POSTED 2022/06/20

IR担当への転職に強い転職サイトおすすめ7社比較|転職成功のポイントと適性・必要なスキルも解説

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IR_転職エージェント

華やかなイメージのある「IR担当」へ転職したいと考える人は少なくないでしょう。しかし、具体的にどんな業務を担当する人なのか、そもそもIRとは何なのか実はよくわからないという方もいるはずです。

広報と同じような職種だとイメージしている方もいて、職種の詳細まで把握している方は多くありません。

この記事ではIR担当の転職をテーマに、IRの概要や広報との違いなどの基本知識から、転職難易度や求められるスキルまで幅広く解説します。IR担当の転職に活用するべき転職エージェントも紹介します。

目次

IRの転職に強い転職サイト・エージェントおすすめ7社一覧

まずは、IR担当の求人が多い、管理部門特化の転職サイト・エージェントを一覧にしましたので、参考にしてみてください。

IR・管理部門向け総合転職エージェント6社
NO-LIMIT管理部転職 IR求人・エンタープライズ企業やIPO準備中の求人案件を多数保有する。管理部門特化型の転職サイト
MS-Agent 管理部門・士業に特化した転職エージェント。法務ハイキャリア層の求人が多い。
ビズリーチ エグゼクティブ求人・ハイクラス求人に特化した転職エージェントで、年収1000万円以上の求人が全体の3分の1以上
JACリクルートメント 管理部門の求人数は全体の約2割を占めており、2017年の転職支援実績において「管理部門・バックオフィス」が営業、技術職に次いで多い点も管理部門の転職におすすめの理由です。
リクルートエージェント 求人数業界No1の転職エージェントであるリクルートが運営。知名度も高く、様々な職種・業界に対応しています。
ジャスネットキャリア 特化型ではないが、経理・財務、経営企画などIRに近いポジションの求人が豊富なので、数字に強い人でIRにも興味があるという人におすすめ。
エリートネットワーク 全国に約2万ある事業所の中で39社しか選ばれていない職業紹介優良事業者に認定されている信頼のおけるエージェント。

IR担当を含む管理部門の求人情報は企業経営の可視化やIPO準備を想起させることになるため、非公開求人になっていることが多く、実際の案件や詳細を知るには転職エージェントへの登録が一般的です。

また内部事情を把握しにくい傾向もあるため、管理部門の転職実績が多い『NO-LIMIT管理部』、スカウト求人が主流の『ビズリーチ』は外せない転職エージェントと言えます。

他、部門事の特化領域をで1社登録することで、漏れなく、理想の求人に出会える可能性は高まるでしょう。

詳しくは後ほど解説します。

IR・管理部門の転職で選ぶべき転職エージェントの特徴と3つの比較ポイント

管理部門と一言で言っても『IR』『財務』『法務』『経営企画』『人事労務』『総務』と幅広く部署があります。

利用する転職エージェントによっては、この部門がより強みを持っているという特徴がありますので、担当のキャリアアドバイザーとよく話あって見極める必要もあります。

管理部門の転職実績

転職エージェントの多くは、転職実績をホームページに掲載しています。たとえば、大手企業に転職したいのであれば大手企業への転職支援実績がある企業を選ぶといいでしょう。

もちろん、実際には非公開の実績も多くありますので、詳細は担当アドバイザーに聞いてみましょう。

サポート内容

サポート内容も転職エージェントによって異なります。転職エージェントは転職希望者からはフィー(手数料)を取らず、転職が決定したら転職先企業からフィーをもらうというビジネスモデルです。

フィーは年収などにより異なりますが、一人につき数十万円を得ることができます。

そのため、転職エージェントは転職希望者を手厚くフォローします。具体的には、書類の添削・面接対策・転職セミナーの実施などがありますので、自身に必要なサービスを受けられる転職エージェントを選べると良いでしょう。

口コミはあてにならない

転職エージェントを選ぶにあたり、口コミや評判も確認すべきとは思いますが、他人の評価よりも実際に自分にとってどうだったかの方が大事です。

特に転職ではエージェントそのものよりも『アドバイザー』の質が大事ですので、ホームページの情報やネット検索やSNSの内容ではなく、自分にあった求人を紹介してくれるかどうかのみを判断されるのが良いかと思います。

IRの転職で利用するべき転職エージェントおすすめ7社を徹底比較

最後に、IR担当の転職で利用をおすすめする転職エージェントを紹介しましょう。

NO-LIMIT(管理部門特化)

NO-LIMIT_管理部

NO-LIMIT管理部転職は、管理部門特化型の転職サイトです。

IRの求人はもちろん、広報/PR、経営企画、新規事業開発・内部監査の求人、上場企業・IPO準備中など、幅広い求人に出会えます。

もともと弁護士・法務人材の転職支援を行っているエージェントなので専門性の高い職種のサポートに定評があり、その取引経験から上場企業やIPO準備企業の求人を豊富に扱っているのでIR担当の求人も紹介してもらえる可能性が高いです。

また経理・財務、経営企画などIRを兼業する機会が多い職種にも強いので、そうした職種へ応募してIR担当を目指すこともできます。

公式サイト:https://no-limit.careers/

リクルートエージェント

リクルートエージェント

リクルートエージェントは幅広い職種を扱う総合型の転職エージェントです。求人件数が圧倒的に多く、転職サポートも充実しているので利用を検討しましょう。

大手リクルートのコネクションを活かした大手上場企業の求人やIR関連の求人が豊富なので、求人数の底上げに最適です。

公式サイト:https://www.r-agent.com/

JACリクルートメント

JACリクルートメント

管理職や技術・専門職に特化した転職エージェントです。外資系やグローバル企業、大手上場企業の戦略部門などの求人を探すミドル層の方はチェックしましょう。

IRの中でも管理職ポジションの求人が多いので、IR経験があり、さらなるキャリアアップを目指す人材におすすめです。

公式サイト:https://www.jac-recruitment.jp/

MS-Agent

MS-Japan

管理部門と士業特化型の転職エージェントです。上場企業の約70%と取引があるので、IR担当を求めている企業の求人を紹介してくれる可能性が高いでしょう。

管理部門の転職支援を得意としているので、専任IRのほかに、経理・財務や経営企画などIRを兼務できそうな職種を探すのも方法です。

公式サイト:https://www.jmsc.co.jp/

ジャスネットキャリア

ジャスネットキャリア

経理・財務・会計特化型の転職エージェントです。

IR担当の求人件数はそれほど多くありませんが、経理・財務、経営企画などIRに近いポジションの求人が豊富なので、数字に強い人でIRにも興味があるという人におすすめです。

公式サイト:https://career.jusnet.co.jp/

ビズリーチ

ビズリーチ_法務

IR担当はポジションの特性上、応募者を待っていても要件を満たす人がなかなかいないので、転職エージェントではなくヘッドハンティングで採用する企業もあります。

ビズリーチはスカウト型と呼ばれるハイクラス向けの転職サイトで、企業からのスカウトをきっかけに転職活動をスタートさせます。IR求人もかなり豊富なので、ほかの転職エージェントを利用しつつスカウトを待つのがよいでしょう。

公式サイト:https://www.bizreach.jp/

エリートネットワーク

エリートネットワーク

上場企業×ハイキャリア向けの転職エージェントです。全国に約2万ある事業所の中で39社しか選ばれていない職業紹介優良事業者に認定されている信頼のおけるエージェントなので安心して利用できます。

担当者とサポートの質が高いので、求職者の志向や性格などを丁寧にヒアリングしたうえで適した求人を紹介してくれるでしょう。IR担当の求人も豊富なのでIRの転職では利用が必須です。

公式サイト:https://www.elite-network.co.jp/

IR・管理部門向け総合転職エージェント6社
NO-LIMIT管理部転職 IR求人・エンタープライズ企業やIPO準備中の求人案件を多数保有する。管理部門特化型の転職サイト
MS-Agent 管理部門・士業に特化した転職エージェント。法務ハイキャリア層の求人が多い。
ビズリーチ エグゼクティブ求人・ハイクラス求人に特化した転職エージェントで、年収1000万円以上の求人が全体の3分の1以上
JACリクルートメント 管理部門の求人数は全体の約2割を占めており、2017年の転職支援実績において「管理部門・バックオフィス」が営業、技術職に次いで多い点も管理部門の転職におすすめの理由です。
リクルートエージェント 求人数業界No1の転職エージェントであるリクルートが運営。知名度も高く、様々な職種・業界に対応しています。
ジャスネットキャリア 特化型ではないが、経理・財務、経営企画などIRに近いポジションの求人が豊富なので、数字に強い人でIRにも興味があるという人におすすめ。
エリートネットワーク 全国に約2万ある事業所の中で39社しか選ばれていない職業紹介優良事業者に認定されている信頼のおけるエージェント。

IRの転職に転職エージェントを活用すべき3つのメリット

転職サイトをいろいろ調べる、ダイレクトリクルーティングを活用するなど、選択肢はいくつかありますが、「転職エージェント」を利用するのが、結果的に転職は早く終わる可能性があります。

ここでは、転職エージェントをおすすめする3つの理由をご紹介したいと思います。

  • 書類選考を突破するための「履歴書・職務経歴書」に対する対策
  • 入社に一番肝になる「面接」に対する対策
  • エージェントからの推薦文

「履歴書・職務経歴書」対策が万全になる

採用企業側の視点で見ると、履歴書・職務経歴書は「面接の場に呼ぶべきか」を決める大事な資料であり、言い換えれば多くの応募資料の中から良い人材をふるいにかける最初の関門です。

自分で調べてすべてを用意しなければいけない転職サイトと違い、プロのキャリアアドバイザーに相談することができることが、エージェントを利用するメリットであると言えます。

入社に一番肝になる「面接」に対する対策

面接の場は、「自分を売り込むことで採用を勝ち取る」最後の機会です。時間に限りがあるため、より短い時間で自分の強みと企業が求めている人材との共通点を見つけ、アピールする必要があります。

転職エージェントを利用することで、プロの目線で面接への対策を相談できる点が、エージェントを利用するメリットであると言えます。

非公開求人への応募・エージェントからの推薦

推薦状とは、転職エージェントがその人の強みや人柄、転職理由などを文章化して面接に繋いでもらえるようにPRする推薦文です。

この推薦状を転職エージェントが履歴書や職務経歴書などの応募書類と一緒に企業に送ってくれます。

書かれている内容は「紹介するに至った経緯」です。「なぜ、この人物を企業に紹介するのか」といった履歴書や職務経歴書には記載のない、第三者の目で見た推薦の動機を採用企業へ伝えることができます。

この点も転職エージェントを利用するメリットであると言えます。

IR担当とはどんな仕事を指すのか?

まずはIRの概要と業務内容、混同されやすい広報との違いなどについて解説します。

IRとは

IRInvestor Relations)とは、株主や投資家に向けて、経営や財政状況など株価や投資判断に影響のある事象を継続して報告する活動をいいます。

IRを行う人や職種を指してIRと呼んだりIR担当と呼んだりします。IR活動を積極的に行う企業は株主や投資家から評価され、株価の値上がりにも影響するといわれているため、IR担当は非常に重い責任のある仕事であることがわかります。

したがって、IRは本来であれば専任制であるべきです。しかし日本では海外に比べるとIRという職種そのものやIR活動の重要性がまだまだ認知されていないため、ほかの職種との兼任になるケースが多くあります。

IRと広報を兼任する場合のほかに経理・財務、経営企画などが兼任する会社が少なくありません。いずれにしてもIRとそのほかの職種では仕事内容は大きく異なります。

IRと広報の違い

IRと似た職種と捉えられやすいのが広報です。広報とは商品・サービス情報を社外に発信し、ブランド価値や企業のイメージアップ向上を図る職種をいいます。IRと広報は自社について社外にアピール・発信する「企業の顔」という点では共通しています。しかし両者には大きな違いがあります。

まず情報を発信する対象者ですが、IRが主に株主や投資家を対象としているのに対し、広報の対象は株主や投資家のほかにマスコミ・メディア、一般消費者まで広く含まれます。

また広報は社外広報に加えて社内向けに会社の方向性などを知らせる社内広報もあるので、自社の社員も情報を発信する対象です。

発信する情報の内容にも違いがあります。

IRが提供するのは自社の業績や経営陣の交代など株価に影響を与える可能性のある情報なのに対し、広報が提供するのは自社の商品・サービスに関する情報です。当然、必要となる知識も異なります。

ほかにはIRが基本的に正社員雇用であるのに対し、広報は正社員のほかに契約社員や派遣社員が担当する場合もあるなどの違いもあります。

IR担当の業務内容

IR担当の業務内容で代表的なのは、企業説明会や決算説明会、スモールグループ・ミーティングの運営・準備・対応です。説明会では株主や投資家に向けて決算状況や中長期計画の進捗状況の報告、経営戦略・経営方針、企業理念などを説明します。

報告書や資料の作成・提供も主要業務のひとつです。有価証券報告書や決算短信などの開示資料、適時開示情報、財務状況や経営戦略をまとめたアニュアルレポートなどの作成・提供を行います。

資料関係ではほかにもニュースリリースやIR広告、インターネット上のIR情報の管理・運営も業務に含まれます

このほかにも、IR発表後の問い合わせ対応やそのための事前準備もIR担当の業務です。株主や投資家からの助言を経営陣にフィードバックするのもIR担当の重要な役割でしょう。これにより厳しい意見・貴重な意見を経営に反映させることができます。

IR担当の年収相場

IR担当の年収相場は400万~800万円、中には1,000万円を超える人もいます。

日本でIRを募集中の人気企業

ルネサスエレクトロニクス株式会社
年収:¥10,161,225

TDK株式会社
年収:¥7,736,966

日本でIRの給与が最も高い地域

東京都:¥7,147,042
大阪府:¥6,795,152
愛知県:¥5,138,199

IR担当は豊富な社会人経験と会計知識をはじめとする広範の知識が問われ、業務の難易度・専門性が高いため、年収相場は高めです。

参考までに広報の年収は300万~500万なので、IRと広報を比べたときにはIRのほうが専門性の高い職種であることが見てとれるでしょう。
参考:indeed 

IR担当に向いている人の特徴

IR担当になるために特別な学歴や資格は必要とされないため、誰でもなることは可能です。

しかし専門性が高いうえに幅広い知識や素養が求められる職種なので、実際にIR担当として抜擢されたり転職を成功させたりできるかというと、まったく別の話となります。少なくとも以下の要素を兼ね備えている人に適性があるでしょう。

社交的で人付き合いが得意な人

IR担当は自社の財政状況や役員の交代などの重要情報をはじめ、社内のあらゆる情報に精通している必要があります。

投資家・株主から自社の技術や研究内容などについて質問を受けることもあるので社内に幅広い人脈が必要です。日頃から他部署と密接にコミュニケーションをとることが欠かせません

社交的で人付き合いが得意な人に適性があり、反対に人付き合いがあまり得意ではない人には向かない仕事です。

物事を客観視できる人

IR担当は株主・投資家から見た自社の評価を最大限に高めるのが任務なので、社内で誰よりも自社を客観視する必要があります。そのため普段から物事を客観視できる人に向いています。反対に、自分の価値観や主観で物事を判断しがちな人には向いていません。

精神的にタフな人

IR活動では自社の業績が上がったなどのよい情報だけでなく、役員の不祥事など株価が下がるような悪い情報も公正に開示しなければなりません。IR担当の情報提供によって株価が左右することもありますし、株主や投資家から厳しい意見を受けることもあります。

決算説明会などの前には頭を悩ませたりストレスを感じたりすることもあるでしょう。

当然ながら正しい情報を提供する必要があるので、収集した情報・作成資料の誤りや誤解を与えるような言い方があってはならず、情報の管理や提供方法にも神経を使います。

このようにIR担当はストレスを抱えやすい仕事なので、精神的にタフな人でないと続けられません。少しのことで落ち込んでしまい仕事が手につかなくなるなどメンタルに自信のない人には向いていないでしょう。

勉強熱心で最新の情報に敏感な人

IR担当は自社が提供する商品・サービスに関する知識のほかにも、財務・経理、経営管理に関する知識や業界動向、法律など実に幅広い知識が必要な職種です。

IR担当として活躍している人は業務以外の時間を使って新聞や学術誌、セミナーなどから学びを得ている人が大半であり、そうした勉強熱心な人に適性があります。

また投資家たちには常に最新の情報を提供する必要があるので、情報に敏感で情報感度も高い人であることも求められます。近年はIR活動にビデオ中継や画像配信などを取り入れるケースも増えているので、ITに関する興味・関心も必要でしょう。

IR担当の転職で求められる能力・スキル・知識

IR担当としての転職を考えるのなら、上記で説明した適性のほかに前提となる能力・スキル・知識を備えている必要があります。

財務・会計・法律の知識

IR担当は財務状況を正確に把握し、株主や投資家に説明するのが仕事なので、財務・会計・法律の知識が不可欠です。自社の決算内容を正確に把握できるだけの会計知識、会計スキルを含めた「数字力」とも表現できるでしょう。

経営に関する理解やビジネスセンス

自社の経営状況やビジネスモデルに関する深い理解がなければ、株主や投資家に正しい情報を提供する、投資家たちからの質疑応答に答えるといったことができません。自身が経営者になってもおかしくないだけのビジネスセンスも必要となります。

語学力や国際的な感覚

上場企業のグローバル化は当たり前の時代となっており、IR担当がいる企業は海外に支社や営業拠点を置いているケースが多いでしょう。海外の投資家に向けて説明したり質問に答えたりすることもあるので、語学力や国際的な感覚は不可欠です。

TOEICでいうと社内文書を理解できるレベルの700点以上は必要となり、IR担当を募集する求人でも応募条件に掲げているケースが多く見られます。

プレゼンテーション・コミュニケーション能力

企業説明会や決算説明会ではIR担当がホールの壇上に立ち、投資家たちに向けてスピーチします。投資家向けに自社施設の視察会を開催することもあり、その際の案内を行うのもIR担当です。

こうした機会を通じて大勢の人に的確に情報を伝え、その内容を理解してもらうには、高度なプレゼンテーションスキルが必要です。相手を惹きつける話し方や声の大きさ、話すスピードなどさまざまな点で工夫しなければなりません。

またIR活動では一方的に情報を提供するだけでなく、意見交換をするなど双方向のコミュニケーションを通じてお互いの理解を深めていきます。説明会・視察会や電話などで質問を受ける機会も多いため、コミュニケーション能力も求められます。

社内情報の収集力

IR担当は自社のあらゆる最新の情報に精通し、決算説明会などの資料作成においても投資家や株主が求めている情報を漏れなく記載する必要があるため、情報収集能力が不可欠です。また集めた情報はどれを公開し、どれを公開しないのか判断するのもIRの仕事です。

そのため情報収集能力に加えて判断力も必要となります。

IR担当の転職難易度が高い理由

IR担当の転職難易度は非常に高いです。その理由を解説します。

求められる能力レベルが非常に高いから

IR担当に必要とされる能力・知識・スキルは幅広く、仮に能力が高い人でも素養がなければ務まりません。

プレゼンやコミュニケーションスキルに加えて会計や財務の知識までもが求められるので、応募先が求めるレベルに達している人は少ないでしょう。たとえば広報経験があって人前で話すことは慣れていても、会計や財務の専門知識はないという人が多くいます。

一方、会計や財務の知識はあってもプレゼンやコミュニケーションは苦手という人も多いです。両方を満たす人がなかなかいないのが、転職の難易度を上げている要因のひとつといえます。

豊富な社会人経験が必要だから

IR担当には素養に加え広範な知識や人脈も必要であることから、新卒でいきなりIR担当になることはまずありません。豊富な社会人経験が求められるため、年齢は30代以降のミドル層がなるケースが大半です。

能力などに加えて社会人経験があることも要件になるため、応募できる人はさらに限定されます。

自社の事業内容や商品などに精通している必要があるから

IR担当は自社の事業内容や扱う商品・サービス、さらには業績や経営戦略まで、自社に関するあらゆる情報を深く広く把握している必要があります。そのため、そもそも外から担当者を採用するのではなく、既存社員の中で適性がある人材を配属させるケースが一般的です。

したがって、求人自体の数が少ないという現実があります。

IR部門があるのは上場企業に限定されるから

IR部門があるのは基本的に上場企業に限定されます。非上場企業はHP上で財務諸表を公開する法的義務がないため、投資家に向けて財務諸表を公開する企業がほとんどないからです。この点からも求人が少ないことが理解できるでしょう。

もっとも、近年は上場を目指すスタートアップやベンチャーでIR活動を積極的に行う企業も増えてきています。スタートアップやベンチャーはリスクが高い転職なので敬遠する人もいますが、転職でIR担当を目指すのならこうした企業も含めて転職活動を進める必要があるかもしれません。

もともと枠が少ないうえに辞める人も少ないから

IR活動を行っている企業でもIR担当が大勢いるわけではなく、また辞める人も多くありません。IR担当に抜擢されるのは自社に精通しており、IR担当として能力と適性を備えて責務をまっとうできる人材なので、そのような人材はなかなか辞めないのです。

もともと枠が少ないうえに辞める人も少ないので、ポジションに空きが出にくく、求人を見つけるだけで時間がかかります。

IRの転職で評価される経験・資格

転職難易度の高いIR担当ですが、少しでも採用の可能性を上げるためにアピールできるポイントを知りたいとお考えでしょう。IRの転職で評価される経験や資格について解説します。

IR担当の経験者が有利

ほかの職種でもいえることですが、とりわけIR担当は経験者が有利です。前述のとおり通常は自社のプロパー社員の中で優秀な人材を任命するという職務の特性上、外部から採用する場合でも、あえて未経験者を採用するメリットはあまりありません。

そのため圧倒的に経験者が有利になるのです。すなわちIR担当の経験がある人は市場ではかなり貴重な存在なので、求人さえ見つかれば採用される可能性は高いといえます。

経理・財務や広報など管理部の経験

IR担当は本来専任制であるべき職種ですが、実際には企業にそこまでのリソースがなかったり、企業がIR活動の重要性をあまり理解できてなかったりして兼任になっているケースが多数です。

具体的には経理・財務や広報、経営企画などで兼任するケースが多いので、これらの経験がある人ならアピールできる可能性があります。

資格は不要だがスキルのアピールになる場合も

IR担当は経験や社内の商品・サービスへの深い理解、広範の知識がものをいう仕事なのでIR担当になるために特定の資格は不要です。ただし応募者がIR実務にどの程度詳しいのかを企業が判断するのは難しいので、資格があると一定の知識・スキルがあることを客観的に証明できるでしょう。

IR実務に関する資格としては以下の2つがあります。

CIRP検定(IRプランナー)

日本IRプランナーズ協会が実施する検定試験です。企業のIR活動の充実や、企業のIR活動を担い得るIRプランナーを養成・認証することを目的とした試験で、CIRP(基礎コース)とCIRP-S(上級コース)の2つの資格があります。それぞれの認定講座を受講後に検定試験に合格、会員登録をすると資格を取得できます。IR実務に関する知識やスキルをアピールできるでしょう。
参考:日本IRプランナーズ協会

財務報告実務検定

日本IPO実務検定協会が実施する検定です。経理・財務部門やIR部門の財務報告担当者など、上場企業の財務報告を担うプロフェッショナルになるために必要な実務知識を体系的に学べます。連結実務演習編と開示様式理解編の2つの試験からなるので、それぞれの実務知識をアピールできます。
参考:日本IPO実務検定協会

公認会計士

財務・会計の知識が豊富という点で公認会計士は申し分ない資格です。公認会計士試験を突破しただけの努力ができる人物であること、論理的思考力があることなどIR担当としての素養もあります。

ただし監査法人からの転職の場合、プレゼンやコミュニケーションスキルに不安がある方が少なくないので、この点は懸念材料です。監査法人からコンサルへ転職した経験があるなど、プレゼンやコミュニケーションスキルを補完できる経験があると有利にはたらくでしょう。

IR・管理部門向け総合転職エージェント6社
NO-LIMIT管理部転職 IR求人・エンタープライズ企業やIPO準備中の求人案件を多数保有する。管理部門特化型の転職サイト
MS-Agent 管理部門・士業に特化した転職エージェント。法務ハイキャリア層の求人が多い。
ビズリーチ エグゼクティブ求人・ハイクラス求人に特化した転職エージェントで、年収1000万円以上の求人が全体の3分の1以上
JACリクルートメント 管理部門の求人数は全体の約2割を占めており、2017年の転職支援実績において「管理部門・バックオフィス」が営業、技術職に次いで多い点も管理部門の転職におすすめの理由です。
リクルートエージェント 求人数業界No1の転職エージェントであるリクルートが運営。知名度も高く、様々な職種・業界に対応しています。
ジャスネットキャリア 特化型ではないが、経理・財務、経営企画などIRに近いポジションの求人が豊富なので、数字に強い人でIRにも興味があるという人におすすめ。
エリートネットワーク 全国に約2万ある事業所の中で39社しか選ばれていない職業紹介優良事業者に認定されている信頼のおけるエージェント。

IR担当への転職を成功させる5つのポイント

IR担当への転職を成功させるには、経験や資格などをアピールするほかにも、転職活動そのものにも工夫が必要です。成功のポイントを確認しましょう。

長期戦を念頭に活動を進める

IR担当の転職活動には時間が必要です。ここでいう時間とは求人自体を見つけるのに時間がかかることと、求人の質がバラバラなので内容の見極めに時間がかかることを意味しています。

企業ごとにIR担当に求めるレベルや業務内容(専任か兼任かも含めて)に違いがあるので、同じような求人というのはあまりありません。その中から自分に適した求人かどうかを見極めて応募する必要があるので長期戦を視野に転職活動を始めることをおすすめします。

当然、現職を辞めてからの転職活動はリスクが高すぎるので、現職と並行して活動を進めるべきです。

興味、愛着を持てそうな企業かどうかを吟味すること

IR担当は社外に自社をアピールして株価を上げてもらうための活動をする職種なので、愛社精神の高い人に向いています。自社をより深く知るためにも長く勤めることが前提となるので、応募の際には興味や愛着を持てそうな企業かよく吟味しておきましょう。

IR専任にこだわりすぎないことも必要

プロフェッショナルであればIR専任を希望するのは自然なことですが、専任にこだわりすぎるあまり応募できる求人がなければいつになっても転職できません。専任であることが第一条件であれば別ですが、兼任の求人にも目を向けてみると求人の幅が広がるでしょう。

兼任の場合は、面接で業務内容や業務比率など詳細を確認しておくことが大切です。

未経験の場合は経理や広報から経験を積む

未経験で直接IR担当に転職できる可能性はかなり低いので、IR担当を置く企業の中でも経理や広報など兼任の可能性がある職種から経験を積むことをおすすめします。

そこから社内で信頼を勝ち取り、IR担当への異動希望を出す方法です。遠回りのようにも思えますが、未経験からIR担当を目指すのなら現実的な方法だといえるでしょう。

求人の数が少ないので複数の転職エージェントを組み合わせる

IR担当の求人はいつ出るかわからないので、転職エージェントの利用は有益です。あらかじめ希望を伝えておけば求人が出た段階で紹介を受けられるので、毎日転職サイトや上場企業のホームページをチェックする必要はありません。

ただしエージェントを利用しても求人の数は少ないので、複数のエージェントを組み合わせて使うことをおすすめします。

まとめ

IR担当は株主や投資家に向けて株価に影響を与える情報を提供する職種です。

豊富な経験や知識が求められる難しい仕事なので転職の難易度は高いですが、IR実務の経験者や近いポジションの経験者であれば転職できる可能性があるでしょう。

転職の際は転職エージェントの利用が必須なので、複数社に登録して根気強く転職活動を進めてください。

IR・管理部門向け総合転職エージェント6社
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MS-Agent 管理部門・士業に特化した転職エージェント。法務ハイキャリア層の求人が多い。
ビズリーチ エグゼクティブ求人・ハイクラス求人に特化した転職エージェントで、年収1000万円以上の求人が全体の3分の1以上
JACリクルートメント 管理部門の求人数は全体の約2割を占めており、2017年の転職支援実績において「管理部門・バックオフィス」が営業、技術職に次いで多い点も管理部門の転職におすすめの理由です。
リクルートエージェント 求人数業界No1の転職エージェントであるリクルートが運営。知名度も高く、様々な職種・業界に対応しています。
ジャスネットキャリア 特化型ではないが、経理・財務、経営企画などIRに近いポジションの求人が豊富なので、数字に強い人でIRにも興味があるという人におすすめ。
エリートネットワーク 全国に約2万ある事業所の中で39社しか選ばれていない職業紹介優良事業者に認定されている信頼のおけるエージェント。
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