薬剤師は資格をもつため、全国どこでも働ける強みがあります。転職エージェントのサポートも手厚いため、転職しやすい業界であるとも言えます。
転職エージェントを使うことに不安を感じ、一歩目が踏み出せない方もいらっしゃるでしょう。
結論として、転職エージェントを使わずに転職することは可能です。
しかし、初めての転職で自分一人で転職活動をやりきることは簡単なことではありません。
そこで本記事では、転職エージェントを活用しなくてもいい人の特徴やおすすめの転職方法について解説します。
関連記事:薬剤師向け転職エージェント16社を徹底比較|選び方や転職成功ポイントも
目次
薬剤師は転職エージェントを使わないで転職してもいいの?
結論として、転職エージェントを使わないで転職しても問題ありません。
なぜなら、活用しなくても転職は可能だからです。
しかし、転職エージェントを活用する方が多いのも事実です。
転職エージェントは、効率的に企業を探してもらえる以外にも、面接対策などの手厚いサポートがあります。悩んだときに、どんなことでも相談できるパートナーがいるのは、大きなメリットでしょう。
とくにはじめて転職する方や、転職活動をしたことがない方には、おすすめできる有益なサービスです。
すべて無料でご利用できますので、少しでも悩んでいる方は登録を検討してみましょう。
薬剤師が転職エージェントを使わなくてもいい理由3選
薬剤師が転職エージェントを使わなくてもいい理由は、以下のとおりです。
それぞれ解説していきます。
自分の軸がブレる
転職するときに重要なのは、自分の軸をもつことです。ここでいう「自分の軸」とは、転職で叶えたい希望のことです。
たとえば、以下のような点が挙げられます。
- 収入
- 家から職場の距離
- 人間関係で譲れないポイント
問題は、転職エージェントの介入により、決めていた軸がブレる可能性があることです。
自分の考えを優先するという強い意志が、ポイントになるでしょう。
求人数が限られる
薬剤師特化型の転職エージェントには、多くの求人があります。
しかし、総合型の転職エージェントは、薬剤師の求人は少ない傾向です。
例として、総合型の転職エージェントとは、以下のようなものを指します。
- リクルートエージェント
- マイナビエージェント
- パソナキャリア
これらは、さまざまな職種に対応しているので、薬剤師求人が薄くなりがちです。よって、望みの企業が見つかる可能性も低くなります。
もしも、エージェントを活用する場合は、薬剤師特化型を選びましょう。
担当者によって差が出る
アドバイザーと呼ばれる担当者は、基本的には自分で選べません。
エリアごとに担当者がいて、自分に当てはまる人が担当になります。担当者によって、それぞれのスキルにも差が出るためサービスの質は変わります。
希望を伝えてから、対応が遅い場合もあるでしょう。エージェントのサポートが合わないと感じ、自力で転職活動する方もいます。
転職エージェントを使わずに転職する方法
転職エージェントを使わずに転職することは可能です。
しかし、どのように転職すればいいか、わからない方も多いでしょう。
結論から言うと、以下の方法がおすすめです。
それぞれ解説していきます。
転職サイトを活用する
たとえば、dodaやビズリーチ、マイナビ転職などが該当します。
メリットは、応募から内定までの流れを、すべて1人で行える点でしょう。自分のペースで転職活動ができるので、行動力のある方にはおすすめです。
ただし、サポートのない点がデメリットとして挙げられます。情報収集や面接対策など、1人で行う必要があります。
関連記事:薬剤師におすすめの転職サイト15選ランキング|比較・口コミを解説
公式ホームページから直接応募する
企業の公式ホームページの採用ページから、直接申し込む方法です。
応募方法は電話やメールなどさまざまで、企業によって異なります。
すでに興味のある企業があるなら、直接応募する方法がベストでしょう。コミュニケーションも密にとれますし、何より本人の熱意が1番伝わるからです。
求人募集を他の媒体に載せていないケースもあるので、ライバルが少ないこともよくあります。
こちらのデメリットは、応募から内定までサポートがつかないことです。応募から内定まで、1人でスケジュールを組む必要があります。
関連記事:転職エージェントと直接応募どっちが有利?噂の真相と注意点を解説
知人の紹介
知人の紹介から、転職につながるケースもあります。自分をよく知っている知人の紹介であれば、大きなミスマッチにもつながりにくいです。
したがって、不安の少ない転職方法といえるでしょう。
また、知人からの信頼が厚い場合、内定が得られやすいメリットがあります。
デメリットは、入社後に退職しづらくなることでしょう。知人の顔を立てなければいけませんし、入社してすぐに辞めるわけにはいかないはずです。
ハローワークを利用する
ハローワークを活用するのも1つの手です。
全国各地で行われているので、家から近い企業に出会える可能性が高いです。地域密着型の企業を見つけられるチャンスでしょう。
しかし、どんな企業でも求人できる仕組みなので、優良企業かどうかは自分で見極める必要があります。
SNSで探す
SNSで転職活動をするのも、主流になってきています。
「そもそもSNSで採用をしている企業なんて、あるのだろうか?」と思われるかもしれません。
実は、SNSを運用している企業は増えてきています。SNSを利用する薬剤師が増えているからです。企業側が採用コストを減らせるのも、参入する理由の1つでしょう。
求職者はダイレクトメッセージで直接連絡をとれるので、疑問点をすぐに質問できる環境が整っています。
注意点は、自身の発信内容が見られるところです。人間性を疑われるような発信は控えるようにしましょう。
転職エージェントを使わずに転職するときのポイント
転職エージェントを使わないことで、不安になる方も多いでしょう。自分1人で決断するケースが増える分、不安が大きくなる気持ちは、とても理解できます。
実は、転職エージェントを使わずに転職するときは、ポイントがあります。
それぞれ解説していきます。
譲れないポイントを絞る
まずは、譲れないポイントを絞りましょう。
絞ることで自分の軸が定まり、決断するときの迷いが少なくなります。
事前に考えるべきポイントは、以下のとおりです。
- 家からの距離
- 収入
- 職場環境
- 福利厚生
たとえば、年収を600万以上と決めていれば、それ以下の企業に迷うことはなくなります。
ただし、すべての希望が叶う職場に出会える可能性は低いでしょう。妥協できるポイントと、妥協できないポイントを分けるのが重要です。
採用コストが下がることを意識する
実は、求職者は転職エージェントを無料で活用できますが、企業側にはコストがかかります。仲介した転職エージェントに、紹介料を払う必要があるからです。
一方で、エージェントを介さない転職は、コストがかかりません。つまり、企業側にとっては、メリットしかないです。
転職エージェントを使わないことに、後ろめたさを感じる必要はありません。堂々と転職活動しましょう。
その自信が企業側に伝わり、採用につながる確率も高くなるはずです。
転職エージェントを活用しないデメリット
一方で、転職エージェントを使わずに転職するデメリットもあります。以下のとおりです。
それぞれ解説していきます。
非効率である
求職者の代わりに転職先のリサーチをするので、求職者にとっては大きな時短につながります。
今は、情報があふれている時代です。自分で1から探すのは相当な労力がかかり、非効率と言えるでしょう。
非公開求人を知ることができない
転職エージェントには、公開されていない求人情報があります。
公開されない理由は、主に下記の2つです。
- 人気企業だと応募が殺到してしまうから
- 事業戦略に関わるから
転職エージェントを使わないかぎり、表には出ない情報です。裏を返すと、転職するチャンスを失っているとも言えるでしょう。
転職サポートを受けられない
転職エージェントは、転職をサポートするプロです。履歴書の書き方や面接対策など、細かいところまでサポートします。
面接同行もしている、手厚いエージェントもあるほどです。
転職エージェントを活用しないと、これらのサポートを受けられません。
はじめての転職のときは、右も左もわからない状態です。サポートが安心につながることもあるでしょう。
転職エージェントを活用するメリット
転職エージェントを使わずに転職もできますが、はじめての転職の方は、不安を感じる方も多いでしょう。
転職エージェントには、そのような不安を感じる方々を、前向きにサポートする役割があります。
活用するメリットは、以下のとおりです。
それぞれ解説していきます。
転職にかける労力を軽減できる
転職には、いくつか労力がかかるポイントがあります。
たとえば、以下のとおりです。
- 企業を探すとき
- 履歴書を書くとき
- 面接の対策をするとき
転職エージェントを活用すると、手厚いサポートがあるため、上記の労力が軽くなります。
「何から手をつけていいかわからない」と悩んでる方には、うってつけのサービスでしょう。
転職をスムーズにしたい場合、転職エージェントの活用をおすすめします。
求人比較が簡単にできる
転職エージェントが紹介する企業は、1つだけではありません。
納得していただけるよう、いくつか用意するエージェントが多いです。年収の高い企業や、家から近い企業など、いくつか提示してくれるはずです。
そのなかから、自分に合う求人を選択できます。要するに、求人比較がスムーズにおこなえるのです。
職場探しに悩み、いくつかの求人を比較検討したい方には、おすすめのサービスです。
企業情報を教えてもらえる
転職を考えたときに、とくに気になるのは、企業情報ではないでしょうか。
どんな人がいて、どんな雰囲気の職場なのか。転職の決め手となる企業情報は、実際に働いてみないとわからないケースが多いです。
しかし、転職エージェントは多くの企業とつながりがあるため、企業情報に精通してる場合が多くあります。気になる点は、すかさずサポートしてくれるでしょう。
転職サポートが受けられる
転職エージェントのなかには、履歴書の書き方や、面接のしかたをサポートするエージェントがあります。
転職サポートを受けると、企業に好印象をもたれやすいので、内定をとりやすくなるでしょう。
転職に不安を感じている方にとって、心強いパートナーになります。
内定率の高いおすすめの転職エージェント
薬剤師に特化した転職エージェントには、それぞれ特徴があります。
その中でも、内定率の高いおすすめの転職エージェントは、以下のとおりです。
- マイナビ薬剤師
- ヤクジョブ
- レバウェル薬剤師
すべて無料で利用できるため、気になるエージェントは登録をおすすめします。
マイナビ薬剤師
- 「顔が見える面談」による丁寧なヒアリング
- 手厚い転職サポート
- 臨床開発室・治験コーディネーターなど取り扱い職種が幅広い
マイナビ薬剤師は、大手人材紹介企業である株式会社マイナビが運営する転職エージェントです。
対面、またはWebでおこなわれる「顔が見える面談」にこだわりがあり、今後のキャリアプランや仕事に求めることなど、求職者の話に耳を傾けて、叶えたい転職内容を汲み取ってくれるでしょう。
サポートの手厚さに定評があり、求人紹介や書類添削、面接対策などの支援にくわえ、面談同行や給与交渉なども任せられます。
求人情報の読み方や内部情報も教えてもらえるため、気になることは何でも質問してみるのがおすすめです。
取り扱い職種の幅が広いことも特徴で、薬局、病院、ドラッグストアのほか、臨床開発室・治験コーディネーターなどの企業勤務の求人も保有されています。
さまざまなキャリアの選択肢を検討したい方に、うれしいポイントでしょう。
サービス概要 | |
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サービス名 | マイナビ薬剤師 |
運営会社 | 株式会社マイナビ |
公開求人数 | 48,773件 |
非公開求人数 | 非公開 |
対応地域 | 全国 |
公式サイト | https://pharma.mynavi.jp/ |
ヤクジョブ
- 求人を4万件以上保有
- 取引企業・医療機関は7,000社以上
- 企業を取材しているので詳しい情報がわかる
「ヤクジョブ.com」は、30年近く薬剤師業界を中心に医療業界の人材サポートをおこなっている、クラシス株式会社が運営する薬剤師向けの転職サイトです。
長年かけて医療機関と築いてきた信頼と実績があるからこそ、現在も6万件以上の求人情報を保有し、利用満足度97.7%(※)を誇ります。
全国47都道府県の求人を取り扱い、ほとんどの都道府県で100件以上の求人を保有しています。なかでも調剤薬局の求人は、全体の8割と豊富に扱っています。
(※)ヤクジョブ.com公式サイト参照
- ミスマッチを防ぎたい方
- 多くの求人から自分に合った求人を選びたい方
- ライフスタイルに合った働き方をしたい40代の方
サービス概要 | |
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サービス名 | ヤクジョブ |
運営会社 | クラシス株式会社 |
公開求人数 | 51,065件 |
非公開求人数 | 非公開 |
対応地域 | 全国 |
公式サイト | https://yaku-job.com/ |
レバウェル薬剤師
- 取引先医療機関1.4万件(※公式サイト参照)
- 転職前に職場の内部情報が分かる
- 医療・ヘルスケア領域に精通したアドバイザーがサポート
レバウェル薬剤師は、医療業界の転職に特化したサービスを展開するレバレジーズメディカルケア株式会社が運営しています。
業界に精通したアドバイザーからのサポートが受けられるのはもちろん、アドバイザーは直接職場訪問して情報収集をしているため、職場の内部情報を詳細に知ることが可能です。
また、「転職エージェント」「スカウトサービス」「求人サイト」を兼ね備えたサービスのため、自身に合ったスタイルで転職活動を進めていくことができます。
サービス概要 | |
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サービス名 | レバウェル薬剤師 |
運営会社 | レバレジーズメディカルケア株式会社 |
公開求人数 | 2,752件 |
非公開求人数 | 非公開 |
対応地域 | 全国 |
公式サイト | https://levwell-yakuzaishi-agent.jp/lp/1/ |
転職エージェントを使わないほうがいい薬剤師の特徴
転職エージェントには、さまざまなメリットがありますが、自力で転職したほうがうまくいくパターンもあります。
転職エージェントを使わないほうがいい薬剤師の特徴は、以下のとおりです。
それぞれ解説していきます。
転職するまで時間がたっぷりある
転職するまで時間がたっぷりある方は、転職エージェントを活用しなくても道は開けるでしょう。
なぜなら、ゆっくりリサーチする時間があるからです。
企業を分析し、自分に合う企業を考える時間がある方は、転職エージェントを活用しなくても転職できるケースが多いです。
パートナーの転勤で、早めに転職先を決めなければいけなかったり、今の職場で働き続けるのが難しかったりする場合は、考える時間がとれません。
そんなときは、効率的に転職先を探すためにも、エージェントの活用をおすすめします。
転職先が明確である
すでに転職先の候補が決まっている方は、転職エージェントを活用しなくてもいいでしょう。
以下の項目で明確な軸があり、サポートの必要性が薄いからです。
- 年収
- 勤務時間
- 勤務場所
自分の考えを信じて転職したほうが、後悔はありません。
しかし、不安が少しでもある方は、転職エージェントを頼ってみましょう。他にもおすすめの企業があるかもしれません。
知人からの紹介が期待できる
知人から転職先を紹介されたときは、転職エージェントを活用する必要がないでしょう。
自分にマッチする企業を紹介されているので、失敗する可能性が低いです。
はじめて知り合ったエージェントのアドバイザーよりも、信頼できる人からの紹介なので、転職でのミスマッチを防げるでしょう。
しかし、知人と一緒に働くのは注意も必要です。
価値観の問題さえ気にならなければ、おすすめの転職といってもいいでしょう。
まとめ
転職エージェントは手厚いサポートがあるゆえ、人気のあるサービスです。しかし、すべての薬剤師に必要なサービスとは言い切れません。
転職の軸が決まっていて、時間もたっぷりある方は、自力での転職も1つの方法です。
転職エージェントを使わずに転職する方法は、以下のとおりです。
- 求人広告型転職サイトを活用する
- 公式ホームページから直接応募する
- 知人の紹介
- ハローワークを利用する
- SNSで探す
少しでも転職に不安のある方は、転職エージェントを活用しましょう。自分にマッチした企業情報を、効率的に受け取れます。