意をもって働けることをアピールすると効果的でしょう。

また、20代の転職は求人数が多いものの、ただ闇雲に応募しても採用される可能性は低いかもしれません。

希望する条件に優先順位をつけ、絶対に譲れないポイントを明確にしておくと応募企業を選びやすくなるはずです。

さらに、実務経験を問わず将来性に期待して採用される傾向にある20代は、未経験の業界や職種にも挑戦しやすいでしょう。

30代|即戦力となるかが重視される

30代の転職では、即戦力が重視される傾向にあります。

これまでの経験や実績と関連づけて、転職先でもすぐに活躍できる人材であることをアピールすると効果的です。

具体的なエピソードや数字を交えて説明すれば、実際に転職先で働く姿を面接官にイメージしてもらいやすくなるでしょう。

ただし、20代とは異なり、30代の転職ではまったく未経験の業界・職種への応募は不利になる可能性があります。

自己分析とこれまでの経歴の振り返りを入念におこない、志望求人と関連づけられる点を見つけるのがポイントです。

30代になると、現職で重要な業務に関わっている方もいるでしょう。

転職開始のタイミングを決める際には、転職のゴール時期をプロジェクトの終結時期に合わせるなど、現在の職場に迷惑をかけないような配慮も必要です。

40代|マネジメント経験や専門性が求められる

40代の転職では、20代や30代に比べて求人の選択肢が少なく、思っていた以上に転職活動が難航するかもしれません。

転職活動が長期化する可能性もあるため、転職先が決まってから退職するのが賢明でしょう。

40代の転職活動では、30代以上に経験やスキルが重視されます。

特に、マネジメント経験があったり、高い専門性を有していたりする方は、それらを活かせる求人に応募するとスムーズに転職できる可能性が高いでしょう。

人によっては年収アップや管理職としての転職を目指せることも、40代の転職の特徴といえます。

仕事を続けながら転職活動を進めるときのコツ・ポイント

仕事を辞める前に転職活動を開始する際には、いくつか注意すべきポイントがあります。

転職を成功させるためには、次の2点に注意しましょう。

いつまでに転職を成功させたいかスケジュールを立てて行動する

仕事を辞めずに転職活動をする場合、計画的に進めることが重要です。

転職活動を闇雲に始めても、時間的拘束が生まれるだけで負担が増える可能性も考えられます。

フルタイムで働きながら転職活動に時間を割くことは、簡単ではありません。

だからこそ、あらかじめスケジュールを組んで計画的に行動することが大切でしょう。

スケジュールを立てる際の目安は、以下のとおりです。

転職活動の内容 目安期間
自己分析・企業研究などの準備

2週間~2ヵ月

履歴書・職務経歴書の作成
応募企業の選定~決定


1~2ヵ月

面接準備~面接
内定
引き継ぎなどの退職準備~退職 1~2ヵ月
入社 --

上記のように、転職活動を開始してから次の会社に入社するまでには、36ヵ月の期間を要します

積極的に行動しなければより長く時間がかかることもあるため、目標を立てて効率的に転職活動を進めましょう。

転職エージェントに登録する場合には、「〇ヵ月以内に転職したい」「〇月までに〇社以上面接を受けたい」など、具体的な目標数値を提示すると有効です。

転職活動をしていることを会社の人に話さないようにする

転職活動中であることは、社内の人に話さないほうがいいでしょう。

万が一、転職活動がうまくいかずに現職に残る場合、居心地が悪くなってしまう可能性があるからです。

また、人事に関する情報は基本的に公表されるまで秘密にするのがマナーとされています。

信頼できる相手であっても、社内の噂話はすぐに広まるものです。

転職先が決まり退職が確定してから、徐々に周囲に報告するようにしましょう。

仕事を辞めてから転職活動をするときに知っておきたい注意点・ポイント

仕事を辞めてから転職活動を開始する場合にも、注意すべきポイントがいくつかあります。

転職を計画的に進めるためにも、仕事を辞める前から少しずつ準備を進めることが大切です。

退職後に転職活動を開始する際のポイントは、次の4つです。

生活費を貯金しておく

仕事を辞めてから転職活動する場合、生活費が不足しないようにあらかじめ貯金しておきましょう。

転職活動にかかる期間は、短くても1ヵ月、長いケースでは半年近くにもなります。

つまり、その期間無収入でも生活できるだけの貯蓄が必要になるのです。

お金がない状態で転職活動をすると、心の余裕を失ってしまい、良い結果につながらない可能性もあります。

落ち着いて複数の選択肢を比較したうえで最適な職場を選ぶためにも、在職中に退職後の生活資金を確保しておき、転職活動に専念できる環境を作っておきましょう。

家族に納得してもらう

所帯をもっている場合には、とくに家族に納得してもらうことが大切です。

仕事を辞めてから転職活動をする場合、最短でも1ヵ月程度は無収入になるため、生計をともにする家族がいれば経済状況を考慮する必要があります。

退職してから転職活動を開始する場合、いつまでに転職が完了するのか、いつから再び収入が戻るかなどの計画を家族に共有しておきましょう。

失業保険を利用する

仕事を辞めてから転職活動をする場合、失業保険を受給できる可能性があります。

無収入になってしまう期間に、少しでもお金を得られれば心に余裕が生まれるでしょう。

失業保険を受け取るためには、ハローワークでの手続きが必要です。次の受給要件のどちらにも当てはまる方であれば、誰でも失業保険が受けられます。

ハローワークに来所し、求職の申込みを行い、就職しようとする積極的な意思があり、いつでも就職できる能力があるにもかかわらず、本人やハローワークの努力によっても、職業に就くことができない「失業の状態」にあること。

引用元:受給要件|基本手当について|ハローワークインターネットサービス

離職の日以前2年間に、被保険者期間(補足2)が通算して12か月以上あること。
ただし、特定受給資格者又は特定理由離職者については、離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6か月以上ある場合でも可。

引用元:受給要件|基本手当について|ハローワークインターネットサービス

なお、自己都合の退職の場合、失業保険の給付までに7日間の待機期間と2ヵ月間の給付制限期間が設けられています。

手続き後、実際に失業保険を受け取れるのは2ヵ月以上先になるため、注意が必要です。

【参考記事】雇用保険手続きのご案内|ハローワークインターネットサービス

【転職方法】仕事を辞めたあとに転職活動するにはどうすればいい?

退職後に転職活動をする方法としては、ハローワーク」「転職サイト」「転職エージェント3つが考えられます。

それぞれの特徴を詳しく紹介します。

ハローワークに登録する

ハローワークは、厚生労働省が運営する施設で、国民に雇用機会を供給することを目的としています。

ハローワークの利用は無料で、相談窓口で総合的な就職に関する相談が可能です。

自己分析や応募書類作成・面接対策のサポートも受けられるため、初めての求職でも心強く支援してもらえるでしょう。

また、地域に密着した施設であるため、地元求人に強いメリットもあります。

なお、前述した失業保険を受けるためには、求職活動の一環としてハローワークで仕事を探す必要があります。

【参考記事】ハローワークインターネットサービス

転職サイトから応募する

転職サイトとは求人が掲載されているサイトのことで、気に入った求人に自分で応募して転職活動を進める仕組みです。

好みの条件で絞り込んで仕事を見つけられるため、条件を重視する方におすすめできます。

また、ハローワークや転職エージェントのように対面で話す必要もないため、自分のペースで転職活動を進めたい方に最適な方法ともいえます。

ハローワークや転職エージェントほどのサポートはありませんが、求人数の多い転職サイトであれば、広い選択肢の中から希望条件に合う転職先を見つけられるでしょう。

転職エージェントを利用する

転職エージェントとは、キャリアアドバイザーのサポートを受けながら転職活動を進められるサービスです。

利用は無料で、求人の紹介のほか、応募書類の添削、面接対策などの転職支援が充実しており、今後のキャリアプランに関するアドバイスも受けられます。

転職エージェントでは、スキルや経験に応じて求人を提案してもらえるため、キャリアアップを目指して転職する方に最適といえるでしょう。

一般には公開されていない非公開求人を保有している転職エージェントもあり、より条件のいい転職先が見つかる可能性もあります。

転職活動を始める時期

仕事を続けながら、または退職してからでも、転職活動にはそれなりの時間がかかります。

転職活動にかかる期間の目安や転職経験者が転職先を決めた時期などから、自身にとって最適なタイミングを考えてみてください。

転職活動にかかる期間

転職のある程度のゴール時期を前もって決めておくと、目標から逆算して効率良く転職活動を進めていけます。

転職活動にかかる期間は、おおむね以下のとおりです。

転職準備期間 ・自己分析
・応募書類の作成
・求人情報の収集
2週間~2ヵ月
転職活動期間 ・求人への応募
・企業研究
・面接
1~2ヵ月
退職準備期間 ・内定
・引継ぎなどの退職準備、退職
・入社
1~2ヵ月

転職活動全体でみると、目安として36ヵ月程度の期間を要します。

応募や面接などの企業との直接のやりとりだけでなく、自己分析や企業研究にも十分に時間をかけると、納得感のある転職を実現できるでしょう。

目安期間を参考に転職活動の開始時期を逆算し、計画性をもって転職活動に取り組んでください。

転職活動を始めるタイミング

2022年9月に公開された株式会社リクルートによる調査によると、2050代の正社員で転職を経験したことがある人のうち、転職先が決まる前に前職を退職した人は年代にかかわらず4割を超えていることが明らかになりました。

転職先入社のタイミングについて|就業者の転職や価値観等に関する実態調査2022 第1弾|リクルート
引用元:転職先入社のタイミングについて|就業者の転職や価値観等に関する実態調査2022 第1弾|リクルート

また、転職活動を開始してから内定が決まるまでの期間について、転職先が決まる前に前職を退職した人は平均3.8ヵ月、転職先が決まってから退職した人は平均4.0ヵ月と、大きな差はないようです。

転職先入社のタイミングについて|就業者の転職や価値観等に関する実態調査2022 第1弾|リクルート
引用元:転職先入社のタイミングについて|就業者の転職や価値観等に関する実態調査2022 第1弾|リクルート

これらの結果より、転職活動を開始するタイミングによって採用の結果が左右されたり、活動期間が長引いたりする可能性は低いといえるでしょう。

業務の忙しさや年齢、経済状況などから転職活動のタイミングを決めるといいかもしれません。

入社までの期間にも注意

転職活動をおこなううえで忘れてはならないのは、内定から入社までの期間です。

内定が決まると、転職先との条件交渉や入社日の調整と同時に、現職での退職手続きや引き継ぎ、有給休暇の消化をする必要があります。

目安としてかかる期間はおおむね12ヵ月程度です。

特に、企業によっては退職の意思表示のタイミングが就業規則で定められていることもあるため、あらかじめ確認したうえで、転職活動のスケジュールを立てるといいでしょう。

仕事を辞める前・後であっても転職エージェントへの相談がおすすめ

自己流で転職活動を進めてしまうと、予想以上に時間がかかったり、企業研究や自己分析がうまくできなかったりする可能性があります。

転職活動を少しでも有利に進めたいのであれば、転職エージェントの利用を検討するといいでしょう。

転職エージェントとは、プロのキャリアアドバイザーが転職を支援してくれるサービスのことで、希望に沿った求人の紹介を受けられたり、一般には公開されていない「非公開求人」を紹介してもらえたりと、多数のメリットがあります。履歴書・職務経歴書の添削や面接対策をしてくれるエージェントもあり、頼れる存在となって転職活動をサポートしてくれるでしょう。

各エージェントにはそれぞれに特徴や得意分野があるので、34つのエージェントに登録して幅広い情報を得るのがおすすめです。ここからは、特におすすめの3つの転職エージェントについて紹介します。

リクルートエージェント

リクルートエージェント

転職支援実績No.1であるうえ、業界最大規模の求人数を保有するのが、株式会社リクルートが運営するリクルートエージェントです。総求人数は約64万件(2023317日時点)と、圧倒的な保有数を誇ります。
【参考記事】リクルートエージェント公式サイト

求人数が多いと、それだけ希望に合う企業を見つけられるチャンスが膨らむため、まずは登録しておきたいエージェントといえるでしょう。

公開求人数 36万5,027件(2023年3月17日時点)
非公開求人数 27万5,347件(2023年3月17日時点)
対象地域 全国
運営会社

株式会社リクルート

マイナビエージェント

マイナビエージェント

マイナビエージェントの特徴はキャリアアドバイザーによるきめ細かい転職支援にあり、オリコン満足度調査で1位を獲得しているほどです。自己分析から面接のアドバイスまで手厚くサポートしてもらえるので、初めての転職活動でも安心して取り組めるでしょう。
【参考記事】マイナビエージェント公式サイト

特に2030代の転職向けの求人に強みがあり、若い世代の転職にもおすすめできるエージェントです。

公開求人数

6万3,478件(2023320日時点)

非公開求人数

1万8,072件(2023年3月20日時点)

対象地域 全国
運営会社 株式会社マイナビ

doda

業界最高レベルの求人数を誇るのが、パーソルキャリア株式会社が運営するdodaです。2023320日時点で23万件もの求人を保有しています。

dodaは転職サイト・転職エージェントの機能の両方を持ち合わせているのが特徴で、キャリアアドバイザーの支援を受けつつ、自分で応募を進めることも可能です。

スキル・経験を登録すると企業からスカウトが届く「スカウトサービス」もあり、自分で求人を探す手間を省けるため、仕事のかたわらでの転職活動にもおすすめできます。

求人総数

22万9,667件(2023320日時点)

非公開求人 あり
対象地域 全国
運営会社

パーソルキャリア株式会社

まとめ|仕事をやめてからの転職はリスクが大きい

本記事で解説したように、仕事を辞めてから転職活動をするとリスクが大きくなります。ただし、仕事を辞めてから転職した方がいいケースもあります。

これから転職する人は、仕事を辞めた場合のメリットとデメリットを理解してうえで決断をしないと、ミスマッチを引き起こす可能性があるでしょう。

ミスマッチによって早期離職を防ぐためにも、自己分析や企業・業界研究、選考対策を徹底する必要があります。1人で転職活動を進めるのが不安な人は、本記事で解説した転職エージェントがおすすめです。

転職エージェントを活用して、自分が納得する転職先を見つけましょう。

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株式会社アシロ

CAREERUPSTAGE編集部

転職サイトやエージェントは何を選ぶかではなく、『どう使いこなすか』にフォーカスしたWEBメディア。株式会社アシロの転職メディア編集部による、転職エージェントの賢い『使い方』とキャリアアップ実現の方法論を解説。