薬剤師の転職を検討する際に「できるだけ多くの選択肢の中から転職先を選びたい」「キャリアアップできる転職先を見つけたい」と考える薬剤師の方も多いのではないでしょうか。
そのような方には、転職サイトの複数利用がおすすめです。転職サイトを複数利用するメリットや転職のコツを知れば、転職活動を有利に進めることができるでしょう。
この記事では、転職サイトを複数利用するメリット・デメリットや選び方、薬剤師におすすめの転職サイトを紹介します。薬剤師の転職でお悩みの方は、この記事を参考にして転職活動に臨んでみてはいかがでしょうか。
関連記事:薬剤師向け転職エージェント15社を徹底比較|選び方や転職成功ポイントも
目次
薬剤師の転職サイトに複数登録する4つのメリット
薬剤師が複数の転職サイトに登録するメリットは次の4点です。
それぞれのメリットを見ていきましょう。
希望に合った求人が見つかりやすい
取り扱っている求人は転職サイトによって違いがあり、中には同じ企業が募集している求人でも、転職サイトによって条件や待遇が異なる場合があります。
転職先の選択肢を増やし、少しでも好条件の求人を見つけるためにも、転職サイトを併用するのがおすすめです。
独占求人を紹介してもらえる
転職サイトの中には、そこでしか手に入らない「独占求人」を取り扱っているケースがあります。複数の転職サイトに登録すれば、多くの独占求人が見つかるかもしれません。
独占求人には、人気企業・大手企業など注目度の高い求人や、リーダーポジションなどのキャリアアップのチャンスがある求人が数多く存在します。良い求人に巡り合うためにも、転職サイトの併用をおすすめします。
相性の良いアドバイザーに出会える
転職サイトに複数登録することで、相性の良いアドバイザーに出会える可能性が高まります。
相性の良いアドバイザーからの転職サポートがあれば、転職活動がスムーズに進み、希望に合った求人が見つかりやすくなるでしょう。
転職活動は、アドバイザーによって質が良くなることがあります。「レスポンスは早いか」「希望する業界の知識は豊富か」「明確なフィードバックをしてくれるか」などのポイントをチェックしながら、アドバイザーを見極めてください。
他のサイトで終了した求人に応募できる
求人によっては、掲載期間が終了した求人に別のサイトから応募できることがあります。そのサイトでの掲載期間が終了しただけで、採用枠が埋まっていない可能性があるためです。
薬剤師の転職サイトに複数登録するデメリット
転職サイトに複数登録することでデメリットも生まれます。
デメリットも理解したうえで、転職サイトの併用を検討してください。
アドバイザーから頻繁に連絡がくるおそれがある
仕事をしながら転職活動を行う場合、アドバイザーへの返信に追われると業務に悪影響を及ぼすおそれがあります。
登録する数を多くしすぎず2社〜3社に留めておくことで、アドバイザーへの返信に追われることはなくなるでしょう。
複数の転職サイトの管理に手間がかかる
複数の転職サイトに登録した場合、それぞれのサイトから最新情報が届くため、それを毎回確認するのが煩わしくなることがあります。
さらに、複数の転職サイトから求人に応募した場合、それぞれの進捗状況を随時管理しなければなりません。
「転職サイトの管理が面倒くさい」と感じる方は、各転職サイトの中で自分に一番合うと思ったサイトを絞り込むと良いでしょう。
転職先の選択肢が増えて決めづらくなる
とくに、転職先の条件が明確に決まっていない場合に起こりやすい問題です。
自分に合った求人情報を見極めるためには、あらかじめ希望条件や優先順位を細かく決めておき、アドバイザーに伝えておくと良いでしょう。そうすれば、届いた求人に対して判断に困ることが少なくなります。
薬剤師が複数登録する転職サイトの選び方
ここからは、薬剤師が複数登録する転職サイトを選ぶコツを紹介します。
アドバイザーによるサポートの有無で選ぶ
転職サイトに登録する際は、それぞれの特徴を理解するとより効果的に活用できます。
代表的なサイトとして「リクルートエージェント」や「ヤクジョブ」などが挙げられます。
転職エージェント型では、履歴書・職務経歴書の添削や面接対策、面接日程調整などのサービスが受けられます。
しかし、キャリアアドバイザーと連携して転職活動を行うため、自分のペースで転職活動を進められないおそれがあります。
「リクナビNEXT」や「マイナビ転職」がこれにあたります。幅広い求人の中から自分のペースで転職活動が行える反面、1人で転職活動を進めていかなければなりません。
それぞれのメリット・デメリットを理解したうえで、自分の状況に合った転職サイトを選びましょう。
「特化型」か「総合型」かで選ぶ
希望条件が明確に決まっているかどうかで使い方が分かれます。
「薬剤師として転職したい」と考えている方は、薬剤師に特化した転職サイトを選びましょう。
おすすめの転職サイトは、後述する「薬剤師におすすめの転職エージェント3選」で紹介します。
求人数の多さで選ぶ
薬剤師としての選択肢を広げるためにも、できるだけ求人数が多い転職サイトを選びましょう。
取り扱っている求人数が多いほど、自分に合った職場が見つかりやすくなります。各転職サイトの求人数は次のとおりです。
転職サイト名 | 求人数(非公開求人数) | |
---|---|---|
求人広告型 | リクナビNEXT | 844,000件 |
マイナビ転職 | 28,064件 | |
転職エージェント型 | リクルートエージェント | 476,094件(400,735件) |
doda | 261,010件 | |
特化型 | ヤクジョブ | 50,761件 ※薬剤師のみ |
マイナビ薬剤師 | 48,771件 ※薬剤師のみ |
薬剤師として転職したいのか、それとも他の業種・職種に挑戦したいのかを明確にしたうえで、転職サイトを絞り込むと良いでしょう。
薬剤師の転職サイトに複数登録する際のコツ4選
薬剤師が複数の転職サイトに登録する際は、ここで紹介するポイントに気をつけてください。
登録は2社〜3社に留める
登録する転職サイトが多いほど、求人の新着確認やアドバイザーからの連絡に追われてしまったり、スケジュール管理や選考の進捗状況が把握しづらくなったりします。
そのため、利用者の負担とメリットのバランスが取れた2社〜3社がおすすめです。
利用する転職サイトは、求人数やサポート内容を比較して選ぶと良いでしょう。
それぞれの転職サイトの特徴を把握する
転職を希望しているエリアに強い転職サイトや、特定の業種・職種に限定した転職サイトであれば、自分に合った求人が見つかりやすくなります。
薬剤師の転職サイトだけでも、病院薬剤師に特化したサイトや関西圏の薬剤師求人に強いサイト、派遣薬剤師求人に強いサイトなどがあります。それぞれの特徴や強みを把握し、最適な転職サイトを見つけてください。
自分の経歴やスキルをすべて伝える
転職サイトのアドバイザーは、細かい内容をヒアリングすることで利用者の強みを把握し、それに合った求人を紹介します。
たとえば、「かかりつけ薬剤師の業務に詳しい」「在宅医療経験が豊富」などの強みがあれば、アドバイザーからその強みを活かせる転職先を紹介してもらえます。
自分に適した求人を見つけるためにも、培ったキャリアやスキルをすべて伝えることが重要です。
サポート内容を確認する
複数の転職サイトに登録する際は、サポート内容の確認も忘れてはいけません。
具体的には、親身になってキャリア相談に乗ってくれたり、履歴書・職務経歴書の添削を的確に行ったりしてくれるアドバイザーがおすすめです。
サポート内容の良し悪しを確認するためには、インターネット上の口コミや転職実績が参考になります。サポート内容をしっかり確認し、質の高い転職活動を行いましょう。
薬剤師の転職サイトを利用する流れ
ここからは、薬剤師が転職サイトを利用して内定を獲得するまでの流れを、7ステップに分けて紹介します。
1.転職サイトに登録する
まずは、転職サイトへ登録することから始めます。登録の際は、以下の項目を入力する必要があります。
- 名前・住所・生年月日
- 電話番号・メールアドレス
- 希望の転職時期・雇用形態
- 現在の就業状況
- 所有している資格
最短1分程度で登録が完了するサイトもあるため、この際に複数の転職サイトに登録しておくことをおすすめします。
2.面談・ヒアリングを受ける
転職エージェント型の転職サイトに登録すると、アドバイザーとの面談について連絡があります。
アドバイザーとの面談では、これまでのキャリアやスキル、希望年収や職場に求める条件などがヒアリングされます。
3.求人の紹介を受ける
もし複数の転職サイトに登録している場合は、アドバイザーにその旨を伝えてください。他の転職サイトでの進捗状況を伝えなければ、アドバイザーによる選考管理の対応がしにくくなってしまうためです。
4.求人に応募する
紹介された求人の中で気になるものがあれば、アドバイザーに伝えましょう。
応募の手続きはアドバイザーが行ってくれます。また、アドバイザーは求人票に書かれていない情報を把握している可能性があるため、応募に迷った場合は一度相談してみると良いでしょう。
5.履歴書の添削や面接対策を受ける
転職サイトによるサポートでは、履歴書・職務経歴書の添削を受けることが可能です。
また、面接を受けることが決まれば、面接対策のサポートが受けられます。
中には、模擬面接を実施してくれる転職サイトもあるので、面接に苦手意識を持っている方は積極的に利用しましょう。
6.面接・選考を受ける
書類審査を通過すれば、いよいよ面接が行われます。面接の日程調整はアドバイザーが代行してくれます。
また、転職サイトによってはアドバイザーが面接に同席してくれるため、1人では不安だという方は相談してみましょう。
7.内定を獲得し入社する
面接が完了し選考に通過すれば、内定となります。
入社を決めれば「内定承諾書」を提出し、現職の退職手続きを進めます。また、転職サイトによっては入社後のフォローを受けることも可能です。
薬剤師におすすめの転職エージェント3選
ここからは、薬剤師が登録しておくべき転職エージェントを3つ紹介します。
マイナビ薬剤師
- 業界トップクラスの求人数
- 全国14拠点で転職活動をサポート
- 現地へ直接足を運んでいるキャリアアドバイザー
マイナビ薬剤師は、国内最大規模の人材グループである株式会社マイナビが運営する転職エージェントです。薬剤師に特化した転職エージェントで、病院や調剤薬局だけでなく、企業の求人も豊富に揃えています。2024年10月24日現在、48,771件の求人数を誇ります。
マイナビ薬剤師は、都市部だけでなく地方求人にも強い特徴があります。札幌から鹿児島まで全国14拠点でサポートを展開しているため、引っ越し先での転職活動も安心して任せられます。さらにアフターフォローも充実しているので、新しい環境で困っていることがあればいつでも相談できます。
マイナビ薬剤師は、薬剤師専任のキャリアアドバイザーから求人を紹介してもらえます。キャリアアドバイザーは、病院やクリニック、企業などへ直接足を運んでいるため、現場の生の情報をもとにした転職サポートが受けられます。
サービス概要 | |
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サービス名 | マイナビ薬剤師 |
運営会社 | 株式会社マイナビ |
公開求人数 | 48,621件 |
非公開求人数 | 非公開 |
対応地域 | 全国 |
公式サイト | https://pharma.mynavi.jp/ |
ヤクジョブ
- 調剤薬局の転職に強い
- 正社員以外にも派遣やパートにも対応
- 薬剤師専門のコーディネーターがサポート
ヤクジョブは、クラシス株式会社が運営する転職エージェントです。薬剤師に特化した転職エージェントで、正社員やパート、派遣などすべての雇用形態に対応しています。業界トップクラスの求人数を誇り、2024年10月24日現在、50,787件の求人を保有しています。
ヤクジョブでは、薬剤師専門のコーディネーターが転職をサポートします。利用者のスキルやキャリアのヒアリング、求人の紹介や履歴書・職務経歴書の作成などのサポートが受けられます。
ヤクジョブは、調剤薬局への転職に強いという特徴があります。全求人中、調剤薬局の求人が8割以上を占めているため、調剤薬局への転職をメインに考えている方に向いている転職エージェントです。大手転職エージェントで転職活動を行いたいという方は、ぜひチェックしてみてください。
サービス概要 | |
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サービス名 | ヤクジョブ |
運営会社 | クラシス株式会社 |
公開求人数 | 51,670件 |
非公開求人数 | 非公開 |
対応地域 | 全国 |
公式サイト | https://yaku-job.com/ |
レバウェル薬剤師
- 完全無料で受けられる転職サポート
- 求人サイトやスカウトサービスを併用可能
- LINEでアドバイザーと連絡が取れる
レバウェル薬剤師は、医療や介護などの業界に特化したレバレジーズメディカルケア株式会社が運営する転職エージェントです。2023年7月よりサービスを開始した、比較的新しい薬剤師専門の転職エージェントサービスで、2024年10月24日時点での求人数は2,768件です。
レバウェル薬剤師では、プロのアドバイザーから転職活動のサポートを受けられます。求人紹介や職場環境の情報提供、模擬面接などのサポートを完全無料で実施しています。また、電話やメールだけでなく、LINEで気軽にやり取りできるのも特徴です。
また、転職エージェント以外にも、条件を登録することで直接オファーを受けられる「スカウトサービス」や、自ら求人を検索して応募できる「求人サイト」のサービスを併用できます。自分に合った方法で薬剤師の求人を探せるのが大きなメリットです。
サービス概要 | |
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サービス名 | レバウェル薬剤師 |
運営会社 | レバレジーズメディカルケア株式会社 |
公開求人数 | 2,752件 |
非公開求人数 | 非公開 |
対応地域 | 全国 |
公式サイト | https://levwell-yakuzaishi-agent.jp/lp/1/ |
まとめ
複数登録することで、希望に合った求人が見つかりやすい、独占求人に出会う可能性があるなどのメリットが生まれます。
ただし、アドバイザーからの連絡が煩わしく感じたり、選択肢が増えすぎて応募先を決めづらくなったりすることに注意が必要です。
また、転職サイトを選ぶ際は、転職アドバイザーによるサポートの有無や求人数の多さを基準に考えることをおすすめします。
転職サイトを上手に利用することが、転職を成功させる重要なポイントとなるでしょう。