現代社会において、自由な働き方をする人や副業をもつ人が増えています。その中で人気を博している仕事が、Webデザイナーです。
Webデザイナーを志す人は、企業勤めから独立を選択したり、未経験で独学から始めたりなど、さまざまなケースが見られます。
そんなWebデザイナーとしての成功を目指す方にとって、以下のような資格は実力を示すひとつの指標となってくれるはずです。
- Webデザイナー検定
- ウェブデザイン技能検定
- Webクリエイター能力認定試験
- HTML5プロフェッショナル認定試験
- Photoshop®️クリエイター能力認定試験
- Illustrator®️クリエイター能力認定試験
本記事では、Webデザイナーにおすすめの資格や取得方法、おすすめのオンラインスクールを紹介します。
【参考記事】
インターネットの利用動向|第2部 情報通信分野の現状と課題|令和4年 情報通信に関する現状報告の概要|総務省
関連記事:クリエイティブ職に強いおすすめ転職エージェントは?成功確率を上げるポイントも紹介
Webデザイナーになるために資格は必須?
結論からいうと、Webデザイナーになるために資格は必須ではありません。ただ、Webデザイナーとして活動していくうえでは、資格を保有しているとさまざまなメリットを得られます。
案件を受注しやすくなる
企業の担当者が案件を発注する際に、Webデザイナー本人のスキルチェックとして、資格をもっているかどうかを判断材料にされることがあります。
企業への就職活動や、新規案件に応募する際、資格保持者であれば、学習意欲があり、向上心をもって品質向上のために努めていることを伝えられます。また、知識やセンスなどのスキルレベルの証明につながることも、大きなメリットのひとつです。
特に、未経験者は実績がないため、ポートフォリオをどうしても作成できない場合があります。それゆえに、案件に応募しても、経験者に比べると不利になることがあるのが実情です。しかし、資格をとることで実力を証明でき、案件を獲得できる可能性を高められるかもしれません。
さらに、すでに受注している継続案件についても、資格取得後にクライアントに伝えることで、発注を継続してもらいやすくなる効果にも期待できるでしょう。
資格取得のための勉強が役立つ
そもそも、資格を取得するための勉強で身につけた知識は、そのままWebデザイナーとして活動するうえで役に立ちます。資格取得のために学ぶ内容で、基礎知識を習得できることも少なくありません。
資格の勉強の際に使用する参考書や過去問題は、最新の正確な情報や基礎知識が常に反映されています。そのため、資格勉強に取り組むことで、正しい情報を自らの知識やスキルとして習得することにつながるのです。
Webデザイナーにおすすめの資格6選を紹介!
Webデザイナーに関する資格は、Webデザインに関するものや、プログラミング言語に関するものなど数多くあります。
- Webデザイナー検定
- ウェブデザイン技能検定
- Webクリエイター能力認定試験
- HTML5プロフェッショナル認定試験
- Photoshop®️クリエイター能力認定試験
- Illustrator®️クリエイター能力認定試験
Webデザイナー検定
Webデザイナー検定は、公益財団法人画像情報教育振興会によって主催されている民間資格です。企画、制作、運用に関する基本的な知識とデザイン知識の応用能力を検定します。
等級区分 | ベーシック エキスパート |
受験料 (税込) | ベーシック:5,600円 エキスパート:6,700円 |
受験資格 | 年齢、学歴ともに制限なし |
出題形式 | マークシート方式 |
受験会場 | 札幌/仙台/宇都宮/川越/千葉/東京/横浜/静岡/名古屋/金沢/京都/大阪/姫路/広島/松山/福岡/那覇 |
試験日程 | 7月、11月 ※2023年度の日程 |
社会人合格率 | ベーシック:80% エキスパート:55% |
公式サイト | https://www.cgarts.or.jp/v1/kentei/about/web/index.html |
【参考記事】受験するには|CG-ARTS検定|画像情報教育振興協会
ウェブデザイン技能検定
特に1級の難易度は高く、インターネット概論から関係する法令、ウェブデザイン技術、サイトの運用管理など、上級レベルの知識・スキルが求められます。合格者は「ウェブデザイン技能士」として名乗ることが可能です。
等級 | 1級・2級・3級 |
受検料 (非課税) | 【1級】 学科:8,000円 実技:2万5,000円 【2級】 学科:7,000円 実技:1万6,000円または7,000円(25歳未満の在職者) 【3級】 学科:6,000円 実技:8,000円または3,000円(25歳未満の在職者) |
受検資格 | 【1級】 <実技> ・1級の技能検定において、学科試験に合格した者 <学科> ・7年以上の実務経験がある方 ・職業高校、短大、高専などを卒業、または普通職業訓練を修了後、5年以上の実務経験がある方 ・大学卒業後、3年以上の実務経験がある方 ・2級の技能検定に合格後、2年以上の実務経験がある方 など 【2級】 ・2年以上の実務経験がある方 ・職業高校、短大、高専などを卒業、または普通職業訓練を修了した方 ・大学を卒業した方 ・高度職業訓練を修了した方 ・3級の技能検定に合格した方 【3級】 ・Webの作成や運営に関する業務に従事している、および従事しようとしている方 |
出題形式 | <学科> マークシート方式 <実技> 課題選択方式 ※1級のみ、ペーパー実技試験あり |
受検会場 | 【1級】東京、大阪 【2級・3級】日程によって異なる |
試験日程 (※2023年度) | 【1級】学科:11月/実技:翌年2月 【2級・3級】5月、8月、11月、翌年2月 |
合格基準 | 学科:100点満点中70点以上 実技:100点満点中70点以上 ※実技試験は、各作業分野で配点の60%以上の得点が必要 |
公式サイト | https://www.webdesign.gr.jp/ |
【参考記事】受検資格|ウェブデザイン技能検定|インターネットスキル認定普及協会
Webクリエイター能力認定試験
簡単なプログラミングやWebデザインに関する技術力が問われる入門資格であり、初心者におすすめできます。
等級区分 | ・スタンダード ・エキスパート |
受験料 (税込) | 【エキスパート】7,500円 【スタンダード】5,900円 |
受験資格 | 年齢、学歴ともに制限なし |
出題形式 | 【エキスパート】 知識問題:四択式 実技問題:指示に従って編集後、解答データを提出 【スタンダード】 実技問題:指示に従って編集後、解答データを提出 |
受験会場 | 全国 |
試験日程 | 受験会場によって異なる |
合格率 | 89.92% ※2022年度平均合格率 |
公式サイト | https://www.sikaku.gr.jp/web/wc/ |
【参考記事】Webクリエイター能力認定試験|サーティファイ
HTML5プロフェッショナル認定試験
マルチデバイスに対応できる基礎的な技術を測るレベル1と、アプリケーションや動的コンテンツなどのハイレベルな技術力が問われるエンジニア向けのレベル2に分かれています。
フロントエンドエンジニア、Webデザイナー、コーダーなど、Web制作に関連する幅広い職種に対応している試験です。
等級区分 | レベル1・2 |
受験料(税込) | 1万6,500円 |
受験資格 | 【レベル1】 年齢、学歴ともに制限なし 【レベル2】 レベル1に合格後、5年以内の方 |
出題形式 | ・コンピュータを使った選択方式が基本 ・キーボード入力問題あり |
受験会場 | ・全国会場 ・自宅・職場からのオンライン受験 |
試験日程 | 随時受験可能 |
合格率 | 非公開 |
公式サイト | https://html5exam.jp/ |
【参考記事】HTML5プロフェッショナル認定試験|エデュコ
Photoshop®️クリエイター能力認定試験
Webデザインにおいても画像加工は基本的にPhotoshopを使用するため、Webデザイナーにとって欠かせないソフトといえるでしょう。
Photoshopのスキルを高めてキャリアアップ・年収アップしたい方におすすめです。
等級区分 | ・エキスパート ・スタンダード |
受験料 | 【エキスパート】8,600円 【スタンダード】7,600円 |
受験資格 | 年齢、学歴ともに制限なし |
出題形式 | 【エキスパート】 知識:多岐選択解答方式 実技・実践:問題文に従って編集後、解答データを提出 【スタンダード】 実技・実践:問題文に従って編集後、解答データを提出 |
受験会場 | ・随時試験:全国 ・公開試験:自宅・職場からのオンライン受験 |
試験日程 | ・随時試験:受験会場によって異なる ・公開試験:7月、翌年1月(2023年度) |
合格率 | 75.35% ※2022年度平均 |
公式サイト | https://www.sikaku.gr.jp/ns/ps/ |
【参考記事】Photoshop®️クリエイター能力認定試験|サーティファイ
Illustrator®️クリエイター能力認定試験
Illustratorの活用技術を示したいなら、Illustrator®️クリエイター能力認定試験がおすすめです。実施団体は、Photoshop®️クリエイター能力認定試験と同じくソフトウェア活用能力認定委員会です。
Illustratorの操作スキルや問題解決力など、実践的な技術を習得したい方は、ぜひ取得を目指したい資格といえます。
等級区分 | ・エキスパート ・スタンダード |
受験料 | 【エキスパート】8,600円 【スタンダード】7,600円 |
受験資格 | 年齢、学歴ともに制限なし |
出題形式 | 【エキスパート】 知識:多岐選択解答方式 実技・実践:問題文に従って編集後、解答データを提出 【スタンダード】 実技・実践:問題文に従って編集後、解答データを提出 |
受験会場 | ・随時試験:全国 ・公開試験:自宅・職場からのオンライン受験 |
試験日程 | ・随時試験:受験会場によって異なる ・公開試験:7月、翌年1月(2023年度) |
合格率 | 71.48% ※2022年度平均 |
公式サイト | https://www.sikaku.gr.jp/ns/il/ |
【参考記事】Illustrator®️クリエイター能力認定試験|サーティファイ
資格取得に効果的な方法とは?
資格を取得するためには、ある程度の時間以上の勉強が欠かせません。闇雲に勉強するよりも、効率的に勉強して少しでも合格率を上げたいと考える方は多いでしょう。
独学
独学で資格を取得するには、参考書や過去問題、公式教材、解説動画などを活用するのが一般的です。費用が安く済み、自分のペースで勉強を進められるのが独学のメリットです。
一方で、独学は向き不向きの部分が大きく、自分に合った勉強方法かどうかを考慮してから始める必要があります
独学で資格を習得したい場合は、短期間で集中して手を動かしながら、基礎を覚えていくように意識して取り組むことが重要です。また、モチベーションを保つために、合格後のキャリアプランややりたいことなどを明確に思い描くのも効果的です。
【関連記事】独学でWebデザイナーになるには?おすすめの勉強法やスキルアップについて解説
専門学校に通う
未経験の初心者でもスキルを体得できるように、専門講師が一から教えるのが専門学校です。
専門学校に通うメリットとしては、短期間で効率よくスキルを習得できることや、学校によっては完全就職保証や国家資格取得保証があることなどが挙げられます。また、専門学校の講師は受講生がつまずきやすい箇所や理解しにくい部分などを熟知しているため、わかりやすく教えてもらえたり、わからないところがあってもすぐに答えを得られたりするメリットがあります。
デメリットは、費用が高額になりがちであることです。副業ベースで取り組みたい場合、スケジュールの調整が難しいケースもあります。
しかしながら、Webデザインの基礎を体系的に勉強でき、プロとして仕事をするときにもスムーズに業務がこなせるようになる点は魅力です。
オンラインスクールを受講する
独学で学ぶ際には、スキル習得まで継続できるかどうかは自分次第であり、モチベーションの管理がひとつの課題となります。この問題を解決してくれるのが、オンラインスクールです。
自宅で自由に学べるレベルの高いカリキュラムが提供されており、講師によるビデオチャットや録画形式の講義などで、Web制作スキルや業界全般の知識を学べます。スクールによっては、プロのメンターによる客観的なアドバイスを受けられたり、卒業後の就職や独立をサポートしてもらえたりすることもあります。
さらに、スキルだけでなく案件獲得の方法や業界の概要など、今後Webデザイナーとして活動するために役立つ知識が得られ、充実した学習ができるでしょう。また、ほかのスクール生とのオンライン飲み会や作業会などが開催されているスクールもあり、仲間を作りたい方にもおすすめです。
関連記事:【2024年最新版】おすすめのWebデザインスクール10選!それぞれの強み比較や後悔しない選び方も解説
おすすめのオンラインスクール3選
Webデザイナーへの興味はありつつも、都合に合わせて受講したい方や費用を抑えてスキルを習得したい方には、オンラインスクールがおすすめです。
日本デザインスクール
日本デザインスクールはもともと制作会社から設立されたスクールで、実際の業務で使うスキルに絞って教えているのが特徴です。
ひとつのチームに専属の講師とサポーターがつく形式で、個別カウンセリングや添削、卒業後のサポートなどのサービスが充実しています。「楽しく学ぶこと」に重きを置くスクールであるため、最後までモチベーションを保ちたい方、独学やほかのスクールで挫折した経験がある方にもおすすめです。
特徴としては、HTMLやCSSといったプログラミングスキルにこだわることなく、デザインができるWEBデザイナーを育てることに注力している点です。ほかの人の作品を学びながら一緒に添削を受けることで、デザインの比較ができるようにするため、4人~6人のグループレッスン形式を採用しています。
また、チャット機能や、レッスンの録画もあるため、何度も繰り返し学習することができます。
- グループレッスンで刺激を受けたい
- ほかのスクールでは習えないような「デザイン」を学びたい
- 子育てと両立できる在宅デザイナーを目指している
- 海外在住
- パソコンやデザイン初心者
- 転職を検討している
- 短期集中で学びたい
- 考えすぎて悩みやすい
- Webデザイナーが自分に合っているか不安
運営会社 | 株式会社日本デザイン |
学べる内容 | ・Photoshopを使った画像加工 ・HTML ・バナー・ホームページの制作 など |
使用ソフト | Zoom/Photoshop/Dreamweaver/Chatwork |
費用 | 【一般価格】 6万8,297円×12回 一括:68万2,968円 【モニター価格】 6万289円×12回 一括:60万2,888円 ※3回、6回払いもあり |
公式サイト | https://japan-design.jp/design-school/ |
Find me!
Find me!は女性専用のオンラインスクールです。完全未経験でも早い段階で案件が受注できるように、マンツーマンレッスンをおこなっています。
また、プロサポートプランに登録したうえで、カリキュラムの学習が終了し、試験に合格した方を対象に、案件の紹介をおこなうサポートもあります。まずはWebデザイナーとして会社に就職したい方には、履歴書添削やポートフォリオ作成などの就職サポートもあり、スキル習得後も手厚い支援に期待できそうです。
さらに、24時間質問に対応してもらえるチャットサポートが用意されており、体調やメンタルのことなどを気軽に相談できる環境が整備されています。独学で勉強するよりも、モチベーションを高く維持できるはずです。充実したサービスが特徴のオンラインスクールといえるでしょう。
- 女性
- 女性講師から学べるスクールを探している
- マンツーマンレッスンを希望する
- 子育てと両立できる在宅デザイナーを目指している
- 短期集中で学びたい
- 忙しくスケジュール管理に自信がない
- 時間や場所に関係なく勉強を続けたい
- 早く仕事につなげたい
- 基礎スキルだけでなく仕事を獲得する方法を身につけたい
- 本気で仕事を獲得したい
運営会社 | 株式会社Zealox |
学べる内容 | ・Photoshopを使った画像加工 ・Webデザイン(XD) ・コーティング など |
使用ソフト | Photoshop/LINE |
費用(税込) | 入会金:19万8,000円 (分割:月々7,000円) 【ライトプラン】 4,980円/月 【スタンダードプラン】 1万3,980円/月 【プロサポートプラン】 2万9,800円/月 ※サポートはスタンダードプラン以上のみ |
公式サイト | https://findme-school.com/ |
Fammスクール
Fammスクールは、「未経験のママでも仕事につながる基礎スキルを最短で身につける」ことを目標にしたオンラインスクールです。
カリキュラムは、基本的に1ヶ月間で全5回、1回あたり3時間の短期集中のスケジュールとなっています。最大8名の少人数制で、時間は全て10時〜13時、1回3時間の講義です。Zoomのビデオをオフにしての参加も可能で、もし不参加になった場合も全て録画されているので安心です。
また、自宅に無料でベビーシッターを手配してもらえるサービスや、対面講座で利用できるベビーシッターやキッズスペースもあります。
カリキュラム終了後は最大5件の案件保証があり、実績が作れる点も大きなポイントです。
- 子どもがまだ小さい
- 妊娠中
- 子育てと両立できる在宅Webデザイナーを目指している
- 短期集中で学びたい
- 日中に学びたい
- Webデザイナーのママ友を作りたい
運営会社 | 株式会社Timers |
学べる内容 | ・HTML・CSSを使ったWebサイトの制作 ・Illustrator・Photoshopでのグラフィック制作 ・Premiere Proを使用した動画編集 など |
使用ツール | Photoshop/Zoom |
費用(税込) | 一括:18万4,800円 分割:約8,900円~/月 |
公式サイト | https://famm.us/ja/school |
まとめ
Webデザイナーに関する資格は多岐にわたります。Webデザイナーにとって資格は必須ではありませんが、資格を取得することで、案件を受注しやすくなったり、新しいスキルを身につけたりすることにつながるでしょう。
また、資格取得のための勉強方法として、オンラインスクールを活用するのもおすすめです。特に、紹介した3つのオンラインスクールは、時間と場所を気にせず、隙間時間を利用できることで、多忙な現代人でも利用しやすいものとなっています。