
甘えって言われるかもしれないけど、今の会社辞めたい。

今の仕事つまらない…。辞めたい…。でもこれって甘え…?
会社を辞めたいと思いつつ、『この考えって甘えかな…?』と思う人も少なくないでしょう。
『仕事を辞めたい』と思うものの、社会的に甘えと見なされないか心配する人が少なくありません。
しかし、仕事が辛いことは、立派な退職理由です。すべきことをきちんと行っていれば、周りから”甘え”と見なされることはないでしょう。
2017年にマクロミルが新卒者を対象に行なったアンケート調査によると、「会社を辞めたいと思ったことはあるか」という質問に対して、「ある」と答えた方は35.5%で2年連続で増加し、「ない」の比率は年々減少傾向にあるそうです。
確かに新卒で入社して3ヶ月で辞めてしまうのは「甘え」と捉えてしまうのは仕方ない部分もあるでしょう。ですが、「仕事辞めたい」と思っている全員が仕事を辞めているわけではありません。
ケースバイケースですが、「仕事辞めたい」と言っていても理由が“甘え”とは見なされないケースがたくさんあります。
この記事では、
- 仕事辞めたいが甘えと見なされてしまうケース
- 甘えではないと判断してよい場合
- 甘えとは見なされないためにすべきこと
- 早く辞めるべき状況とは?
についてお伝えします。
仕方ない?仕事辞めたいが『甘え』と言われてしまうケース

仕事を辞めたいと思う理由は数多くあります。
- 自分の希望する仕事ではなかったから
- 能力・実績が正当に評価されなかったから
- 人間関係|パワハラやセクハラなど
- ノルマ過剰な職場なのに給与や報酬が少なかったから
- 「残業が月に200時間ある」「毎日終電、時には会社に泊まることも多い」
- ほかにやりたい仕事ができた
- 会社の将来が不安 など
何をもってして「甘え」と判断するのは難しい問題ですが、ここでは、『仕事辞めたい』という発言が『甘え』と言われてしまう場合についてお伝えします。
今の仕事内容が嫌いだから
『この仕事やります。』と会社に言って入社したにもかかわらず、『仕事内容が嫌いだからやめたい。』というのは無責任なので、『甘え』と言われてしまうでしょう。
多くの社会人は、仕事内容が嫌いでも一度任せられたことをやりきる『責任感』を持って仕事をしています。自分自身に任せられた責任に向き合えているのかをもう一度考えてみましょう。
朝早くて起きるのがつらいから
多くの社会人はどんなに眠くても約束したからには早起きして出社します。
5月病を引きずっている
新卒や社会人3年目から5年目に多くみられる現象ですが、ゴールデンウィークを挟んだことで社会復帰ができず、いつまでもお休み気分が抜けないという理由です。
『社会福祉法人 恩賜財団 済生会(おんしざいだんざいせいかい)』という団体によれば、5月病を下記のように定義しています。
5月の連休後に、学校や会社に行きたくない、なんとなく体調が悪い、授業や仕事に集中できないなどの状態を総称して「五月病」と呼びます。初期症状としては、やる気が出ない、食欲が落ちる、眠れなくなるなどが挙げられます。これらの症状をきっかけとして、徐々に体調が悪くなり、欠席や欠勤が続くことがあります。
もちろん、ケースバイケースかと思いますが、なんだか会社に行きたくない、仕事辞めよう!で辞めてしまうのは完全なる甘えだと言って良いはずです。
疲れていて頑張れないから
働いているのですから疲れていて当然です。多くの社会人は疲れていながらも、自身の身体や精神の休め方を見つけて、頑張り続ける方法を模索します。ですから、『ただ疲れているから辞めたい』というのは『甘え』と見なされてしまうでしょう。
責任から逃れたいから
ある程度の立場になった方は、一定の責任をとらなければならい状況もあります。
もっともその責任の度合いにもよるとは思います。無理難題をいきなり言われて、「責任は全部おまえが取れ」などと口にされれば、誰でも逃げ出したいとは思います。
しかし、責任ある立場に自らなったのであればある程度のつらいしんどい状況でも踏ん張りどころというものではないでしょうか。
仕事辞めたいが『甘え』ではない|すぐに退職・転職すべき場合
『仕事辞めたい』という発言が『甘え』ではなく、『深刻に受け止めて向き合う必要があること』と判断される場合についてお伝えします。
自分のキャリアアップに限界を感じている
『将来独立するためにスキルを身につけたいと思って入社したものの、この会社では身につけられるスキルはもうなさそうだ。』という人は辞めることを検討してもよいかもしれません。
- 独立のスキルを身に着けるために就職したが、もうそのスキルは身に着けたから、この職場にいる意味を感じない。
- ルーチンワークばかりで自分の成長できていない気がして辛い
ますます輝いたご自身のキャリアを築くためにも、転職してよりよい環境でご自身の能力を発揮するべきですし、入社の目的が『将来独立するためのスキルの習得』だった人は、そのスキルを身につけてしまえば、すでにその会社に属する魅力を感じていないでしょう。
今の自分に必要なスキルを求めて違う会社に転職したり、独立したりする時期かもしれませんね。
会社の将来に不安がある
- 今期の決算の結果が非常によくない。前期と比べて2割も利益が落ちている…
- 社内での予算削減の動きがすごい。この会社大丈夫かな… など
社内の人間ならば、嫌でも自分の会社の経済状況についてわかってしまいます。近年、倒産する企業も珍しくありません。実際、起業後の10年で約3割の企業が倒産しているという情報が中小企業白書にて報告されています。
ご自身の身を守るのは会社ではなく、自分自身です。会社が倒産しそうならばいち早く転職し、ご自身の生活を守るようにしましょう。給料の振込が遅れ出したり、辞めにくい雰囲気が社内に漂ったりする前に辞めてしまうのがベストです。
もしあなたの年齢が30歳前後であり、今後も勤め続けた末、15年後に会社が倒産したとしましょう。
そのときの年齢は45歳です。年齢を考えると転職するにも厳しく、独立できるだけのスキルが身についているとも限りません。
そのため、会社の将来性に不安がある場合には、一度、『会社を辞める選択肢』を検討してもよいでしょう。
重度のパワハラや精神的損害を受けている
- パワハラ
- セクハラ
- アルハラ
- 過度な業務の押しつけ
- 残業の強要 など
多大な精神的損害を被っている人は、精神的な病気に発展してしまう前に退職を検討した方がよいでしょう。
『会社を辞めてしまうと生活が苦しくなる…。』という理由などからそういったことを耐えているでしょうが、もし、精神的な病気になってしまった際の損害は、その程度ではなくなります。
パワハラや過度な業務の押し付けなどの精神的損害で悩んでいても、真面目な人は「この程度で辞めてしまうのは甘えなのではないか?もう少し頑張ろう。もし耐えられなくなったら転職すればいい」と考えてしまいます。
このような考えが、人を地獄に突き落とします。
そして、本人は目の前の問題に手一杯なので、感情が崩壊しそうになっていることに気付くことができません。
放っておくと取り返しのつかない事態になる可能性もある
- 出勤さえ満足にできないため、現職を解雇される
- 自殺や自傷行為をして周りの人も不幸にしてしまう
- 精神病状態で面接を受けるため、さらに精神的負担が増える
- 当然、どこの会社も精神病の人を雇用したくないため、面接などの採用試験で合格することが難しくなる
- 不採用の事実が精神的負担になり、さらに精神病を悪化させる など
精神的損害を受けている場合には、一刻も早い退職を検討した方が賢明です。
職場の人間関係が修復不可能なレベル
恋愛関係のもつれや派閥争いなどによって歪んだ人間関係ができてしまい、そこに居づらさを感じる場合には退職を検討してもよいかもしれません。
人間関係がギクシャクしていると業務上のコミュニケーションがうまくいかなかったり、プライベートでの交流がなくなって孤独を感じたりするでしょう。
仕事を辞める、辞めたことが『甘え』と見なされないためには?
なぜ仕事を辞めたいのかを明確にする
辞めたい理由を明確にしましょう。辞めたい理由が明確になっていないと『なんとなく辛いからやめた人』になってしまいます。どう考えても甘えている人ですよね。
- 上司とうまくいかないから辞めたい
- 給料が安いから辞めたい
- 労働時間が長いから辞めたい
辞める理由がはっきりしていれば、次の仕事を選ぶときの1つの基準にできます。
辞めたら問題を解決できるのか考える
“逃げるための転職”をしたとき、周りから“甘え”と思われてしまいます。
逆に、給料アップのためや修復できない人間関係トラブルを避けるための転職は“解決のための転職”と思われるため、“甘え”とは思われにくいです。
しかし、“解決のための転職”と思われるためには条件があります。それは『退職・転職によって問題を解決できる根拠』があることです。
例えば、営業職での人間関係ストレスの負担によって体調を崩してしまったので、業務における人間関係の比重が低いシステムエンジニアになってストレス軽減を図る、などが挙げられます。
営業でのストレスによって体調を崩してしまったのに、また営業職に就いてしまったら、問題が解決されるとは期待しにくいですよね。この場合、とにかくその場から逃げたかっただけの“逃げるための転職”と見なされてしまいます。
辞める以外の選択肢を検討する
“辞める以外の選択肢を検討する”という方法は“できれば”試すとよいかな、といった提案です。実行するのにとてもエネルギーが必要なことばかりなので、無理して試す必要がありません。無理をしてストレスになってしまっては大変ですからね。
仕事を辞める以外にもいくつか問題を解決する方法はあります。
- ひとまず休職してみる
- 問題を上司に相談してみる
- 役員や管理部などに相談してみる
実行可能で解決につながりそうなものがあれば、試してみるとよいでしょう。転職活動が必ず成功するとは限らないので、現職場が改善されたら理想的ですよね。なので、辞めなくても問題を解決できるかもしれない方法を提案しました。
円満退職を目指して|仕事を辞めるときにすべきこと

仕事を辞めたいときにすべきことをお伝えします。
退職できる時期の目途を上司と相談する
ご自身があける穴をカバーしてもらうために上司に『退職希望の旨と退職時期』を伝えましょう。
退職した場合には、あなたが行っていた仕事を他の会社員でカバーしていくことになります。
退職の旨を伝えるのが遅くなってしまうと、

『代わりがいないのにそんなギリギリに言われても困るよ。あと6カ月はいてもらうよ。』
ということになってしまう可能性もあります。早めに上司に伝えて、確実に希望の時期に退職できるようにすることが大切です。
ベストな時期に転職活動をする
転職をする際には『適している時期』と『適していない時期』があります。それらを見極めるポイントは以下の2点です。
- 求人の量
- ご自身の年齢
転職エージェントに相談してご自身に合った会社を見つける
転職エージェントに相談して、ご自身にベストな会社を見つけましょう。
今の会社に不満を持って退職するということは、会社選びを間違えたということでしょう。そこで、転職先を間違えないために、転職エージェントに相談することを推奨します。
- 会社の裏情報を知っている
- 求人サイトには出ていない会社を知っている
- ヒアリングを通して、ご自身にぴったりの職を見つけるサポートをしてくれる など
おすすめ転職エージェント3選!
あなたが次の職場を選ぶのに後悔がないようあなたにぴったりの求人を見付けてもらうため、サポート力と幅広い選択肢を持つ転職エージェントを3つ紹介します。


リクルートエージェント
リクルートエージェントは日本で最も規模の大きい転職エージェントです。35万件以上(2023年3月30日現在)の求人を扱っている上に、専門のコンサルタントが付いてサポートしてくれます。
きめ細やかでかつ的確なサポートを受けながら、あなたにぴったりの求人をしっかりと見つけ出すことができるでしょう。
マイナビエージェント

マイナビエージェントは、20代を中心に若い層からの支持が強い転職エージェントです。第二新卒の採用にも力をいれているので、社会人経験が少なくても安心してサポートを受けながら転職活動することができます。
求人件数は6.3万件以上あります。リクルートエージェントには及びませんが、サポート力が高いため、あなたがどのようなキャリア展望を描きたいかよく聞いたうえで一緒に相談に乗ってくれます。
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まとめ

『仕事辞めたい』という言葉が口癖のようになっている方もいるでしょう。場合によってはそれは『甘え』と受け取られてしまう可能性もあります。そのような場合には、その問題ときちんと向き合い、ご自身の中で解決していくべきでしょう。