専門学校中退からの就職は可能！不利を乗り越え働くための完全ガイド

専門学校を中退して、「この先どうなるんだろう」「正社員として就職できるのだろうか」と強い不安を感じていませんか。

周りと比べて焦りを感じたり、自信をなくしたりすることもあるかもしれません。

しかし、専門学校中退という経歴がキャリアの終わりを意味するわけではありません。

この記事では、専門中退者が就職で不利になると言われる理由を具体的に解説し、その上で不利な状況を覆して就職を成功させるためのステップや、面接での効果的なアピール方法、おすすめの職種などを紹介します。

アルバイトやフリーターという働き方に限定せず、自分が納得のいく就職を実現するためのヒントにしてください。

専門中退者は就職できない？不利だと言われる5つの理由

専門学校を中退した人が就職で不利だと言われるのは、単なる印象だけではなく、いくつかの明確な理由があります。

ここでは、特に影響が大きいとされる代表的な5つの要因について紹介します。

理由1：最終学歴が「高卒」なので応募できる求人が限られる

専門学校を中退した場合、最終学歴は「高等学校卒業」となるため、応募できる求人が限られるケースがあります。

高等学校卒業の場合、応募資格を「専門学校・短期大学・大学卒業以上」と定めている求人には、残念ながら応募することができません。

特に大手企業や専門性の高い求人では、学歴を応募条件として設けているケースもあり、専門学校を卒業していれば応募できた求人にも挑戦できないことがあります。

一方で、学歴不問の求人やポテンシャル採用に注力している企業も増えており、入社後の研修やリスキリング（再教育）支援を通じて成長を後押ししてくれる職場も存在します。

希望する業界の傾向や、企業の支援体制を事前に把握しておくことが大切です。

理由2：「継続力がない」という先入観を持たれやすい

専門学校を中退した経歴は、書類選考や面接の場面で「継続力に欠けるのでは」と見られる可能性があります。

採用担当者の中には、「入社してもすぐに辞めてしまうのではないか？」「ストレス耐性が低いのではないか？」といった懸念を抱くケースも少なくありません。

企業側は、採用活動に多大なコストと時間をかけているため、できるだけ長く自社で活躍してくれる人材を採用したいと考えています。学校を中退という経歴は、採用担当者にとって「継続性」という点で疑問を抱かせる一因となる恐れがあるのです。

こうした先入観を覆すためには、面接の場で中退した理由をポジティブに説明し、今後の仕事に対する高い意欲や、中退後の経験から得た学びを具体的に伝えることが重要になります。

理由3：新卒採用枠ではなく中途採用枠での競争になる

専門学校を中退すると、企業からは基本的に「新卒」としては扱われず、「中途採用」として扱われます。

新卒採用がポテンシャルが重視で一括採用されるのに対し、中途採用では即戦力となる実務経験やスキルが求められることが一般的です。

社会人経験のない専門学校中退者は、経験豊富な応募者と比較されると不利な立場に置かれることがあるため、人気企業や専門職では、競争のハードルが高くなるでしょう。

応募にあたっては、未経験から応募可能な求人を選ぶなど、戦略的な企業選びが重要です。

理由4：専門スキルが身についていないと判断される

専門学校を中退した場合、在学中にどれだけ真剣に学んでいても、卒業していないという事実だけで「専門スキルを取得して以内」と見なされる可能性があります。

特に、資格取得が卒業要件に含まれているような分野では、資格を持たないことが大きなハンデになります。

例えば、医療系やIT系の専門職を目指す場合、卒業生が持つ資格や知識レベルを基準に見られるため、中退という経歴ではスキル不足と判断され、選考を通過することが難しくなるケースが少なくありません。

学んでいた分野への就職を目指すのであれば、独学で資格を取得したり、ポートフォリオを作成したりするなど、スキルを証明できる具体的な材料を準備することが重要です。

理由5：学校からの就職サポートが受けられない

専門学校の中退者は、就職活動において学校からのサポートが受けられません。

専門学校では、多くの学生が就職支援課やキャリアセンターを通じて、求人紹介や履歴書添削、模擬面接といったサポートを受けながら就職活動を進めています。卒業生であれば、OB・OGとのつながりや学校独自の求人情報にもアクセスできます。

しかし、中退した場合は手厚い校内サポートの対象から外れることがほとんどです。

求人探しから書類作成、面接準備までを一人で進めなければならず、情報量や対策の質の面で不利になりやすい状況にあります。

こうした情報格差を埋めるためにも、後述する就職エージェントなど、外部の支援サービスを積極的に活用することが重要です。

専門学校を中退しても就職できる！就職率は21〜29％

独立行政法人労働政策研究・研修機構の調査によると、専学校を中退した人の就職率は、男性29.7％、女性21.7％という結果が出ています。

大学卒業者の就職率が98.1％であることを考えると、その差は大きいものの、中退後に就職を実現している人も少なくありません。

近年は、働き方やキャリアの選び方に対する考え方も変わりつつあります。

学歴や職歴だけではなく、これからどのように学び、どう働いていきたいかを重視する企業も増えています。

たとえば、未経験から新しい分野に挑戦する人や、育児や介護などで一度離職したあとに再出発する人でも、いまでは多くの職場で活躍しています。

専門学校を中退した人も、自分に合った仕事の選び方や、意欲を伝える方法を工夫することで、企業からの評価につながる可能性は十分にあります。

専門学校中退から就職を成功させる5つのポイント

 不利な状況を乗り越え、就職を成功させるためには、早期の行動開始と戦略的な準備が必要です。

ここでは、専門学校を中退した人が就職を成功させるために必要なポイントを5つ紹介します。

① できるだけ早く就職活動を開始する

中退を決意した、あるいは中退してしまったら、できるだけ早く就職活動を開始することが重要です。

独立行政法人労働政策研究・研修機構の調査によれば、学校を中退してから就職活動を始めるまでの期間として、「3ヶ月未満の段階で半数以上」といった割合になっています。

専門学校を卒業した人よりも就職率は低いですが、中退者でも就職できている背景には早期の活動が後押ししていると言えるでしょう。

中退者は良い仕事に就けないという先入観があるなかで、早期に動き出す姿勢は、その思い込みをくつがえす力にもなります。

活動を重ねるなかで、自分の足りない部分や苦手なことに気づき、必要な準備や方向性を見直すこともできます。

少しでも早く動けば、それだけ自分に合った職場や働き方に出会える選択肢も広がるでしょう。

参考：独立行政法人労働政策研究・研修機構「大学等中退者の就労と意識に関する研究」

② 自己分析で自分の強みとやりたいことを明確にする

専門学校を中退した経歴を持つ人にとって、自己分析は就職活動の土台になります。専門学校を選んだ理由・中退を選んだ理由・これまでの経験やこれからしたいことを言語化していきます。

例えば、「専門分野は合わなかったが、グループワークで意見をまとめる役割は得意だった」という気づきは、コミュニケーション能力や協調性という強みを見つけることができます。

専門学校をやめたこと自体が失敗ではなく、「そこで何を感じ、何を活かしたいと思ったか」が大切です。

自分の価値観や興味、得意なことが明確になると、企業選びにも迷いが少なくなり、志望動機や自己PRにも説得力が出てきます。

面接においても中退理由などを質問された際でも、一貫したストーリーとして伝えることができるようになります。

③履歴書の正しい書き方をマスターする

履歴書には、専門学校中退の学歴は隠さず正直に記載する必要があります。入学した年月と学校名に続き、中退した年月と「〇〇専門学校 中途退学」と明記します。

中退という経歴を必要以上にマイナスに捉える必要はありませんが、理由を一言添えることで印象が和らぐこともあります。

例えば、「新たな目標が見つかったため、〇年〇月中途退学」「経済的な事情により中途退学」など、前向きさや背景が伝わる表現を意識すると良いでしょう。

ただし、履歴書に書くのはあくまで簡潔な事実までにとどめ、詳しい経緯や思いについては、職務経歴書や面接でしっかり伝えるのが基本です。

まずは、採用担当者が正しく経歴を把握できるよう、ルールに則って丁寧に記載することを心がけましょう。

④面接で中退理由をポジティブに伝える準備をする

採用面接では、中退理由を前向きに伝えられるよう、しっかりと準備を整えておくことが大切です。

企業側は「なぜ辞めたのか」だけでなく、これまでの経験から何を学び、反省し、次にどう活かそうとしているのかを通じて、その人の人柄や成長意欲を見ようとしています。

ポイントは、「反省・学び・活かし方」という流れで話すことです。

具体的な経験や気づきを通して、次にどう貢献したいかまでを語ることで、説得力のある自己アピールにつながります。

⑤就職支援サービスや転職就職エージェントを活用する

 一人で就職活動を進めることが不安なら、中退者の支援実績が豊富な転職エージェントを積極的に活用するのがおすすめです。

学歴不問や未経験者歓迎の求人を多数保有しているだけでなく、一般には公開されていない非公開求人を紹介してくれる可能性もあります。

また、キャリアアドバイザーから専門的なサポートを受けられるのも大きな魅力です。履歴書や職務経歴書の添削、企業ごとの面接対策、そして中退理由の伝え方まで、プロの視点から具体的なアドバイスをもらえます。

自分では気づかなかった強みを発見してくれたり、自分に合った社風の企業を提案してくれたりと、客観的な意見が得られるのも心強いでしょう。

専門中退者が履歴書・職務経歴書を書く方法【例文あり】

専門学校中退という経歴を履歴書に書く際、事実を正確に伝えることはもちろん、採用担当者にネガティブな印象を与えないための工夫が必要です。

ここでは、学歴欄の書き方から、中退理由の伝え方まで、具体的なポイントを例文と共に解説します。

最終学歴は「高等学校卒業」と記載する

専門学校を中退した場合、最終学歴は「高等学校卒業」となります。履歴書の学歴欄には、まず高校卒業の経歴を記載し、その後に専門学校の入学と中退の事実を正直に書くのが正しい書き方です。

中退と書く際は、略さずに「中途退学」と正式名称で記載しましょう。

書き方の例

年	月	学歴
20XX	3	〇〇県立〇〇高等学校 卒業
20XX	4	△△専門学校 △△科 入学
20XY	3	△△専門学校 △△科 中途退学

上記のように、入学と中退の年月を正確に記載することで、経歴を偽っているという疑念を持たれることを防ぎます。中退の事実は変えられませんが、正直かつ正確に記載することが信頼を得るための第一歩です。

ポジティブな中退理由を簡潔に添える書き方

中退理由を履歴書に記載する場合、長々と書く必要はありませんが、一言添えることで採用担当者の理解を促し、面接での会話のきっかけにもなります。

中退理由を書くときは、ネガティブな表現を避け、前向きな姿勢が伝わるように工夫することが重要です。

例えば、「授業についていけなかった」と書くのではなく、「新たな分野への関心が強まった」と書いたほうが前向きな印象を与えられます。

同様に、「人間関係の悩み」で学校を辞めてしまったではなく、「早期に社会人として自立する必要性が生じた」など、視点を変えることで、中退理由に対する印象は大きく変わります。

このように簡潔に理由を添えることで、面接官も質問がしやすくなり、就職することへの前向きな意欲を伝えやすくなります。

回答の基本構成「反省＋学び＋将来への貢献意欲」を押さえる

面接で中退理由を説明する際は、「反省→学び→貢献意欲」の3ステップで構成すると、説得力が増し、ポジティブな印象を与えることができます。

この構成に沿って、自分の言葉で語れるように準備しておきましょう。

専門中退者が就職活動の面接を成功させるコツ

専門学校中退者の面接では、中退理由の伝え方が合否を大きく左右します。

就職活動の面接を成功させるコツを見ていきましょう。

前向きな動機に言い換える

専門学校を中退した理由を面接で伝えるときは、前向きな動機に言い換えて話すことが大切です。

採用担当者は、応募者の過去を責めたいのではなく、その経験から何を学び、今後どう活かしていこうと考えているのかを知りたいのです。

「授業がつまらなかったから」などのネガティブな理由をそのまま伝えるのではなく、次のような言い回しに言い換えてみるとよいでしょう。

仕事への意欲と定着性を前向きにアピールすることで、企業側が抱く「すぐに辞めてしまうのでは？」という懸念を払拭できます。

基本的なビジネスマナーを大切にする

面接においては、清潔感のある服装や正しい敬語、明るい挨拶といった基本的なビジネスマナーも評価の対象です。

スーツは黒や紺などの落ち着いた色合いのものを選び、髪は短くするか、1つにまとめるなどして身だしなみを整えてみましょう。

また、話をする際は自信を持ってハキハキと話すことを意識し、入社したいという熱意を誠実かつ丁寧に伝えましょう。

見た目や話し方の印象を少しでも良くすることで、プラスの評価を得ていくのが重要です。

学歴フィルターを回避しやすい！専門学校中退者におすすめの職種5選

専門学校中退者の方には、学歴よりも人柄やポテンシャル、実務スキルが重視される職種がおすすめです。

ここでご紹介する職種は未経験からでも挑戦しやすく、入社後の努力次第で着実にキャリアを築いていくことが可能です。

それぞれの職種の特徴について見ていきましょう。

職種1：ITエンジニア（プログラマー・インフラエンジニアなど）

平均年収：500～900万円

IT業界は、深刻な人手不足を背景に、未経験者を積極的に採用・育成する文化が根付いています。

学歴よりも「プログラミングを学びたい」という学習意欲や、論理的思考力が重視されるため、専門学校中退という経歴がハンデになりにくい代表的な分野です。

多くの企業が、入社後に数ヶ月間の手厚い研修制度を用意しており、文系出身者やパソコンに詳しくない人でも、基礎からスキルを習得できる環境が整っています。

最初はインフラを監視する運用・保守業務などからスタートし、経験を積んで設計・構築を手がけるインフラエンジニアや、Webサイトやアプリケーションを開発するプログラマーへとキャリアアップしていく道筋が明確です。

スキルを磨けば、将来的に高収入やフリーランスとしての独立も目指せる、将来性の高い職種だといえます。

職種2：営業職

平均年収：300～1,000万円

営業職は、企業の売上に直結する重要なポジションであり、学歴よりもコミュニケーション能力、課題解決能力、そして目標達成意欲といった個人の資質が最も重要視される職種です。

学歴フィルターが設けられることは少なく、多くの業界で未経験者歓迎の求人が見つかります。

「売上」という明確な指標で評価されるため、成果を出せば年齢や経歴に関係なく、インセンティブ（成果報酬）によって高収入を得たり、早期に昇進したりすることが可能です。

実力主義の世界で自分を試したい、人と話すことが好き、という方には最適な職種と言えるでしょう。不動産、保険、IT、人材など、さまざまな業界で営業職のニーズがあり、扱う商材によって求められる知識も異なるため、自分の興味がある分野で挑戦できるのも魅力です。

職種3：販売・サービス職

平均年収：480～600万円

アパレル、飲食、ホテル、携帯電話販売など、お客様と直接関わる販売・サービス職は、人柄やホスピタリティが何よりも重視される仕事です。

学歴よりも、明るい笑顔や丁寧な言葉遣い、相手のニーズを汲み取る力といったコミュニケーション能力が求められます。

未経験者歓迎の求人が非常に多く、アルバイトでの接客経験があれば、それを強みとしてアピールすることも可能です。

正社員として入社後は、店舗での接客・販売からスタートし、経験を積むことで店長やエリアマネージャー、さらには本部職（商品企画やバイヤーなど）へとキャリアアップしていく道も開かれています。

多様な業界で常に需要があるため、就職のチャンスが多いのが特徴です。人と接することが好きで、誰かに喜んでもらうことにやりがいを感じる人に向いています。

職種4：介護職

平均年収：300～400万円

少子高齢化が急速に進む日本において、介護職は社会的な需要が非常に高く、常に人材が求められている業界です。

学歴や経験を問わず、幅広い年齢層の人材を積極的に採用しています。

介護の仕事は、人の生活に寄り添い、直接「ありがとう」と言われる機会も多い、非常にやりがいのある仕事です。

未経験から始める場合でも、多くの事業所が資格取得支援制度を設けており、働きながら「介護職員初任者研修」や「介護福祉士実務者研修」といった専門資格を取得し、キャリアアップを目指すことが可能です。

将来的には、国家資格である「介護福祉士」や、さらに専門性の高い「ケアマネジャー」へとステップアップすることもでき、安定したキャリアを築くことができます。人の役に立ちたいという気持ちが強い方におすすめの職種です。

職種5：製造・技能職

平均年収：300～700万円

日本の産業を支える「ものづくり」の現場で活躍する製造・技能職も、未経験から挑戦しやすい仕事の一つです。

自動車、食品、電子部品などさまざまな工場で求人があり、学歴よりも真面目にコツコツと作業に取り組む姿勢や、手先の器用さが評価されます。

多くの工場では作業マニュアルが完備されており、入社後の研修で仕事の流れを丁寧に教えてもらえるため、専門知識がなくても安心してスタートできます。

ライン作業や機械の操作、品質管理など、業務内容は多岐にわたります。

一つの作業に集中して取り組むことが好きな方や、自分の手で製品が完成していく過程に喜びを感じる方に向いています。経験を積んで技術を磨けば、現場のリーダーや生産管理など、より責任のあるポジションを目指すことも可能です。

専門学校中退者が頼れる無料の就職支援サービス

専門学校を中退した人が就職活動を進めるうえで、無料で活用できる支援サービスには「転職エージェント」と「ハローワーク」があります。

それぞれ特徴が異なるため、自分に合った方法で活用することが大切です。

	転職エージェント	ハローワーク
運営	民間企業	国（厚生労働省）
利用料	無料	無料
支援スタイル	マンツーマンで担当者がつく	基本は窓口での対応 （希望すれば個別相談も可能）
求人の特徴	学歴不問・未経験歓迎が多く、非公開求人もあり	地域密着の求人が中心 正社員以外も多い
書類・面接サポート	応募企業に合わせた添削・対策が可能	一般的な書き方やマナー講座が中心
中退者への理解	担当者によっては専門的な知見や実績あり	中退者向けに特化した支援はない
スキル習得支援	基本的にはなし （学習支援付きの場合も）	条件に応じて職業訓練の紹介あり

転職エージェント

専門学校を中退した場合、学校の就職支援を受けられないため、初めての就職活動で何から始めればいいのか迷う人も少なくありません。

転職エージェントでは、そんな中退者に向けた丁寧なサポートが用意されています。登録すると担当アドバイザーがつき、求人紹介、書類作成、面接対策まで一貫して支援を受けることができます。

学歴不問や未経験歓迎の求人が多く、中退という背景への理解がある点も安心です。

一般には公開されていない非公開求人を紹介される可能性もあり、選択肢の幅を広げることができます。

ハローワーク

ハローワークは、国が運営する無料の職業紹介サービスです。全国に窓口があり、どこに住んでいても利用できます。

地元企業の求人が多く、正社員だけでなく契約社員やパートなど、働き方の選択肢が幅広いのが特徴です。職業相談だけでなく、履歴書の書き方、面接マナーなどの講習会に参加することもできます。

ただし、転職エージェントのように個別に企業を紹介してもらえたり、自己分析を深掘りしてくれるようなマンツーマンの支援はありません。公的機関であるため、営業時間が限られており、都心部は混雑に注意が必要です。

専門学校を中退した人におすすめの転職エージェント3選

転職エージェントは数多く存在しますが、専門学校を中退した人には、若年層や未経験者の就職支援に特化したサービスを選ぶのがポイントです。

ここでは、中退という経歴にも理解があり、はじめての就職活動をしっかりサポートしてくれるエージェントを3つ紹介します。

ハタラクティブ｜中退・フリーター向けに特化した手厚い支援

ハタラクティブは、20代のフリーター・中退者・既卒者向けに特化した就職エージェントです。

未経験歓迎の求人が全体の8割以上を占めており、営業・IT・事務・販売・製造など、幅広い職種から選ぶことができます。

キャリアアドバイザーが希望や適性を丁寧にヒアリングし、マッチ度の高い求人を紹介してくれる点が特長です。

履歴書の添削や面接対策はすべてマンツーマンで対応しており、書類選考の通過率は96％、内定率は80％以上という実績もあります。

未経験から正社員として安定した職場に就きたい人にとって、心強い選択肢となるでしょう。

マイナビジョブ20's｜大手ならではの豊富な求人と安心感

マイナビジョブ20’sは、人材大手マイナビグループが運営する、20代・未経験者向けの就職エージェントです。

就職後の定着率は95.2％、Googleレビューも平均4.5と高評価を維持しており、サービスの質の高さがうかがえます。

週2〜3回のオンラインセミナーが開催されており、就活の基礎から実践的な対策まで学べる機会も充実。地方在住者でも気軽に参加できます。

さらに、スカウト機能を活用すれば、企業から直接オファーを受け取れることもあり、中には書類選考や一次面接が免除されるケースもあります。

大手ならではの情報量と安定感を求める方におすすめです。

えーかおキャリア｜20代特化の寄り添い型サポートが魅力

えーかおキャリアは、20代・未経験者・フリーター向けに特化した就職支援サービスです。

年間約6,000人の就職支援を行っており、内定獲得率は大手の4倍、入社1年後の定着率も91.4％と高水準を維持しています。

利用者の口コミも好評で、Googleレビューでは300件以上の評価で★4.7を獲得。担当アドバイザーが求職者の希望を丁寧にヒアリングし、希望に沿った求人だけを紹介してくれるため、ミスマッチの不安も軽減できます。

さらに、入社後のフォローも手厚く、不安や悩みを相談できる環境が整っているのも安心材料です。

じっくり相談しながら、自分に合った働き方を見つけたい人に向いています。

専門学校中退者の就職活動を成功に導く転職エージェントの選び方と活用法

転職エージェントを最大限に活用するには、自分の状況に合ったサービスを選び、担当のキャリアアドバイザーと信頼関係を築くことが何よりも重要です。

複数のエージェントを併用しつつ、受け身にならず主体的に利用することで、就職活動を有利に進めていけるでしょう。

ポイント1：20代・中退者・フリーター向けの特化型エージェントを選ぶ

転職エージェントには、幅広い層を対象とする「総合型」と、特定の層に特化した「特化型」があります。

専門学校中退者の場合、社会人経験豊富な登録者が多い総合型エージェントよりも、20代の若手や未経験者の支援に強みを持つ特化型エージェントを選ぶのがおすすめです。

特化型エージェントのキャリアアドバイザーは、中退という経歴に対する企業の視点を熟知しており、応募者の状況に合わせて的確なアドバイスや求人紹介を行ってくれることが期待できます。

以下に代表的なサービスをまとめましたので、1つずつチェックして自分に合うエージェントを見つけてみましょう。

ポイント2：複数のエージェントに登録して自分に合う担当者を見つける

転職エージェントを利用する上で、担当となるキャリアアドバイザーとの相性はとても重要です。

アドバイザーによって提案される求人の質や量、サポートのスタイル（こまめに連絡をくれる、じっくり話を聞いてくれるなど）は異なります。         

1社だけに絞ってしまうと、もし担当者との相性が悪かった場合、紹介される求人が希望とずれていたり、モチベーションが下がってしまったりする可能性があります。

そのため、まずは2〜3社の転職エージェントに登録し、それぞれのアドバイザーと面談してみましょう。

その中で「このアドバイザーになら本音で相談できる」「自分のことを一番理解してくれる」と感じた相性の良いアドバイザーをメインにすることで、より納得のいく就職活動を進めることができます。

ポイント3：経歴や希望は正直に伝え、主体的に活用する

キャリアアドバイザーとの信頼関係は、効果的なサポートを受けるための基盤です。

中退した理由や空白期間があることなど、伝えにくいと感じる経歴についても、嘘をつかずに正直に話しましょう。

アドバイザーは味方であり、事実を正確に把握することで、適した求人を紹介し、効果的な面接対策を一緒に考えてくれます。また、転職エージェントからの連絡や求人紹介をただ待つだけでなく、主体的に活用していく姿勢も大切です。

面談後もこまめに連絡を取り、興味のある求人があれば積極的に伝えましょう。

選考に落ちてしまった場合は、企業からのフィードバックをアドバイザー経由で確認し、次の面接に活かすことも重要です。

転職エージェントの利用の流れ（登録から内定まで）

 転職エージェントを使った就職活動は、専門的なサポートを受けながら段階的に進められるのが特長です。

初めての就職でも迷わず行動できるよう、ここでは一般的な利用の流れを6つのステップに分けて解説します。

登録から内定・入社まで、どのようなサポートが受けられるのかを確認しておきましょう。

1.Webサイトから登録

まずは、転職エージェントの公式サイトから利用登録を行います。

名前・連絡先・生年月日・最終学歴・希望職種などの基本情報を入力するだけで完了します。登録はスマホからでも数分ででき、費用は一切かかりません。

登録後、担当アドバイザーから日程調整の連絡が届きます。

2.キャリアアドバイザーとの面談

担当アドバイザーとオンラインまたは来社で面談を行います。

これまでの経歴や希望条件、就職に対する不安などを丁寧にヒアリングされます。

中退理由もこの場で共有しておくと、その後の求人提案や面接対策がスムーズになります。ざっくばらんに話すことがポイントです。

3.求人紹介

面談内容をもとに、アドバイザーが希望条件に合った求人を紹介してくれます。

未経験歓迎や学歴不問の求人も多く、中退という背景を考慮した上で提案されるので安心です。

紹介された求人に必ず応募する必要はなく、希望と違えば断っても問題ありません。

4.書類添削・面接対策

応募したい求人が決まったら、履歴書や職務経歴書の添削が行われます。

中退理由の伝え方や志望動機の書き方など、プロの目線で具体的にアドバイスをもらえます。また、企業ごとに想定される質問をもとに、模擬面接で事前準備をすることも可能です。

5.応募・選考

書類が完成したら、エージェントが企業に応募手続きを進めてくれます。

企業との連絡や面接日程の調整もアドバイザーが代行してくれるため、就活に不慣れな人でもスムーズに進められます。

選考途中での辞退や再調整も相談しやすい体制です。

6.内定・入社

無事に内定が出た後は、入社日の調整や必要書類の準備など、実務面のフォローも受けられます。

また、入社後に不安がある場合も、担当者が相談に乗ってくれる場合が多く、定着支援まで視野に入れたサポートが受けられるのが魅力です。

専門学校中退の就職に関するよくある質問

最後に、専門学校を中退した方々が就職活動を進める上で抱きがちな疑問について、Q&A形式で解説します。

多くの方が共通して感じる不安や疑問を把握して、落ち着いた気持ちで就職活動に取り組んでみましょう。

Q1. 専門学校中退だと就職できない？

結論から言うと、専門学校を中退しても正社員として就職することは十分に可能です。

不利になる点はありますが、「就職できない」ということは決してありません。

重要なのは、中退という経験をネガティブに捉え続けるのではなく、そこから何を学んだかを考え、前向きな姿勢で就職活動に臨むことです。

学歴不問・未経験者歓迎の求人に的を絞り、この記事で紹介したような就職エージェントを活用することで、自分に合った企業を見つけ、内定獲得を目指してみましょう。

Q2. 女性の専門中退者は就職先が限られる？

専門学校中退という経歴が女性であることによって、さらに就職先が限られるということはありません。

現代の採用活動では、性別よりも個人の意欲やポテンシャルが重視される傾向が強まっています。

事務職や販売・サービス職、介護職など、女性が多く活躍している職種も多数ありますし、IT業界のように実力主義で性別に関係なくキャリアアップを目指せる分野もあります。

業界や企業の研究をしっかりと行い、自分の強みが活かせる場所を見つけることが大切です。

Q3. 専門学校の退学理由は履歴書にどう書けばいい？

履歴書の学歴欄に中退理由を書く際は、簡潔にまとめるのが基本です。

単に「中途退学」と事実を書くだけでも問題ありませんが、もし面接でポジティブに話せる理由があるなら、一言添えておくのも有効です。

例えば、「新たな目標が見つかったため」や「経済的自立の必要性が生じたため」など、前向きなニュアンスや、やむを得ない事情を簡潔に記載するとよいでしょう。

詳細な説明は職務経歴書や面接の場で行うため、履歴書ではあくまで事実を正確に伝えることを第一に考えてみましょう。

まとめ｜専門中退の理由をポジティブにとらえ、就職に向けた新しい一歩を踏み出そう！

専門学校を中退したという事実は変えられませんが、それがあなたの価値を決めるすべてではありません。

不利な状況を正しく理解し、早めに就職に向けた行動や準備に取り組むことで、正社員として就職する道は十分に開かれています。

重要なポイントは、専門学校中退という経験から学び、未来への糧として前向きに採用担当者に語ることです。

また就職活動を進めるにあたっては一人で悩まず、この記事で紹介した就職エージェントのようなプロの力を借りることも、成功への大きな一歩となります。