短期離職を繰り返している方は、

などの不安や悩みをたくさん抱えているでしょう。

実際に短期離職は人生終わりともいわれており、悩みは尽きないですよね。

今回は、短期離職が人生終わりといわれる理由を徹底解説いたします。

また、短期離職をした方が転職を成功させるためのポイントなども紹介するので、「現状を変えたいけれど何から取り掛かればいいのか分からない」という方は、ぜひ参考にしてください。

関連記事：転職エージェントおすすめ比較ランキング！人気大手エージェントの選び方を年代・職種別に一覧で解説

短期離職の定義とは？増加している背景

短期離職は、明確な定義があるわけではありません。

ただ、一般的に入社して3年以内の離職を指し、企業によっては入社して1年未満の離職を指します。

また、短期離職者が増えている背景として、以下の3つの要因が考えられます。

厚生労働省が2019年に調査した「新規学卒就職者の離職状況」によると、就職後3年以内の離職率は高卒が35.9％、大卒が31.5％に上ることが報告されています。

不本意就職の増加・日本型雇用の崩壊・価値観の変化はまだまだ続くと予想できるため、今後も離職率が上昇することが見込まれます。

参考：新規学卒就職者の離職状況｜厚生労働省

短期離職が人生終わり・詰んだといわれる理由とは

短期離職が人生終わりといわれる理由として、以下の3つが考えられます。

年収が上がりづらいから

スキルは短期間で得られるものではありません。

そのため、短期間のうちに転職を繰り返すと、転職先でスキルを身につけるのに時間がかかり、昇給するタイミングが遅れてしまうのです。

転職を複数回繰り返せば、昇給するタイミングがどんどん遅れ、最終的な生涯収入が減るおそれもあります。

社会的信用が低下し転職が決まりづらいから

社会的信用とは、高い経済力や社会的地位などに裏付けされた信用力のことを指します。

企業は、短期離職をポジティブには捉えていません。

また、短期離職を繰り返すほど、企業側から以下のような不信感を抱かれ、社会的信用が低下するおそれがあります。

企業によっては、書類選考の段階で転職回数の上限といったさまざまな条件を設定している場合があります。

ですので、あまりにも転職回数が多いと、転職先が見つかりにくくなるでしょう。

短期離職をした自分に自信をなくしてしまうから

短期離職者は、「すぐに辞めよう」と思って就職するわけではありません。

そのため、長く続けるつもりで入社したにもかかわらず短期離職をしてしまったことで落ち込み、自分に自信をなくしてしまう方が多い傾向にあります。

何度も短期離職を繰り返すと「自分は社会から必要とされていないのでは…」と考えてしまい、転職活動すら始められないこともあるのです。

短期離職をした際の影響

20代で短期離職した場合、就職先が見つからないなどの悪影響は比較的少ないといえます。

しかし、30代40代になると、これまでの社会人経験の中でどのようなスキルをどのレベルまで持っているのかが重視されるようになります。

そのため、30歳を過ぎてからも短期離職が多いと、「スキルがないのでは」「採用してもすぐ辞めるのでは」と不信感を抱かれてしまうのです。

人生終わりではない！短期離職のメリット3つ

これまで短期離職によるデメリットをいくつか紹介しましたが、一概に「短期離職＝絶対にダメ」ではありまえん。

短期離職の捉え方によっては、自分の武器にすることもできるのです。

ここでは、短期離職のメリットを3つ紹介します。

新しい環境への適応力が養われる

日本では、長年終身雇用という人事制度を採用してきました。

何十年も同じ場所で働く人が多く占める職場では風通しが悪く、変化を好まない、または変化に対応できない方が増えてしまう傾向にあります。

しかし、短期離職者はいくつもの職場を経験している方です。

転職を繰り返すことで、新しい環境への適応力が養われていくのです。

また、近年はITサービスやAIによる変化が著しいといわれています。

そんななか、会社の変化に対して早急に対応できる方は会社にとってプラスの働きをしてくれるので、重宝されるでしょう。

関連記事：転職して半年以内で退職するのはまずい？退職理由や転職を成功させるコツを解説

多種多様な経験やスキルを習得できる

勤続年数が短いと、職種によっては十分なスキルを身に付けられない場合があります。

しかし、見方を変えれば、さまざまな企業に就職することでその都度新しい業務に携われるので、多種多様な経験やスキルを習得できます。

ですので、複数の経験やスキルを組み合わせることで他の応募者との差別化にもつながるため、あなただけの経験を自己PRとしてアピールできるでしょう。

自分の強みや適性を見つけやすくなる

複数の企業や業界を経験することで、適性やキャリアを見つけやすくなります。

実際に働いてみて「思ってたのと違うな…」と感じたことはありませんか。

これは単なる就職の失敗ではなく、自分に合わない職種や業界が明確になったとプラスに考えることができます。

現在、職場に対して不満を抱いていた場合、違う職種であればより生き生きと働ける可能性があります。

しかし、他の企業を経験したことのない方は比較対象がないので、今の職場が自分に合っているのか、もっと自分に合う職種が他にあるのか、などが分からないのです。

このように、短期離職により自分に向いている仕事が見つかれば、今後のキャリアプランも設定しやすくなるでしょう。

短期離職をした方が転職を成功させるためのポイント

短期離職は就職先が決まりにくいからこそ、転職を成功させるポイントをしっかり押さえておく必要があります。

以下のポイントは、できるだけ上から順番に取り掛かりましょう。

ポイントを抑えることで、納得したうえで転職活動を進めることができます。

短期離職の原因を洗い出す

まずは短期離職を繰り返してきた原因を洗い出しましょう。

方法としては、以下の内容をメモに書き出すのがおすすめです。

書き出した内容で、あなたが「苦痛だな」「面倒だな」と感じたものに印をつけていきます。

いくつかの企業を経験していた場合、嫌だなと感じた内容が共通していれば、それが短期離職の原因であり、あなたが会社に求めないものだと判断できます。

たとえば、「残業が多い」が共通していた場合、残業が多い会社では働きたくなく、残業が少なくてプライベート時間を確保できる会社に転職したいことがわかります。

自己分析をおこない価値観や目標を明確にする

短期離職の原因がわかったら、次に自己分析をおこない、価値観や目標を明確にしていきます。

短期離職の原因から、なぜそれを嫌だと感じたのか自問自答していきましょう。

たとえば、残業が多いのが嫌だった場合、

「なぜ残業が多いのが嫌なのか」
→ プライベート時間が減るから

「プライベート時間が減ると嫌なのはなぜ」
→ 勉強に使える時間が減るから

「勉強に使える時間が減るのはなぜ嫌なのか」
→ 今のうちにスキルアップできなくなるから

「今のうちにスキルアップできないとなぜダメなのか」
→ 結婚や出産後にスキルアップするのが難しくなるため

このように、残業が多いという短期離職の原因から、今のうちにキャリアプランを練って長く働けるスキルを身に付けたいという目標が見えてくるでしょう。

企業研究を行い希望条件に優先順位をつける

自己分析後は、短期離職の原因となった要素もいくつか洗い出し、以下のように希望条件として書き換えます。

短期離職の原因	原因を踏まえた希望条件
残業が多い	残業が少ない
男性が多い	男女比率が半々
業務内容が多岐にわたる	業務内容がある程度固定されている
現場に出向くことが多い	デスクワーク中心

それぞれ優先順位をつけ、気になる企業に当てはまるか否かチェックしていきましょう。

福利厚生や業務内容は求人情報から調べることができますが、上司の性格や職場の雰囲気などを把握するのは困難です。

最近ではSNSを運用している企業が増えており、そこから会社の雰囲気を掴むことができる場合があります。XやInstagramで、企業アカウントを探してみましょう。

短期離職の理由を明確に説明できるようにする

転職活動は、企業側から提示された選考スケジュールによっては期間が短く、面接対策ができないまま面接に挑む羽目になる場合もあります。

そのため、気になる企業を見つけて書類を提出する前に、面接対策をおこなっておきましょう。

短期離職者が重点的に対策すべきポイントは、短期離職理由の説明です。

企業側は短期離職を良く思っていない傾向があるため、「短期離職を繰り返した理由を教えてください」と質問する可能性が高いです。

ここでの説明する際のポイントは、真実を伝えることと、ポジティブに締めるということです。

嘘をついても、深掘り質問でバレてしまうおそれがあるため、正直に伝えましょう。

ただ、「残業が多かった」「上司と合わなかった」だけでは、良い印象を与えるのは難しいといえます。

「私は〇〇という夢があり、そのために環境を変えるべきだと判断しました」など、前向きなメッセージで回答を締めてください。

関連記事：仕事辞めてよかったと思う瞬間や退職を決意すべきか判断する方法を解説

転職エージェントを活用して自分に合う仕事を紹介してもらう

転職エージェントを頼って、自分に合う仕事を見つけるのも1つの手です。

希望条件の優先順位をつけた後で活用するのも良いですし、一度自分で転職活動をしてみた後に活用するのも良いでしょう。

転職エージェントは客観的な視点であなたのスキルを見つけてくれるので、自分が思う価値観や目標を伝え、どのように企業にアピールするべきか相談してみるのもおすすめです。

短期離職を繰り返してしまう方におすすめの転職エージェント3選

短期離職を繰り返してしまう方におすすめの転職エージェントを、3つ紹介します。

どれもあなたに寄り添って課題を解消しながら転職先を探してくれる転職エージェントです。

ただ、それぞれ特徴が異なるので、自分に合う転職エージェントを見つけて活用してみましょう。

リクルートエージェント

マイナビエージェント

doda

短期離職に関するよくある質問

短期離職に関するよくある質問と、その回答を紹介します。

短期離職を繰り返す人にはどんな特徴がありますか？

短期離職を繰り返す人には、以下のような特徴が多く見られるといわれています。

自己分析をおこない自分の価値観と目標を明確にすることで、今自分がすべきこととその中で企業に求めるものがハッキリしてきます。

まずは自分を見つめることからスタートしてみましょう。

20代で2回短期離職してしまいましたが今後のキャリアに影響しますか？

20代で短期離職は、それほど大きな影響が出るとは考えにくいでしょう。

というのも、企業側はスキルよりも、入社熱意や価値観、企業の採用軸に合うかどうかといった点を重視するからです。

ただ、短期離職がプラスに捉えられるとは言い難いので、短期離職を繰り返した理由を明確に説明できるようにしておきましょう。

40代で短期離職を繰り返す場合の転職のコツや注意点はありますか？

短期離職を繰り返してきた40代の方は、業界や職種の幅を広げ、選択肢を増やしましょう。

年収を高望みしないなど、転職条件をできるだけ少なくするのもポイントです。

20・30・40代それぞれの平均的な転職回数を教えてください

ある年齢に達するまでに転職した回数は、以下の通りです。

多くの人は、20代で1度転職を経験しています。

また、40歳を過ぎると転職回数が変わらないことから、50代で転職する人が少ないということが分かります。

1ヶ月で退職した場合、履歴書に書かないのはダメですか？

勤続年数に関係なく、転職回数をごまかすのは控えましょう。

転職回数は入社後にバレる可能性があり、最悪の場合、経歴詐欺として損害賠償を請求されるおそれもあります。

また、転職回数をごまかすと、バレないかという不安を常に抱え続けることで、精神的な負担が大きくなります。

自分の経歴を受け入れ、その中でどのように自分の強みをアピールしていくか前向きに考えましょう。

まとめ

短期離職は「転職先が決まりにくい」「社会的信用を失いやすい」などのデメリットがありますが、決して人生終わりではありません。

今回紹介した転職を成功させるためのポイントを参考に、まずは自分と向き合って転職の軸と固めていきましょう。

どうしても自分のマイナス面ばかりに囚われて転職活動がうまくいかない方は、転職エージェントを活用することをおすすめします。

あなたのスキルや魅力を客観的に探してくれるので、転職先が決まりやすくなるでしょう。