「施工管理を辞めてよかったって聞くけど本当かな」
「施工管理の仕事を辞めて後悔はないの？」
「自分が施工管理を辞めていいか知りたい」

施工管理の仕事は、建設の現場で大切なポジションのためやりがいのある仕事ですが、反面その労働環境から辞めたいと考えている方も多くいるのです。

施工管理を辞めてもいいのか考えている方もいるのではないでしょうか。

そのような時には、施工管理を辞めてよかったと考えている方の意見を聞きたいですよね。

この記事では、施工管理を辞めてよかったと感じた方の意見や後悔した理由、退職した方がいい方の特徴まで解説していきます。

転職を成功させるコツまで解説していますので、施工管理で転職したい方はぜひ最後までご覧ください。

関連記事：施工管理におすすめの転職エージェント・サイト11選｜成功法も解説

施工管理を辞めてよかったと思う人の割合は？離職率からみる施工管理の厳しさ

厚生労働省によると建設業界に入社した新卒が3年以内に退職した割合は、大卒で30.1%、高卒で42.2%です。

産業全体の平均と比較しても、同等以上の数値となっており、離職率は高い水準といえます。

離職率の高さの理由には、建築業界の労働環境が関係しています。

厚生労働省が実施した調査に記載されていた、若年層が建設業界を辞めた理由のランキングは以下の通りです。

1. 雇用が不安定（9.6%）
2. 遠方の作業場が多い（9.0%）
3. 休みが取りづらい（8.4%）
4. 労働に対して賃金が低い（7.9%）

引用元：新規学卒就職者の離職状況(令和２年３月卒業者)を公表します｜厚生労働省

さらに、施工管理の仕事はプロジェクト全体を見る必要があるため、大きなストレスや長時間労働などが重なります。

たとえば、休日にも電話が鳴る、現場と会社、元請けとの板挟みになることなどがあります。

なかなか休みが取れず、疲労が重なるため退職を考えてしまうのです。

参考：建設労働者を取り巻く状況について｜厚生労働省

施工管理を辞めてよかった理由6選

ここでは施工管理を辞めてよかった理由を6つ紹介していきます。

1つずつ紹介していきます。

関連記事：施工管理に向いてない人の特徴30選！向いている人の特徴も解説

休みが増えた

施工管理は現場全体の管理しているため、土日や祝日を問わずに働くことがあります。

なぜなら、納期や作業の進捗状況、職人さんの対応などの理由から出勤する必要があるからです。

さらに管理している現場が複数ある場合は、対応する数が増えてくるため、休みがなかなか取れづらくなってしまいます。

そのため、施工管理から転職すると土日や祝日に休みが取れやすく、体を休めるため辞めてよかったと感じる方がいます。

人間関係や納期などのプレッシャーが減った

施工管理の仕事は、納期や人間関係に振り回されることからプレッシャーを感じやすくなります。

なぜなら、納期通りに施工を終わらせるためにスケジュール管理を徹底的に進める必要があったり、現場の職人さんや会社、元請けの間で板挟みになりやすくストレスが大きいからです。

たとえば、納期の遅れが発覚した場合はすぐに原因を特定して、再度同じ遅れが発生しないように工程表を変更しなければなりません。

それぞれの作業に責任が大きく伴い、プレッシャーを感じてしまいます。

このように転職すると、施工管理で感じやすいプレッシャーから解放されるため辞めてよかったと感じやすいのです。

危険な仕事から解放された

施工管理の仕事では、危険と隣り合わせなことが多くあります。

なぜなら、建設現場の仕事では十分に対策していないと事故が発生しやすく、骨折や捻挫を起こしてしまう可能性があるからです。

最悪の場合、事故で死亡するケースも過去に発生しています。

実際に過去に発生した事故で多い理由は、以下の通りです。

常に危険と隣り合わせのため、気を遣いながら仕事を進める必要があるのです。

転職すると、危険と隣り合わせではなくなるため、辞めてよかったと感じます。

転勤が減った

施工管理は自分が住んでいる地域だけでなく、さまざまな現場に転勤することがあります。

なぜなら担当する工事現場によって、出勤場所が変わるからです。

とくに大手の会社になると、全国の転勤だけでなく世界中への転勤も考えられます。

人によっては家族と離れて単身赴任になる場合もあるでしょう。

なお、日本建設産業職員労働組合協議会が発行している資料では、施工管理の30〜50%が単身赴任しています。

施工管理の仕事を退職した時に転勤がなくなり、家族との時間が確保できることで辞めてよかったと感じるのです。

参考元：2021 時短アンケートの概要｜日本建設産業職員労働組合協議会

天候による仕事の変化がなくなった

施工管理は、天候による仕事の変化が発生しやすくなります。

なぜなら雨が降ると、足場が滑りやすく転倒の恐れが増えたり、雨水の影響で品質が低下しやすくなったりするため現場を休みにするからです。

しかし、仕事の変更が発生すると施工管理は施工全体を調節しなければならないため、仕事が増えてしまいます。

たとえば、作業ができなかった分の納期のスケジュールを調節したり、人員や資材を含む予算の見直したりが必要になるのです。

そのため、転職すると天候による仕事の変化がなくなるため、ストレスが減りやすくなります。

残業が減った

施工管理を含む建築業界では、長時間残業が問題視されています。とくに施工管理は残業が多くなってしまいやすいのです。

日本建設産業職員労働組合協議会が発行している資料によると、施工管理の月平均残業は外勤建築で58.2時間、外勤土木で51.7時間といわれています。

日建全体の平均が40.1時間のため、施工管理は建設業界の中でも残業時間が多くなっているとわかります。

職種によりますが転職すると、残業時間が大幅に改善されるため辞めてよかったと感じるでしょう。

参考元：2022 時短アンケートの概要｜日本建設産業職員労働組合協議会

施工管理を辞めて後悔した理由3選

ここでは施工管理を辞めて後悔した理由を3つ紹介していきます。

1つずつ紹介していきます。

転職後の年収が下がった

施工管理から転職すると年収が下がるかもしれません。

厚生労働省によると、土木施工管理技術者の年収は603.9万円といわれています。建築施工管理技術者の年収は632.8万円です。

国税庁が発表した令和4年分の調査では、民間の平均年収は458万円といわれているため、施工管理の方が年収の水準が高いとわかります。

平均的に給料が高い職業であるため、転職すると年収が下がってしまい後悔するかもしれません。

参考元：令和４年分　民間給与実態統計調査｜国税庁
建築施工管理技術者 - 職業詳細 | job tag（職業情報提供サイト（日本版O-NET））
土木施工管理技術者 - 職業詳細 | job tag（職業情報提供サイト（日本版O-NET））

技術を身につけられなかった

施工管理から転職する時に、同じ建設業界で仕事を探す場合もあります。

しかし、技術が十分に身についていないと転職後に未熟さを痛感し、知識や経験をさらに身につけておけばよかったと感じるでしょう。

たとえば、施工管理で仕事をしていると予算関係やスケジュール調節などが身につきますが、やはり長年続けている方と比べると未熟さを感じてしまう方もいます。

いざ転職した後に実力不足に気付くと、後悔につながってしまうのです。

現場の仕事が楽しかったのに離れてしまった

現場の仕事が好きだったのに転職してしまった場合、後悔してしまいます。

大変な仕事の中でも現場が好きだったり、やりがいを感じたりしている場合があるからです。

転職するとすべてがなくなってしまうため、気付いた時に後悔につながりやすくなります。

たとえば、現場で職人さんとコミュニケーションを取るのが好きだったと気付く可能性もあります。

仕事を辞めると好きな部分まで一緒に離れるため後悔になってしまうでしょう。

施工管理を辞めるべき人の特徴4選

ここでは施工管理を辞めるべき人の特徴を4つ紹介していきます。

1つずつ紹介していきます。

心身ともに体調不良を起こしている

心身ともに体調不良を起こしている場合は、施工管理の仕事を辞めるべきです。

体調不良の状態で仕事を続けていると、精神的な病気になってしまったり、慢性的な体調不良になる可能性があるからです。

たとえば、精神的な体調不良では以下のようなことが起こりやすくなります。

身体的な体調不良では、以下の症状が起きやすくなります。

体調不良が悪化してしまうと、仕事ができなくなってしまうなど取り返しのつかない状況になります。

まずは、無理はせずに体調不良が起きている場合は辞めることを視野に入れるべきでしょう。

職場でハラスメントが横行している

職場でハラスメントが横行している場合も転職を考えた方がいいでしょう。

なぜならハラスメントが横行している職場にいると仕事のモチベーションに影響するだけでなく、自分に標的が向いた時に精神的に深いダメージを負ってしまう可能性があるからです。

会社で発生しやすいハラスメントは以下の通りです。

ハラスメントが発生している職場は早めに退職するなどして、環境を変えましょう。

サービス残業している

サービス残業が多い会社も退職を考えましょう。

サービス残業は、自分の時間を削って仕事を進める必要があるためストレスを感じやすくなるからです。

ストレスが多くなると食欲不振や睡眠不足、疲労につながる恐れがあったり、メンタルヘルスの不調にかかりやすくなってしまいます。

そもそもサービス残業は違法であるため、慢性化している職場は早めに転職を考えるようにしましょう。

上司から評価してもらえない

どれだけ頑張っても上司から評価をしてもらえない場合も辞めるべきといえます。

成果を出しているのに評価してくれない会社の場合、働いていてもモチベーションが上がってこなくなります。

たとえば、評価の担当が好きな人だけ評価が上がっていたり、結果を出したのに評価してもらえない場合は注意が必要です。

もし正しく評価されてモチベーションを上げたい場合は、成果に対して正当に反映してもらえるところに転職しましょう。

施工管理を辞める前に考えたい内容4選

ここでは施工管理を辞める前に考えたい内容を4つ紹介していきます。

1つずつ紹介していきます。

会社が嫌なのか、施工管理が嫌なのか明確にする

転職したいと考えている理由が会社に対しての理由なのか、施工管理に対する理由なのかを明確にしましょう。

なぜなら、状況によってその後の対応が変わってくるからです。

もし、会社は嫌ではないけど施工管理が嫌な場合は会社の部署異動で解決するかもしれません。

反対に施工管理は嫌ではないけど会社が嫌な場合は、今までの経験を生かした転職活動ができるようになるでしょう。

そのため、まずは会社と施工管理のどちらに不満があるのかを明確にしましょう。

積み上げたキャリアから外れる覚悟はあるか

今まで積み上げてきたキャリアから外れても問題がないか、覚悟があるのかを確かめましょう。

施工管理は専門的な仕事のため、次に未経験の仕事を始めると今までのキャリアを捨てることになります。

反対に同業種につけば、スキルや経験をそのまま使えるようになるため活かせる内容が多くなります。

まずは自分が積み上げてきたキャリアから外れても問題ないか、自分自身に確認してみましょう。

収入が減っても問題ない状況なのか

転職する時に収入が減っても問題がない状況なのかを確認しましょう。

施工管理は比較的に収入が高い仕事のため、転職すると給料が下がるかもしれません。

給料が下がってしまっても、生活の水準がそのままだと生活が苦しくなってしまいます。

収支のバランスや貯金などを総合的に判断して、問題ない時に決断するようにしましょう。

現場仕事かデスクワークかどちらがいいか想像する

転職する時に現場仕事かデスクワークどちらが自分に合っていたかを確認しましょう。

なぜなら、働き方は仕事のやりがいや満足度に影響するからです。

現場仕事は常に刺激のあったり、デスクワークは安定していたりそれぞれのメリットやデメリットが存在しています。

そのため、施工管理の仕事では、現場仕事も事務のデスクワークも経験するため選びやすいでしょう。

それぞれのメリットデメリットを考慮して、自分に合った働き方を選択すると満足度が上がりやすくなります。

施工管理を辞めたいと考えた際の対処法

ここでは施工管理を辞める前に考えたい内容を3つ紹介していきます。

1つずつ紹介していきます。

別の部署に異動願を出す

まずはすぐに退職するのではなく、別部署に異動願を出しましょう。

なぜなら、部署を異動すると悩みが解決するかもしれないからです。

たとえば、人間関係などのトラブルが発生している場合は部署の異動で直接的に関わらなくなるため、解決します。

退職は悩みを解決できますが、その分の労力がかかってきます。

もし社内で問題が解決する場合は転職しなくてもいいため、別の部署に異動届を出すのがおすすめです。

資格やスキルを取得して手に職をつける

辞めたいと考えた時に退職するのではなく、施工管理に関連する資格やスキルを取得しましょう。

なぜなら、資格やスキルを手に入れると新しい仕事に挑戦できたり、給料上がったりするからです。

施工管理が取得したい資格は以下の通りです。

それぞれが一級と二級があるため、自分に合った資格取得を目指しましょう。

また、施工管理として持っておきたいスキルの一部はこちらです。

そのため、すべてを一気に身につけようとするのではなく、一つずつ丁寧に取り組んでいくようにしましょう。

別の会社に転職をする

辞めたいとか考えた時の対処法として、転職してしまうのも一つの手です。

なぜなら、転職すると現在発生している問題や不満を大きく改善できる可能性があるからです。

たとえば、パワハラを受けている場合は転職すると上司のもとから離れられるので悩みがなくなります。

また、退職はキャリアアップにも有効な手段といえるため、今後のキャリアプランを考えて転職を選択する方法としても使えます。

このように、現場を改善するために、別の会社に転職するのも対処法といえるでしょう。

施工管理からの転職を成功させるコツ3選

ここでは施工管理からの転職を成功させるコツを3つ紹介していきます。

1つずつ紹介していきます。

退職理由を明確にする

まずは退職理由を明確にしましょう。

なぜなら、退職理由が明確になると自己分析や転職の軸を決めやすくなるからです。

たとえば、頑張ったのに上司や会社から正しく評価されないことが不満で転職を決めた場合は、自分の成果を評価して欲しいといった価値観に気付きます。

さらにその価値観から、営業などの成果によって収入が変わるインセンティブ型が向いているかもしれないと気づけるようになります。

また、転職活動の中では「なぜ転職しようと考えたのですか？」と質問されることが多いのです。

事前に転職理由を洗い出しておくと、採用担当者に一貫性を持って説明ができるようになるため印象が良くなります。

そのため、事前に転職理由を明確にすると、転職活動がスムーズにいくためおすすめです。

自己分析する

転職する時には、必ず自己分析しましょう。

自己分析すると強みや価値観だけなく自己PR、志望動機、長所短所、転職の軸まで幅広く活用できるからです。

自己分析で考える内容は以下の通りです。

自己分析を通じて自分を理解すると転職の軸が見つかり、相性のいい企業と巡り会えるようになるでしょう。

転職エージェントを利用する

転職する時には転職エージェントの利用をおすすめします。

なぜなら、転職エージェントでは転職のプロが転職の初めから入社までをサポートするため、初めての転職でも安心して進められるからです。

転職エージェントは以下の内容をサポートしてくれます。

会社によっては一部サポートしていない内容もありますが、基本的には転職活動の内容を網羅的にフォローしてもらえます。

施工管理を辞めてよかったとなった後に使いたいおすすめの転職エージェント3選

ここではおすすめの転職エージェントを3つ紹介していきます。

1つずつ紹介していきます。

関連記事：施工管理におすすめの転職エージェント・サイト11選｜成功法も解説

ビルドジョブ

RSG建設転職

リクルートエージェント

施工管理を辞めてよかったと感じる時によくある質問2選

ここでは施工管理を辞めてよかったと感じる時によくある質問を2つ紹介していきます。

1つずつ紹介していきます。

施工管理は何年かかって一人前といえる？

今回は一人前の施工管理を「一級施工管理技士合格を取得」とさせていだきます。

その場合、最短3年で一人前になれます。

一級施工管理技士を取得するには、第一次検定と第二次検定のどちらも合格しなければなりません。

第一次検定は満19歳になる方はどなたでも受験ため、すぐに試験を受けられます。

しかし、第二次検定に関しては第一次を合格後に実務経験5年以上、または特定実務経験1年以上を含む実務経験が3年以上を達成した方のみ受験が可能になるのです。

第一次試験を合格後に、特定実務経験1年以上を含んだ最短3年の実績を積んで、第二次検定を合格すると考えると最短で3年といえるでしょう。

施工管理に向いている人の特徴は？

施工管理に向いている人の特徴は以下の通りです。

詳しくは以下の記事でもまとめていますのでぜひご覧ください。

関連記事：施工管理に向いてない人の特徴30選！向いている人の特徴も解説

まとめ

本記事では、施工管理を辞めてよかったと感じる方の特徴を解説してきました。

施工管理の仕事は多くの人と関わり、ものづくりに携われることからやりがいがある仕事です。

しかし業務環境や長時間労働などが原因で転職した結果、辞めてよかったと考える方も多くいます。

もし、あなたも転職を考えている場合は少しずつ行動を始めていくのがおすすめです。

きっと、いざという時に積み上げてきた行動が味方してくれますよ。

なにから行動していいかわからない方は転職エージェントを利用しましょう。 この記事があなたの参考になってくれたら嬉しいです。