「職場いじめにあっていて悩んでいる」
「職場いじめで辞めたらその後はどうしたらいい？」

こんなふうに感じていないでしょうか。

職場でいじめにあい、乗り越えられずに悩んでいる方や、対処方法がわからず苦しんでいる方は少なくありません。

しかし、いじめてくるような人間がいる会社は、すぐに退職するべきだといえます。

この記事では、職場いじめにあったら退職すべき理由について解説しています。乗り越え方やその後の対処法も紹介しているため、参考にしてください。

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職場いじめは逃げるが勝ち！すぐに退職したほうがいい理由

もし職場で次のような目にあっているなら、すぐに退職したほうが良いです。

上記は立派な「職場いじめ」に該当します。

厚生労働省によると、令和4年度の総合労働相談コーナーへの相談件数において、「いじめ・嫌がらせ」がもっとも多く、職場いじめは珍しいことではありません。

しかし、職場いじめをなくすことが難しいことも事実です。

職場いじめは自分の努力で解決できることばかりではなく、会社の環境や複雑な人間関係など、原因は多岐にわたります。

放置すると心身に支障をきたし、うつ病やパニック障害、PTSDなどに発展する恐れもあるのです。

相手を変えることはできませんが、環境は変えられます。

上司や人事にかけあって異動させてもらうのも手段の一つですが、それでもダメなら、退職して人間関係をリセットするのが最善手といえるでしょう。

職場いじめで退職に追い込まれやすい人の特徴3つ

職場いじめで退職に追い込まれやすい人の特徴は、次の3つです。

真面目でおとなしい

真面目でおとなしい人は、自分の意見を前面に出すことがないため、いじめの標的になりやすいといえます。

中には、おどおどした態度や手抜きをしない姿勢が気に入らないと感じる人もいるでしょう。

真面目にやっていることで反感を買うのはおかしな話ですが、合わない人がいる職場からは離れるべきです。

仕事ができない

仕事ができない人も、まわりに負担をかけるためいじめられやすいといえます。

入社したてや研修期間で、まだ仕事に慣れていない場合は仕方ないものの、何年も勤めているのに同じミスが続くような場合は、周囲の反感を買ってしまうでしょう。

能力が高く目立ちやすい

反対に、能力が高く目立ちやすい人は、周囲に妬まれていじめにあう可能性があります。

見た目や成績が優れているとそれだけで目立ちやすく、上司に取り立てられる場面もあるでしょう。嫉妬心から嫌がらせをされたり、あらぬ噂を流されたりして、会社にいづらくなるケースもみられます。

職場でいじめや嫌がらせにあったときの乗り越え方5つ

職場でいじめや嫌がらせにあったときの乗り越え方は、次の5つです。

いじめる相手と関わらない

基本的に、いじめてくる相手とは関わらないのが一番です。

業務上の関わりが避けられない場面があっても、仕事は仕事としてきちんとおこない、それ以外で無理して関わる必要はありません。

相手にしたり反応があったりすると、相手はますます図に乗ります。いじめにいちいち反応せず、無視してやり過ごしましょう。

まわりの人に相談する

まわりの人に相談するのも方法の一つです。

会社にいじめてくる人がいるなら、味方してくれる人もきっといるはずです。

上司や人事に相談し、上の人間から指導や注意をしてもらうことも有効でしょう。

また、いじめの事実が明るみに出れば、自分や相手の配置換えを検討してもらえるかもしれません。

退職する前に、環境を変えられるかどうかを試してみる価値はあるでしょう。

証拠を集める・残す

悪質ないじめであれば、次のように証拠を集めて残しておくことが大切です。

日常的にいじめがあったことを証明するため、継続的に記録するようにしてください。

また、いじめが原因で心身を患った場合は、病院の診断書も有効な手段になります。

会社の相談窓口や外部の相談窓口に訴える

証拠を集めたら、会社の相談窓口や外部の相談窓口に訴えることも方法の一つです。

企業にはハラスメントの相談窓口の設置が義務づけられており、労働契約法第5条に「職場環境配慮義務」があるため、会社に対応を求めることができます。

それによって異動させてもらえたり、いじめが悪質であれば相手が懲戒解雇になったりする可能性もあるでしょう。

また、外部の相談窓口には次のものがあります。

自分の状況を伝え、どのように対処すべきか判断を仰ぐのもおすすめです。

労基に訴える場合は証拠が必須

労働基準監督署（労基）にパワハラとしていじめを訴えることもできますが、その場合は証拠が必須となります。

また、労基が会社に処罰を与える権限はないため、会社への指導・勧告程度となる可能性は否めません。

弁護士に相談する

職場いじめをパワハラとして訴えたい場合は、弁護士に相談する方法もあります。

その場合、弁護士費用は50〜100万円程度、慰謝料は30〜100万円程度が相場です。

そのため、慰謝料に対して弁護士費用が見合わない可能性があります。

また、損害賠償請求できるのはよほど悪質なケースであり、訴訟を起こしても請求が認められるとは限りません。

相手や会社に法的責任をとらせたいという強い意志があっても、費用がかかることや負けるリスクがあることは覚えておきましょう。

職場いじめで退職する際にできること5つ

職場いじめで退職する際は、次のことを実践してください。

体調を崩した場合は傷病手当金を申請する

いじめが原因で体調を崩した場合は、会社の健康保険で傷病手当金を請求できます。

傷病手当金は、会社を連続して3日間以上休むと、4日目以降の休んだ日に対して次の金額が支給されます。

退職前から受け取っていれば、退職してもそのまま継続でき、最大で18ヶ月の受給が可能です。

そのため、いったん休職し、傷病手当金をもらいながら療養するのも方法の一つでしょう。

参考：全国健康保険協会「病気やケガで会社を休んだとき（傷病手当金）」

労災認定が受けられるか検討する

職場いじめが原因で病気になった場合、労災認定が受けられるかも検討しましょう。

ただし、うつ病やパニック障害など目に見えない病気では客観的な判断が難しいため、認定のハードルは高めです。

厚生労働省の精神障害の労災認定基準としては、次の3つが定められています。

1. 認定基準の対象となる精神障害を発病していること
2. 認定基準の対象となる精神障害の発病前おおむね6か月の間に、業務による強い心理的負荷が認められること
3. 業務以外の心理的負荷や個体側要因により発病したとは認められないこと

引用：厚生労働省

心理的負荷の程度は弱・中・強とあり、さまざまな具体事例に照らし合わせて判断されます。必ずしも認定を受けられるとは限らない点に注意してください。

当面の生活費を貯めておく

退職する前に、当面の生活費を貯めておくことも重要です。

退職後にもらえる給付金として、失業保険（基本手当）や傷病手当などがありますが、転職までの期間が長くなる場合は不十分な可能性があります。

その場合でも困らないよう、可能な限り準備をした上で退職手続きを進めてください。

体調に問題がなければ転職活動を進めておく

体調に問題がなくすぐに働けるようなら、在職中に転職活動を進めておきましょう。

退職から間をおかずに転職できれば、空白期間が生まれず収入も途絶えません。

退職前に内定できると、精神的な負担なく辞められます。

関連記事：転職サイトおすすめ比較ランキング【最新版】業界別・職種別に解説

退職理由を自己都合ではなく会社都合にしてもらう

退職理由を自己都合ではなく会社都合にしてもらうことで、失業保険が有利な条件で受けられます。

失業保険は離職理由によって給付条件が異なり、いじめによるパワハラで会社都合退職の「特定受給資格者」に認定される要件は次のとおりです。

特定受給資格者の範囲

2.「解雇」等により離職した者

(10) 上司、同僚等からの故意の排斥又は著しい冷遇若しくは嫌がらせを受けたことによって離職した者、事業主が職場におけるセクシュアルハラスメントの事実を把握していながら、雇用管理上の必要な措置を講じなかったことにより離職した者及び事業主が職場における妊娠、出産、育児休業、介護休業等に関する言動により労働者の就業環境が害されている事実を把握していながら、雇用管理上の必要な措置を講じなかったことにより離職した者

（引用：ハローワーク）

特定受給資格者には給付制限がなく、失業手続きから7日間の待機期間を経て、すぐに失業保険を受け取れます。

職場いじめに対して会社が適切な対応をせず、いじめの証拠がはっきりとあれば、特定受給資格者として認定される可能性があります。

自己都合退職よりも給付条件が優遇されるため、泣き寝入りせず会社都合退職にしてもらうことを目指しましょう。

職場いじめにあったら退職代行で即日退職しよう

職場いじめにあったら、退職代行で即日退職するのも方法の一つです。

いじめの相手によっては、退職が言い出しづらかったり辞めづらかったりする場合もあるでしょう。

退職代行を利用すると、退職の通知を代わりにおこなってくれるため、上司や同僚と顔を合わせずに辞められます。

書類手続きや貸与品の返却は郵送ででき、必要な場合は有給休暇の消化や未払いの残業代の請求なども依頼可能です。

なにより、早ければその日のうちに退職が完了するため、これ以上いじめを我慢せずに済むのが大きなメリットです。

もちろん、法律に準じたサービスであり、利用に問題はありません。

どうしても耐えられなくなったら、退職代行で即日退職することも検討してみてください。

関連記事：退職代行おすすめ23社比較ランキング【2024年10月】サービス内容や料金・評判を解説

職場いじめで退職したらその後はどうする？

職場いじめで退職した場合、その後はどうしたらいいか迷う方もいるでしょう。

すぐに働くかそうでないかに応じて、以下のことを検討してみてください。

次の仕事が決まっていれば転職する

すでに転職活動を進めており、内定しているならすぐに転職しましょう。

環境や人間関係が変われば当然いじめもなくなり、自分自身の気分も一新できます。

また、思い切って業種を変更したら、いじめの少ない業界で気楽に働けるようになったという人も多くいます。

風通しがよく働きやすい会社はこの世にたくさんあるため、より自分に合った職場への転職を目指しましょう。

次の仕事が決まっていなければ失業保険を受給する

働く意志はあるものの、まだ次の仕事が決まっていなければ、失業保険を受給しましょう。

失業保険は、退職時に会社から発行される離職票などの必要書類を揃え、ハローワークで手続きをおこないます。

離職理由や雇用保険の被保険者期間によって、条件や金額、給付日数が決定する仕組みです。

一般的には、これまでもらっていた給与の50〜80%の金額が、90日〜給付されます。

失業保険をもらいながら、いじめのない働きやすい職場を見つけましょう。

関連記事：失業手当（失業保険）はどんな制度？計算方法や条件・期間・もらい方までくわしく解説

失業保険の申請でお困りの方は失業保険サポートがおすすめ！

失業保険の申請に困っているなら、失業保険サポートの利用がおすすめです。

通常3ヶ月の給付のところ、利用することで10ヶ月もらえることもあります。

また、最大120万円の再就職手当が一括でもらえる可能性があることもメリットです。

無料Web相談会やLINE相談ができるため、ぜひ検討してみてください。

社会保険給付金を受給する

このほか、退職後は社会保険給付金の受給が可能です。

社会保険給付金とは、失業保険や再就職手当、傷病手当金の総称です。

うまく組み合わせると、失業保険だけもらうより多くの給付が受けられます。

手続きが複雑なため、社会保険給付金サポートなどを利用するといいでしょう。

すぐに働けない場合は傷病手当を受給する

いじめによるうつ病などの症状があり、すぐに働けない場合は雇用保険の傷病手当を受給しましょう。

失業保険は「すぐに働けるが失業中の人」がもらえるのに対し、傷病手当は「病気やケガで働けない人」が対象です。

失業保険と同様に失業手続きが必要で、もらえる金額に変わりはありません。

傷病手当を受給する条件は、15日以上連続して働けない期間があることです。

くわしくは以下の記事で確認してください。

関連記事：雇用保険の傷病手当とは？受給条件や期間・失業保険との関係を解説

まとめ

職場いじめに悩む人は多く、いじめにあいやすい人の傾向が存在することは確かです。

しかし、どんないじめであっても、いじめる人が悪いことも事実です。

職場環境の改善や証拠を残すなどの努力をして、それでも改善しなければ、そのような会社は退職したほうが良いといえます。

いじめによるパワハラがあったと会社に認めさせ、会社都合退職にできれば、失業保険も有利な条件で受けられます。

職場いじめを我慢して心身を患う前に、退職するのが自分のためです。

自分で辞めづらい、すぐにでも辞めたいといった場合は、退職代行で即日退職することも検討しましょう。